ザ・ゲームスターズ

補い合う能力を持つ渋い初老紳士2人の頭脳戦

ザ・ゲームスターズ オノ・ナツメ
名無し

モーツーで1・2話読みました。なんか要領つかめないな…そういえばなんで1話なのに人物紹介があるんだろう…と思ったら、もともと2021年10月号にプレ新連載として読切が掲載されていたようで、そっちが実質第1話でした。 その実質第1話の読み切りを読んだのですが、これがメチャクチャおもしろい! 性格こそ合わないものの、互いに補完しあう能力を持った初老の男2人のクリミナルサスペンス 資産家のムーアは 「私には人を嫌う自由がある」 と言ってのけ、かつて自らが飼っている犬と遊びたくてシャボン玉を吹きかけてしまった同じ高級アパートに住む幼い少女(その後何度も謝罪に訪れている)を十数年にもわたり邪険にし続けるような筋金入りの偏屈男。 その少女エリカは、ムーアから長年にわたり「ネズミ以下」の態度を取られたことが、心に刺さった最初の大きな棘となり、知らぬ間にカルトに引き込まれてしまう。 そんな彼女の様子に気づいたマンションのドアマン・ハワードは、ムーアがひと財産を築いた真相を握っていることをちらつかせ、そして自らが持つ不思議な能力を用いて2人でエリカを助けることを約束させる。 カルトの拠点に入ってからの戦いぶりやセリフに痺れましたね。 相手の嘘が見抜けるムーア。 相手の意志と逆の行動を強制できるハワード。 おじさん2人が鮮やかに若者たちをお縄にする様は思った以上にかっこよかったです。 1・2話ではアパートで殺人事件が起こるのですが、これもどんなふうに解決してくれるのか楽しみです。

SPY×FAMILY

早くお金を払わせてくれ!!SPY×FAMILYの良さ【まとめ】

SPY×FAMILY 遠藤達哉
たか
たか

面白いと評判を聞くので読んでみたら、んも〜〜!!本当に最高じゃいないですか…!! https://shonenjumpplus.com/episode/10834108156648240735 **【あらすじ】** >百の顔を使い分ける西国(ウェスタリス)の諜報員〈黄昏〉は、東西の平和を脅かす東国の危険人物に近づき動向探るという新たな任務を負った。 >用心深いその人物が唯一姿を現す、息子が通う名門校の懇親会に出席するため、〈黄昏〉もまた任務で「結婚して子どもを名門校に通わせる」ことに―――   **【大好きポイント】** **その1「舞台設定」** 東ドイツっぽい。昔のヨーロッパの中〜上流階級の暮らしって感じがたまらない!   **その2「絵」** 格好いいスパイアクション、おしゃれな演出、ヨーロッパのへ憧れをかきたてる背景、カッコよくて可愛いキャラデザ。 はああ〜〜、完璧かよ!!!   **その3「キャラ」** 〈黄昏〉はバリバリ仕事してるときはちゃんとスパイらしい鉄面皮なのに、アーニャやヨルの前では怒ったり笑ったり、頬を染めちゃうギャップが最高。 ヨルさんは私生活では気弱でおっとりしているのに、仕事になると容赦がない。ギャップが最高。 アーニャはお勉強は苦手だけどが機転の効く幼女。舌っ足らずなのが最高にキュート。どうか「ちち」と「はは」とずっと幸せに暮らしてくれ…!!! **その3「スパイ」** マジで大声で言っちゃいますけど、漫画化・アニメ化された**柳広司の「ジョーカー・ゲーム」が好きな人は読んだほうがいいです!!!!!** 「強靭な肉体と優れた頭脳で任務をこなし、本当の自分を誰にも見せずに生きるスパイがもし家族を持ってしまったら」 ジョーカー・ゲームのエピソードの中で、最も続きが気になって身悶えた「暗号名ケルベロス」のIFを見ているかのようなストーリーに震えました。 この2作品は、たとえるならNINKU―忍空―に対するNARUTOのように、全く別の作品だけれど何か通じるものを感じます。   **【まとめ】** ジョーカー・ゲームからドシリアスを抜いて、格好いい諜報員の技術は受け継ぎ、舌っ足らずな超能力者の幼女と美人でおっとりした殺し屋の妻という素敵な女性陣を足して、主人公をちょっぴり感情豊かにし、遠藤達哉先生の素敵な絵で仕上げた漫画。それがSPY×FAMILY。 単行本の発売は7月4日とのこと。 **早くお金を払わせてくれ〜!!** (画像は1話より。本編を読んでからこのカラー絵を見ると、意味がわかって最初と全く違って見えるのがいい…!)

