あらすじ柴田文吾(しばた・ぶんご)の先輩刑事である、ポパイこと瀬良満(せら・みつる)は、女嫌いだと言い張っていたのだが、文吾にある頼み事をする。それは瀬良が片想いしている女性・織辺オリエ(おりべ・おりえ)にラブレターを渡すことだった。ラブレターを受け取ったオリエは文吾からだと思い込み、ラブレターの主が瀬良だと知って、からかっていたのかと怒って去っていく。失恋に号泣する瀬良だったが、煙突のてっぺんで泣いている少年を発見し、高所恐怖症にもかかわらず救出を試みる――。
しょっちゅう意見は対立するものの、互いを認め合っている父・勘太郎と息子の文吾。そして個性豊かな下ノ町警察署の面々。そこには泣ける人情話もありクスリと笑える楽屋落ちもある。一話完結で読みやすく、恋も友情も出会いも別れもあって、どんな年代でも楽しめるはず。現存するカラーページをすべて復刻版したもので、またそのカラー原稿の美しいこと。こんなもん見せられたらやっぱり復活させてくれた人々に感謝ですよねえ。