前編→
狂気といえるほど純粋な恋を描く、『青野くんに触りたいから死にたい』。待望の第5巻発売を記念して作者の椎名うみ先生と、『ハピネス』の押見修造先生との対談が実現!
後編→
『青野くんに触りたいから死にたい』の椎名うみ先生と、『ハピネス』『血の轍』の押見修造先生との特別対談!後編では、押見先生が実体験した幽霊のお話から、おふたりの実制作スタイルまで、よりディープなお話をお届けします!
この作者はいわゆる天才なんだと思う。
いつも年末にその年一番良かった、好きだった漫画は何かを考える。
でも結局いつもよく分からなくなりそこから数か月経って、これかもしれないなーというのがふわっと浮かび上がってくる。
それが2017年は『青野くんに触りたいから死にたい』だった。
天然で思い込みが激しいタイプの女の子・優里に青野くんという初めての彼氏が出来るが二週間後に事故で亡くしてしまう。
優里は絶望し死のうとすると、幽霊になった青野くんが現れ…。
という始まり方で、これは一風変わったラブストーリーなのかと思った。
ところが読んでみると、とんでもない、そんなところじゃ収まっていなかった。
女の子の方のタガが外れているので何をしでかすか分からないドキドキ感と、青野くん本人も自覚していない隠された秘密が少しずつ露呈していく描き方がたまらなくゾッとする。
ピンク色イチャイチャからのゾッ、これがたまらない。
黄金比だ。
そして、異常事態を許容してしまうタガが外れた女の子優里ちゃん。
ここには人間の怖ささえある。
この漫画には、論理で捉えられない人たちの逸脱した思考・行動の怖さのようなものがずっと漂っていて、頭で理解できない本能的な部分にこそ恐怖を訴えかけてくるのだ。
なんかよく分からないけど怖いってやつ。
でもこれはホラー漫画では決してない。
1人の女子高生の繊細な恋心と仲間たちの感情の機微、つまりは青春を描いた漫画なのだ。
大好きだ。
この漫画が好きな人には是非、映画『イット・フォローズ』も観てほしいし、『イット・フォローズ』が好きな人にはこの漫画を読んでほしい。
追記 2020.07.04
話が続いていくほどに怖くなるこの漫画がなんでこんなに怖いんだろうと考えるんだけど、恐怖の根源ってそもそも理解が及ばないものということに気づいた。
昔から人間は理解できない自然現象や見えないけど確実に存在するもの、光や闇などを神とか悪魔とかの所業として畏敬や恐怖を感じていたから、それに近い気がする。
そこに厳然たる理論が横たわっているはずなのに、自分の理解ではどうにも分解できなくて考えが追いつかない感覚。
僕たちには理不尽にすら感じる霊との関わりの中で、ミオちゃんらの協力で少しずつ法則性が見えてきて恐怖が緩和されてきたようにも感じる。
恐怖に対抗する武器は理解なのかも。
自分自身の読解力のせいかもしれないけど、物語から作者さんの意図を読みきれないのが素晴らしくて、対談相手に『青野くん〜』は切り分けられずに様々な感情が付随して描かれていると言われたのに対して、
「私は、境界線を引きたくないんです。明確に境界線を引くって、何かを切り落とすってことだと思うから。そうすると、解像度が下がるので。」
と言っていて、すごく腑に落ちた。
漫画って線画のように、いかに現実の場面から情報量を減らして伝えたいものを画面に落とし込んで伝えられるかっていうメディアだと思ってたんだけど、それは線画の話であって、感情の話ではない。
一般的にデフォルメされた絵柄の漫画で語られる内容は絵柄に比例してシンプルなものが多いので、思えば『青野くん〜』の絵柄もそういう前提で読んでしまってこの感情の解像度の高さとのギャップに面食らってしまったのかもしれない。
当時テレビ放送時に『魔法少女まどか☆マギカ』にも驚いた記憶がある。
作者が感情ではなく理の人だと分かって、それ故に客観視されたような感情の言語化が果たされているのかと。
『青野くん〜』が三幕構成の話で、「キスを返して」までが一幕、『四つ首様編』までが二幕。
二人と仲間たち、どういう結末に向かっていくのか楽しみで仕方がない。
前編→
狂気といえるほど純粋な恋を描く、『青野くんに触りたいから死にたい』。待望の第5巻発売を記念して作者の椎名うみ先生と、『ハピネス』の押見修造先生との対談が実現!
