たか2019/05/23自転車版釣りバカ!? 怖い上司と休日サイクリング!📷モーニング2018年44号に掲載された読切版「サイクリーマン」が連載化! んも〜メチャクチャ面白い!! 読切より面白くなってる…!! かつて自転車選手を目指していた主人公の竹繁。倉庫から出してきた愛車で久々に走ったところ、自転車友達ができて「タケさん」「ケンさん」と呼び合う仲に。休み明け会社に行ってみると、新しくやってきた上司はなんとケンさんで…!? 出会いが完全に釣りバカでスタイルでワクワクしました! サイクリングのときは鼻水垂らしながら走り、会社のベンチではサラリーマンらしく頭を下げ合う。まさにタイトル通り「サイクリーマン」な物語。も〜今から続きが楽しみです…! https://comic-days.com/episode/10834108156670265085サイクリーマン原田尚 原田尚4わかる
たか2019/05/22注目のお仕事漫画!!スマホゲーデザイナーの物語📷見てこの表紙!!色使いもデザインも良すぎるまるでMdNの表紙のよう…!!! ・飯島さんの顔とメイクとファッション ・南くんのキテレツな服 ・デザイナーさんの使う用語がたくさん出てくる ・スマホゲー業界の労働環境の過酷さ 大好きなところは上げればきりがないですが、わたしの大好きポイントはこの4つです。 飯島さんは、「好きだから」という理由で自らの首を締めるように働く南くんのことを「宇宙人」と呼んで嫌がってるけど、2人で大変な道を選んで働くときは南くんみたいにキラキラしてるんですよね…!んも〜熱い!! 今回の1巻には、新エピソードやカバー裏描き下ろしもあるので、WEBで全部読んでるファンも買ってください(義務) たかし♂先生の美麗な絵で描かれるお仕事漫画「これゲー!」は、左ききのエレン、アニメタ!、ランウェイで笑ってなど、クリエイターの熱い話が好きな人にオススメです!! 「ゲーム作り漫画①」 https://twitter.com/Takasi00/status/1130962718062665728 (画像は1話より。Noと言える飯島さん好き)これだからゲーム作りはやめられない!たかし♂2わかる
たか2019/05/21もっと困らされたい!📷Twitterでファンになり、マンバで単行本が出ていると知り読みました(KindleUnlimitedで読めますのでぜひ!) 表紙から伝わる自費出版感が作風とマッチしていてたまらない…! 雑誌でよくある、話の最後に書かれる「★付きのアオリ」を作品の一部にしているところがすごい好き。 単行本描き下ろしの、若い頃のじいさんとばあさんのエピソードにはいつも以上にキュンとしました。じいさんやるな〜!! LINEスタンプもあるのでこれで大切な人を困らせましょう。 https://store.line.me/stickershop/product/6835839/ja困ったじいさん【同人版】大江慎一郎 大江しんいちろう1わかる
たか2019/05/16ポーランドと長崎の物語 丸尾末広の読切丸尾末広のモーニング初掲載作品(モーニング2019年24号) 《あらすじ》 1936年の長崎に住む少年・マサルは、人々から「オランダさん」と呼ばれるカトリックの宣教師たちに好意を抱いている。 マサルに「聖女の弾丸」と呼ばれるメダイを渡した宣教師・コルベはポーランドへ帰国し、1941年にアウシュビッツで飢餓室(ハンガールーム)へと送られる。オランダさん丸尾末広23わかる
