青山で「鴨沢祐仁とイナガキタルホの世界」、中野で「マカロニほうれん荘展」が開催されますよ!

こんにちは、マンバ通信編集部です。

長いようで短かったGWも過ぎ去り、しばらくこれといったイベントもないであろう……
なんて、思っているアナタにっ! マンバ通信がっ! オススメのっ! マンガイベントをっ! ご紹介します〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!!!

しかも、2つもあるんだゾっ!

開催はどちらも 5月19日(土)からっ!

ちなみにどちらも「鴨」がつくマンガ家さんのイベントですっ!

まずはこちら

「鴨沢祐仁とイナガキタルホの世界」

『XIE’S CLUB BOOK ~鴨沢祐仁イラスト集~』の刊行(5月23日)を記念し、青山のビリケンギャラリーにてトリビュート展が開催されます。

鴨沢さんの代表作でもある「クシー君」シリーズ。マンガ家としてデビューした作品も「クシー君」の作品でした。

若い頃、アルバイトの傍ら雑誌のイラストを描いていた鴨沢さん。『ガロ』で佐々木マキさんのマンガを読んだことがきっかけとなり「稲垣足穂が好きなんですけれど、その世界をマンガにしてもいいんだなぁ、僕もマンガ描いてみようかなぁ」と思ったそうです。その後、『クシー君の発明』を『ガロ』へ持ち込みし、すぐに掲載が決定。多くの作品を量産するという形ではありませんでしたが、シチュエーションやキャラクターたちの顔を変えながら(成長?)大切に描き続けられたシリーズです。

クシー君の顔の変遷(クシー君の夜の散歩/河出書房新社より)

「クシー君」の話は、本人が仰るように小説家・稲垣足穂の『一千一秒物語』の世界をマンガで味わうような、ノスタルジックで洒脱なストーリーが魅力のひとつ。また、テーラーの父を持つ鴨沢さんは登場人物の服のディテールにも細かくこだわっていて、それが今見ても風化を感じさせないほどのスタイリッシュさ! 洋服好きな方にもぜひ読んでほしいですね。

今回は作品づくりのソースともなった稲垣足穂と鴨沢祐仁の世界をテーマに、青木俊直、石塚公昭、オカムラノリコ、かなまち京成、コマツシンヤ、近藤ようこ、高橋キンタロー、田中六大、永野のりこ、鳩山郁子、花輪和一、ヒロタサトミ&midinette  minuit、巻田はるか、南伸坊、森環、森雅之、森泉岳土、山田勇男、ユズキカズ、吉田稔美、吉田光彦、わだちずの22名が参加。個性豊かな作家陣が、鴨沢祐仁と稲垣足穂の世界をオマージュした作品が展示されます。イラスト作品はもちろん、人形など立体作家さんたちの作品もたのしみです。

それと、今回ビリケンギャラリーでは5月23日に発売予定の『XIE’S CLUB BOOK ~鴨沢祐仁イラスト集~』が先行発売されるほか、クシー君グッズの販売もあるそうです。フラゲのチャンスっ!

「鴨沢祐仁とイナガキタルホの世界」
開催期間:2018年5月19日(土) – 6月3日(日) ※月曜定休
開催場所:ビリケンギャラリー 〒107-0062 東京都港区南青山5-17-6-101 ビリケン商会
開館時間:12:00 – 19:00

 

そして、もうひとつはこちらっっっっっっっ!!!!!!

「マカロニほうれん荘展 -MACARONI IS ROCK!-」

伝説のギャグマンガ『マカロニほうれん荘』の原画展が東京・中野ブロードウェイ内のAnimanga Zingaroにて開催されますっ!

