麒麟・川島とかまいたち・山内が「面白いマンガ」に沼のようにハマって楽しむマンガバラエティ『川島・山内のマンガ沼』。今回は、前回放送の「人気書店にマンガ沼の本棚を置いてもらおう！」ヴィレッジヴァンガード編の模様をお送りします。前編のTSUTAYA編と棚の作り方を比べて見ると面白いです（放送を見逃した方はTVerもご覧ください）。

たかたけし先生からの手紙

川島　「人気書店にマンガ沼の本棚を置いてもらおう」、続いて本棚を作るのはヴィレッジヴァンガードさんでございます。今回は下北沢店さん、大阪のなんばパークス店さんの2軒に置いてくれるそうでございます。ヴィレッジヴァンガードさんからの要望としては、

・客層は新しいものやサブカルが好きな若い男女。
・本棚の構成は、連載が始まったばかりのこれからくるマンガ、ちょっとマニアックな知る人ぞ知るマンガ。

とのことです。ちなみに以前、マンガ沼でロケに行った時の売り上げベスト3は、第1位『東京ヒゴロ』、2位『ひらやすみ』、3位『EVOL』でございました。センスですよ。ヴィレッジヴァンガードの置き方として、上の2段は平置きしてほしいと。

山内　メジャーなマンガだとなめられる可能性あります。『住みにごり』はもう絶対じゃないですか。

川島　今、めちゃくちゃおもろいですよ。3巻までいって、さらににごった。

山内　全員変なやつになってきました。

川島　そうや。俺、たかたけし先生から手紙来たんですよ。しかも「マンガ沼」を見て。

山内　マジすか！

川島　マンガ沼の「このマンガがすごい！」芸人楽屋編でランキングを決めるとき、『住みにごり』を1位に置いてたやん？　そしたら山内が「『住みにごり』1位はちょっとちゃうでしょ」みたいなこと言って、俺も「そうか」となって、『太陽と月の鋼』を1位にして。それで『住みにごり』は4位になって、笑いました……という手紙が来ました。「何で理由もなく4位に落ちたんですか。さすがに笑いました」という、たか先生から直筆のお手紙でありました。なので、そのおわびも兼ねて最上段にいきましょう。下北沢のちょっとニッチな感じと相性いいんじゃないですか。

山内　合いますね、絶対合う。

川島　『スマイリー』とかも最上段にいいね。

山内　『スマイリー』も今、どんどん面白くなっていってますよ。

川島　ちょっとドロドロにしたろか、ヴィレッジヴァンガード。

山内　なめられないように。攻めに攻めて。『マザーパラサイト』もヤバいですよ。

川島　『泥濘の食卓』は？

山内　いいですね。

川島　この段、カテゴリーが効いてますね。「家庭ばらばら編」ね。2段目にいきましょう。『リバイアサン』、もうこれは下北よ。

山内　ヤバいやつでいくと、『隣人X』もヤバい。

川島　手を緩めないですね。『光が死んだ夏』。これはもういろいろブレークしてます。並べてみると、この色味がいいね。でも油断してこれ取ったら、えらい目に遭う（笑）。色的には軽いけど、実はこれが一番重たいかもしれない。

山内　『サンダー3』も入れましょうよ。「マンガ沼、『サンダー3』入れてないんだ？」って言われたら嫌なので。

川島　3段目、『往生際の意味を知れ！』は入れましょう。だってドラマ化されたんですよ。『アンダーニンジャ』もいいですよね。今、おもろいし。

山内　まさかの人が死んだりしますから。

川島　施川ユウキ先生の『銀河の死なない子供たちへ』。これ、めっちゃよかったよね、2人ともすぐ買ったし。

山内　めっちゃいい。ヴィレヴァンっぽいし。

「透明な物体を作り出すことができる」とんでもない世界観のマンガ

川島　では4段目。ここは、川島・山内がヴィレッジヴァンガードさんのために選んだおすすめマンガを入れようと思います。まず私がおすすめするヴィレッジヴァンガードさんの本棚に置きたいマンガは『ブランクスペース』、熊倉献先生の作品です。単行本全3巻で、完結しています。