たか2019/05/14ネタバレ圧倒的な構成と画力📷絵も話も圧倒的に上手い!作者はいったい何者…? 「付き合ってみたけど、思ってたのと違う」といって別れるのは思春期あるあるですが、それを暗喩を用いてここまで見事に描いているのがすごい! ・放課後小川さんと行きたかった場所 ・よくできてる海のキーホルダーを買った理由 ・映画が面白いと思った訳 小川さんと付き合い始めてから、何ひとつ言わなかった主人公・原田が、初めて自分の考えを言ったのはセックスした直後。 「別れよう」 「付き合うって自分のモノになることだと思ってたのに、気遣いばっかりでもううんざりなんだ」 うそでしょ…くそすぎる…! というのも実は、原田の部屋には「原田のゲロから生まれた小川さん」がいる。 原田とは何でも気が合い、いちいち原田と違う考えを主張し摩擦を起こす本物の小川さんとは違う、まさに「小川さんじゃない小川さん」。 ゲロ小川さんののように何でも「だよねってなれる、摩擦のない会話。摩擦のない関係」こそが、相性がいいことだと思っていた原田は、本物の原田さんと寝たあとすぐに分かれを切り出す。 その後、原田は自分の意見を持たないゲロ小川さんが「原田自身」の姿をとったことで、原田は考えを変える。 「オレは海を掴んだんだ」という自分の意見を黙って飲み飲んでいた原田が、相手に寄り添うことの大切さに気がついた瞬間にキーホルダーを手放す演出が好き。 ネットに作者の情報がなさすぎでは!? どの媒体でも構わないので、ぜひまた三ト和貴の作品を読みたいです…! (追記) 「全然情報見つからねえ〜!」と思ったら、ヤンジャンのサイトは「三ト和貴(カタカナのト)」になってて、ご本人のTwitterのお名前は「三卜和貴(占いのうら)」になってるためでした。 https://twitter.com/mitok07吐露三ト和貴5わかる
たか2019/05/14忍と若様のラブコメ!📷広告で気になって買った作品。めちゃくちゃ良かった…!!勝手な推測ですが、「この方はさぞ忍者の同人で活躍されていたのだろうな」と思わせるクオリティの高さでした。 **顔がいい!** **ちゃんと忍んでる!!** **とにかく絵が上手い!** **コメディ&エロ!!** BLっぽくないアクション漫画のようなコマ割り(大迫力の見開きも何度か出てくる)と、和風で耽美な絵がすごくマッチしていて好きです。 抜け忍・紅丸は領主の息子である獅之介を行き過ぎなまでに慕っており、忍びの技を活かして現代で言うところのストーカー行為をしているのがちょっと変態くさい(そこがいい!) 獅之介は少し鈍いところがあるけれど、いわゆる「難聴主人公」のように憤りを覚えるほど鈍いわけではなく、硬派で誠実ないいキャラ。 奇抜な髪型やカタカナ言葉が出てこない、地に足ついた世界設定がすごく良かった。 また個人的に「片方の愛情が重いカップル」が好きなのでとても楽しめました。 主従関係、忍者、時代物好きにおすすめしたい作品です。忍べよ!ストーカー藤原旭5わかる
たか2019/05/083つの恋の短編集(アンリミで読めるぞ!)マンバ通信の記事で知り、Kindle Unlimitedに入ってたので読んでみました。3作品からなる短編集なのですが、どれもこれもお話の完成度高い! 表題作の「恋はなに色?」はオープニングがすごくいい。 縦割りのコマで、主人公のナレーションと物語が同時に進行し、ページを捲って天使がドーーンという見せ方がもう上手いな〜と、ワクワクしながら読みました。 主人公は秀才だけど地味な紅。双子の妹は勉強は苦手だけどとっても可愛い藍。この漫画のいいところは、紅が自分の器量のことをまーったく悲観していないところ!周りにいじられても凹んだりしないのは、本当に自分の見た目のことで全く悩んでいない証拠で、そのあっけらかんとしたありようがすごく素敵。 