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sogor25
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2021/07/26
素直に応援したくなる物語 #1巻応援
デザイナーとして働いている27歳の女性・胡桃沢塔子はある日、担当していた仕事をクライアントからの要望で外されてしまいます。 職場でも能力を認められていた塔子でしたが、彼女は幼い頃から表情に乏しく「意思疎通ができていない」と思われてしまったのがその原因でした。 そこで同僚に薦められたのが「マッチングアプリ」。 相手と直接会う前のメッセージでのやり取りでワンクッションを挟んで、そこからコミュニケーションの経験値を積もうという提案でした。 早速アプリに登録してみた塔子は、マッチングした真崎蒼斗という男性と意気投合し、実際に会うことになるのですが、そこで蒼斗が実は18歳の高校生であることが判明する、という導入の作品です。 無表情なために仕事でもプライベートでも勘違いされやすかった塔子が高校生だけど人馴れしている蒼斗との交流によって少しずつコミュニケーションの経験を積んでいくという物語なのですが、 主人公の塔子は"表情"は薄いんですが"感情"はとても豊かで、蒼斗との出会いによりいろんな感情を見せてくれるので、塔子のことを素直に応援したくなる物語です。 蒼斗のことを頼りにしつつも彼が高校生であるため努めて"大人"として接しようとする塔子と、塔子にもっと頼ってほしそうにしている蒼斗、2人の関係が今後どのように変化していくのか楽しみな作品です。 1巻まで読了
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2021/07/26
マスクが"常識"となった世界の少年少女の物語 #1巻応援
この作品の舞台は"ある感染症"のパンデミックにより、人前でマスクをすることが常識であり文化となった世界。 そんな新しい価値観が広まった世界における思春期の少年少女を描く作品です 「マスクの着用が普通になる」という、現実に近い設定の作品のように視えるのですが、この作品が現実と大きく異なるのは、公共の場でマスクをすることが感染症対策という目的を越えた"常識"となっていること。 つまりマスクはほとんど衣服と同様の扱いになっていて、「マスクをしない時代」を知らない思春期の少年少女にとってはマスクの下の鼻や口を見られることは"恥ずかしいこと"なのです。 ただ、衣服と違ってマスクは食事のときなどには外す動作が必要なため、日常生活の中でマスクの下を見られる隙が生じるということ。 この作品では「マスクを外した状態の顔を見られる」という私達にとっては普通の出来事が、登場人物にとって極めて衝撃的でビビッドな瞬間として描かれています。 この作品は"マスクが常識となった世界"という設定で現代の情勢をSF的に組み込みつつ、その中で生きる思春期の少年少女を瑞々しく描いている、設定の新しさと思春期という普遍的なテーマの両方を兼ね備えた作品です。 1巻まで読了
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2021/07/13
"前世が視える"女性が遭遇したのは"前世での天敵"!? #1巻応援
24歳のOL・海野まひるには"人の前世が視える"という特殊能力がありました。 ちなみに彼女の前世は「北極に住んでいたアザラシ」。 そんな彼女の職場に新人が配属されてくるのですが、その新人・北村律の前世は「まひるの前世であるアザラシを食い殺したシロクマ」だったのです。 この作品はそんな2人と周囲の人々が繰り広げるオフィスラブコメです。 登場人物の前世が見えているのはもちろん主人公のまひるだけなんですが、前世の習性が現世にも影響を及ぼしているようで、「凶暴なシロクマ」が前世の律のことをまひるは異常なまでに警戒しています。 一方、前世のことなど全く知らない律はむしろまひるに好意を抱いていて、積極的にアプローチを仕掛けていきます。 その2人の世代を越えたすれ違いのやり取りが見ていてとても楽しい作品です。 また、登場人物の背後に時々その人物の前世が描かれているのですが、そのキャラが登場人物以上に濃い表情を見せることもあり、特にまひるの前世であるアザラシが見せる表情の可愛らしさもとても魅力的な作品です。 1巻まで読了
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2021/07/12
体を動かすためには"接触"しなければいけない!?ラブコメマンガ #1巻応援
仲はいいけども付き合っているわけではない、"友達以上恋人未満"な関係の高校生・小野と篠原。 ある日、何気ない会話の流れから小野は篠原に告白してしまうのですが、あまりに突然の告白だったために篠原はその場を逃げ出してしまいます。 次の日、小野に合わせる顔がないと思いながらも学校に向かった篠原なのですが、そこで彼女は小野が交通事故で亡くなってしまったことを知ります。 その後、悲しみに暮れていた篠原が小野の眠るお墓を訪れるのですが、そこでなぜか彼が"ゾンビ"として蘇ってしまいます。 ゾンビではあるもののちゃんと自分の意思を持って蘇った小野なんですが、どうやら一定時間が経過すると身体が動かなくなってしまうようで、再び身体を動かせるようにするには 篠原と接触して"胸を鳴らす"必要があるらしいということが判明します。 この"胸を鳴らす"という設定が絶妙で、小野が活動を続けるために必要な"身体的接触"がそのまま"恋のドキドキ"へと結びついていくという、実は最高にラブコメしてる作品です。 もちろん小野はゾンビであり、今の身体の状態がずっと続くという保証はないのですが、それはある意味では「思春期の淡い恋模様」と同じだと捉えることもできると思うので、純粋にこの2人の関係を見守っていきたい、そんな作品です。 1巻まで読了
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2021/06/25
暗殺者とそのターゲットが「家族」になる物語 #1巻応援
内務省直轄機関の特殊工作員である高橋怜司は、突入したマフィアのアジトで1人取り残された少女・ニーナを発見します。 彼女はマフィアにより暗殺マシーンとして育てられていた上に「最初に自分を発見した者を殺せ」という暗示を受けており、「最初の発見者」である怜司を殺そうとします。 腕利きの工作員である怜司にとってニーナをあしらうのは容易いのですが、怜司が彼女のターゲットとなっていることから、逆に上司から「ニーナを監視するために一緒に暮らす」ことを命じられます。 という導入から始まるので、設定だけ見ると殺伐としているのですが、実際は一緒に暮らし始めた怜司とニーナが徐々に関係性を深めてゆき「家族」になっていく様子を描く作品です。 暗示により無意識に怜司を殺そうとするニーナと、そんなニーナを御しつつ 無理に暗示を解いて彼女の精神に影響を与えないよう丁寧に「普通の生活」を教え込もうとする怜司の生活は、 見ようによってはじゃれ合っている親子のようにも見えてきます。 また、途中から怜司の同僚である美緒が補佐として2人の生活に関わるようになり、本当の親子3人の日常のように見える場面が増えてきます。 一応"暗殺者とそのターゲット"という関係なのに、気づいたらちゃんと親子のような関係性を築いている、設定に反してとても心温まるホームコメディのような作品です。 1巻まで読了