可愛くて考えさせられる
ラブコメはラブコメだけど、弱視以外にも「みんなが普通に生きていくにはどうしたらいいのか?」を考えさせられる良作!
登場するヤンキーは顔の傷がなくて、服の趣味が良ければ、ものすごく人が良くて純愛している好青年。
弱視の女の子に「ポエマー」と言われるほど、大好きなユキコさんの前では好青年。
一線を越えると黒豹に戻るようだけど、ユキコさん第一なので基本は好青年。
コミュニケーションお化けのようなユキコさんも、見えないからそう変わらざるを得なかったとあって、相当な苦労の上であの人となりができていて、結果が一話冒頭の白杖ケツアタックなんだなぁと思った。
コメディになる部分は、NHKの番組バリバラでみた、障害者コントを思い出させた。
障害は触れるのを避けるべきことでもなく、彼女たちには当たり前なことで、その中でのからかいや日常の楽しみ、苦労が興味深く描かれている。
もちろんコメディ要素だけでなく、しれっとヤングケアラーとなっているきょうだい児の話や、人は年を取ればいずれ見えなくなることが描かれていて、でも重たい話のはずがドロドロしておらず、あっという間に読み終えてしまった。
視力がオレサマはなるほどなと思ってしまった。
かき氷シロップはオレサマを感じさせてくれる食べ物。食品に絞ると、嗅覚が2番手のオレサマ。
ちなみに登場キャラクターのなかでは、高校生男子らしくムラムラ大好きな青野くんがとても好きだ。
街を牛耳る最恐ヤンキー・黒川森生(18)と盲学校高等部に通う「弱視」の赤座ユキコ(16)。出会ってしまった運命のふたり――!WEBの話題作、待望の書籍化!