『ドンケツ』たーし先生に聞く「マンガを描く7つ道具」|川島・山内のマンガ沼web

『ドンケツ』たーし先生に聞く「マンガを描く7つ道具」|川島・山内のマンガ沼web

麒麟・川島とかまいたち・山内が「面白いマンガ」に沼のようにハマって楽しむマンガバラエティ「川島・山内のマンガ沼」。山内おすすめのマンガ『ドンケツ』シリーズの作者・たーし先生をゲストに迎えた回の後編をお届けします(前編はこちら)。

 

たーし先生とお母さん

川島 ここからたーし先生の仕事場を見させてもらいながらお話をお伺いしたいと思います。先生の仕事場のお写真、こちらです。

山内 仕事場は家なんですか?

たーし 家とは別に借りてます。

川島 後ろの方にも棚があって、ぎっしりマンガが入ってますが、あれは何が?

たーし これはもう『ドンケツ』です。キャラクターを忘れちゃうんで。

川島 えっ(笑)?

山内 資料として置いてるわけですね。

たーし これは倉庫の本棚ですね。

川島 『20世紀少年』『ブラックジャックによろしく』『ワンピース』……いろいろ置いてますけども、これは趣味のマンガですか?

たーし 完全に趣味です。椅子の後ろに置いてるのが参考資料のマンガで、こちらは趣味のマンガですね。

川島 やっぱり小さい頃からマンガが好きだったんですか?

たーし めちゃくちゃ読んでました。思いっきり週刊少年ジャンプの時代でしたね。『キン肉マン』だったり、『キャプテン翼』だったり、あと『北斗の拳』、あのへんからずっと読んでましたね。

川島 ジャンプ黄金時代の前夜から見てるわけですね。続いての質問は私が大好きなお約束の質問なんですけど、こちらです。

マンガを描く時に使う「7つ道具」は何ですか?

川島 たーし先生の回答

 

・水筒のコーヒー
・お茶
・アイコス
・電子辞書
・タブレット
・デッサン人形
・サプリ
・頭痛薬
・鼻毛カッター
(計9個)

 

山内 7つ道具って言ったのに……(笑)。

たーし 本当に7つじゃないといけないとは思ってなかったんで(笑)。

川島 これがその写真ですけども。

川島 コーヒーは水筒なんですか?

たーし うちの母親が毎朝、作ってくれるんです。

川島 運動会やないねんから(笑)。

たーし 夏はアイス、冬はホットを入れてくれて。普通のインスタントコーヒーです。それを1日かけて飲んで、空になったら台所に置いておくという。

川島 かわいらしいなあ(笑)。

山内 お母さんは息子が「マンガ家になる」と言い出したときに、反対しなかったんですか?

たーし いや、全然。それはなかったんですけど、ただこんな風に食べていけるようになるとまでは思ってなかったかもしれないですね。

川島 好きなことやったらええけど、まさか売れるとは思ってなかったと。ちなみに『ドンケツ』の感想は?

たーし 楽しんで読んでくれてます。雑誌に載ってるだけで普通にうれしいみたいで。

川島 それはそうですけども、300万部も売れてたらちょっと慣れてきて「アンタこの話怖すぎる」とか、そういうのはない?

たーし 僕、そのへんすごく甘やかされてますね。チヤホヤされてる。

川島 「大丈夫やで、全然面白いよ。はいコーヒーどうぞ」みたいな(笑)。やさしいお母さんやなあ。

 

マンガは感情で描く?計算で描く?

川島 以前、ゲストで来ていただいた森川ジョージ先生が「こういうネームを描いて、こういうストーリーにしようと考えていたのに、描き始めてみたら変わってしまった」という話をされていたんです。たーし先生はそういう経験はありますか?

たーし 設定が変わることはありますけど、僕は基本的に感情移入せずに、計算して計算して作品を作ってるんです。

川島 そっちなんだ。

たーし だから「気分で変える」とか、「こういうノリじゃない」ということはないですね。

川島 じゃあ『ドンケツ』も『外伝』も『第2章』も、すべて計画通り?

たーし そうですね。俯瞰で見るようにしてます。

山内 先生によっていろいろ違うんですね。

川島 じゃあ、気分や感情で変わるタイプの人は信じられないですか?

たーし いや、むしろ憧れますよね。友人のマンガ家もそうなんですけど、バーっと入り込んで「魂で描いた」みたいなの、いいなと思います。

川島 友人のマンガ家というのは?

たーし 本当に仲良くしてるのは二人だけなんです。『セブン☆スターJT』の柳内(大樹)君と、『鬼門街』の永田(晃一)君の二人。僕とほぼ同い年で、昔から仲良くしてるんですけど、彼らのほうがいつも僕より先に行くんです。連載が決まったのも早かったし、映像化とか、5万部超えたとか、彼らがいつも先に行ってしまう。

川島 「追いつけない、追いつけない」という存在だったと。

たーし で、柳内君はまさに感情を爆発させて描くタイプなんですね。本当にワーッと描き殴るように作っていく。マンガを描き始めた最初の頃、「マンガ入門」みたいな本から入っていったくらい、僕は何もわからなかったから、彼にいろいろ教えてもらったんですよ。最初に揃える道具とか、どの道具がいいのかとか。

川島 そうか、(アシスタント未経験で)師匠がいないから。じゃあ『ドンケツ』の成功は喜んでおられるんですか?

たーし 喜んでくれてたらいいんですけど。

川島 きっとうれしいよね。「教えたことは間違ってなかった」ということですからね。

たーし でも悪口も言われます。

川島 悪口? ちなみにどういう……

たーし 「調子に乗るな!」と。

川島 何か横柄になったことがあったんですか(笑)?

たーし たとえばこうやってテレビに取り上げられたりとか。「番組アンケートの好きなマンガは何て答えたの?」と言われたから、ハロルド作石先生の『7人のシェイクスピア』と答えたら、「そこは自分のマンガを挙げてくれなきゃダメでしょ!」って(笑)。

川島 それはここで言うたらあかんでしょ(笑)。

 

最後に、たーし先生のサインと「月輪会」のバッヂをお土産にいただいて番組終了。たーし先生、ありがとうございました。

撮影/池ノ谷侑花(ゆかい)

次回放送は『チ。―地球の運動について―』魚豊先生のガチアンケートをお送りします。

(構成:前田隆弘)


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次回放送
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