あらすじ

詐欺師の田口(たぐち)、宝石泥棒の北条(ほうじょう)、偽造師の佐竹(さたけ)、空き巣狙いの土井(どい)、スリの小倉(おぐら)、結婚詐欺師の中村(なかむら)、凄腕6人組からなる泥棒株式会社「留範(ルパン)カンパニー」。柴田文吾(しばた・ぶんご)は自動車泥棒となって、その組織の潜入に成功するが、田口たちは文吾の正体を見破っていた。組織の狙いは銀行だと思い込まされ、トラックの中に閉じこめられた文吾。しかし組織が本当に狙っていたのは……!?
おやこ刑事 1巻

小柄で女好きな父親・柴田勘太郎(しばた・かんたろう)と、父とは逆に、女性に近づくだけでジンマシンが出るほどの女アレルギーを持つ息子・文吾(ぶんご)。デコボコ親子であるふたりが、刑事としてコンビを組んで難事件を解決する人情推理劇画!野良犬がくわえていたのは男性の左手首だった…。被害者の高利貸し・永倉高義(ながくら・たかよし)は、金を貸していた大竹輝夫(おおたけ・てるお)の元に出かけて行方不明に。そして犯人と思われた大竹は、首吊り死体で発見される。文吾はそれを偽装自殺だと考えて……!?

おやこ刑事 2巻

原宿を歩いていた大西操(おおにし・みさお)は、美女の腰に手を回して歩く柴田文吾(しばた・ぶんご)を見かける。翌日、ヤキモチを焼いた操は文吾に八つ当たりするが、文吾には全く心当たりがなく、ふたりは喧嘩してしまう。そんな中、宝石強盗事件が発生し、現場へかけつけた文吾を見て、宝石店の店長はこの男が犯人だと断言する。どうやら文吾にそっくりな人間がいるらしい。その手配写真から強盗犯人だと誤解されてしまう文吾は外回りからはずされ、ムシャクシャした気分で銭湯につかっていたら……!?

おやこ刑事 3巻

クレー射撃をする安斎彦三(あんざい・ひこぞう)が、額を撃ち抜かれ殺された。狙撃場所には「標的一我が悲しみの終わることなく狙撃兵」というメッセージが。そして今度は弁護士の俵(たわら)が射殺され、同様のメッセージが発見される。柴田文吾(しばた・ぶんご)は安斎と俵の関係から、昨年の猟期に三人のハンターが、キノコをとりにきた近所の女性をあやまって撃ち殺した事件にたどりつき、狙撃犯はその女性の恋人・東郷(とうごう)だと判明する。文吾と勘太郎(かんたろう)は、次の標的となる鮫島(さめじま)の元へ向かうが……!?

おやこ刑事 4巻

陣痛に苦しみ、救急車を呼んだ妊婦・恵子(けいこ)とその夫・純男、初めてのデートを楽しむ柴田文吾(しばた・ぶんご)と大西操(おおにし・みさお)、交番を襲撃して拳銃を奪い、代議士・勝又(かつまた)を狙撃した清水(しみず)。それぞれが出会った時、凶悪なカージャック事件が発生する。清水によって乗っ取られた救急車は、救急隊員と純男をその場で降ろし、文吾が運転をして、苦しむ恵子の世話を操がすることになってしまう。救急車が検問を突破する中、恵子の出産が始まって……!?

おやこ刑事 5巻

模擬テストの結果にムシャクシャした学生・乾(いぬい)と浦部(うらべ)は、走行している車をゴム銃のパチンコ玉で狙撃する。車はフロントガラスを大破して、危うく大事故になりかける。その車を運転していた柴田文吾(しばた・ぶんご)たちは、数日の間に三台の車が同様の被害に遭っていると知り、犯人捜しを始める。パチンコ玉に書かれたパチンコ店で、ふたりの学生の存在にたどり着いた文吾だったが、乾たちは再び車を狙撃して、それは大惨事へと発展してしまう――。

おやこ刑事 6巻

公園でヒマをもてあます女子中学生三人組のひとり・サチから、チョコレートをプレゼントされた柴田文吾(しばた・ぶんご)。その数時間後、サチたちは万引きの容疑で、文吾のいる警察へ連れてこられる。遊びで万引きしたサチたちとは別に、幼い少女・裕美(ひろみ)も万引きで捕まっていた。彼女は家庭が苦しくお金がなくて、赤ん坊の弟・一彦(かずひこ)の粉ミルクが買えないために万引きしたのだった。そして警察で一彦の面倒を見ていた勘太郎(かんたろう)は、一彦に折檻のアザを見つけて……!?

