私は以前の記事で4コママンガには秀逸なラブコメが多いと書いたことがあります。
今回紹介する作品も秀逸な作品が多いジャンルにしました。
そのジャンルは、「日常系SF・ファンタジー」です。
宇宙人や妖怪などが出てくるちょっと不思議な日常系作品です。
森ゆきなつ先生の『タマさん』、もず先生の『ばーどすとらいく!』、しろがねぎん先生の『ざっちゃん』なども浮かびましたが、今回はふかさくえみ先生の『鬼桐さんの洗濯』を紹介します。
『鬼桐さんの洗濯』は、東京のとあるクリーニング店「洗濯屋鬼桐(せんたくやおにぎり)」が舞台。
店主は鬼の鬼桐シオ子。
そこに訪れるお客は魔王・バンパイア・人魚・雪女など人ならざる者ばかり。
鬼桐さんの一族はとある理由で代々クリーニング店をやることに。
そこへ先代の人間の店員・黒豆トキエが引退する時に、特殊な力「憑依ジミ」で書かれた貼り紙を見ることが出来た茶子がバイトをすることになります。
彼女らがおりなすちょっと不思議な日常を描いた作品です。
鬼桐さんは洗濯の知識は豊富で技術もありますがアイロン掛けはちょっと苦手。
普段は気丈ですが、実は寂しがり屋。
茶子は美大に通う為に愛媛のタオルの産地から上京。
何でも匂いを嗅ぐクセがあります。
この作品のオススメポイントは2つあります。
1つ目は様々な種族の常連客です。
馬飼五十郎は中学生で50代目の魔王。
鬼桐さんが施した魔王のオーラ加工のマントが無いと気弱に。
茶子に恋心を抱いています。
苺坂ぱせりは看護師をしているバンパイア。
洗濯屋鬼桐に入りびたり用がなくても来ています。
セイランは水族館で働く人魚。
鬼桐さんの加工技術「すずし~い」がお気に入り。
深森ささめは雪女。
自称スノーガール。
母親も雪女だがあるトラブルに合いとんでもないことに……!?
この他にも妖狐・ゾンビ・天狗など多様な人々(?)が登場します。
2つ目は作品内の洗濯に関する知識の凄さです。
へぇ~っとなることも多く、自分でも試したくなる方法も描かれてます。
まさか洗濯に牛乳が役に立つとは夢にも思いませんでした。
ふかさく先生はこの作品を描く為に専門家の方をして「ガチ」だと言う参考文献を読み漁ったそうです。
そして色々調べていくうちに洗濯技術にはまり、何とクリーニング師の国家資格を取得するまでになりました。
ふかさく先生のガチっぷりのおかげ(?)かTwitter上で花王の方とやり取りをする機会も。
そして、なんと洗剤の「アタック」をサイン入りで読者プレゼントという企画も行われました。
ふかさく先生(@i_moni )が弊社に遊びに来てくださいました pic.twitter.com/okptgs2Gzx
— 花王 アタック (お洗濯全般) (@kao_attackjp) November 26, 2019
出来ることなら花王さんがスポンサーでアニメ化して欲しいですね(笑)。
ふかさく先生はこのようなちょっと不思議なSFファンタジーを(ストーリーマンガですが)同人誌で多く描かれていますので、興味を持たれた方は是非チェックしてみて下さい。