いわゆる「サバサバ系」とも違う、本気で容姿を気にしてない自然体なところがスキップとローファーのみつみちゃんぽい(2人ともとてもかわいいです) 昔の少女漫画特有のコメディパートのあのノリと、ミシェールの耽美な天使姿のギャップ…! この両立が、やはり少女漫画の魅力だとあらためて感じました。 その他に高飛車な女子大生と双子の青年の恋を描く「お気に召すまま」と、病気で留年してかつて出会った少年と同級生になる「恋の不等式」も収録されていて、この2作品もまあ〜!設定を活かしきってて面白い!! 昨今の**「イケメンのイケメンな言動にときめく」マンガではなく、登場人物たちの関係性や心の変化を楽しむマンガ…!**これはすごいぞ!! 1冊の中でめちゃくちゃ楽しめる恋愛短編集です。 https://www.amazon.co.jp/dp/B075J9CZTJ/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_wXQ0Cb9HYA1Z6恋はなに色?小森麻実
たか2019/05/08ネタバレ老若男女必読! いま最も応援したいおじさんマンバ通信で知った、下着を作っていたおじさんが下着で働く女の子たちと出会う物語。⚠️ネタバレあり⚠️ https://manba.co.jp/boards/103525 地味で真面目なおじさんが慣れない環境で頑張っているのを見ると泣きそうになる。妻を亡くし、いままで縁のない風俗業に飛び込んでるならなおさらです。 下着メーカーの営業を定年まで勤め上げた進さん。1話では最初風俗と知らずに出勤し抵抗感を感じたまま働いていたのに、最後にはワイシャツに汗ビッショリかきながら掃除をしている。 そして必死に掃除する進さんの尻ポケットには、若かりし日の妻との写真があって…んもう!そういうところが本当に素敵…!! https://i.imgur.com/deFlUCK.jpg (『はたらくすすむ』安堂ミキオ) (ネタバレになるのであまり書きたくないのですが、進さんは元々ファッションデザイナーを目指していてお洒落への感度が高かった、というギャップもまた萌えます) 2話の「ナプキンを買って来い」と若い女の子にパシられるエピソードでは、予想を裏切る120点の完璧な対応で一瞬で進さんに惚れてしまいました。格好良すぎる(震え) 気づけば心の中で「進さん…!」と、さん付けしていました。持ち前の真面目さで、毎回毎回、自分で気付きを得る進さんに好感度うなぎ上りが止まらない。 進さんが好きすぎてここまで進さんのことしか書いてないですが、いままで漠然としか知らなかったピンサロとはどんな場所で、どんな業務があるのかしっかり描かれていて、大変勉強になります。 今後いつ娘にピンサロのことを打ち明けるのか、回想でしか登場していない息子との関係(これは来店フラグか)、和子さん視点での夫婦生活など、まだまだ気になることがたくさん。 風俗に縁がある人もない人も、どんな世代・性別の人が読んでも楽しめる作品だと思いますのでぜひ…!はたらくすすむ安堂ミキオ1わかる
たか2019/05/06ネタバレ地獄みたいな復讐劇 やっぱすえのぶ先生は最高だぜ…!「おめーの席ねぇから!」で知られる(?)すえのぶけいこ先生の「ライフ」。漫喫でライフ2 ギバーテイカーの背表紙を見かけ「あ〜、そういえばスゲーハードな少女漫画あったな〜!!」くらいの認識のままこの作品を読んでエライ目に遭いました。 んもう、とにかく主人公・樹に降りかかる悪意が尋常じゃない!(エグさでタメ張れるのは秘密のチャイハロくらいなものだと思います) 妹を殺され、未成年の犯人は釈放され、自分の手で警察内部では女だと見下され、親友に「妄執」していると一方的に軽蔑され、世間には誤認逮捕のクソ刑事と叩かれ、職場では仕事を干され…。 もう人生の闇と苦痛全部乗せ! こんな状況でも挫けずらひたすら喰らいついて戦う主人公のタフさが最高です。 