ゾン100~ゾンビになるまでにしたい100のこと~

社畜、ゾンビワールドで人生を取り戻す!!

ゾン100~ゾンビになるまでにしたい100のこと~ 麻生羽呂 高田康太郎
たか
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みんな1度は考える「世界がゾンビに襲われたらどうするか」を地で行く、超ハッピーな終末世界・ポストアポカリプス作品。 少女終末旅行、ヨコハマ買い出し紀行のような「心地よい破滅」と違い、ポジティブで享楽的なのが魅力。 (今のところ終末世界特有の切なさは感じられない) 元ラガーマンで溌剌とした輝(アキラ)は、3年のブラック企業努めで精機を失いゾンビ化(比喩)していき、家はゴミに溢れ、街頭のポストに謝り、ホームに入ってくる電車を見つめて死を思う。 しかし、ある朝起きると世界はゾンビと化した人間(本物)で溢れ崩壊していて―――というオープニング。 このあとの、 ***もう会社に行かなくていい!! いままでやれなかったこと、全部やっちゃう!! 部屋も掃除して昼間っからビール飲んじゃうよ!? 昼ビール最高〜〜!!*** という、『負の抑圧が開放されるカタルシス』が最の高!🍺 サンデーうぇぶりで連載を追っていて1巻が出たので購入したけど、やっぱゾン100面白い〜! 香坂さんご夫婦の存在は、本来のゾンビワールドに怯える正しい反応で、アキラの社畜からの開放による異常なハイテンション&ポジティブと対照的なのがいい! そしてこんな非常時にもかかわらず。階の上下でのご近所付き合いをするのがほのぼのしてて好き(こんな非常時なのに意外と図太く注文つける奥さん、ナイスキャラ!) 1巻の続き。ケンチョと合流したあとの展開がポストアポカリプスものの理想形をしているので、ぜひ連載もチェックしてほしい…!! (画像は1話より。アキラが人生を取り戻した瞬間の、暗いゾンビと輝(アキラ)の輝く笑顔の対比が最高)

やまとは恋のまほろば

新たな大学恋愛漫画の傑作の予感…!

