光の速さを超える鬱 週刊マンバ No.10 2020年1月20日(月)〜2020年1月26日(日)

みなさん、花粉来てますか? 

どうも! 秒で良いマンガが見つかるサービス「マンバ」のスタッフ・高橋です! 私は先週から一生懸命「まだ来てないよ」と目と鼻の粘膜に言い聞かせています。頑張れ粘膜頑張れ!!

さて、マンバの先週1週間の動きを振り返ることで、マンガ界の動向がなんとなく掴めるこのがこの「週刊マンバ」。今回アクセスが目立ったのはこの4作品です。

今週のおすすめ4作品

▼先週よく読まれた『クチコミ』

『水野と茶山』西尾雄太(全2巻)

 

1月11日に全2巻が同時発売された『水野と茶山』は、田舎の地域経済を担う茶園側と、お茶づくりによる水質汚染を問題視する人々が対立する小さな町が舞台の物語。そこに暮らす主人公の女子高生2人は「水」と「茶」、それぞれの派閥のトップの娘でまさに現代版ロミオとジュリエット。

バスが通り、チェーンのドラッグストアがあり、予備校もあって、農家の店しんしんがある。その解像度の高い田舎ぐあいに、自分が高校生の頃に感じていた気持ちを思い出してしんどくなりました、最高です…。 

▼クチコミ&試し読み

 

『メイドインアビス』つくしあきひと(8巻まで刊行)

1月に、昨年9月以降3カ月ぶりの原作更新&劇場版アニメの公開と立て続けに「供給」があったメイドインアビスは、「アビス」と呼ばれる巨大な縦穴を少年少女が元気いっぱい冒険するファンタジー! 表紙の絵すっごく可愛いですよね? まさにこんな感じのボーイ・ミーツ・ガールなお話なんですけど、途中で鬱が光の速さを超えます。あとはご自分の目で確かめてください。 

▼クチコミ&試し読み

先週アクセスが多かった『マンガ』

『女の裸を生で見たい』西沢5ミリ(全1巻)

ド直球なタイトルが潔い『女の裸を生で見たい』は、ラブコメ5作からなる短編集。ちなみに表題作は、デッサンがきっかけで出会った高校生男女のとっても爽やかな恋愛ものです。 

またこちらはアマゾンのKindle Unlimited作品ですのでアンリミユーザーは要チェックです!

そして完全に余談なんですけど、私は西沢5ミリ先生のお名前をググってそのあまり可憐さに度肝を抜かれました。ふつくしい…!

▼クチコミ&試し読み

▼マンバのおすすめ

『Kindle Unlimitedで読めるマンガ一覧』📚

 

『アンデッドアンラック』戸塚慶文

週刊少年ジャンプ2019年9号に掲載された読切が、先週より新連載スタート!! 人に触れると不運を招いてしまう少女と、死にたがっている不死身の男の物語『アンデッドアンラック』。読切がすでにめっちゃ面白かったんですけど、さらにパワーアップして戻って来て興奮しました。また20日(月)は作品へのアクセスだけでなく、戸塚慶文先生の著者ページへのアクセスが爆増。みんな戸塚先生の情報に飢えているんだな…。第1話が少年ジャンプ+で公開されているので、まだ読んでない人は今が追いつくチャンスです。お見逃しなく!!

▼クチコミ

戸塚慶文の作品一覧

【告知】『高速スライダー』絶賛発売中です!

ついに1月24日(金)、マンバ発のオリジナル作品『高速スライダー 幸運な男・伊藤智仁』の単行本が発売となりました! 伝説の投手・伊藤智仁の半生を振り返る物語には、古田敦也氏、野村克也監督らも登場します。2月29日まで早期購入キャンペーンを行っておりますので、これはもう買うしかないですね。

(▼24日に行われたトーク&サイン会の模様)

マンバのマンガを描くプロジェクト『ゲンバ』のページにて、引き続き全話無料公開しておりますので、制作背景と併せてお楽しみください!

(ゲンバでは見れない描き下ろしマンガと、主人公・伊藤智仁×作者・渡辺保裕×原作者・長谷川晶一の豪華鼎談はぜひ単行本で!)

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話題に出た作品のクチコミ

影絵が趣味
影絵が趣味
2020/02/15
優雅で楽天的な日本野球
ネット連載でも楽しく読んでいたんですけども、やっぱり実際に本になると、もういちど読みたくなってしまいます。 それにしてもノムさんの亡くなった同じ年に伊藤トモの漫画が世に出るというのは因果なことです。やっぱり伊藤を使い潰したというイメージは拭い切れないですからね。そうなってくると、伊藤トモは不運な男だった、となりそうなものですけど、この漫画は何故か『幸運な男』と題されている。 まあ、漫画内でも野村監督は、めちゃくちゃ悪そうな風貌で描かれています。巻末の対談では、それでも抑えぎみに描いたと言っていましたけど、やっぱり悪そうなジジイにしかみえない(笑) でも、いつでも、どこでも、伊藤トモはノムさんのことを悪く言わないんですね。追悼のインタビューでも ~あまりほめられた記憶がないですが、1度、新人の時にねぎらってもらった試合があって。それは今でも忘れない。5月の中日戦で、勝てはしなかったが9回くらいまで無失点で。次の日に野村監督に『ああやっていけば必ずこの世界で成功できるから』と声をかけてもらって、非常に勇気づけられた~ と言っています。 あるいは、野村監督の25年ぶりの謝罪では ~僕はあそこで代えられたら嫌でした。マウンドを降りるほうが嫌でした。投手は先発したら完投するのが当たり前です。何球投げようが関係ないです。先発として最後まで投げるのが使命だと思います。何とも思っていませんよ、監督~ もう、これだけで泣けてしまいます。 選手の酷使を美談にすり替えるな、という声があるということももちろんわかります。選手は酷使されるべきではない、これは間違いのないことでしょう。でも、そのいっぽうで、伊藤トモのようにマウンドに執着する投手がいてもいいと思うのです。むかしの野球はとても野蛮で、近年ではそれが改善されつつあり、今年の春のセンバツではつい球数制限が導入されて、めでたし、めでたし、というはなしでは必ずしもないと思うのです。じっさいに高校球児から球数制限に反対する声だってありました「僕が最後まで投げられなければチームが負けるから」と。 選手はたしかに酷使されるべきではない。ただ、あれはしてはいけない、これはすべきではない、といった制約が日本の野球をせせこましくしていることもひとつ事実ではあるでしょう。球数制限のような流れは、今後さらに強くなってゆくことでしょう。でも、かつて日本野球は優雅で楽天的だった、ということも忘れたくないなあと思うのです。最高のピッチャーが9回裏に、最高のバッターにホームランを打たれて、でも、ふしぎと笑顔になってしまう、そんなような。 でも、まあ、野球そのものがどんどん窮屈でシビアになってゆくなかで、野球の楽天性をもっとも強く体現している漫画があるうちは、優雅で楽天的な日本野球は滅ぼないでしょう。『高速スライダー 幸運な男・伊藤智仁』も見事なまでに優雅で楽天的な日本野球を体現しています。最後のページで、それまで若い頃の姿で描かれていた伊藤トモが、とつぜん老けた現在の姿になって言うのです「ラッキーなんだと思います。ただ、それだけです」もう、この野球漫画的な楽天性にあふれた演出には涙を禁じえませんでした。