読んでる間は主人公の唯一の味方・今井さん(紺田照に似てる)が癒やしでした。 この作品は表紙・裏表紙ともに奇数巻が樹、偶数巻がルオトとなっているため、紙の本を並べるとまるで「裏表紙のルオトが表紙の樹を見つめている」よう…。 …読んでる途中でこれに気がついてゾッとしました。 少女漫画らしい人々の悪意と、青年誌らしい暴力・殺人が見事に合わさった作品。全6巻なので映画1本見る感覚でぜひ読んでみてください!!ライフ2 ギバーテイカーすえのぶけいこ5わかる
たか2019/05/01古くてクールで熱い!!双子の復讐譚📷まず絵がカッコいい…!細い筆で描かれたような線と、薄墨のような陰の塗りがシンプルで美しい…!!そしてアクションシーンでは筆ならではの荒々しさもあって最高!!アオリ・俯瞰、構図の切り取り方も好き! 岸本斉史、墨佳遼っぽいかっこよさを感じた。 古代中国が舞台にもかかわらず、SDキャラになってギャグをやるのが作風に馴染んでるのがすごい。 こういう歴史ファンタジー系の作品(特にホストみたいな髪型の妙に現代的な言葉遣いをする侍が出てきたりする漫画)は正直もう見飽きてしまってうんざりしてるはずなのに、この作品は街並みの絵だけで「うわこれ絶対おもしろいやつ…!」とワクワクした。 始めから終わりまでストーリーの見せ方が上手い、メチャクチャいい読切。 モアイ公式で全部読めます! http://www.moae.jp/comic/100daiheikifu 百大兵器譜陶延リュウ
たか2019/04/29ネタバレ好きとしか言えない📷ノーベル文学賞を受賞した「戦争は女の顔をしていない」のコミカライズ。 1話は「従軍洗濯部長政治部長代理」という肩書を持つワレンチーナという女性に、戦争の記憶を尋ねるところから始まる。 部屋にサモワールが置いてあることから、ロシアなんだろうなとなんとなくわかる。 手の爪が抜け、腸がハミ出ても、臭い石鹸でひたすら洗濯。 そりゃ当然誰かが汚れた軍服洗っていたはずだけど、そもそも「兵士の洗濯物を洗う役割の人がいた」ことなど想像したこともなくて、急に戦争が現実味を帯び身近に感じられた。 愛情深く女の子たちを導いてきたワレンチーナが言う、「女の子は女の子ですから」というセリフが最高…。 夜中に抜け出したり、森の中で踊ったり。 **どんなに過酷な世界でも、変わらなかったものがある。それが「女の子が女の子らしさを失わなかった」ということ。** 命のやり取りにくらべれば取るにならない些細なことだけれど、守り抜くのはむずかしいもの。「戦争ですら女の子らしさを奪うことができなかった」という事実が、現代を生きる自分にとっては唯一の救いに写った。たとえそれが、この「洗濯部隊」の少女たちだけだったとしても。 苦役を耐え忍び、お互いを思いやる優しさ、いたずら心。 女性が備えてる辛抱強さと明るさが愛しくて、好きとしか言えない。 https://comic-walker.com/contents/detail/KDCW_AM00000019010000_68/戦争は女の顔をしていない小梅けいと 速水螺旋人 スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ3わかる
