みんな『ミンゴ』読んだ? 週刊マンバ No.2 2019年11月18日(月)〜2019年11月24日(日)

秒でいいマンガが見つかるクチコミサービス「マンバ」。その1週間のクチコミ投稿・アクセス数の変化を振り返ることで、なんとな〜〜くマンガ界の動きがわかる連載が「週刊マンバ」。今回は11月18日(月)〜11月24日(日)にアクセスが多かったマンガ4作品をピックアップしました。なお今週の担当も高橋です。

▼今週のおすすめ4作品

 

▼先週よく読まれた『クチコミ』

やまとは恋のまほろば浜谷みお

第1巻が9月に発売されたLINEマンガオリジナル作品の『やまとは恋のまほろば』。先週は「やま恋」の更新日である月曜にアクセスが急増しました。かくいう私も読者の1人なのですが、いやも〜〜『やま恋』めっっっちゃ最高なんですよ…!! どう良いかはこちらのクチコミが全てを語っているのでどうぞご覧ください。

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たか
6ヶ月前
新たな大学恋愛漫画の傑作の予感…!
きのう読んで「2019年一番よかった少女漫画」に躍り出た作品。これはヤバイ…!!!表紙を見ての通り、「前方後円墳みたいな体型の主人公が、部員が同期&先輩のイケメン2人しかいない古墳研究会で充実したキャンパスライフを送る」物語です。https://res.cloudinary.com/hstqcxa7w/image/fetch/c_fit,dpr_2.0,f_auto,fl_lossy,h_365,q_80,w_255/https://manba-storage-production.s3-ap-northeast-1.amazonaws.com/uploads/book/regular_thumbnail/280147/417efc3e-e01c-4d7f-bba3-acf825fe68b5.jpgこれだけ聞くと、**「ま〜〜〜たいつもの冴えない主人公が何故かハイスペックイケメンに好かれるやつかよ😡」**と思いたくなるけどぜんぜん違います…!!いや、なぜかイケメンに好かれるとこはよくある少女漫画と同じなんですけど、それ以外の**女同士の人間関係と主人公の心理描写がハチャメチャに現実的で生々しいんです…!**主人公・三和はその見た目から男子には合コンであからさまにハズレ扱いされ、学校で遠巻きにブスと言われる。中学からの友人・友葉は同じ大学に進学したけれど、新たな友人・丹菜との出会いで入学して1カ月で白目の面積を減らしたり(※カラコンのこと)、合コンに行きたがったりと変わってしまう。**丹菜という黒船によって、三和は2人の『ごまめ』となってしまった。**(※ごまめ…1人前ではないが仲間に混ぜてもらうこと)このような状況で苦悩する三和は、無駄にテンションが高かったり卑屈だったりする一般的な少女漫画の主人公たちに比べ**地に足ついた等身大の悩み方をしている。**その心理描写がすごく現実味があって、自然と三和の気持ちに寄り添いながら読んでいました。入学してまだ1カ月頃のお話なので、今までずっと一緒だった友人と離れ、別々に人間関係を構築していくところが**最高に新生活の幕開け感**があってグッときます。懐かしい…。そして、少女漫画でバチクソ大事なのがその作品を代表するイケメン(ヒーロー)ですよね。この漫画に登場するメインの男の子は、表紙を飾る**同期の飯田君と3年の可児江先輩**の2人。https://i.imgur.com/lADf6l7.png (『やまとは恋のまほろば』浜谷みお 第1話)**「ごまめ」と化しているときに女友達の前で飯田君と話したり、女友達の前で可児江先輩が三和をかばったり(※三和はそのことを知らない)。それが読者にとってカタルシスになっていてたまりません。**正直めっちゃ気分い〜!…というか、主人公が2人に話しかけられる度に**まるで自分が実生活でイケメンの友達に話しかけられたとき同じ高揚と緊張を感じます。**この漫画リアルすぎる…!あと大事なことなんですけど、この作品は舞台が関西なので#2人とも関西弁です!!最高か〜〜!!**先輩がクソみたいな合コンから助け出してくれたり、飯田君と2人で古墳を見に行ったり、古研で宅飲みしたり。**悩みつつも三和が充実したキャンパスライフを送っているのを見ると、なぜだか**不思議な満足感**が得られます…なんなんだこの気持ちは…!1巻の最後では、「イケメンしかいない古研に自分が居ていいのか」という葛藤にケリをつけた三和が、2人と距離を驚くほど縮めるので(マジで)、ぜひ読んで確かめてほしいです。LINEマンガで連載中とのことで、これから連載を追っていこうと思います…!(下記画像は6話より。2つの「3人の世界」の対比がいい…)

早乙女選手、ひたかくす水口尚樹

また先週は11月12日の完結巻が発売を受け、『早乙女選手、ひたかくす』のクチコミへのアクセスが伸びました。早乙女選手はかわいい…そりゃアクセスも増えます。また完結を記念してTwitterでは色紙プレゼントキャンペーンが2020年1月12日まで行われていますので、これはもう貰うしかありませんね。

▼先週アクセスが多かった『マンガ』

定額制夫の「こづかい万歳」 ~月額2万千円の金欠ライフ~』吉本浩二

10月にモーニングにて始まった新連載! 11月14日に第3話が掲載されたタイミングで尾田栄一郎先生のコメントとの比較がバズったことでアクセスが一気に伸びました。マンバに届いた『こづかい万歳』へのコメントでご紹介したいものが、こちら。

「お金のないおじさんがお菓子食べるだけの漫画がなんでこんなにおもしろいんだ🤔」(名無しさんのコメント)

いやホントそれ…!! わかるボタン100回押したい気持ちを抑えて「3わかる」しました。

コミックDAYSにて第1話・第2話が現在無料公開されておりますのでお見逃しなく…!! 

