麒麟・川島とかまいたち・山内が「面白いマンガ」に沼のようにハマって楽しむマンガバラエティ『川島・山内のマンガ沼』。今回は、前回放送の「マンガ家ガチアンケート・若杉公徳編」をお送りします(放送を見逃した方はTVerもご覧ください)。
なぜヤングアニマルに持ち込みを?
川島 今日のテーマは「マンガ家ガチアンケート」! 今回は私のリクエストの先生が来てくださいました。『デトロイト・メタル・シティ』『KAPPEI』などの作者、若杉公徳先生です!
若杉 お願いします。
川島 今回は『デトロイト・メタル・シティ』をはじめ、『ヤングアニマル』で若杉先生の数多くの作品を担当しております、編集長の永島さんにも来ていただきました。
永島 よろしくお願いします。
山内 若杉先生のおかげで編集長まで上り詰めた?
永島 はい、おかげさまで。
若杉 僕も永島さんのおかげでマンガ家に。
川島 素晴らしい関係や!
山内 ずっと前から担当されてるんですか?
永島 最初からですね。『デトロイト・メタル・シティ』の初期から。
川島 その時は普通の編集部員だったんでしょ?
永島 そうですね。普通の平社員で。
川島 で、『デトロイト・メタル・シティ』がブレイクして編集長。
永島 そうです。
山内 ええの見つけたなー(笑)。
永島 持ち込みでたまたま……。
山内 持ち込みなんすか!?
若杉 これの前に読み切りを持ち込みに行きました。『ヤングアニマル』に。
川島 いろんな雑誌がある中で、なぜ『ヤングアニマル』を?
若杉 『ヤングアニマル』は隔週誌なんですよ。だから「ちょっと楽そうだな」って。
川島 休み多いんちゃうかと。載る前からもう休みのこと考えてる、それが自分のペースに合ってたんでしょうね。それではまず簡単に、先生のプロフィールご紹介します。若杉公徳先生は大分県出身、47歳でございます。2004年、『ヤングマガジンアッパーズ』にて『アマレスけんちゃん』で連載デビューされました。どう見ても、人気が出そうなキャラじゃないですけども……。
若杉 けんちゃんはアマレスの先生なんです。
川島 この女子人気を一切無視してるところ、これも狙い通り?
若杉 当時は女子ウケとか考えてなかったですね。
川島 『アマレスけんちゃん』でデビューして、そして代表作、言わずもがなでございますが『デトロイト・メタル・シティ』。
若杉公徳『デトロイト・メタル・シティ』(白泉社)
- 2005〜2010年まで「ヤングアニマル」にて連載。
- 単行本は全10巻
- 『このマンガがすごい!2007』オトコ編・第1位を獲得
- 2008年、主演・松山ケンイチで映画化
- 主人公はポップなミュージシャンを夢見て田舎から上京してきた気弱な田舎青年・根岸崇一。
- しかしなぜか悪魔系デスメタルバンド「デトロイト・メタル・シティ」のボーカル「ヨハネ・クラウザーⅡ世」としてデビューするはめに。
- おしゃれ好きで気弱な少年・根岸がデスメタルの世界で望まざる才能を発揮
- 嫌がりながらもカリスマへと上り詰めていく姿を描いた唯一無二のデスメタルギャグマンガ
川島 これはぶち当たりしましたね。これが2作目なんですよね。
若杉 でも実質、『デトロイト・メタル・シティ』がデビュー作ですね。単行本もこれで初めて出せたんで。これが売れたから、さっきの『アマレスけんちゃん』を後で出してもらったんです。
川島 どんな気持ちでしたか? デビュー作がいきなり上り詰めていく感じは。
若杉 ずっと家でマンガ描いてただけだから、お金は増えましたけど、街で声かけられることもなくて。
川島 俺らとは違うよね、別にテレビ出てへんから。
若杉 だから立ち読みしてる人を後ろからのぞいて、読まれてるのを実感したりしてました。
山内 このマンガってじわじわいったのか、それとも何かのきっかけでドーンとブレイクしたのか、どっちなんですか?
永島 連載中はそうでもなかったですけど、単行本が出た瞬間、けっこう増刷が決まりましたね。
川島 1巻からもう、つかみがすごいですよね。これは編集長にも聞きたいんですけど『デトロイト・メタル・シティ』で「これは売れるな」と思ったタイミングはありました?
