秒でいいマンガが見つかるクチコミサービス「マンバ」の1カ月間のクチコミ投稿・アクセス数の変化を振り返ることで、マンガ界の動きがなんとなくわかる連載がこの「月刊マンバ」。
第17回目の今回は、2021年12月&2022年1月の年末年始特大号として、マンバで人気が急上昇した作品を2カ月分たっぷりおとどけします。(担当: スタッフ・高橋)
2021年12月 マンバで人気だった話題&マンガ
毎年恒例のマンガ賞『このマンガがすごい!』や、あの超人気実写ドラマ『岸辺露伴は動かない』を語るトピック、クリスマスがテーマのマンガ『ブラックナイトパレード』といった年末らしい話題のほか、12月に逝去された劇画家・平田弘史氏に関するトピックへのアクセスが増加しました。
「このマンガがすごい!芸人楽屋編2021下半期」ベストテン発表!|川島・山内のマンガ沼web
人気が急上昇したマンガ
『しょせん他人事ですから ~とある弁護士の本音の仕事~』原作: 左藤真通 作画: 富士屋カツヒト 監修: 清水陽平
『しょせん他人事ですから』がアクセス上位にランクイン。バナー広告で頻繁に見かけることからも、その人気の高さがわかります。
敏腕だが変わり者の弁護士。そのお悩み、解決します
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1巻はデマによってブログが炎上し誹謗中傷被害に遭っている女性が主人公。個人を攻撃するコメントを繰り返す人間に対し法的な対応を取ると、一体どうなるのか……。その結末はぜひご自分でお確かめください。現代を生きる全員に読んでほしいマンガです。
少女マンガとか乙女ゲーの魅力といえば、ちょっぴり強引で意地悪だけどかっこいいイケメンですよね。でもその中に「妙なS」のイケメンが多いのも事実。
Sっていうか、シンプルに態度悪いだけじゃんみたいな……。読んでてときめくどころか「は? お前何様?」と興ざめしてしまうこともしばしば。「嫌じゃない強引さ」にキュンとくるんですよこっちは!
少しでも読者の私が「嫌だな」と感じている時点で無理やりと同じなわけですから読んでて全然楽しくないわけです。
……と、熱く語ってしまいましたが、本作は乙女ゲーの世界に転生したアラサーOLが、そんな「見せかけドS」イケメンたちの勘違いムーブを言葉と鞭(物理)で正していくストーリー。普段強引なイケメンたちが主人公にいいように翻弄されているのは気の毒ですが、正直いい気味です。
『フジコの奇妙な処世術 –ホワイトスネイクの誤算-』藍本松 原案: 荒木飛呂彦
『ジョジョの奇妙な冒険 第6部 ストーンオーシャン』の公式スピンオフ読切が、2021年12月18日発売のウルトラジャンプ2022年2月号に掲載。主人公・空条徐倫の元へ送り込まれた刺客との奇妙なバトルを『怪物事変』藍本松が描きました。
パッと見は「これがジョジョ!?」と驚くほど可愛いのですがストーリーはゴリゴリにジョジョな読切になっています。
そして12月はこちらの読切の他、ジョジョ初の公式スピンオフである1999年の杜王町にホル・ホースがやってくる新連載『ジョジョの奇妙な冒険 クレイジー・Dの悪霊的失恋』がスタート! また実写ドラマ『岸辺露伴は動かない』に加え、アニメ『ストーンオーシャン』がNetflixにて全世界独占先行配信されるという非常にジョジョ熱が高まった月となりました。
「実家には怪物が暮らしていた。兄貴という名の…」
11月よりビッグコミックスペリオールにて始まった、『契れないひと』たかたけしの新連載『住みにごり』。
夏休みに実家に帰ってきた主人公は、介護が必要な母と15年間無職の兄に再会するのですがこの兄がとにかくすごい。強烈なビジュアルに不思議な行動……掴みどころがなくてゾワゾワします。実は兄だけでなく父親もとんでもない人物でもうこの家族から目が離せません。
マンバには「住みにごりはなんかきっかけさえあればクソバズりまくると思うからマジでバズってほしい」というコメントも。
ほんとにそう……バズりまくってほしい。
まだ『住みにごり』未体験という方にぜひ1話だけでも読んでください。
2022年1月 マンバで人気だったマンガ&話題
