一見重くなりそうな弱視というテーマを一定のリアリティラインで描きつつ、ラブコメとしてちゃんと(と言うと失礼だけど)面白い。相手方がヤンキーというのも善意を他意無く素直に受け取れるので不快感なく楽しく読める。
恐らく取材等をベースに描かれた弱視と、物語を作る上での記号としての弱視の描き方のバランスが絶妙。基本は前者のほうが強いから物語の土台はしっかりしてるんだけど、後者も意識してないと「美少女なのに」『見えないくせに』「オマエもな」なんてセリフは出てこない。そういう辺りからも、弱視という存在を表現するのに極端に差別的にも悲観的にもならないように配慮しつつ、エンタメ作品として昇華しようとする心構えが見て取れる。

1巻まで読了

読みたい

弱視のユキコに出会ったことで黒川の視野が広がって、数え切れないほどの気づきを与えられて、人間関係も良い方に変化して、しかもバイトも見つかるという、なんたる運命の2人でしょうか。

そしてその周りの人間も影響され、変わってゆき、少しずつだけど、二人の周りの世界が優しくなってゆく…!
どうか二人に不幸なことが起こりませんように、と祈ってしまいます。

どうしても普段生きていると、人を見た目だけで判断したり、これはこういうものだからと諦めて問題視せずに見過ごすことが圧倒的に多いですが、些細なことでも、見方や考え方を変えたり、自分が関わることでなにか変わるかも、という意識を持とうと思わせてくれるマンガです!

面白そうと気になってたので読んでみました!
難しい題材ですよね…。
でも確かに読んだ印象が、差別的にも悲観的にも描かれてない!
むしろ二人を好きになるように描かれている!
そして同じくこの二人、運命の出会いだと思います。
記号としての「ヤンキー」と「白杖」じゃなくて一人一人の人間に思えてくるので出会えてよかったね…!という気持ちに。

現実にいる白杖の方に接するのにはこれが入り口でもいいんじゃないかって思ってしまいました。

ヤンキー君と白杖ガール

目からの情報過多な世の中

ヤンキー君と白杖ガール うおやま
ゆゆゆ
ゆゆゆ

登場するヤンキーは顔の傷がなくて、服の趣味が良ければ、ものすごく人が良くて純愛している好青年。 弱視の女の子に「ポエマー」と言われるほど、大好きなユキコさんの前では好青年。 一線を越えると黒豹に戻るようだけど、ユキコさん第一なので基本は好青年。 コミュニケーションお化けのようなユキコさんも、見えないからそう変わらざるを得なかったとあって、相当な苦労の上であの人となりができていて、結果が一話冒頭の白杖ケツアタックなんだなぁと思った。 コメディになる部分は、NHKの番組バリバラでみた、障害者コントを思い出させた。 障害は触れるのを避けるべきことでもなく、彼女たちには当たり前なことで、その中でのからかいや日常の楽しみ、苦労が興味深く描かれている。 もちろんコメディ要素だけでなく、しれっとヤングケアラーとなっているきょうだい児の話や、人は年を取ればいずれ見えなくなることが描かれていて、でも重たい話のはずがドロドロしておらず、あっという間に読み終えてしまった。 視力がオレサマはなるほどなと思ってしまった。 かき氷シロップはオレサマを感じさせてくれる食べ物。食品に絞ると、嗅覚が2番手のオレサマ。 ちなみに登場キャラクターのなかでは、高校生男子らしくムラムラ大好きな青野くんがとても好きだ。

やんきーくんとはくじょうがーる
ヤンキー君と白杖ガール 1
ヤンキー君と白杖ガール 2
ヤンキー君と白杖ガール 3
ヤンキー君と白杖ガール 4
ヤンキー君と白杖ガール 5
ヤンキー君と白杖ガール 6
ヤンキー君と白杖ガール 7
ヤンキー君と白杖ガール 8
本棚に追加
本棚から外す
読みたい
積読
読んでる
読んだ
フォローする
メモを登録
メモ(非公開)
保存する
お気に入り度を登録
また読みたい
木暮姉弟のとむらい喫茶

木暮姉弟のとむらい喫茶

大切な誰かを喪った人が行き着く、ちょっと不思議な喫茶店「こかげ」。社交的なキッチン担当・千景と、人見知りな接客担当・テル。正反対な性格の姉弟が営むこの店に、今日も喪失感を抱えた人々が訪れるのだった。悲しみや後悔、時には怨みまで……、彼らの様々で大きな想いを、千景とテルが「弔いごはん」で晴らしていく――。

日向さん、星野です。

日向さん、星野です。

ドアの内側から恋をした。『ヤンキー君と白杖ガール』うおやま最新作!! 「俺の目の前の席は、いつも空席だ」 高校1年生の星野 岬は、不登校のクラスメイト日向ももの家にプリントを持っていくことに。3年間引きこもっているというももに出会い、星野の日々は、少しずつ変わり始める――。引きこもりヒロイン×鈍感男子高校生。顔も知らない2人の放課後ラブストーリー!!

「弱視」を描く上でのバランス感覚が素晴らしいにコメントする
※ご自身のコメントに返信しようとしていますが、よろしいですか?最近、自作自演行為に関する報告が増えておりますため、訂正や補足コメントを除き、そのような行為はお控えいただくようお願いしております。
※コミュニティ運営およびシステム負荷の制限のため、1日の投稿数を制限しております。ご理解とご協力をお願いいたします。また、複数の環境からの制限以上の投稿も禁止しており、確認次第ブロック対応を行いますので、ご了承ください。