おやこ刑事 7巻

電車でチンピラにからまれていた女性を助けた柴田文吾(しばた・ぶんご)と国分十郎(こくぶ・じゅうろう)。お互いを認め合ったふたりは別れるが、警察署で再会する。国分は、焼却炉に放り込まれて殺されそうになった先輩の医師・里見(さとみ)の仇を取るために、手がかりを聞きに来たのだった。ある夜、里見の病室を訪れた国分は、里見の命を狙う何者かとすれ違い、ベッドの上に残された馬らしき動物の毛を頼りに、独自で調査をするのだが……!?

おやこ刑事 8巻

柴田文吾(しばた・ぶんご)の先輩刑事である、ポパイこと瀬良満(せら・みつる)は、女嫌いだと言い張っていたのだが、文吾にある頼み事をする。それは瀬良が片想いしている女性・織辺オリエ(おりべ・おりえ)にラブレターを渡すことだった。ラブレターを受け取ったオリエは文吾からだと思い込み、ラブレターの主が瀬良だと知って、からかっていたのかと怒って去っていく。失恋に号泣する瀬良だったが、煙突のてっぺんで泣いている少年を発見し、高所恐怖症にもかかわらず救出を試みる――。

おやこ刑事 9巻

下ノ町(したのまち)署に配属された若くて可愛い婦警・野口麻美(のぐち・まみ)は、柴田文吾(しばた・ぶんご)に片想い中!そして電器製品を積んだトラックごと盗む事件を捜査する文吾と勘太郎(かんたろう)の近くで、駐車違反を取り締まっていた麻美はその事件に関わる盗難車を発見。文吾たちに知らせると、すぐそばでトラック盗難事件が発生する。麻美のミニパトを運転して追跡を始める文吾たちだったが、麻美はここぞとばかりに文吾に接近して、文吾は女性アレルギーのジンマシンが……!?麻美VS操(みさお)、文吾をめぐって女のバトルが勃発!?

おやこ刑事 10巻

川に飛び込んで逃走した犯人・七尾(ななお)を取り逃がしてしまった、大仏(だいぶつ)こと大仏竜之介(おさらぎ・りゅうのすけ)。泳げない大仏は川上(かわかみ)課長から、たとえば子供が川で溺れていたらどうすると言われ、一念発起してスイミングクラブへ通い出す。しかし水に恐怖心を持つ大仏は力を入れすぎてしまい、なかなか泳ぐことができずにいた。そして取り逃がした七尾を独自に捜査していた大仏は、町で再び七尾と遭遇して追跡する。陸橋から川へと飛び込んだ七尾に対して、大仏が取った行動とは……!?

おやこ刑事 11巻

休暇を取ったタレさんこと垂水二郎(たるみ・じろう)は、ヒマをもてあまして町に出かけると、落としたコンタクトレンズを探す女性・芹昌子(せり・まさこ)とぶつかり、一緒に探すことになる。レンズを見つけたタレさんだったが、昌子は礼を言うと急いで職場へ行ってしまう。そして銀行へ行ったタレさんは窓口の昌子と偶然再会し、ふたりは遊びに出かけて急接近する。昌子にキスをしようとしたタレさんだったが、昌子は「わたし、暗い過去を持った娘なのよ」と告げて……!?タレさんの甘く切ない恋の行方は……!?

