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屍と花嫁
散りばめられた違和感が解消された時、深い愛の物語が見えてくる #1巻応援
屍と花嫁 赤河左岸
sogor25
sogor25
黄(ファン)家には兄の静(ジン)と弟の麗(リィ)という腹違いの兄弟がいました。 2人は次期当主の後継争いで対立しており、現当主である父の寵愛を受けていたリィは雹華(ヒョウカ)という女性と政略結婚をすることになるのですが、その婚礼の儀の最中、ヒョウカはジンの一派に毒を盛られてしまい、リィはジンのことをその場で殺害、一方のヒョウカはというと一命を取り留めたものの毒の影響で人前に出られない顔になってしまったとのこと。 そんな凄惨な事件が起こったあとのリィとヒョウカを描いた作品… なんですが、1話を読み進めていくうちにある違和感が顔を覗かせてきます。 「人前に晒すことができない顔になった」と作中で言われていたヒョウカですが、1話後半で描かれている"彼女"の姿は美しく描かれており、また、一見すると"彼女"が"男性"であるかのような描写も見られます。 そんなヒョウカに対してリィは至って自然に接しているのですが、ヒョウカの名前を覚えていないような振る舞いを見せるなど、なにか秘密を抱えている様子。 そんな数々の違和感が物語を読み進めるうちに少しずつ解消されてゆき、気付けば"2人"の愛の物語へと収束していきます。 ストーリーは細部まで綿密に組み上げられていて、それでいて物語の最後の最後まで仕掛けが施されている、始めから終わりまで全てが美しい物語です。
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