たか2019/04/27女子ちょっと集合〜!ヤンキーがアイドルになるマンガだよ!「んもー!!こんなに面白いなら早く言ってよ〜!!」と言いたくなったマンガ。女子はちょっと悪い男の子とアイドルが好きですからね(諸説あり) 1話はある広島の田舎町で、男の子2人が伝統の神楽を舞うシーンから始まる。 もーーッ!!1人で舞ってても格好いい神楽を2人で息ピッタリやっちゃうとかさぁ、も゛ーーッッ!! でもちょっと待って!! どう見ても表紙ヤンキー漫画じゃない??そう!何を隠そう、蓮と清春はケンカばっかりのヤンキーで、幼馴染で、神楽のかけがえのない相方なんです!! しかしある日、清春は蓮と神楽を捨て町を去る。次に姿を現したとき、清春はテレビの中でトップアイドルになっていた―――。 というわけで、連は清春と同じ舞台に再び立つため東京で養成所に入る。 この養成所ってのが木造の古い旅館のような建物で、ここに住むポッチャリ、俳優の二世、漫画家志望、ちっちゃいヤンキーと共にアイドルを目指すことになるのです…! アイドルに夢中になったことがある人なら、この養成所の部分は語らずともどんなにドラマチックか想像できると思います。 そしてこのマンガはクローバーの平川哲弘が描き週刊少年チャンピオンに載ってるだけあって、とにかくヤンキー力が高い(アイドルものとは思えないケンカ率)。 つまり!! ・アイドル業界 ・ヤンキー業界 の2つの領域でそれぞれ熱い戦いを見せてくれる最高の漫画なんです…!!! そもそもよく考えたらヤンキーもアイドルも、仲間を大切にして夢に向かって頑張るんだから似たようなもんですよね。 男の子たちの血と汗と涙の青春。読めば必ず箱で推したくなります…!!ヒマワリ平川哲弘
たか2019/04/24洋菓子から転向!下町と修行と人情と「パティシエールを目指していた女の子が、和菓子職人の弟子になる物語。「そんなん面白いに決まってんじゃん…!」と読んだら、案の定面白かった! (違う世界に挑戦する話が大好きなんです…Real Clothes、スピナマラダ!、空手小公子 小日向海流みたいな) まずこの絵柄がいい! キラキラした少女漫画やシュッとした少年漫画じゃ出せない「素朴さと温かみ」が下町の義理人情を引き立ててたまらない。 そして職人の在り方・心構えをガッツリ丁寧に描いてるところがいい! 和菓子を作るには、材料から日本の四季と文化に精通しなくてはならない。よって親方や女将さんがなっちゃんを育てるために、あれやこれや手を尽くすし、なっちゃんも期待に応えるために真剣に努力する。 店には親方、兄弟子、店を取り仕切る女将さんがいて、和菓子の道を極めるうえで主人公彼らとは「師弟関係」という線引きがある。 尊敬と愛情で繋がる「親しいが馴れ馴れしさはない」、職人の世界の人間関係がすごくよかったです。 そして何より、全く道の厳しい世界でもヘコたれない、主人公の真っ直ぐな心とタフな根性が読んでいて気持ちがいい! こういう子好きです。 何も知らずに読み進めていたところ、20巻のあとがきで衝撃を受けました。 作者の方がご病気で逝去されており、その遺志を継いで未完のまま完結させるというお知らせでした。 アメリカから来た新しい弟子となっちゃんの関係がどう決着するのか本当にワクワクして読んでいただけに、「ここでなっちゃんの世界は終わり」といきなり知らされショックで呆然としました…。 未完ではありますが、作中の下町人情や美味しそうなお菓子、日本の伝統文化は本当に最高。 最初から未完であると知ったうえで楽しんで読んでほしい名作です!あんどーなつ 江戸和菓子職人物語テリー山本 西ゆうじ2わかる
たか2019/04/19早く教えて欲しかった漫画…!苦くて熱いジュブナイル📷元合唱部としては絶対読まねばと思いつつ積ん読していたこの作品。んも〜〜!!ただただ最高でした。 主人公・藤吉晃(あきら)は声が低すぎることがコンプレックスな工業高校の1年生。彼と同じ1年生には合唱部を作ろうとする「並の精神力ではない」凄みを感じさせる男・木村仁がいて、毎日毎日昇降口で1人で歌っている。 理論的な発声・和音の知識を持つ仁は作中で少年探偵の「コ○ン」と呼ばれるけど、実際その精神力の強さは弱虫ペダルの坂道くんのよう。 