おやこ刑事 12巻

警察回りをする新聞記者・片桐(かたぎり)は、巨漢の戸浦(とうら)が社長を殺した事件を調べていた。戸浦の取り調べをしていた柴田文吾(しばた・ぶんご)と勘太郎(かんたろう)は、戸浦と食い違う社長の妻・加奈子(かなこ)の証言を突きつけ、それに逆上した戸浦は取調室から脱走してしまう。そして戸浦はガラスの破片を凶器に、片桐を人質にして屋上へと行く。文句を言う片桐に思わず謝る戸浦、片桐はそんな戸浦に事件の詳細を聞き出し、真実を暴き出す――。

おやこ刑事 13巻

行方不明になった老婦人・栗本タキ(くりもと・たき)の捜索を命じられた柴田文吾(しばた・ぶんご)とタレさん。老人ホームが隣接する栗本家に行くと、タキの息子である政雄(まさお)は母親は見つかったと告げて、文吾たちは門前払いにされる。その様子に何か隠していると感じた文吾たちは、老人ホームのお年寄りたちから話を聞くことに。するとお年寄りのひとりから、タキが行方不明になる直前にヤクザっぽい男と話しているのを見たという証言が……!?

おやこ刑事 14巻

旧友のジミー・ホームズの頼みで、竜村(たつむら)の情報を教えたタレさんこと垂水二郎(たるみ・じろう)。竜村は麻薬事件の裁判で証言をさせないために、証人・緒方(おがた)の娘・直子(なおこ)を誘拐し、それを知った元特殊部隊のジミーは、自分の力だけで直子を救いだそうとしていたのだ。友達として協力を買って出たタレさんが、竜村がやっているクラブ「ソドム」へ正面から乗り込んでいる間に、裏口から忍び込んだジミーは竜村を捕らえて、直子のいる場所へ案内させるのだが……!?

おやこ刑事 15巻

高校野球界のエース投手・伏見京介(ふしみ・きょうすけ)に関わる野球賭博を阻止するために、甲子園へとやってきた柴田文吾(しばた・ぶんご)。事の発端は、京介の父・源五郎(げんごろう)が、ヤクザから借金をして脅され、息子を利用してもうけようと豚紋(ぶたもん)組に大阪へ連れてこられたことだった。事務所にいる源五郎を確保しようとする文吾たちだったが、源五郎は何者かによって誘拐されてしまう。そして京介に、「おまえが明日の決勝戦を負けてくれないと、オレは殺される」と哀願する源五郎からの電話が……!?

おやこ刑事 16巻

詐欺師の田口(たぐち)、宝石泥棒の北条(ほうじょう)、偽造師の佐竹(さたけ)、空き巣狙いの土井(どい)、スリの小倉(おぐら)、結婚詐欺師の中村(なかむら)、凄腕6人組からなる泥棒株式会社「留範(ルパン)カンパニー」。柴田文吾(しばた・ぶんご)は自動車泥棒となって、その組織の潜入に成功するが、田口たちは文吾の正体を見破っていた。組織の狙いは銀行だと思い込まされ、トラックの中に閉じこめられた文吾。しかし組織が本当に狙っていたのは……!?

おやこ刑事 17巻

凶悪犯罪の最前線に立つ特別武装警察「S・A・P」に転属された柴田文吾(しばた・ぶんご)。入隊早々にビル立てこもり事件で出動した文吾は、非情かつ冷酷に犯人たちを殺害するS・A・Pの行動に愕然とする。そして射撃訓練でも急所を撃とうとせず、自分のやり方を貫こうとする文吾は、隊長・柳(やなぎ)から殴られてしまう。柳は文吾を下ノ町署に戻すべきだと、室戸(むろと)部長に意見するのだが……!?その時、S・A・Pにインターポールから、傭兵部隊を率いる陶山(とうやま)が不穏な動きをしているという情報が届く――。

おやこ刑事 18巻

京都で西陣織をしている瞳子(とうこ)を尋ねてきた、タレさんこと垂水二郎(たるみ・じろう)。彼は自分が捕まえた殺人容疑者・生田(いくた)が、犯行当日は京都にいたと言っていることを確認するために京都にやってきたのだった。生田は京都の寺で瞳子と会ったと話すのだが、瞳子はまったく思い出せずにいた。タレさんは瞳子にその日のコースをなぞっていこうと提案する。古都の町を歩いていくふたりは、恋人同士のような雰囲気となり、つまづいて足首をひねった瞳子をタレさんが抱き上げた時、瞳子はある出来事を思い出す――。

おやこ刑事 19巻

凍てつくような大晦日の夜に、張り込みをする柴田勘太郎(しばた・かんたろう)と文吾(ぶんご)。そこへ、会社の金を使い込んで逃げていた寺島(てらしま)が、病院に駆け込んできた。さっそく逮捕しようとする文吾を引き留める勘太郎。そして柴田を追って、病院へと集まった捜査課の仲間たちに、勘太郎は「自分の独断で逮捕を来年まで待ってやろうと思う」と告げて、みんなを帰らせてしまう。そこには勘太郎のある想いが込められていた――。

