青野くんに触りたいから死にたい 椎名うみ
青野くんに触りたいから死にたい感想雑談、雑誌派
ちょいちょい顔を出してきては、徐々に広がってくるホラー要素。
ちょっぴりエッチな要素もあったり、どこかで聞いたことあるようなこの世界のものでない存在との接し方の話があったり。
でも物語の根本は、優里ちゃんの気持ちである「青野くんに触りたいから死にたい」なんだろう。
タイトルになるくらいだもの。
本作をすでに読んだことがある気がしたのだけど、全然違っていた。
もしかしたら、無意識に『死神坊ちゃんと黒メイド』と重ねていたのかもしれない。
青野くんが坊っちゃん的なあれで、ピュアラブ!な展開と思っていたら、そこに突如現れる黒青野くん。
すでに死んでいるからピュアラブでなく、ホラーラブか。
平和な展開から、じわじわと迫ってくるこわさ。
平和なのにこわい。
黒青野くんがいなければ怖くないのかと考えたけど、そういうわけでもなさそう。
第三者の肉体でも、中身が青野くんなら受け入れてしまう優里ちゃんも、なんだかおかしい。
これは何がどうなればハッピーエンドになるんだろう。
ホラーだから、ハッピーはないんだろうか。