永島 単行本が出てから一気に来た感じなんですけど、その前の段階で……いろんなマンガ誌の最後の目次ページにマンガ家さんのコメントや編集後記が載るじゃないですか。そこで「DMCが面白い」とけっこう書かれてました。当時はSNSがなかったんですけど、2ちゃんねるでも祭りが起きかけてて。「単行本が出たらものすごくいくかもな」という予感はありましたね。
「1巻でロケットスタートをかける」という作風
川島 続いては私も大好き、『KAPPEI』でございます。
- 2011〜2014年まで「ヤングアニマル」にて連載
- 単行本は全6巻
- 2022年、主演・伊藤英明で実写映画化
- 「1999年に人類滅亡・世界が終末を迎える」というノストラダムスの大予言を信じ、幼い頃から「終末の救世主」となるべく、師範のもとで殺人拳・無戒殺風拳の修行に明け暮れる少年たちがいた。
- しかし1999年を過ぎても世界は全く滅亡することなく、あっという間に2011年に。
- そしてある日、師範は弟子たちに解散を告げる。
- 世界が滅亡しきれなかったことで、救世主になれなかった主人公・勝平が現代の東京での生活に戸毎度いながら1人の女子大生に恋をする、終末の戦士による最強のラブコメ。
川島 作品自体は2011年に『ヤングアニマル』にて連載開始してるんです。そして今年2022年、主演・伊藤英明さんで実写映画化。連載開始から10年たって映画化って、すごいタイミングですよね。
若杉 連載中から実写化の話がいくつか来てたんです。でも連絡来てはなくなり、また連絡来て脚本上がってきてこっちが返信したら何も連絡がなくなるという……。
川島 業界用語でいう「(仮)バラシ」や。
若杉 それを繰り返してて、もう実写化の話が来ても信じなくなった(笑)。喜ばされては消えていく。そしたら今回、伊藤英明さんで実現したという。
川島 それまでの実写化の話は、主演が違ったということですか?
若杉 違いましたね。これが一番豪華ですね。
川島 そして現在は『ヤングアニマル』にて『ドランクキョンシーズ』、さらには『ヤングマガジン』にて『明日のエサ キミだから』の2作品を同時連載中です。実写化作品が多いですけど、(撮影現場を)見に行ったりするんですか?
若杉 めちゃくちゃ行きます。
川島 『デトロイト・メタル・シティ』も?
若杉 もう数え切れないくらい行ってましたね。
川島 それは何ですか? チェックしに行ってるのか、取材なのか。
若杉 タダで芸能人を見られるじゃないですか(笑)。
川島 ミーハーな回答でしたね(笑)。向こうは「先生」って呼んでくれますからね。松山ケンイチさんともしゃべったんですか?
若杉 しゃべりましたね。
川島 どんな会話をしましたか?
若杉 「こんにちは」とか。
川島 その程度ならここで言わんでいいですよ(笑)。続いて、先生の最新作『ドランクキョンシーズ』を紹介していきます。
若杉公徳『ドランクキョンシーズ』(白泉社)
- 2021年〜「ヤングアニマル」にて連載中
- 単行本は第2巻まで発売
- 物語の舞台は中華の地、妖怪「キョンシー」が人々を襲っていた時代。
- 主人公の道士・シェンには使命があった。
- キョンシーに立ち向かうも、噛まれてしまい、キョンシーになってしまった父。
- 武術が強かった父は最狂のエンペラーキョンシーになっているらしい。
- 父の魂を救うためシェンの宿命の物語が幕を開ける、はずだったのだが……。
山内 これ謎だったんですけど、なぜ今キョンシーなんですか?
若杉 山内さん、テレビ番組でキョンシーやってましたよね?
山内 『イタズラジャーニー』?
