あらすじ警察回りをする新聞記者・片桐(かたぎり)は、巨漢の戸浦(とうら)が社長を殺した事件を調べていた。戸浦の取り調べをしていた柴田文吾(しばた・ぶんご)と勘太郎(かんたろう)は、戸浦と食い違う社長の妻・加奈子(かなこ)の証言を突きつけ、それに逆上した戸浦は取調室から脱走してしまう。そして戸浦はガラスの破片を凶器に、片桐を人質にして屋上へと行く。文句を言う片桐に思わず謝る戸浦、片桐はそんな戸浦に事件の詳細を聞き出し、真実を暴き出す――。
しょっちゅう意見は対立するものの、互いを認め合っている父・勘太郎と息子の文吾。そして個性豊かな下ノ町警察署の面々。そこには泣ける人情話もありクスリと笑える楽屋落ちもある。一話完結で読みやすく、恋も友情も出会いも別れもあって、どんな年代でも楽しめるはず。現存するカラーページをすべて復刻版したもので、またそのカラー原稿の美しいこと。こんなもん見せられたらやっぱり復活させてくれた人々に感謝ですよねえ。