 

ミンゴ イタリア人がみんなモテると思うなよペッペ

10月にスピリッツで始まった新連載『ミンゴ』は、頭から爪先までオタクのイタリア人青年・ミンゴの東京暮らしを描く物語。11月11日には第3話が掲載。また、すでに多数メディアから作者のインタビュー記事が出ておりこのアクセス増となりました。

私は第1話を雑誌で読み、「いや最高じゃないの…!」とワクワクしながらマンバの作品ページに行くと、すでにクチコミがあったんですよ。そして軽い気持ちでそのクチコミを開いたらもう、ガツンと衝撃を受けました。

「え…? 作者テラスハウス出てるの…!? てか主人公のモデルは作者って、え? 作者イタリア人? は?? 」

これイタリアの方が描いてるの〜〜〜!? 

私は普段、雑誌でマンガを読むとき、基本的に柱コメントもアオリも読まないんですよね…雑誌の醍醐味とはわかっているのですが。そして当然、表紙もグラビアのお姉さんもさらりと見て終わりなので、「イタリア人漫画家が描く注目新連載! Ciao! TERRACE HOUSE 出演中!」の文字もまっっったく目に入っていませんでした。

いや〜もう、ホントにすごい…! フツ〜〜に「いつものスピリッツの新連載」だと思っていました。もう完成されたスピリッツ臭がすごい!!

ですので、ミンゴ未読の方は「作者がイタリア人」という記憶を消してから本編を読んでください。現在ebookjapanにて単話版第1話が無料公開中です。マンバの試し読みからご覧ください。

話題のイタリア人漫画家・ペッペが贈る異文化ラブコメ新連載! オタク文化が大好きなイタリア人・ミンゴが日本にやってきた! しかし、ひょんなことからモデルにスカウトされ… はオタク、見た目はモデルなイタリア人・ミンゴのアモーレな異文化交流ラブコメディー!

余談
主人公・ミンゴを見ていると、「オタク根性>>>>国民性」だということがビンビン伝わってきてめちゃくちゃ胸が熱くなります。ミンゴは生まれはイタリアですが、その振る舞いはチャラさとは無縁の朴訥としたただのオタク…! クラスに3人はいたやつ…!! クラブとか絶対行かないタイプ。つまりミンゴは私で、私はミンゴ。ビックリするくらいくらい共感できます。

そのため私の中で、主人公に対する認識は早々に

イタリア人(オタク)
    ↓
オタク(イタリア人)

へと変化しました。国民性より先に魂に刻まれているもの、それがオタク。

とはいえもちろん、イタリア人というのもミンゴを構成する重要な要素。ミンゴは憧れの東京で、「イタリア人らしさとは何か」を、非オタのイタリア人たちと語り合っていくわけですが、この友達と「イタリア人あるある」を語り合うパートがとにかく面白いですよね〜! (読者のいる方角を見ながら)

以上です。

文章量から執筆の無計画さがビンビン伝わってくると思いますが、無計画に書きました。

今回は、今週の「勝手におすすめランキング」第1位『深く美しきアジア』のクチコミをチェックしてから帰って下さい。長い、読みにくいなど苦情はコメント欄へ!! それではまた来週〜!!

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(とりあえず)名無し
4ヶ月前
深く美しき未知
『東周英雄伝』の鄭問(チェン・ウェン)の訃報は、一昨年のことだったか。とんでもない「絵」を持った漫画家だった。今さらだが、心から哀悼の意を捧げたい。80年代後半から90年代前半、講談社のモーニングは、かなり精力的に海外の漫画を掲載していて、その野心的な試みは、今もバンドデシネ(フランスの漫画)のフィールド等では結構伝説的に語られることがあるのだが、そうした中で、もっとも衝撃的だった才能こそ、鄭問だった。「こんなに絵の上手い漫画家が、台湾にはいるのか!?」と圧倒されたのを鮮烈に覚えている。西洋画の奥行きを自家薬籠中のものにしながら、東洋の伝統的な水墨画のテイストを自在に操るその驚異の筆使いは、日本の漫画読者の芯を直撃しつつ、激しく揺さぶってくる。本当に惚れ惚れする。その作風からすれば、かなり手堅い印象の企画である『東周英雄伝』の好評を受けて始まった本作『深く美しいアジア』は、オリジナルのファンタジーだ。世界設定は大陸的な伝奇物テイストでかなりブッ飛んでいるし、ナンセンスな味わいもあって、一筋縄ではいかないこの漫画家の器の大きさが感じられ、とても楽しい。すごい漫画家が、世界にはいっぱいいるんだなあ。

 

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