囲碁のプロ棋士を目指し、弱冠10歳で韓国棋院の研究生となったチャン・グレ。だがプロ入りに挫折し失意のうちに棋界を去った彼は、流されるまま縁故で大手総合商社のインターンに。一筋縄ではいかない上司、それぞれの思惑を秘めたインターンの同期たち。満足な職歴も学歴もない彼にとって、そこは別世界そのものだった。だがチャン・グレは囲碁で培った思考力を武器に、正式採用を目指して奮闘する! 韓国にてウェブで発表されコミックスは累計200万部を突破、ドラマ版も異例の高視聴率を記録し社会現象を巻き起こした本作。会社員の哀歓をリアルに描き圧倒的な共感を呼んだ傑作群像劇、待望の邦訳版! 原著と同様、オールカラー全9巻にて刊行。
ある日、作者ギベールはアメリカ人、アラン・イングラム・コープと出会い、親交が始まる。アランの戦争体験を聞いたギベールはBDにすることを申し出る。ギベール30歳、アラン69歳のときだった。生涯を大きく決定した戦争体験という青春の日々―訓練で出会った戦友たち、フランス・ドイツ・チェコの行軍で知り合った人びととの交友―を振り返るアランの人生が、淡々と、ユーモラスに彩られていく。節制された筆致で、戦争のなかの日常の記憶がアランの声とともに再生し、見事に結晶化された、戦争バンドデシネ作品の傑作。
オレリア(24歳)・フレデリック(44歳) 東京・下町―― フランスからやってきた2人はこんなふうに愛し合っていた。奔放で情熱的、そしてちょっぴり切ない愛の日々。フランスの女性たちの大きな共感を呼んだコミックエッセイ、初邦訳!
ノラ・ベイカー。通称“ミス”。職業・殺し屋。スリム・ウィルハイト。元御曹司。職業・売春婦のひも。欲望渦巻く禁酒法時代のハーレムで、白人の女と黒人の男が出会い、愛した。狂騒の1920年代を駆け抜けたある男と女の記録。1920年代、禁酒法時代のニューヨーク。父に先立たれ、母に捨てられた白人の少女ノラ・ベイカーは、警官上がりの探偵フランク・クインに拾われ、彼の愛人兼秘書として働き始める。ある日、クインに命じられ、拳銃を手に入れるためにイースト・ハーレムを訪れたノラは、そこで、スリム・ウィルハイトという小粋な黒人と出会う。最悪な出会いから、予期せぬ再会を経て、やがて2人は、殺し屋コンビを結成し、暗黒街をのしあがっていく――。貧困と悪徳が蔓延し、裏切りが横行するハーレムを舞台に、“ミス”・ノラ・ベイカーとスリム・ウィルハイトの白黒コンビがお届けするシニカルな人間喜劇。
戦火の日々、記したのは、娘の成長と彷徨える人間の心。 日本の支配と戦争の只中も、慈しんだ家族の日常。祖国・韓国は日本の植民地下。独立を夢見て亡命した中国は日中戦争に突入。避難生活を余儀なくされた大韓民国臨時政府夫妻の姿を、我が子に希望を託す「子育て」の視点から綴った日記をグラフィックノベル化。赤ん坊の成長を主眼にしながら、日本軍の泥沼戦、先行きの見えない韓国同胞、泰然自若とした中国人の知られざる姿を繊細に描きだす。 「この地で、父親がこの子にしてあげられることは何か。一寸先は闇でしかな い今のこの家庭で、温かさと慈しみの心でひたすらこの子を守ってやること か? それとも父の選択を受け継がせ、運命だから受け入れろということか。 将来この子から、異国を彷徨い暮らした理由を尋ねられたら、独立を成し遂 げるという私たちの悲願を説明できるのだろうか。」 2018年ソウル図書館「今年の 10冊」/ 2019年韓国文化体育観光部優秀文化商品選出
世界中から絶大な人気を誇るリトルサンダー初邦訳コミックス。民主化運動が加熱していた2019年の香港で描かれた一大叙事詩。SNSで圧倒的な人気(Instagramで71万人、Twitterで12万人フォロワー)を誇る香港のアーティスト、リトルサンダーの初邦訳コミックス! 絶対に結ばれない二人の、切なく激しい愛の物語。パパと二人暮らしの少女「わかめ」。ある日狂ったパパに殺されそうになっているところを、わかめショップの店主「なみ」に助けられてから、彼女の人生は一変する。他人に興味ゼロのわかめショップの同居人たち、海藻ばかりの食事…ぜんぶ大嫌い。パパのことは好きじゃなかったけど、パパを殺したなみが憎い。彼を殺さなければ、私は自由になれない―――。パパの死から9年後、わかめが振りかざしたナイフがなみの頭に突き刺さったその瞬間、わかめはある残酷で絶望的な「真実」に気が付いてしまう…。因縁で結ばれた[わかめ]と[なみ]。愛し合うはずの二人の運命は狂い、何度生まれ変わっても傷つけ合うことしかできない。「なぜ彼らは生まれ変わって殺し合うのか?」 二つ目の真実を知ったの行方は…。※本文中の一部特殊加工は電子書籍版では反映されておりません。
電子書籍版で買うか迷う
胸なし、金なし、男なし。あるのは大きなお尻だけ。 パリで暮らすアラサーOL・ジョゼフィーヌのさえない毎日を描いた、超人気おひとりさまコミック! ・ろくな男がいないと思う ・オシャレとワインが大好き ・人には言えないコンプレックスがある ・最近、鏡に映る姿が自分の母親に似てきた ・毎日頑張って働いている ・最近、ペットの購入を考えている そんな、すべての女子に読んでほしい、極上のフレンチコミック!