なんというか…物事に本気の人間だけが見せる狂気じみた強いハートが仁の魅力で、彼を見ているとあっという間に作品に引き込まれていきました。 仁が主人公の名前を聞いて「三善晃みたいだね」と言った合唱部ジョークにはファミレスで読んでて噴きました!(曲集「生きる」大好きです…!) 工業高校の授業、個性的な友人、家庭環境、人体・歌唱の理論的な解説。 あらゆる要素がまさにハーモニーを作り出していて読み応えがあります。 1巻を読みながら2巻をポチって読破しましたが、2巻は予想だにしない壮絶な展開で圧倒されました…。 でも何より、その重い展開を合唱曲が理論と精神両面から救いをたらすという構成が最高でした!! 今度合唱部の同期と会うときは人数分用意して配ります。 (画像は1巻より)はしっこアンサンブル木尾士目
たか2019/04/191人の少年が身体を手に入れるまでの物語📷 新刊発売を楽しみに待っていた作品。 小さいころは男でも女でもなく「子ども」でいられた主人公・リラが直面した、二次性徴という危機。それをどうやって乗り越えて、男性としての身体と人生を手に入れたのかを成長に合わせてじっくり丁寧に描かれていて素晴らしかったです。 またナタンが「自分は何者なのか」という葛藤や家族との摩擦の中でも、髪を短くしたり、弟のTシャツを着たり、彼女と付き合ったり、自分がやりたいことを貫いた姿がとても心に残りました。 わたし自身は、ナタンのように男の子とスポーツで遊ぶ方が好きな子どもで、当時は大人の女性にはなりたくないと思っていました。とはいえ身体と性自認が一致していたことで、ナタンのような大きな葛藤なくいつの間にか性別を受け入れて大人になることができました。 このマンガを通じて、『自分がたまたま経験しなかった苦しみ』の存在があることを知れて、本当によかったです。 作品の舞台設定に関して、主人公が部屋中にジャスティン・ビーバーのポスターを貼っているシーンやスマホから、舞台は現代(から少しだけ前)なのかなと想像しつつ読んでいましたが、あとがきによると主人公のモデルとなった人物は現在大学生だそうです。 友達とFacebookのメッセージ上で揉めたりクラブに行く描写は、彼が同じ時間を生きているのだととても身近に感じられました。 最後に、出版社である花伝社のnoteがとても素晴らしかったのでここでシェアします! FtMの方の『一人称のお話』や、原作者が副題に込めた『少女が少年に「なった」物語ではない』というエピソードなど…様々な方の想いを大切にして作られたことが伝わってくる素晴らしい記事なので、ぜひ「ナタン」を読んだ方はチェックしてみてください。 https://note.mu/kadensha/n/n77106bb5c3f9ナタンと呼んで 少女の身体で生まれた少年原正人 カトリーヌ・カストロ カンタン・ズゥティオン2わかる
たか2019/04/18読み進めるのを止められない。内容を受け止めきれない基本的に漫画の煽りとかは読まない。 独特の絵柄で描かれる切ない日常系の話だと思って読み進めていくと、徐々に「妙にリアルな写真を加工したような絵」が出てきて嫌な予感がしたけど、不安なままページを捲る手は止まらなかった。 読み終わってから振り返ると、2ページ目の柱に「エッセイ漫画」とあった。 この漫画から受けた衝撃・登場人物の感情が「本物」なのだとわかってしまい、いまは自分が読んだ内容の重さに非常にしんどい思いをしている。 恋人を喪う作品はいくらでもあるけど、ここまで立ち直れないような思いをしたのは初めて。 大丈夫なフリをして、抜け殻の自分を人形のように操って生きていく主人公の描写がこびりついて離れない。 http://www.moae.jp/comic/thegate_sekaiwamadautsukushii大丈夫。世界は、まだ美しい。(読切)荒井瑞貴1わかる