おやこ刑事 20巻

兄に付き合ってゴルフ場にやってきた、タレさんこと垂水二郎(たるみ・じろう)。日なたぼっこをしていたタレさんに、社長令嬢・小百合(さゆり)が声をかけてくる。そこでタレさんを推理作家だと思い込んだ小百合に対して、タレさんは推理問題を出してやる。ホテルで絞殺された女性、容疑者として浮かんだ男は利き腕を骨折してギプスをはめていて絞め殺せない、その殺害方法とは!?その問題に悩む小百合が、ホテルを散歩しながら考えていると、目の前でホテルに入る女性と、その後を追うギプスの男性の姿が!!小百合はタレさんの問題とまったく同じ事件を目撃してしまい……!?

おやこ刑事 21巻

愛する妻と可愛い娘・綾(あや)に囲まれ、のどかな春の朝を過ごす岩(がん)さんこと岩田実(いわた・みのる)。綾を幼稚園へと送った岩さんは、綾は同じクラスの慎太郎(しんたろう)が好きだと知って、ふたりの結婚問題に頭を悩ませる。そして幼稚園から帰ろうとした綾は、誘拐される慎太郎を目撃し、果敢にも慎太郎を救おうとするが、犯人に捕まってしまう。身代金を要求された慎太郎の両親は警察に連絡し、その誘拐事件を知った岩田の元に、妻から綾が帰ってこないという電話が……!?

おやこ刑事 22巻

舞台は近未来、植物との会話が成功したという新聞記事を読んでいた柴田文吾(しばた・ぶんご)の元に、殺人事件の一報が。現場ではサボテン好きの会社社長・大越(おおこし)が銃殺されていた。その死亡確定時刻の昨夜11時に、部屋の出入りを目撃した者はおらず、被害者の網膜に残っていたはずの犯人の映像は、両目を潰されていたことで取り出せなかった。文吾たちは昔ながらの捜査方法をして、動機のある人物・永倉(ながくら)が浮上するが、永倉には完璧なアリバイがあった。永倉が犯人に違いないと確信する文吾に、あるアイデアが……!?

おやこ刑事 23巻

誘拐事件を勝手に報道して、誘拐された子供の命を危険にさらした新聞記者を、怒りのあまりに殴ってしまった柴田文吾(しばた・ぶんご)は、ケガをした巡査に代わって駐在所勤務を命じられる。雨の降りしきる中、バイクでパトロールする文吾は小学校で、バスに乗って映画を見に行くベル先生と子供たちを見送る。途中で、車を電柱にぶつけた男をバスに乗せたベル先生だったが、ナイフで脅されてバスジャックされてしまう。行き先を変えたバスに気付いた文吾は追いかけるが、その先では崖崩れが起こり……!?

おやこ刑事 24巻

ついに大西操(おおにし・みさお)へプロポーズした柴田文吾(しばた・ぶんご)。そんなふたりの雰囲気に、文吾に片想いしている野口麻美(のぐち・まみ)は複雑な気持ちになる。そしてコインランドリーで偶然会った文吾をデートへと誘い、ウキウキして映画を見ていた麻美だったが、隣の男に痴漢されて思わず殴り倒してしまう。せっかくのデートが台無しになり、ムシャクシャした麻美は文吾と飲みに行って、酔っぱらった勢いで本音を語り出すのだが……!?

おやこ刑事 25巻

もうすぐ結婚式を挙げる柴田文吾(しばた・ぶんご)と大西操(おおにし・みさお)。幸せいっぱいのふたりだったが、下ノ町署管内では切り裂きジャックによる女性連続殺人事件が発生していた。そして結婚式当日、会場へ向かう文吾はラジオで、切り裂きジャックが少女を人質に立てこもっていると知る。結婚式場にいるみんなに、刑事として犯罪を見逃すことはできないと話して、現場へ向かおうとする文吾の車に、ウェディング姿の操が飛び乗っていく――。おやこ刑事、愛と感動のクライマックスを迎える完結巻!