小学生のカルヴィンと親友のトラ、ホッブスには今日もすばらしい大事件が! 温かいユーモア、哲学、詩情に満ちた、マンガの形態を借りたポエム。
スウェーデンで激しい議論を巻き起こした問題作。 女性の身体をめぐる支配のメカニズム、性のタブーに正面から挑み、 笑いを武器に社会に斬り込むフェミニズム・ギャグ・コミック! 読めば必ず話したくなる! 「NASAが宇宙人に送った人間の絵には、女性器がなかった!」 「魔女裁判の証拠とされたのは、『奇妙な乳首』?」 「『眠れる森の美女』は生理の話?」 生理・女性器・クリトリス・女性のオーガズムについて 多くの学術研究を引用しながら知られざる事実を紹介 ●内容紹介● 女性器に興味を持ちすぎた男たち 女性器のタブー 女性のオーガズム イブたちの声 生理のタブー ●著者紹介● 作:リーヴ・ストロームクヴィスト(Liv Strömquist) 1978 年生まれ。スウェーデンの女性漫画家。コミック雑誌『Galgo』等で連載を持つ。 子どものころから漫画を描き、大学で政治学を学んだ後に、イラストと研究、ポップカルチャーをミックスした作品を制作し始める。ライオット・ガール・ムーヴメントのDIY 精神に影響をうけ、2004 年頃から友人たちとジン(自主制作の出版物)を作り始めて人気を博す。 他の作品に、恋愛関係における男女の非対称性を分析した『チャールズ皇太子の気持ち(Prins Charles Känsla)』(2010 年)、経済的不平等をとりあげた『栄華と凋落(Uppgång & Fall)』(2016 年)、ダメな夫や恋人を持つ有名人女性を分析する『アイム・エブリ・ウーマン※スウェーデン語タイトル=アインシュタインの新妻(Einsteins nya fru)』(2018年)などがある。 2012 年、スウェーデンでもっとも優れた漫画家に与えられる「アダムソン賞」、2013 年には新聞雑誌のイラストレーターに与えられるスウェーデンの賞「EWK 賞」を受賞。 訳者:相川千尋(Chihiro Aikawa) 1982年生まれ。お茶の水女子大学大学院人間文化研究科修了。仏和辞典編集を経てフランス語翻訳者に。共訳にトマ・ピケティ『格差と再分配──20世紀フランスの資本』(2016年、早川書房)、ジュリア・カジェ『なぜネット社会ほど権力の暴走を招くのか』(2015年、徳間書店)。
死神が言った―― その銃は絶対に標的を外さない。なぜならこの私が作ったのだから。呪われたダイヤと死神の拳銃によって破滅に追いやられたある家族の悲劇。南北戦争直後のアメリカ。少年セトは、牧師の父ブレイクとネイティブ・アメリカンの母に囲まれ、慎ましやかながら幸せな生活を送っている。ある日、散策に出かけた彼は、とある峡谷でミイラ化した女性の遺体とその脇に置かれた2丁の拳銃を見つける。それはいわくつきのダイヤ“カインの目”とともにブレイクの家族をバラバラにした呪われた拳銃だった。まもなくブレイクは“カインの目”奪取を画策する実の弟ラルトンに惨殺される。父の遺言に従い、セトはバロ・シティのバウンサー(用心棒)のもとに向かう。実はブレイクたちの兄弟だった彼は、セトに“カインの目”と死神の拳銃の来歴を語る――。『エル・トポ』の監督ホドロフスキーが贈るマカロニ・ウエスタンBD!