山内　初めて聞く名前だ。

川島　最初、「女子高生2人の平凡な日常を描いたほのぼの系マンガかな」と思って、1巻買ったんですけど、むちゃくちゃな世界観でとんでもないんですよ。主人公のショーコちゃんは、同級生のスイちゃんが特殊能力を持ってるのに気付くんです。雨の日、パッと出会ったら、スイちゃんが傘も差してないのに、傘型に雨が防げてると。スイちゃんは「透明な物体を想像して作り出すことができる」という不思議な能力を持ってることが分かったんです。スイちゃんはいじめられっ子なので、武器を作りだして暴走したりする。ついには生命体、彼氏まで作ってしまうんですよ。

山内　透明な？

川島　透明な彼氏を作ってしまって三角関係になったり。1巻、2巻はそれで幅が広がっていって、「これ、どこに着地すんのやろ」と思うんですけど、3巻までいくと、もう読者のことを、いい意味で置いていってる感じ。3巻だけ異常に分厚いんですけども、まさかこんな結末かっていう。ザ・センスですね。

山内　全然知らなかったです。

川島　ちょっと体力が要るかもしれないですけど、間違いなくこれは名作だと思うし、ちょうどいい短さでバンと終わるので、ヴィレヴァン向きだなと思いましたね、ザ・センス。この表紙で、侮るなかれという。

山内　僕がヴィレヴァンさんの本棚に置きたいマンガは、こちらです。『しょせん他人事ですから ～とある弁護士の本音の仕事～』です。単行本は3巻まで発売してます。弁護士の人の日常を描いたマンガなんですが、その弁護士のモットーが、「しょせん他人事」で、あまり依頼人に肩入れしないというか、完全に客観的に見て弁護をするんです。主にネット炎上、SNSトラブルを描いてて今の時代にぴったりというか、「ネットで誹謗中傷をしたら、どういうふうに訴えられるか」みたいな話をどんどん紹介しながら話が進んでいくんです。

川島　それ、リアルなやつ？

山内　リアルです。だから、誹謗中傷を書き込んだ人はもちろん、それにリツイートした人、いいねした人がどうなるのかも描いてます。

川島　めっちゃおもろそう。

山内　裏アカでリツイートしてしまったサラリーマンのおじさんが、その後どうなってしまうのかとか、SNSではこんなリスクがありますよというのが読みながら分かる、勉強になるマンガです。

川島　これ読んどかんと、ってやつやん。芸人も読まなあかんね。

山内　これは下北のサブカルの人に合いそうだなと思って。

川島　では最後にポップＰＯＰを書いて仕上げましょう。僕からいきます。やっぱどろっとしてるんで、これで。「糸引く本棚、後引くおもろさ」。

山内　きれい。いいですね。

川島　この棚からマンガ取った時に、もう糸引きそうじゃない？　気になって、もう一冊、もう一冊と後を引くので、シンプルにヴィレヴァンっぽいポップでいきました。

山内　全買いしてほしいですよ。棚買いしてほしいです。全部間違いないやつですからね。

川島　では山内さんのＰＯＰです。

山内　こちらです。「読んだら盛り上がること間違いなし、その盛り上がり、WBCの日本対メキシコの村上のサヨナラ打か!!!（笑）」

川島　いつ書いたかバレるやん。楽屋でギリギリまで見てたので、その気持ちは分かるよ。でもこれ、オンエア2カ月後やで（笑）！

山内　だって今、すごい熱が。

川島　どうしても熱が冷めやらないのね。

山内　はい、冷めないっす。

川島　それではこちらの本棚、ＰＯＰも合わせてヴィレッジヴァンガード下北沢店、なんばパークス店さんに置かせていただきます。よろしくお願いします！

山内　よろしくお願いします。

川島　ということで、これをご覧の全国の書店の方々、「ぜひうちの書店にマンガ沼の本棚を作ってほしい」という要望がありましたら、番組ホームページやマンガ沼公式Twitterまで、どんどんご連絡ください。電子書籍も便利なんですけども、「書店でたまたま出会ったマンガを買う」という、マンガ本来の楽しみ方を令和の皆さんにも知っていただきたいので、私たちに本棚プロデュースさせてください。以上、「人気書店にマンガ沼の本棚を置いてもらおう」でした！

次回放送は「まんだらけロケ企画」前編をお送りします。

（構成：前田隆弘）

【放送情報】

次回放送
読売テレビ●5月20日(土)深1:28～1:58
日本テレビ●5月25日(木)深3:29〜3:59
「まんだらけロケ企画」前編を放送。
（TVerでも配信中！）
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