やまとは恋のまほろば 浜谷みお
たか
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きのう読んで「2019年一番よかった少女漫画」に躍り出た作品。これはヤバイ…!!!表紙を見ての通り、「前方後円墳みたいな体型の主人公が、部員が同期&先輩のイケメン2人しかいない古墳研究会で充実したキャンパスライフを送る」物語です。(※1巻時点) https://res.cloudinary.com/hstqcxa7w/image/fetch/c_fit,dpr_2.0,f_auto,fl_lossy,h_365,q_80,w_255/https://manba-storage-production.s3-ap-northeast-1.amazonaws.com/uploads/book/regular_thumbnail/280147/417efc3e-e01c-4d7f-bba3-acf825fe68b5.jpg これだけ聞くと、「ま〜〜〜たいつもの冴えない主人公が何故かハイスペックイケメンに好かれるやつかよ😡」と思いたくなるけどぜんぜん違います…!! いや、なぜかイケメンに好かれるとこはよくある少女漫画と同じなんですけど、それ以外の女同士の人間関係と主人公の心理描写がハチャメチャに現実的で生々しいんです…! 主人公・穂乃香はその見た目から男子には合コンであからさまにハズレ扱いされ、学校では至近距離でブスと言われる。中学からの友人・友葉は同じ大学に進学したけれど、新たな友人・丹菜との出会いで入学して1カ月で白目の面積を減らしたり(※カラコンのこと)、合コンに行きたがったりと変わってしまう。 丹菜という黒船によって、穂乃香は2人の『ごまめ』となってしまった。(※ごまめ…1人前ではないが仲間に混ぜてもらうこと) このような状況で苦悩する穂乃香は、妙にテンションが高かったり卑屈だったりする多くの少女漫画の主人公たちに比べ地に足ついた等身大の悩み方をしている。その心理描写がすごく現実味があって、自然と穂乃香の気持ちに寄り添いながら読んでいました。 入学してまだ1カ月頃のお話なので、今までずっと一緒だった友人と離れ、別々に人間関係を構築していくところが最高に新生活の幕開け感があってグッときます。懐かしい…。 そして、少女漫画でバチクソ大事なのがその作品を代表するイケメン(ヒーロー)ですよね。この漫画に登場するメインの男の子は、表紙を飾る同期の飯田君と3年の可児江先輩の2人。 https://i.imgur.com/lADf6l7.png (『やまとは恋のまほろば』浜谷みお 第1話) 「ごまめ」と化しているときに女友達の前で飯田君と話したり、女友達の前で可児江先輩が穂乃香をかばったり(※三和はそのことを知らない)。それが読者にとってカタルシスになっていてたまりません。正直めっちゃ気分い〜! …というか、主人公が2人に話しかけられる度にまるで自分が実生活でイケメンの友達に話しかけられたとき同じ高揚と緊張を感じます。この漫画リアルすぎる…! あと大事なことなんですけど、この作品は舞台が関西なので 2人とも関西弁です!! 最高か〜〜!! 先輩がクソみたいな合コンから助け出してくれたり、飯田君と2人で古墳を見に行ったり、古研で宅飲みしたり。悩みつつも三和が充実したキャンパスライフを送っているのを見ると、なぜだか不思議な満足感が得られます…なんなんだこの気持ちは…! 1巻の最後では、「古研に自分が居ていいのか」という葛藤にケリをつけた三和が、2人と距離を驚くほど縮めるので(マジで)、ぜひ読んで確かめてほしいです。 LINEマンガで連載中とのことで、これから連載を追っていこうと思います…! (下記画像は6話より。2つの「3人の世界」の対比がいい…)

Thisコミュニケーション

設定が良すぎて早く先読みたい

Thisコミュニケーション 六内円栄
吉川きっちょむ(芸人)
吉川きっちょむ(芸人)

面白い新連載がスタートした! こいつは見逃せない!! ある生物がある時から地球に跋扈し始め、人類は蹴散らされ高い山へ逃げ延び、 かつての大地はガスで覆われ化け物たちの住処となってしまった。 人類の最後端、日本の北アルプスにて出会うのは、食べ物が食べられれば何でもいい優秀で合理的な軍人と、研究所の研究者と改造人間たち。 第1話 https://twitter.com/rokudaimaruei/status/1276675852332183552?s=21 1話目から超グッとくる設定と情報量! いやほんと、読んで楽しんでほしいから重要なところ書けないけど、改造人間たちと軍人の役割的な相性が最悪なほどに良いから、最高としか言えない。 合理的な軍人は、人間をシンプルに人的資源や数字と考えてしまうのかな…? だからこそ、アホガキ中身の怪力改造人間たちが上手いこと使われてて倫理観を完全に度外視で恐怖なんどけど、戦略としては正解としか言えない。 レベルEのアホ天才王子を想像してもらえると伝わりやすいかも。 ちょっとした狂気が予想を裏切ってくれる。 出会って、関係がセットされたところまでが1話。 ここからどうなってくんだろう? 物語の方向性自体はまだ見えないけど、軍人さんはご飯が食べられればとりあえずはいいのかな? 人類の逆襲がここを起点に始まるのかしら…? 世界観が素晴らしいから今後の展開から目が離せない! ジャンプSQ増刊に載っていた読切(「フィラデルフィアの棺」「黒後家蟹の推理」「銃後の勇気」)は読めてないけど、アフタヌーン四季賞の読切は強く記憶に残ってる! 『死よ来たれ』 殺意を失った人間たちしかいない未来で、突然変異で殺意を抱ける人間が生まれ、家族のを奪っていくが…。 思ってた展開より二段階くらい変化して最高だった。 https://comic-days.com/episode/10834108156652934204