第2次大戦中ドイツ占領下のパリ。ジャンヌはレジスタンス運動に身を置く女性活動家だが、ある日何者かの密告によって逮捕されてしまう。密告の内容は彼女が闇市にかかわっているというものだったのだか、家捜しで彼女が拳銃を隠し持っていたのが発覚したのだ。取調べを受けているとき、ひとりの男が連衡されてきた。こそ泥のフランソワだ。そんな中、空襲警報が鳴り、警察の職員も避難する。フランソワは隙をついてジャンヌと共に脱走するが、屋根伝いに逃亡中、ジャンヌは足をくじいてしまう。動きの取れなくなったジャンヌは、フランソワからその日アメリカ軍がノルマンディーに上陸したことを聞く。しかしジャンヌには心配事があった。彼女が逮捕されたことで妹にも警察の手が及ぶのではないかということだ。最初はジャンヌのことをからかったり邪険にしていたフランソワも、次第に彼女に親切になり、一時身を隠せるようにある場所に連れて行く。
ナチスが開発した史上最悪の吸血鬼兵器! 第二次世界大戦前夜のイギリスと吸血鬼伝説が息づくトランシルヴァニアを舞台に繰り広げられる一級のサイコサスペンス! 第二次世界大戦前夜の1942年。ロンドン在住の資産家が殺害される。死体から奇妙なことに全身の血液が抜かれていた。調査を担当するスタンリー・ピルグリムは、やがて事件の背後に、ナチスがルーマニアのブカレストで遂行していたある極秘プロジェクトの存在があることを知る。プロジェクトのコードネームは「レギオン」。それは、他者に血液を輸血することで、その者を遠隔操作することができるという特殊な能力を持った10歳のルーマニア人少女アナ・アンスレアの力を利用し、超人兵士部隊を作ろうという計画だった――。
ホドロフスキー&メビウス『アンカル』のその後を語った後日譚。伝説のスペース・サーガ、ここに完結! R級探偵ジョン・ディフールの最後の冒険。メビウスとラドロン。新旧巨匠の競演! R級探偵ジョン・ディフール。彼は今何かを思い出そうとしながら、酸の海に向かってまっさかさまに落下している。ロボット警官の飛行艇に救助された彼は、突然ある名前を思い出す。ルス・デ・ガラ――それはかつて彼が愛した女性の名前だった。折しも世界はテクノが創り出したメカミュータントと肉食ウイルスによって消滅の危機に瀕していた。世界を救うためには真の愛を知る唯一の存在、ジョン・ディフールとルス・デ・ガラが再び結ばれなければならない。はたして彼はルスを見つけ出すことができるのか? ホドロフスキー&メビウス『アンカル』のその後を語った後日譚。メビウス自身が同一の原作に基づき作画を担当した幻の未完成作『アフター・アンカル』を併録!
『サマーブロンド』『キリング・アンド・ダイング』で知られる アメリカン・グラフィック・ノヴェルの旗手による早すぎる自叙伝、登場! 2001年から20年以上、ずっと注目してきた作家は、 今やグラフィック・ノヴェルの押しも押されもせぬ巨匠となった。 それなのにこの謙虚さ、慎ましさ、笑ってしまうほどの卑屈さ! 年を経ても変わらぬこの作家のエモさの正体が見えた気がした。 江口寿史(漫画家・イラストレーター) *海外漫画賞の最高峰、アイズナー賞の2部門受賞(最優秀自伝賞・最優秀装幀賞)! *A24&アリ・アスター(『ミッドサマー』監督)のプロダクションによるアニメ化決定! *初版限定:ゴムバンド付きノートブック特製仕様! 洗練されたグラフィック・ノヴェルと「ニューヨーカー」誌のカバーで知られ、代表作『サマーブロンド』『キリング・アンド・ダイング』が映画化(ジャック・オディアール監督『パリ13区』4月22日日本公開)されるなど、いまアメリカで最も活躍している漫画作家エイドリアン・トミネ。彼がいかにして数多の屈辱・災難を乗り越えてグラフィック・ノヴェリストとして名声を築いたかを、ユーモア溢れるほろ苦いタッチで描く傑作回想録が登場!