たか2019/04/17ネタバレ居場所のない2人のUFOに攫われる旅📷まあ〜すんごい読切を読んでしまった…! ……………… **あらすじ** 頭の中の「怪物」のせいで怒りをコントロールできない少年・竹中正治と、生まれつき全身が真っ白な少女・京郷日和。 理由は違えど、ともに家族から見放され友達もおらず居場所のない2人。 ある日、竹中は「UFOに攫われたい」という京郷の願いを叶えるため、UFOを探す3日間の旅を提案する――― ……… 描き込みと塗りで全体的に暗い紙面が、鬱屈したムードを作り出しているのが特長。すごく雰囲気がある。 竹中が小学生らしからぬ成熟した思考力で怪物と対話するシーンがとても恐ろしかった。対話を重ねるうちに「怪物が自分から分離していく」描写は、アイデンティティの危機を見事に表現していて唸る。 竹中が**生来の凶暴性を抱え苦悩しながら生きるところは、ジョジョの悪役に通じるところがあってすごく好き**。最終的に2人とも友達になれて本当によかった…! 殺すときに使うつもりで持ってきたパラコードで京郷を救う演出が超オシャレ。 いつか書籍として出版してほしい読み応えのある読切。 https://ynjn.jp/app/title/863ULTIMA THULE西村隆5わかる
たか2019/04/12ネタバレ変わり者が集まった不器用な家族の物語趣味に生きる母と、研究に生きる父。 その間に生まれた娘が、ある日、18歳も年下の彼氏を連れてきたところから物語が始まる。 探究心の塊のような父は妻の依頼で結婚相手に近づき、娘の気持ちを解き明かそうとする。 探究心の強い両親と違い、実は娘には没頭できるものが何もないのだけど、その娘が父にどんなふうに育てられたかわかる川での思い出のシーンがとても良かった 親と同じように夢中になれる何かを見つけられなくても、彼氏のことを全て打ち明けられなくても…父親との川遊びの経験は娘の中にしっかり根付いている。 めっちゃいい話じゃん…! 家族にはいろんな形がある。 何でも話せて、距離が近くて、趣味が共通していることだけが良い家族の条件ではないと思い出させてくれる良い読切だった。アナグマの気持ちナナトエリ 亀山聡1わかる
たか2019/04/12これで作者のファンになりました!!も〜〜!!和の読切なんて面白いに決まってるじゃん〜〜!!! 郷土に伝わる昔話っぽいというか、民俗学っぽい本当にありそうなストーリーと和の雰囲気にあった絵が最高。 村の仕事を手伝わずにヘラヘラ遊び呆けているお調子者の袁治郎が主人公。 ある日から長雨が続き、不作と飢饉を恐れた村人たちは神さまにお願いして雨を止めてもらおうとする―――というあらすじ。 九井諒子先生の竜の学校は山の上に収録されてる「代紺山の嫁探し」とか、今市子先生の百鬼夜行抄が好きな人は絶対読んだほうが良い!! 連載になったらめっちゃ応援します。 作者は過去に別名義で賞を取っているそうなのでそれも読みます…!知らない神様瀬川環
たか2019/04/11ネタバレ絵柄と背景を想像させる余地がいい藤村緋二っぽい絵に惹かれた。 絵柄が進化した女の不気味さによくマッチしてた。 主人公を助けたイケメンが注射を打ち「自分は男だ」と言うところは素で驚いた。 薬ではない注射の中身 なだらかな身体のライン 進化が始まる以前から男性ホルモンを投与しているのか、化物になりたくなくて男性ホルモンを投与しているのか…。 彼のバックグラウンドを思わず想像してしまう『絵だけで見せる演出』がすごく良いい。 彼の存在のおかげで、オチのいろんな人間が集まるレジスタンス展開に説得力があったな〜と思う。エヴァトピアシバハルマ
