谷口ジローの原画展「描くひと 谷口ジローの世界」が12月9日から開催!

こんにちは、マンバ通信です。

今日はマンバ通信が「これはぜひ行っておくべきでは!」と思うイチオシの原画展のお知らせです!

今年の2月に亡くなられたマンガ家・谷口ジローさんの原画展が12月9日から12月22日までの間、東京恵比寿にある日仏会館ギャラリーで開催されます。

ここで、えっ!? なぜに日仏会館ギャラリー? と気になる人もいるかもしれません。

谷口ジローさんといえば、久住昌之さん原作の『孤独のグルメ』でその名を知った方も多いかと思いますが、実はフランスをはじめとするヨーロッパではかなり熱く支持されているマンガ家さんなのです。

その証拠に、毎年フランスで開催されているアングレーム国際漫画祭で『遥かな町へ』は最優秀シナリオ賞、『神々の山嶺』は最優秀デッサン賞を受賞。さらに、2011年にはフランスの芸術勲章までも受章されており、日本マンガ界の巨匠として多くの功績を残してきました。

谷口さんの作風はフランスのマンガジャンルのひとつであるバンド・デシネにとても近いと言われています。

アクションの派手さや物語の壮大さではなく、登場人物たちの心理描写やストーリーの中に広がる情景描写に重きをおいた谷口さんの作風が、バンド・デシネの流れにとても近く、そこがヨーロッパ人たちの心にとても響いたのかもしれません。

また、展示初日にはマンガ家の松本大洋さんや谷口ジローさんの関係者を交えた講演会も開催されるそう! 入場は無料ですが、事前申込みが必要のようなので興味のある方はぜひこちらもチェックしてみてください〜!

【イベント情報】

「描くひと 谷口ジローの世界」 入場無料
開催期間:2017年12月9日(土)~12月22日(金)
     ※月曜日閉室
開催場所:日仏会館ギャラリー
     東京都渋谷区恵比寿3-9-25
開館時間:火〜金 12:00−19:00、土・日のみ11:00〜18:00

主催:一般財団法人 パピエ
共催:日仏会館フランス事務所
後援:在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ日本
協力:講談社、集英社、小学館、扶桑社、双葉社、フランス著作権事務所


谷口ジロー作品について語りませんか?印象に残ったセリフや場面など一言でOK!もちろん、長文で熱い想いを書きたい人も大歓迎です!

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話題に出た作品のクチコミ

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名無し
2019/04/28
登らなければ落ちないのに
camera神々の山嶺は、まず夢枕獏先生の小説を 読んで感動した。 だが、谷口ジロー先生による漫画版は なかなか手にとらなかった。 もともと谷口ジロー先生の絵柄が好きじゃなかったので。 凄く描き込んでいらっしゃるけれど、 硬質というかクールというか、 登場人物の表情が冷めている感じがして そのあたりが好みでなくて読んでいて ノレない感じがして。 それに加えてというか、そう思っていたからというか、 小説で感じた自分の感動とは、全く違う視点で 漫画版は描かれているのではないかと思ったので 漫画版を読むまでには時間がかかった。 けれども実際に読んでみて恐れ入った。 そもそも自分は登山なんかしたことはない。 8000m級の山の眺めなど写真でしかみたことがない。 そんな実際に見たことが無い風景をまるで 自分が今、見ているかのように感じさせて くれたのが夢枕獏先生の神々の山嶺だった。 しかし谷口ジロー先生の漫画は、 自分が小説で感じて心に描いた山の風景を 迫力でも超えながら幻想的にも見せてくらわせてくれた。 そのうえに、私が嫌いだった硬質な表情の登場人物たちが 表情の下にある感情を感じさせてくれた。 登山なんて美味い空気と良い眺めは味わえるかもしれないが、 疲れて危険で下手すりゃ代償として死ぬかもしれなくて。 たとえ世界最高峰に到達してもワリがあわない世界だと 感じていた。 今でもそう感じてはいる。 だが、そんな世界に身を投じなければ 生きている価値を感じない、 生きていると実感出来ない、いや、 生きている意味が無いと感じる男もいるらしい。 けして滑落死や凍死をするために登るわけではない、 だが、落ちることがありえない日常では 生きていると実感できない。 山男が皆がそうではないだろうけれど、 そういう男も山男の中にいる、ということかと 朧気に想像している。
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名無し
2019/07/21
神々の山嶺
僕の地元・長野県には、中学校集団登山という拷問のようなイベントがありました。一学年240人がみんなで3000m級の山に挑むという荒行です。しかも、登る予定の山で起きた遭難事故を描いた新田次郎の「聖職の碑」の映画版を見せられるという、嫌がらせとしか言いようのないオマケもついていました。とはいえ、このイベントで山に目覚めた人もいないわけではなく、それなりに意味のある行事な気もします。僕は下山中に便意に襲われ、6時間死ぬ思いで我慢するという、これまでの人生で一番の苦行を味わったので、二度と山には登らないと決めています。  とはいえ、山ものの作品を読むと、山もいいかもしれないと思ってしまうのです。『神々の山嶺』は数多い名作を生み出し、海外でも評価の高い谷口ジローのまさに最高峰だと思っております。   『神々の山嶺』には羽生丈二という一人のクライマーの姿が、カメラマンの深町誠の視点から描かれます。  この羽生丈二、初登場シーンから圧倒されます。「その時…むっと獣の臭いが店内にたちこめたような気がした」。この存在感がどこからくるのか、深町は彼の過去を調べていくのです。  羽生を関係してきた様々な人に取材していくうちに、彼の孤高としか言いようのない半生が明らかになっていきます。  羽生は可愛げのない、根性はあっても鈍重で無口な男でしたが、クライマーとしては抜群の才能を発揮。しかし、全てを山に集中する羽生は、普通の生活を送る人間と温度差がうまれ、山岳会でも孤立していきます。誰もが登れなかった壁を登り、山岳界の話題をさらうものの、羽生自信は不遇のまま。海外の山に挑戦することができません。  誰よりも山を想っているのに資金や人脈や名声がないだけで、挑戦できない苦しみを味わい、自分を慕う人間の死があり、やがて羽生は自分から孤立していきます。そして消息を断った羽生がなぜカトマンズにいたのか?彼がなにをしようとするのか、物語は加速していきます。  羽生の姿は、新田次郎の小説ではないですが、まさに「孤高の人」なのです。孤高の人は、人の共感は求めません。自分でも言葉にできない衝動に突き動かされるまま、「これしかない人生」を送るのです。  羽生はいいます「いいか。山屋は山に登るから山屋なんだ。だから山屋の羽生丈二は山に登るんだ!!」また、なぜ山に登るのかという問にこう答えます。「そこに山があったからじゃない。ここにおれがいるからだ」  「これしかない人生」を送る男の寂しさと美しが同時に描かれ、僕もこのような生き方に強く憧れるのです。  いや、既に僕は僕にとっての「これしかない人生」を歩んでいるかもしれない。この、マンガとゲームにあふれた人生は。