最悪の一日が、幕を開ける―― アーカム精神病院からゴッサム最強の犯罪王ジョーカーが消えた。 脱獄に成功したジョーカーは、ゴッサム市警本部長ゴードンを拉致し、さらにその娘バーバラを刃にかける。 そして、ジョーカーはフリークスの集まる遊園地で、ある実験を試みる……。 絶望的な状況下において、人はどこまで正気でいられるのか?そしてジョーカーを狂気に駆り立てる「過去」とは? アメコミ界の異端児アラン・ムーアが、ジョーカーの誕生の秘密を暴く!! 全編最カラーリングに加え、特典としてブライアン・ボランドのカバーギャラリー、隠れた名作『罪なき市民』を収録。
それはジョーカーがゴッサムの希望の星<ホワイトナイト>になった世界…。 正義、腐敗、底知れぬ狂気を描く、刺激に満ちた問題作! 謎の薬物の過剰摂取により、狂気から醒めたジョーカー。 彼は、かつて自らの手で恐怖に陥れた街ゴッサム・シティを、市警や権力者による腐敗から守ろうと考える。 そして腐敗の根源となっている、ある男の信認を地に落とすべく緻密に策を巡らす。 彼がゴッサムの真の敵とみなす、その男の名は…バットマン。 市民の支持を得てゴッサムの英雄となったジョーカー。だが過去の罪が今の彼を脅かすとき、築き上げてきた全てが壊れ始める…。
【極太巻きの朗報】 日本よ、これがゲットジローだ! 手に寿司握るマグロ解体級のイカれグラフィックノベル『GET JIRO!』が満を持しての邦訳化!! カリフォルニアロールなんぞ注文するヤツぁぁぁ!――自慢の刺身包丁で客・即・斬のバトル寿司職人、我らがジロー大将が遂に日本上陸!!! 血湧き寿司踊る異色のバイオレンスグルメコミックを生み出したのは、ベストセラー作家で人気料理&旅番組『アンソニー世界を喰らう』でも有名なアンソニー・ボーデイン。 ラングドン・フォス、アレ・ガルザによるダイナミックなアートも加わって、食文化と社会を風刺したクレイジーな新食感スタイリッシュ・コメディが誕生した。 血と寿司にまみれたジローの悲しくも美しい前日譚【Blood and Sushi/邦題『血と寿司』】も同時収録の豪華二本立て。
老街の手作り月光餅、普濟堂(プージータン)前の独楽(コマ)大会、騎馬銅像にまつわる都市伝説、キラキラと金色に光る大漢溪(ダーハンシー)、そして廟会の行列と三太子僮仔(ダンアー)。大学三年生の夏休み、台北の大学生・夏 志薫(シャー・ジーシュン)は、彼に片想いをしている美術科の同級生・陳 暖暖(チェン・ナンナン)とともに、七年ぶりに故郷「大溪(ダーシー)」に帰省した。彼を待っていたのは、記憶の隅に忘れ去られていた幼い頃の思い出であった。思い出ぽろぽろ、それは神様が導いた帰り道。薫は自分の思い出を少しずつ取り戻して行く。幼なじみ、家族との不仲、果たされなかった約束…そして大溪人にとって、第二のお正月とも言える「六月廿四(ろくがつにじゅうよん)」も近づいて来た。台湾の漫画家・左萱(サケン)が二年にわたって、幾度もの大溪取材で得たものを下敷に現地の風景を綿密に描き上げ、キャラクターの感情を丁寧に描いた作品。薫と共に「神の故郷」に訪れ、この土地に染みこんだ空気と思い出を楽しんでください。
ホドロフスキー&メビウス最後の長編共作! 「救いへと至る唯一の道は狂気だ」。狂気の妄想が人生の真理へと変わるホドロフスキーの真骨頂。信じる者は救われる!? アラン・ザカリー・マンジェルはソルボンヌ大学の哲学教授。誰からも尊敬される教養人の彼だが、ある日を境に人生が一変。妻から離婚を言い渡され、家財一式を失い、学生たちからも小バカにされ……。そんな彼の目の前にエリザベスという名の若く美しい女学生が現れる。彼女は『新約聖書』を根拠に、2人は頽廃したこの世に再び洗礼者ヨハネを生み出す宿命なのだという呆れた妄想を語り、アランをさらに悩ませる……。やがて聖ヨセフの生まれ変わりだというヤクの売人のアラブ人と聖マリアを称するコロンビア・マフィアの愛娘が加わり、フランスと南米を股にかけた聖俗混濁の大冒険が繰り広げられる……。聖ホドロフスキーと聖メビウスによる福音書!
