兄に付き合ってゴルフ場にやってきた、タレさんこと垂水二郎(たるみ・じろう)。日なたぼっこをしていたタレさんに、社長令嬢・小百合(さゆり)が声をかけてくる。そこでタレさんを推理作家だと思い込んだ小百合に対して、タレさんは推理問題を出してやる。ホテルで絞殺された女性、容疑者として浮かんだ男は利き腕を骨折してギプスをはめていて絞め殺せない、その殺害方法とは!?その問題に悩む小百合が、ホテルを散歩しながら考えていると、目の前でホテルに入る女性と、その後を追うギプスの男性の姿が!!小百合はタレさんの問題とまったく同じ事件を目撃してしまい……!?
しょっちゅう意見は対立するものの、互いを認め合っている父・勘太郎と息子の文吾。そして個性豊かな下ノ町警察署の面々。そこには泣ける人情話もありクスリと笑える楽屋落ちもある。一話完結で読みやすく、恋も友情も出会いも別れもあって、どんな年代でも楽しめるはず。現存するカラーページをすべて復刻版したもので、またそのカラー原稿の美しいこと。こんなもん見せられたらやっぱり復活させてくれた人々に感謝ですよねえ。