たか2019/04/10爽やかなお仕事・身分差恋愛・青春物語!登場人物たちの年齢が20歳前後と、少女漫画としては少し高めなところがいい! 正確に言うと、『年齢は高めなのに少女漫画らしい優しさ・純粋さが残っているところ』がすごくいい!! ちょうどこの作品のキャラとハチクロのキャラは年齢層は同じくらい。 しかし、ハチクロが暗い過去や失恋といった『年相応なシリアス』パートがあるのに対して、赤髪の白雪姫のキャラは成長しても子どものような純粋さがあって、シリアスに生々しさがない。 なんというか出てくるキャラがみんな「戦隊モノに登場するヒーロー・ヒロイン」や「うたのおにいさん・おねえさん」という感じで、そんな爽やかな彼らが恋愛したりお仕事を頑張る様は読んでいて心が洗われます…!赤髪の白雪姫あきづき空太2わかる
たか2019/04/05動物と人間のあいだ JCのどたばたコメディ!📷森見登美彦の有頂天家族が好きな人はハマると思う 表紙からもわかるタヌキのリアルさが愛くるしい! 人間に化けられないお兄ちゃんと、詐欺で捕まったパパが家族から雑に扱われてるとこがすごい好き。ぶんぶくたぬきのティーパーティ森長あやみ
たか2019/04/04最高にハッピーな色彩!!読んでるだけで癒やされるな、何を言っているかわからねーと思うが、読めばわかる! いい香りや、綺麗な音を聴くと心が浄化される感じがするけれど、この本を読めばその美しい色彩で同じ体験ができるんです。 絵がオシャレでかわいい!! 目から幸せをダイレクトに摂取している感じがした。 何だこれ…!すごい!! まずもう、開いた最初のページの色がめっっちゃ綺麗! そしてめくってすぐの、登場人物たちがバストアップで描かれ並べられているページ。これが上品なカメオのようで、一目で「はい、この本好き!!!」となった。 そしてこの本は、自分で道を切り開いてきた女性の偉人たちを扱っている。 強い女を美しい色彩とデザインで語る本。 そんなん最高でしょ〜〜もう〜〜!! 友達(女の子)にいつかプレゼントであげたいな〜と思うくらい、素敵な作品です!キュロテ瀧波ユカリ 関澄かおる ペネロープ・バジュー
たか2019/04/04移民、青春、そして故郷📷1980年代、内戦の続くモザンビークから東ドイツへ渡った3人の若者たちが主人公。 東ドイツで青春時代を過ごした経験がそれぞれの「故郷」との関係を変えることになる。 党に理想を抱く真面目なジョゼ 未来がないことを理解し遊びを大切にするバジリオ 残された家族のために働くアナベラ 本文によると、この3人は作者がインタビューを行った実在のドイツ移民たちを「結晶」したものなのだそう。 彼らの東ドイツ生活は、先進社会主義国の雰囲気・先のない単純労働・移民差別で窮屈なんだけれど、決してそれだけではなかったというのがとても印象的だった。 女の子と遊んだり、恋人に出会ったり、勉強を頑張ったり、映画・小説・ファッションを楽しんだりしっかり青春もしていた。 (東ドイツで出会った絵本や映画、アイスクリームのラベルなどが、フォトコラージュのように描かれるページがとても素敵) 鬱屈した遠い異国の地で、彼らなりに日々に楽しみを見出し生きている姿は読んでいてとても眩しい。 だからこそ、移民であるために訪れた残酷な青春の終わりには強い喪失感を覚えた。 それぞれが迎えたその後の人生は、日本でずっと暮らしている自分の想像も及ばない深い怒りと悲しみに満ちていて、彼らの感じた激しい想いが、ページにぶつけられたインクの色と形とリンクして訴えかけてくるのが壮絶。 故郷を離れたことがある人も、ない人も。 この本は故郷とは何かを見つめ直すきっかけになる本だと思います。マッドジャーマンズ ドイツ移民物語ビルギット・ヴァイエ 山口侑紀