『青野くんに触りたいから死にたい』の椎名うみ先生と、『ハピネス』『血の轍』の押見修造先生との特別対談!後編では、押見先生が実体験した幽霊のお話から、おふたりの実制作スタイルまで、よりディープなお話をお届けします!
【『青野くんに触りたいから死にたい』⑥巻発売記念】スペシャル鼎談・伊藤万理華×柳沢翔×椎名うみ
伊藤万理華×柳沢翔×椎名うみ スペシャル鼎談!!
ホラー映画の『ヘレディタリー 継承』を観た感想がいい。
https://twitter.com/shinaumin/status/1225091534422364160?s=21
アフタヌーン5月号、第33話が…泣けてくる。
こんな未来が…あり得たかもしれない未来が…幸せすぎて…ジェットコースターの最初の登りをゆっくり登ってるようだ…
怖い…
いまさら知ったけど、pixiv限定の本編とは関係ない青野くん漫画公開されてて、最高だった
https://comic.pixiv.net/works/4080?_gl=1*9irqqh*_ga*Z1g2VHV4TWZFOEJTdUFrYUJreDdfa2FRdm9kdm1sRFJUaElEWlZJb2RVd2FiM2l4eFlKN2ZGcWJGZTNFSXhhNQ..
作者本人も作品の中に出てきそうだ…
https://twitter.com/shinaumin/status/1259741192893263873?s=21
『青野くんに触りたいから死にたい』
セクシー女優・戸田真琴×椎名うみ
ブルータスの対談
前編
雑誌『BRUTUS』の公式WEBサイト。最新号やムックの発売情報の他、衣・食・住・旅など好奇心を上書きするオリジナルコンテンツも。WEB限定ミニ特集「デイリーブルータス」は平日公開
雑誌『BRUTUS』の公式WEBサイト。最新号やムックの発売情報の他、衣・食・住・旅など好奇心を上書きするオリジナルコンテンツも。WEB限定ミニ特集「デイリーブルータス」は平日公開
ラジオ、何話すんだろう
https://twitter.com/umioradio?s=21
2022年春!!実写ドラマ化決定!!!!!!!!!!!!!!
やばいやばいやばい!!!!!!!!!!!!!
しかもWOWOWって!
普通のテレビドラマよりも予算あってこだわりをもって時間もかけて作られててクオリティが高い印象が強い!!!!
ありがとう!!!!!!!
ドラマ3/18からだー!
WOWOW入らなきゃ!
https://twitter.com/shinaumin/status/1483683434640068608?s=21
椎名さんの幼少期について語られている!
最新話、もう青野くんのお母さんになりたいと言ってるようなものでは
君に触れるなら、死んでもいいよ。これがわたしの愛なんだ。アフタヌーン公式サイト「モアイ」掲載の1話が300000PV突破! 話題の「青野くん」がついに単行本化! 天然少女・優里ちゃんと、その彼氏・青野くん。ごく普通のお付き合いをしていたふたりだが、ある日突然、青野くんが「いなくなって」しまう……。絶対に結ばれないし、触れ合えないふたりの、でたらめで切実すぎるラブ・ストーリー。
君に触れるなら、死んでもいいよ。これがわたしの愛なんだ。アフタヌーン公式サイト「モアイ」掲載の1話が300000PV突破! 話題の「青野くん」がついに単行本化! 天然少女・優里ちゃんと、その彼氏・青野くん。ごく普通のお付き合いをしていたふたりだが、ある日突然、青野くんが「いなくなって」しまう……。絶対に結ばれないし、触れ合えないふたりの、でたらめで切実すぎるラブ・ストーリー。