若杉 ああいうのを見て、「今やってもいいんだな」って。
川島 あれのせい(笑)!? これ、今までのギャグマンガとはちょっと違いまして、「父と子の悲しい絆の話を描いていくんかな?」って途中まで思ってたんですよ。でも実際は……ひどいっすよね(笑)。
山内 情けないですよね。悲しすぎる。
川島 よくこんな「悲しおもろい」のを思いつきますね。泣けてくるわ。めちゃくちゃ武術が強かったお父さんがキョンシーになってしまったと。きっとめちゃくちゃ強いキョンシーなってるから、責任取って倒すのは俺しかいないと思うわけです。で、主人公のシェンはちょっとメンタルが弱くて、びびりなんです。だから師匠が、練習台として弱小キョンシーを紹介してくれるんですけど、その素人でも抑えられるキョンシーというのが親父やったと。よくこんな悲しいの思いつきますね。
山内 それが1巻で出てくるんですよ。
川島 これ、本当に若杉先生に言いたいけど、1巻でやりすぎなんですよ。
山内 普通は何巻か引っ張るじゃないですか。
川島 このへんが先生のいいところでもあり、悪いところでもあるんですけど、全ての作品で1巻からとんでもなくロケットスタートかけるんですよね。
若杉 そうですね。
川島 で、バテそうでバテないんです。競馬でいうと逃げ馬。スタートからバーンといって、「そのペースで大丈夫?」と思ってたら、意外とゴールまで逃げきるという。出し惜しみがないですよね。先生は。
若杉 これも1話を思いついて、もう1話のことしか考えてなかったので、後はどうしようかなと。
山内 それ、編集は止めないんですか? 「先生、ペース配分考えましょうよ」って。
永島 いや、もうそこが一番の魅力かなと思ってるので、どんどんやっていただいてます。
山内 これも実写化で見たいですね。ここに来てのキョンシー映画。
川島 先生のマンガは、実写化してもう1回おもろなるからね。
おぬし達には一切関係ない
川島 それでは若杉先生のガチアンケートにまいりましょう。最初の質問はこちら。
これまでの作品の中で、作品ごとにお気に入りのセリフを教えてください。
川島 まずは『デトロイト・メタル・シティ』の若杉先生一番のお気に入りのセリフです。こちら。
「お高くとまってんじゃねぇ、このメスタワーめがぁ」
「うおー東京タワーが感じてるー」
「東京タワーが濡れてるぞ」
「東京タワーのヤツ、イキやがったな」
川島 これね、忘れられないシーンでしたよ。クラウザーさんが東京タワーを抱くんですよね。「お高くとまってんじゃねぇこのメスタワーめがぁ」って。信者のみんなは、まさか東京タワーを襲うとは思わなかった。上を見たらライトアップされてて、ただそれだけのことなんですけど、「東京タワーが感じてるー」という(笑)。さらに、ただ豪雨が来ただけなのに、「東京タワーが濡れてるぞ」「東京タワーのヤツ、イキやがったな」他の建物も全部濡れてるんですけどね(笑)。これ、何かアイデアのヒントがあったんですか?
若杉 何かどんどん大きいものを襲っていきたいなっていう。で、どんどん東京の象徴的なものになっていって……東京タワーに。
川島 新鮮な空気を襲うクラウザーさんというのもありましたよね。「油断してんじゃねぇぞ、この新鮮な空気めが」。これ以上大きいものは何かといったら空気になっちゃうという。基本的には1話完結のギャグマンガだから、毎回落としきるの大変だったでしょ?
若杉 飽きられないように毎回考えるのは大変でした。
山内 止められたことないですか? 「それはちょっとアホすぎる」みたいな。
若杉 止められたことないかもしれない。
永島 止めてないですね。
川島 続いては、『KAPPEI』の若杉先生一番のお気に入りのセリフです。
師範の格言全部。
川島 「おまえたちには一切関係ない」ってやつですね(笑)。やっぱり童貞感がいいんでしょうね。師範というのは、主人公の勝平を含む終末の戦士たちに殺人拳「無戒殺風拳」を教えてる師範のことです。この師範が修行中の回想シーンで勝平たち弟子に言っている格言がいっぱいあるんですけど、これが全部おもろい。最初の師範の格言、こちらでございます。
「この世では終電を逃した女は必ず股を開くというが、おぬし達には一切関係ない」
「女が口にする『終電なくなったよ』とは『カンチ セックスしよ』と完全なる同義語。女に終電を忘れさせさえすれば、貴様はすでにカンチさんだという事だ」
「終電逃してタクシーで帰るなどという女には、つい殺風拳を使いたくなる気持ちも分かるが、人類を救うのだ!」
山内 師範はめっちゃ遊んでたんですかね(笑)?
川島 それが怪しいところなんですよね。「何かの雑誌で読んだんやろ?」という情報しかない。浅いんですよね。ただ、おまえたちには関係ないよと。そんな誘惑に負けず、おまえたちは人類を救えと言われるんですね。そして2つ目。
「この世には『ブスであれ 巨乳ならば 揉むが吉』という有名な俳句があるが、おぬし達には一切関係ない」
「絶対にないと思っていたブスでも巨乳ならば話は別で、酔った勢いで触らせてくれるかとお願いしてみたら、じらされたあげくタクシーで帰って行きやがった」
「そんなブスにはつい殺風拳をくらわしてしまうだろうが、人類も救うのだ」
川島 「ブスであれ 巨乳ならば 揉むが吉」ないです、そんなひどい俳句(笑)。そして3つ目。
「この世にはつまみ食い感覚で女に手を出す男がいるが、おぬし達には一切関係ない」
「こっちはやっと食事の約束を取り付け、徐々に距離を縮めていったのに、簡単にその男に股を開いていいように遊ばれる。他に本命の彼女がいたくせに、あの野郎絶対に許さねえ。が、人類を救え」
川島 こういうのは、先生の格言ですか?