『マカロニほうれん荘』は1977年〜79年に「少年チャンピオン」で連載。

当時のチャンピオンは、手塚治虫『ブラック・ジャック』、山上たつひこ『がきデカ』、水島新司『ドカベン』などなど、現在も名作と評されるマンガばかりが連載陣に名を連ねる “マンガ修羅の道” 状態。そこに、引けを取らない強烈なギャグセンスと存在感で人気を博していたのが、鴨川つばめによる『マカロニほうれん荘』でした。

特にストーリー性はなく、都内にある高校「ピーマン学園」と下宿先である「ほうれん荘」を舞台に、主人公の沖田そうじと落ちこぼれ落第生のきんどーさん(40歳)、トシちゃん(25歳)の3人が繰り広げるスラップスティックギャグマンガ。

マンガのコマ全体をフル活用したドタバタ劇を展開しつつも、よ〜く見ると、きんどーさんが洋楽ミュージシャンの衣装を着用していたり、特撮や他のマンガ家作品のマニアックなパロディが挿入されたりしていて、読みはじめるとけっこう味わい深いものがあります。

今回はこれが「初」の原画展ということで、本作の生原画約100枚を展示。しかも、会場では鴨川さんが選曲したロックミュージックがBGMとして流されるそうです。作品にもよく登場していたクィーンやレッドツェッペリンなどがかかるのかも……!

原画展ではグッズも販売。ラバーキーホルダー(650円)、キャンバスアート(3000円)Tシャツ(3500円)などが並ぶ予定ですっ!※すべて税抜き価格

【5月21日追記】
土曜日と日曜日は混雑が予想されるため、整理券配布の可能性があります。
もし整理券の予定枚数が終了した場合、整理券をお持ちでない方の入場をお断りすることとなりますので、
お出かけの前にギャラリー「Animanga Zingaro」の公式サイト、もしくはツイッターで会場の状況を確認することをおすすめします。

「マカロニほうれん荘展 -MACARONI IS ROCK!-」
開催期間:2018年5月19日(土) – 6月3日(日) ※水曜定休
開催場所:Animanga Zingaro 〒164-0001 東京都中野区中野5-52-15 中野ブロードウェイ 2F
開館時間:12:00 – 19:00

会期はどちらも5月19日(土)〜6月3日(日)までです!
ぜひ、この機会に足を運んでみてください〜!!!!!!!!!!!!!!いじょっ!

