最近は地方を舞台にしたご当地4コママンガの勢いを強く感じます。
静岡県の『ローカル女子の遠吠え』。
石川県の『のみじょし』。
和歌山県の『下を向いて歩こう』。
山梨県の『mono』など。
そして今回ピックアップする佐野妙先生の作品『だもんで豊橋が好きって言っとるじゃん!』も、その流れを汲んでいます。
佐野妙先生といえば、アニメにもなった『森田さんは無口』をはじめ『ちょい能力少女あゆむ』、『小悪魔さん』、『ウリとツメ』などかわいい女の子が活躍する4コママンガが得意な作家さんです。
現在まんがライフ連載中の『だもんで豊橋が好きって言っとるじゃん!』は佐野妙先生の出身地、愛知県豊橋市が舞台です。
シングルになった母親と一緒に豊橋に引っ越して来た主人公「国元はるか」は周りになじめないでいました。
ある日、はるかは地元愛の強いボランティア部の部長「吉田ちぎり」と出会いボランティア部に誘われて入部します。
部のメンバーはもう一人の先輩で家がキャベツ農家の「安曇潤」、はるかと同じ外様のクラスメイトの「矢越奈々」の計4人です。
はるかはボランティア部の活動を通じて豊橋のことを知りだんだんとなじんでいきます。
ボランティア部の活動は、学校の雑用や他の部の手伝いです。
もっとも、活動よりもその後の報酬のおやつがメインになってます。
おやつには、豊橋工場で作られたブラックサンダーを始めとして豊橋名物が多く出てきます。
『だもんで豊橋が好きって言っとるじゃん!』1巻より
「ブラックサンダーあん巻き」とか「八雲だんごのチョコマント」とか実際に食べてみたいですね。
豊橋愛の強すぎるちぎりと名古屋出身の奈々、岡崎出身のボランティア部顧問の「津島先生」とのバトルが必見です。
奈々は天然であることに加え名古屋は豊橋より上的な発言が多いのでちぎりとよくぶつかります。
津島先生とは愛知のNo.2の座争いでバトルになります。
津島先生が岡崎出身の将軍「徳川家康」の名前を出すと対抗してちぎりが豊橋出身の別の将軍の名前を出しました。
その名前に大爆笑しました。
将軍の名前は実際に単行本を読んで笑ってもらいたいですね。
それでも、なんだかんだ言っても同じ愛知県民なのでボランティア部の面々は仲良しです。
愛知県民以外は意識していない「尾張」「東三河」「西三河」の区別なども知ることができて面白いです。
このように知ってるようで知らない愛知、そして豊橋のことを笑いながら知ることができる作品です。
また聖地巡礼で訪れなければならない場所が増えました(笑)。