ドラマ化・アニメ化で注目が集まっている『ハコヅメ』、Twitterでパロディマンガの話がバズった錦ソクラ先生の『3年B組一八先生』、そしてもう2年間封印され続けている五条先生の話題へのアクセスが増えました。
そしてなんと! 1月20日に掲載された『ハコヅメ』185話にはなんとマンバ通信のあの人気記事「島耕作のスピード感は、『君に届け』を2コマで置き去りにする」が登場しました。源部長と上杉巡査にもマンバ通信をお読みいただいてるとは光栄です。
ハコヅメ本誌のシマコーネタに朝から吹き出した
そしてマンバさんの記事を思い出したのでリンク貼っておきますね『島耕作のスピード感は、『君に届け』を2コマで置き去りにする』 https://t.co/3XCh7TPvI8 #マンバ pic.twitter.com/Qv7yMC8Swk
— みょー (@myou5963) January 19, 2022
人気が急上昇したマンガ
「インスタグラムで悩める女性の体験談を募集しそれを浄化したいと漫画化してきた3cha(みちゃ)が描く初の長編」
1月19日に単行本が発売されてから人気が急上昇しているのがこの『夫の浮気相手は中学の同級生でした』。
さっそく読んでみたのですが「地獄のジェットコースター」とでもいうような、全1巻で恐ろしい事実が目まぐるしく明らかになっていく、ある意味で爽快な不倫モノでした。
マンバの「絶対に最後まで読んで!!」という言葉を頭の片隅に入れながら読んだのですが本当にすごかったです。「これでそろそろ終わりか……?」と気を緩めた後半のある部分で不意打ちをくらい「ハハッ!!」と声が出てしまいました。とても乾いた笑いでした。
『がんばりょんかぁ、マサコちゃん』原作: 宮﨑克 作画: 魚戸おさむ
「実直な公務員だった夫が、なぜ自ら命を絶たねばならなかったのか?」
国有地の不当売却問題で公文書の改ざんを命じられた近畿財務局職員とその妻を描く『がんばりょんかぁ、マサコちゃん』が、1月よりビッグコミックスピリッツにて始まりました。
宮﨑克(『ブラック・ジャック創作秘話~手塚治虫の仕事場から~』)と魚戸おさむ(『はっぴーえんど』)というベテランコンビによって描かれる、互いを想い合う夫婦の姿に胸を衝かれます。
スピリッツ編集部によると、
「この漫画作品はフィクションであり、実在の人物や団体などとは関係ありませんが、実在する人々の切なる想い、祈りには大きく関係しています。」(引用: ビッグコミックBROS.NET)
とのこと。第1話と全文はこちらから。
「山から戻ってきた幼馴染は別のナニカにすり替わっていた」
夏、蝉時雨、小さな村、不審死、禁足地という、ジャパニーズ・ホラーに入っててほしいものが全部入っている雰囲気たっぷりの青春ホラー。もうこのカラー絵だけで読みたくなっちゃいますよね。
単行本第1巻は3月4日(木)に発売決定!ヤングエースUPにて全話無料公開中です(2月1日現在)。
とにかく画力とホラー演出が素晴らしいのでマンガ好きなら絶対読んでください!第1話はこちらから。
「フィンランド・ラップランド地方。吹雪と共にやってきた、謎の刺青青年“ジュン”を迎え入れたのは老紳士たちが営む小さなホテル“メッツァペウラ”だった」
1月15日に単行本第1巻が発売された、『ホテル・メッツァペウラへようこそ』。ハルタで連載中の作品ということで、絵の美麗さは当然半端ないです!
舞台となっているフィンランドの文化や雄大な自然に魅了されるのはもちろんのこと、謎の青年ジュンと従業員のおじさま2人の交流に心が温まります。
気軽に海外に行くことのできない今、世界の広さを感じることのできる素敵なマンガです。第1話のサウナシーンは必見ですよ!
マンガ好きと「2022年にくるマンガ」を語りました
先日1月29日(土)、マンバのマンガ好きのみなさん3名とマンガソムリエ・兎来栄寿さんをお招きし、YouTube Liveにて「2021年のマンガ&2022年にくるマンガの話」をしました。
【前半のテーマ】2021年のマンガ振り返り!
・2021年に完結したマンガ
・いま人気のマンガってなに?
・去年、一番〇〇だったマンガ
【後半のテーマ】2022年にこのマンガがくる!
・『タコピーの原罪』、どう?
・わたしが推してる新連載
・今年くるマンガ
みなさんに語っていただいた作品はツイートでもご紹介しています。配信アーカイブはこちらからご覧ください。