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話題に出た作品のクチコミ

影絵が趣味
影絵が趣味
2019/09/28
だから野球マンガは面白い!
当初は柔道マンガとして始まり、いくつものシリーズを経由しながら、ひじょうに長い年月を経て、とうとう『ドカベン』に終止符が打たれた。最終巻の最終話では、第一巻の第一話における山田と岩鬼の出会いをそのまま回想としてなぞり、このあまりにシンプルでありながら、これしかないという演出には言うにいわれぬ感慨を憶えたものだった。 『大甲子園』を含めたドカベンシリーズの本流だけで全205巻。それ以外の支流からドカベンシリーズの本流に合流してきたものを合わせれば300巻に迫る勢いである。じつは、こち亀の200巻の記録をゆうに超えてしまっているのだ。 この途方もない事態は、おそらく『ドカベン』にのみ関わるものではない。すべての野球マンガに、野球マンガというジャンルに関わるものであると思う。マンガには様々なジャンルがあるが、そのなかでも野球マンガというジャンルは、マンガという体系に対して、ある特権的な位置を占めていると思うのだ。これはハリウッドが西部劇というジャンルとともに映画産業を発展させてきたのとよく似ているような気がする。すなわち、ここでは映画が西部劇を撮るのではなく、西部劇という土壌が映画を撮らせているというある種の逆転現象が起きている。映画においてもっとも重要な光線の処理の問題、これをハリウッドはその近郊の年中天候の変わりにくい荒涼地帯で西部劇を撮ることで解決してきたのだ。天候がほいほい変わればそのたびに撮影を中断せねばならないが、西部劇ならばそんな心配はしないでどんどん撮影をすすめ、作品を量産することができる。つまり、こうした西部劇の量産で興行した潤沢な資金を次の撮影にまた注ぎ込むというサイクルがハリウッドにはできていたということだ。 では、マンガはどうかといえば、マンガ制作に天候はあまり関係がなさそうだが、やはり手塚治虫の登場いらい体系の整えられてきたコマと記号の処理という問題が"大友以降"のマンガにおいても頭をもたげてやまないはずなのだ。というより、マンガにおける諸問題はコマをいかに処理し、記号をいかに処理するかに集約されるはずだ。あれだけマンガというものに抗ってみせた『スラムダンク』の井上雄彦もけっきょくはコマからは逃れられないし、記号には頼らざるを得ないところがあった。そもそも井上がマンガに抗わざるを得なかったのはマンガ家という身分でありながらバスケが好きだったという不幸に由来する。マンガでバスケの動きをどう表現するか、それは文字通りマンガへの過酷な抵抗であったことだろう。『スラムダンク』の美しさは、このマンガへの過酷な抵抗と山王への果敢な挑戦がダブるところに集約されるだろう。ただ、あくまでも井上に許されていたのはマンガへの飽くなき抵抗という姿勢までで勝利ではなかった、だからこそ湘北が山王に奇跡のような勝利をおさめたときに連載を止めねばならなかったのだ。その点で、マンガは野球に愛されていると言わざるを得ない。愛に守られてスクスクと育ち、野球マンガに特有の素晴らしき楽天性でもって『スラムダンク』とはまたちがった豊かさを随所で花開かせている。そのことは近年ますます豊饒となった野球マンガのひとつ『おおきく振りかぶって』にもよく描かれている。すなわち、打者のほとんどが打ち上げてしまう三橋くんのまっすぐ、打者はボールの運動をじっさいに目で正確に追っているのではなく、その軌道を経験的な記号として捉えてバットを振っている、と。このことは野球を外からみる側にもいえる。投手が構えて、ボールが投げられる、打者が構えて、バットが振られる、この一連の運動を隈なく目で追っているひとなどいないはずなのだ。わたしたちが見ているのは、投手が構えて、次の瞬間には、構えていた打者がスイングし終えていて、マウンドの投手はまるでバレエでも踊るみたいな不可思議な格好になっている。この野球をみるときの呼吸はマンガの呼吸とぴったり合いはしないだろうか。コマからコマのあいだの欠落を敢えて埋めようとはしなくてもマンガは野球を経済的に語る術をはじめから心得ていた。つまり野球マンガは、あるいはバスケマンガのように、マンガそのものに抵抗する必要があらかじめなかった。この追い風を受けてマンガは野球という物語を幾重にも変奏して量産することができたのではないかと思うのだ。
(とりあえず)名無し
(とりあえず)名無し
2020/04/28
洒脱な結晶
鴨沢祐仁は、漫画史にポツンと光る宵の明星である。 イラストレーターとしての活動のほうが知られているだろうが、本書のような漫画では、カッチリとした、『タンタンの冒険』のエルジェをさらにモダナイズしたような熟練の洒脱なタッチで、稲垣足穂『一千一秒物語』に強い影響を受けたクリスタルなエピソードを描く。 足穂インスパイアな作品は多くあるが、これほどまでに美事な仕事はちょっと思い浮かばない。 読んで満足、棚に飾って嬉しく、オシャレなプレゼントとしても最適! いや、ホント、こんな漫画家は他にいない。 劇画やヘタウマというムーブメントが激しい意識の変容をもたらした時代に、その潮流に与せず我が道を進んだ「西洋アンティーク版“林静一”」とも呼び得る存在として、真にユニークな才能である。 だが、林静一のイラストレーションが手に負えないほどの危険なエロスを秘蔵しているのと同様、鴨沢祐仁も、実はかなりエロスな人なのだ。 稲垣足穂は『少年愛の美学』『A感覚とV感覚』の「大変な変態」(雑な回文)な人でもあるので、その影響下にある鴨沢も、初期には、かなりネットリと耽美的なタッチだったりもしていることが、本書では分かる(…と思う。自分は青林堂版で持っていて、このPARCO出版の復刻版を電子化したと思しいeBookJapan Plus版を読んでいないのだが)。 後の作風ではそれを漂白してしまっているが、どちらも自分はとても好きなのです。