ホドロフスキーの自伝的要素がたぶんに盛り込まれた奇想SF! 『アンカル』、『メタ・バロンの一族』に続く“アンカル・ワールド”代表作! ホドロフスキー&メビウス“アンカル・ワールド”の永遠の敵役“テクノ”秘話。高度な科学技術と利益の追求への盲信が宗教と化したテクノ銀河。神殿に仕える巫女パネファの私生児として生まれ、母から疎まれて育ったアルビノは、ゲームクリエイターになり、この荒んだ宇宙に生きる人々に希望を与えるという夢を育む。日々勉学に励む彼は、ある日、仮想世界でテクノの始祖、聖セヴェルド・デ・ロヨザの精神と出会う。それ以来、彼の夢はテクノプリーストとなり、ゲームを通じてテクノ銀河を救うことに変わった……。約束の地へ! 科学技術の発展の結果、人間性が失われかけたある世界のエクソダス。
元祖にして本場・ヨーロッパの吸血鬼の雄叫びを聞け! 舞台は現代のニューヨークで幕を開ける。女警部補 ヴィッキー・レノーアは、屈強な部下スピアッジとともに奇妙な連続殺人事件を捜査していた。被害者たちには、耳の後ろに水疱を持つという共通点があった。 そして現場に残された謎の言葉「お前たちの王国は滅ぶ」の意味とは? やがて、人間界に深く食い込み世界を裏で支配する、太古より築き上げられてきた不死 の吸血者王国の存在が浮上する。そしてその旧体制の、人間への同化を許し難い堕落とみなす反逆の吸血者兄妹・カールとカミーラの熾烈な戦いに、レノーアた ちは巻き込まれてゆく。
煙突を抜けるとそこは――。煙突掃除の少女が見つけた世界の秘密。世界はいったい誰の夢なのか!? 『青い薬』のフレデリック・ペータース最新翻訳。父親を手伝い、煙突掃除をする少女アディダス。母親は他界し、父と2人、慎ましくも、楽しい日々を過ごしていた。彼女の悩みは突然理由もわからず気絶してしまうこと。その回数は次第に増え、気絶している時間も徐々に長くなってきている。ある日、煙突の奥深くへと迷い込んだアディダスは、人間よりも一回りも二回りも大きい怪物に出くわす。彼らは地中深くで、人間の能力や体調、感情すらも制御する機械の管理をして暮らしているのだ。アディダスの謎の発作もこの機械の不調が原因だった。やがて、機械の存在を嗅ぎつけ、それを我が物としようとする輩が現れる……。 ある少女の冒険を通じて、夢と世界の謎に迫る寓話的ファンタジー。
ヨーロッパに押し寄せる移民・難民たち 地中海、国境地帯で、何が起こっているのか? サブサハラからアフリカのスペイン領を目指す人々、地中海での難民救助作戦、 酷暑のバルカン・ルートや極寒のロシアを通り抜けてやってくる難民たち……。 総合的視点でヨーロッパ難民問題をとらえた、スパニッシュ・コミック ――地中海から北極圏までヨーロッパの輪郭をめぐることで明らかにする、渾身のルポルタージュ。
元々存在は知りながらも読む機会がなかった作品。古本屋でたまたま見かけたのでチャンスだと思い買ってみました。**デフォルメとリアルな絵リアルな絵が混在するアートスタイルがすごく好きです。**しいて日本の漫画家で例えるならじゃんぽ~る西先生っぽいかも。 ずっと韓国の囲碁漫画だと思っていたのですが、実際には「プロの囲碁棋士となる夢に破れた青年が、職歴・学歴ゼロから商社のインターンとして頑張る」モーレツ社員物語でした。 主人公・グレの勤める総合商社の社員(特に上司)の働きぶりが、かつて日本にもいたとされる24時間戦うサラリーマンのそれで、比較的自由な会社にしか勤めたことのない自分にとって、そのストイックな働きぶりは衝撃。 仕事は仕事と割り切り冷めているわけでもなく、仕事が生きがいで燃えるように働いているわけでもなく、会社のせいで消耗する社畜でもない「企業戦士」たち。 **「仕事=夢ではないけれど、会社のために真剣に働く」姿を描いたサラリーマン漫画**は初めて読みました。 総合商社の業務がしっかりと描かれていて、韓国の家庭の様子や、サラリーマン文化が端々から伝わってくるところがすごく好き。 面白かったのが、作中で失業や社会に対する不安を語るときに、1997年のアジア通貨危機が登場したところ。 主人公がスマホを使っていることからわかるように、1巻の内容が連載されたのは2012年だそうですが、15年ちかい時が経っても忘れられない衝撃を与えた出来事だったのだなと実感しました。 そして読んでみてあらためて思ったのが、ローカライズされていないウェブトゥーンは面白いということ。外見至上主義もチーズ・イン・ザ・トラップも日本語版はローカライズされ、舞台も登場人物の名前も全部日本人に変更して出版されているのが本当に残念…。未生 ミセンのようにオリジナルを尊重して出版されるウェブトゥーンが増えてほしいなと思います。 https://kodansha-cc.co.jp/misen/