沈黙の艦隊
日米は、世界でも類をみない高性能な原子力潜水艦「シーバット」を、極秘裡に造り上げる。日本によって資金、技術提供をされた日本初の原潜であったが、米第7艦隊所属という、数奇の宿命を背負った落とし子でもあった。艦長には、海上自衛隊一の操艦と慎重さを誇る海江田四郎が任命された。しかし、海江田は試験航海中に指揮下を離れ、深海へと潜行、突如反乱逃亡をする!原潜、核兵器、国家、戦争、そして…真の平和とは!?激動の20世紀末、人類最大のテーマに挑む最高傑作!
焼いてるふたり
肉、ビール、隣に好きなひと。「幸せ」は単純だ! マッチングアプリで運命の出会いを果たした、健太と千尋。奥手すぎて最初の一歩を踏み出せずにいるふたりが、健太の浜松への転勤をきっかけに急進展。なんと…交際ゼロ日で結婚することに! お互いをよく知らないまま夫婦になったふたりは、毎週末のBBQでじっくり仲を深めていく――。じっくり育てるスローな週末新婚BBQライフ、始めます!
「強育」は愛、栄光への通過儀礼。生きる術は全て「PL野球部」で学んだ。18人で天下を獲ろう。俺たちの前に、道はできる。元PL球児が描く超リアル高校野球漫画!
水泳×書道×アニオタ×新興宗教×超能力×父探し×夏休み=青春(?)。モーニング誌上で思わぬ超大好評を博した甘酸っぱすぎる新感覚ボーイミーツガール。センシティブでモラトリアム、マイペースな超新星・田島列島の初単行本。出会ったばかりの二人はお互いのことをまだ何も知らない。ああ、夏休み。
ピアノの森
森のピアノは、その少年を待っていた――。捨て去られたピアノ。壊れて音の出ないピアノ。いま、ひとりの少年の選ばれた指が、失われた音を呼び覚ます。少年の名は一ノ瀬海(いちのせかい)。彼は心に深く豊かな森を抱えていた。
蒼天航路
“乱世の姦雄(かんゆう)”と呼ばれ、中国史上に巨大な悪名を残した英雄・曹操(そうそう)。だがその破格な生き様は、天に愛された者のみが持つ輝きに満ちている。この物語は、その輝きによって照らし出される新たな「三国志」である。
ランド
~その村では人は必ず50歳で死を迎える~。村人を縛るしきたり、「あの世」と呼ばれる山の向こう。双子の姉を生け贄に捧げられた少女・杏。獣の皮をかぶった役人達が取り仕切る「この世」と呼ばれる村で神に見守られて暮らす人々。そして、不思議な山の民。杏が見つめる先には希望も絶望もある。この物語で描くのは、山下和美が抱く、日本という国への不安。
群雄割拠、下克上の戦国時代。立身出世を目指しながら、茶の湯と物欲に魂を奪われた男がいた。織田信長(おだのぶなが)の家臣・古田左介(ふるたさすけ)。天才・信長から壮大な世界性を、茶聖・千宗易(せんのそうえき=利休)から深遠な精神性を学び、「へうげもの」への道をひた走る。生か死か。武か数奇か。それが問題だ!!
ガス燈が霧ににじむヴィクトリア朝のロンドン。ロンドン警視庁〈スコットランド・ヤード〉の犯罪資料室「黒博物館」を、歴史的ホラーヒーローの「生みの親」が訪れる。彼女が閲覧を希望したのは、赤いブーツ…2年前、女王主催の舞踏会で起きた怪事件の遺留品だった。そして女は、一人のおぞましく、あまりにも奇妙な女剣士の思い出を語りだす。第1シリーズ『黒博物館 スプリンガルド』、第2シリーズ『黒博物館 ゴーストアンドレディ』に続く大英帝国伝奇アクション待望の第3シリーズ、開演!
サイクリーマン
かつて自転車選手として将来を嘱望された竹繁が、サイクリングロードで意気投合したロードバイク初心者の矢美津。二人は「自転車」という趣味でつながり、仲間になる。しかし、実は矢美津は、竹繁にとって気安く話せない人物だった…! 家庭の悩み、職場のストレス。自転車を漕ぐだけで、みんな後ろに吹っ飛んでいく! 新しい自分、新しい世界が見つかるファンライドストーリー、開幕! 読むと自転車に乗りたくなる!!
ワニ男爵
その名はアルファルド・J・ドンソン。ワニ。職業:小説家。楽しみは仲よしのウサギ、ラビットボーイとの食べ歩き(生ガキや讃岐うどんなど)。超ジェントルマンだけど、お店で時々「野生」が騒いでしまい…。モーニングで、作者も予想外の大反響! 動物好きも、食べ歩き好きも、貴族好きも、『あらしのよるに』好きもきっと満腹。ノーブルにしてワイルドな、なさそうでなかった漫画の誕生!
外川無線電機の東京本部長・一ノ瀬櫂。社内でも優秀と評判の彼には、「スイーツ男子」という誰も知らない秘密があった――。甘いもののためならハードワーク。カロリーだって気になっちゃう。それでも止まらないスイーツ愛!Dモーニングで絶好調連載中のスイーツサラリーマン漫画が詳細レシピ付きで登場!!
漫画家・かわぐちかいじの名声を高めた代表作であり、今読んでも無茶苦茶面白くて熱い名作である。 まだ読んでない人は、すぐ読んだ方がいい。このレビューを読み終わる前に読破する方がいい。海面下の武骨な”てつのくじら”とそれを取り巻く人々が織りなす、全地球スケールに広がる風呂敷のファンタスティックな面白さに痺れること間違いなしだ。 そして、だからこそ、この漫画は要注意なのだ。 この漫画はファンタスティックを通り越すぶっ飛んだファンタジー作品であり、「いやいやそれはおかしい」と逐一ツッコむぐらいの冷静さが最終的には必要な、あぶない漫画である。 これは戦闘描写に限った話ではなく、軍人描写・政治描写でも同様の話だ。 というか、素人目にもわかりやすい戦闘描写の範囲だけでこの漫画のファンタジー成分を看破した気になりかねない点が余計にあぶない。このことに関しては、交渉を優位に進めるための心理的トリックに通じるものを感じる。あるいは(いい譬えではないが)巧妙なプロパガンダと似ている。 要するに、面白さに痺れたまま、作品に感化されたまま、染まり切ったままは危険だということだ。 本作はその面白さと現実世界に即した設定故に、なぜ現実はこの作品のようになれないのかと憤って、現実から離れたところに行ってしまって戻ってこれなくなってしまう恐れがある。これは最高の読書体験でもあるが、現実に生きる私たちはいつまでもそのままではいられないだろう。デビルマンを読んで「地獄へ落ちろ人間ども!」に共感しっぱなしでいてはいられないのと大差ない。 なお、私は本作を読んでしばらくはかなり感化されていた。最高の読書体験の一つであった。こんな気持ちいい体験、味わえるなら味わった方がいいに決まっている。 故に、本作が提供してくれるかもしれない最高の読書体験に水を差すようなものは、あらかじめ見ないよう注意(※読者の冷静さを取り戻す激うまギャグ)するのがよいだろう。 こんな長文駄文レビューを読む前に、最も面白く読めるうちに面白い漫画は面白く読むべきなのだ。