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歌舞伎俳優の養子である伊藤照親は歌舞伎自体にはまるで興味がなく、
役者として舞台に上がるも気持ちの入った演技が全くできていませんでした。
そんな彼が唯一心を惹かれるもの、それが親友である幼なじみの遠井邦の演技。
歌舞伎役者としての才能を持っていた邦ですが女性であるが故に彼女が歌舞伎の舞台に立つことは許されません。
そこで照親はあることを思いつきます。それが、邦の演じた歌舞伎を完全コピーして舞台に立つこと。
完全コピーによって“邦を舞台に上げている”という感覚で歌舞伎を演じ、次第に評価を受け始める照親と
自分自身が舞台に立てない恨めしさを抱えつつも照親に演技をコピーさせる邦。
果たして照親の演じる歌舞伎は誰のものなのか…?
それぞれの複雑な思いが交差したりすれ違ったりしながら進む物語は、独特の緊迫感と熱量が溶け合った唯一無二の作品へと昇華しています。
1巻まで読了