若杉 いや、これは師範の格言です。
川島 いや、あなたが師範の師範ですから(笑)。
若杉 だいたい編集長が考えます。
永島 打ち合わせのとき、「サークルの女性ってこうだったらしいですよ」みたいな昔の話をすると、すごく歪んだ形でマンガに反映されてくるという(笑)。
山内 だいぶ歪んでますよ。
川島 師範のフィルター通しちゃうと、ちょっとド偏見になってしまうんですね。
山内 散々言っといて、最後は「おぬし達には一切関係ない」という、このパッケージが楽しい。
川島 関西人にとっての、「知らんけど」やね。
『KAPPEI』は苦し紛れの一言から始まった
川島 私からちょっと『KAPPEI』に関して、どうしても聞きたい質問があります。こちらです。
「世紀末救世主になるために修行したのに、世紀末が来なかった」
この面白すぎる設定は、いつどんなタイミングで考えたのですか?
川島 先生の回答はこちら。
『KAPPEI』は、その前に進めてたネームがうまくいかず、企画自体やめることになり、「でもそろそろ新しいものを始めなければならない」とそのまま担当さんと長時間ルノアールで打ち合わせしてるときに、何か言わなければと苦し紛れに「無人島で世紀末に備え体を鍛えてたやつの話」と言ったら、担当さんの反応がよく、話が膨らんでいったのをよく覚えています。
若杉 その場しのぎでしたね。
川島 「とりあえず今日帰りたい」くらいの。
若杉 本当にそんな感じでした。「言わないと終わらない」と思って。
川島 最初は無人島という設定だったんですね。一人で修行してたみたいな?
若杉 そうですね。まだそこまでしっかりは考えてなかったです。ふわっと言ったのが意外に反応がよかったので、「本当かな?」と思いましたね。「向こうも終わりたいんじゃないかな?」って(笑)。
川島 担当さん、本音を言ってください。どうでした?
永島 長かったんで、「そろそろ進んでくんないかな……」とは思ってました(笑)。
川島 この設定に食いついたというよりは、「もう次に言ってくれたやつ乗ろう」みたいな(笑)。
山内 どっちも帰りたかったんや(笑)。
川島 でも悪いアイデアではなかったんですね。
永島 「何か気になる」というのはありました。
山内 お笑いの養成学校で、一番教えられるようなことというか、見ただけで面白い設定が、やっぱり強いって言われるんですよ。まさにそれですよね。「無人島で世紀末に備えて体を鍛えてたら世紀末来なかったやつ」。もうその設定だけでおもろいですよね。
川島 だから1巻がやっぱりとんでもなかったのよ。「解散!」っていうのが。やっぱり先生の作品は1巻がすごいわ。
山内 1巻というか、第1話ですよ。
川島 あとはこの設定をどう使っていくかという。
若杉 そのとき「『3月のライオン』のメンバーの中にケンシロウがいたら違和感があって面白いんじゃないか」という話になって、そこから大学生の話になったんです。
川島 ちなみに世紀末の設定については、『北斗の拳』サイドとはお話したんですか?
永島 メールをお送りしたんですけど、「どうぞどうぞ」って。
川島 そりゃ1ミリもかぶってないもんね。こちらは世紀末が来なかったんだから(笑)。
童貞じゃない主人公を描きたい
川島 先生はルノアールよく使われるんですか?
若杉 やっぱりネームするときに、めちゃくちゃ居やすいんですよね。
山内 事務所じゃ駄目なんですか?
若杉 寝ちゃったり、視界にマンガがあったら読んだりしちゃうので。
川島 ルノアールだと居心地が制限されるという。他の喫茶店は駄目なんですか?
若杉 ルノアールが一番癒やされます。圧がない。「そろそろ帰らないと」と思わされることがない。芸人さんもたまに見ますよ。パソコン開いて何かやってたりして。
川島 続いての質問です。
今後描いてみたいテーマ・設定は?
川島 回答はこちら。
駄目でくずで童貞の主人公ばかり長年も描いてきたので、もうそろそろそれ以外の人間を主人公にしたいです。チュートリアル徳井さんのYouTubeを最近よく見てるので、ああいうマンガを描きたいです。
川島 もういいんですか、童貞は。
若杉 もういいなと。5回くらいはこのテーマでやってるので。
川島 ほんまっすね。確かにクラウザーさんも勝平も、ちょっと女性が苦手でモテないウブな方ですね。
山内 『明日のエサ キミだから』もそうですもんね。
川島 徳井さんのYouTubeみたいなのって、それどういうマンガですか?
若杉 おじさん一人が主人公の『孤独のグルメ』みたいな。でもギャグは入れたいですね。
川島 先生、我慢できるかな? 前半はイケメンでも、後半白塗りで叫んだりしそうやけど(笑)。ということで先生、今日はありがとうございました!
(最後に若杉先生から2人に色紙のプレゼントがありました)
次回放送は「第3代チャンピオン・畠山企画」をお届けします。
(構成:前田隆弘)
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