創刊号から購入し続けていた『まんがタイムきららMAX』を買えなくなったほどの人気『ぼっち・ざ・ろっく!』

『ぼっち・ざ・ろっく!』(芳文社)

 

私は常々4コママンガに足りないのは知名度だと思っています。
4コママンガと言うだけで身構えてしまい、読むことを敬遠されている方が多いのではないかと考えております。

ですから4コママンガのアニメ化やドラマ化は賛成派です。
そのことにより一人でも多くの方が単行本や雑誌を手に取り読んでくれるからです。

今回紹介する作品はまさにそれを実現してくれました。
『まんがタイムきららMAX』で連載中の「はまじあき」先生の『ぼっち・ざ・ろっく!』です。

しかし、まさか付録の威力とはいえ掲載雑誌が発売日の夜にどこの本屋でも売り切れになるほどとは思ってもみませんでした。
これで創刊号から買っていた、『まんがタイムきららMAX』の継続が途切れました(笑)。

主人公はコミュ症で陰キャの高校生「後藤ひとり」。
中一の時にテレビで観た、暗い学生生活から一転してスターになったバンドマンのインタビューに影響されます。

父親のギターを借りて独学で腕を上げ、動画サイトに「ギターヒーロー」の名で投稿して注目を浴びます。
しかし高校に入っても陰キャのままでした。

ギターを持っていれば誰か話し掛けてくれるだろうと期待していましたが、それも叶わず。
そんなある日、ライブ直前にドタキャンしたギターの代役を探していたドラムの「伊地知虹夏」と出会い、彼女のバンドのライブに参加をすることになります。

そのことがきっかけで、別のバンドを方向性の違いで脱退している所を誘われて加入した「山田リョウ」(ちなみに彼女がひとりのニックネームぼっちの名付け親です)。

ぼっちと同じ学校に通う陽キャ「喜多郁代」。
実は彼女がドタキャンしたギターでした。

この4人で結成した女子高生バンド「結束バンド」の活躍(?)の話になります。

女子高生バンドの4コママンガと言えば、「かきふらい」先生の『けいおん!』を思い浮かべる方も多いと思います。
けいおん!』と同じ世界観で現在『まんがタイムきらら』本誌で連載中のスピンオフ的な作品『けいおん!Shuffle』を含め、作風はほんわかしています。

対して『ぼっち・ざ・ろっく!』は下北沢のライブハウスでの活動がメインの為ほんわかのイメージは捨てて下さい(笑)。

この作品の一番の見所はぼっちの成長です。
4コママンガ界で一番と言ってもいいくらいな残念な美少女。
すぐに調子に乗ってイキってしまう。

そんなぼっちも自分を変えたくて一歩を踏み出します。
「ギターヒーロー」である自分が「結束バンド」の救世主に成る為に。
しかし現実は甘くなく一人で上手に演奏するのと、ライブで「結束バンド」のメンバーの一員として演奏することが全く別物であることを思い知らされます。

「結束バンド」の為に苦手なことを克服しようと努力しつつ失敗もして、三歩進んで二歩下がるをくり返して行きます。
そして本当の「ギターヒーロー」になって行く所です。

2024年春に劇場版総集編が公開予定で、アニメの二期決定も時間の問題と言われています。
読むタイミングを失われた方も、今からでも遅くないので是非とも『ぼっち・ざ・ろっく!』を読んでみて下さい。

 

 

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