名無し

結構真面目に作られてる漫画。
キャラも舞台も設定も、きちんとしっかり練ってありそう。
現実社会にも目を向けて、社会派なテーマも折り込んであるのかな。
でもそれゆえに、若干わかりづらい。

元々この作家さんの読み切りは読んだことがあって、
その頃から割とアート志向?
「わかる人がわかってくれる通好みな作風」感があって
それ自体は悪くないんだけど、
今作では、そのこだわりが悪い方に作用しちゃった感じ。

メジャー感のある作風やビジュアルに振り切る事は
難しそうな作家さんだから、
下手に多くの人に読まれるような大衆向けのテーマ設定をするんじゃなくて、
「通好み向けのマニア漫画」に全振りした方が
作家さんの個性的には向いてるのかもしれない。

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わかりづらいって言うのは、
キャラクターの関係性や、状況なんかが、
ザーッと流し読みしただけじゃわかりづらいってことかな。

それぞれの関係性とか
(この人たちは親子なの?他人なの?)
キャラの性別とか
(彼女?彼?この男性は?ノンケ?ゲイ?)
みたいな。

アンニュイな感じでBLっぽい?ストレートっぽい?
ミスリードしたいのか、真面目に読ませたいのか、
ぱっと見わかんなくて、
元の「アート志向・雰囲気志向」の作風が、
結果的に読者を混乱させる方へ結びついてしまった感がある。

なんとなく、家族としての血縁の必要性とか、
パートナーとして選ぶ相手のジェンダー?とかに
切り込みたいのかな〜って思ったんだけど、
それがやりたいんだったら
キャラのビジュアルはきっぱり年齢・性別をわかりやすくするとか、
むしろモノローグやナレーションで、
そのキャラの立場・属性を、冒頭ではっきり示しちゃうとか
した方がいいのかも。

日常的な、自然な会話劇で理解させようとすると、
逆に混乱しちゃうから、
あいまいで揺らぎのあるテーマを描くときこそ、
大胆なデフォルメ、大胆な説明が必要だな〜って感じた。

おとなのずかんかいていばん
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UMA!!!

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天才的な記憶力を持つ少年、ユーマ。まだ小学生の彼は、その記憶力ゆえ、周囲となじめず傷ついてしまうことが多い。そんなとき彼は決まって、丘の上にある叔父さんの家を訪れる。
真面目な作りに丁寧だけど、もったいない。にコメントする