この表紙からしてまさか、ひげもじゃくんが大工さんだとは全く想像もつかなかったのですが “粋”という言葉がぴったりの漫画でした。 なんでもないコマの端々から、人々の、本人にしかわからない複雑な感情がにじみ出ていて なぜか泣いている自分がいました(^^;; こんな漫画体験は初めてでした。 漫画読みのみなさんに声を大にしてオススメしたい一冊です。
浅野いにおの最新作。スペリオールで連載していたがついこないだ完結した。単行本は10月ごろに全1巻で発売予定。 ヒット作の連載が終了したマンガ家・深澤が主人公。仕事への情熱をなくし生きる意味も見失い、風俗嬢ちふゆとのひとときだけに仮初めの平穏を見出す、そんな日々を淡々と描いている。 マンガ家マンガはサクセスストーリーが多いが、『零落』は夢を叶えて燃え尽きた人間の虚無感がある。それを強く印象付ける場面は「マンガへの情熱はなくなった」「マンガ業界は終わってる」と自身のアイデンティティごとマンガを否定するシーンや、深沢の構想ノートに書き込まれた「SNSで拡散されやすい」など随所に見られる。 一つ一つの暗い感情が生々しくて、浅野いにお自身をモデルにしたかのよう。マンガ家だけでなく、仕事に意義を見出す人にとっては、人生における一つの可能性としてとても強く響く作品かもしれない。
良かった。
将棋にハマりだした小学4年生の宝が徐々に将棋の実力をつけて行ってプロを目指す感じなんだけど 宝に影響されて宝のママも将棋にハマりだして行って プロの対局、特に女流棋士の話とかもかなり描かれててすごい面白い 休載して長いのが本当に残念。
良かった点 愚民店長のケツへの感想と夢の内容が「これがおっさんだ!!」でいい 夢の中で蜂になる回があるんだが恐ろしいほど可愛くない 総評 主人公の日常シーンにいつも通りの思想が入ってて安心
死にたい人、いますか? もしいるのであれば、聞いて下さい。 今あなたがどんな状況に置かれているのか、私は知りません。 先の見えない人生に絶望しているかもしれない。 いじめを受けて苦しい思いをしているかもしれない。 あるいは、死の直前であるかもしれない。 そんな、全部の人に、私は言います。 生きて下さい。そして、『電波オデッセイ』を、読んで下さい。 そこまで深刻でなくとも、生きる苦しさに喘いでいる全ての人に、あるいはそんな人が身近にいる人に、この優しい電波が届いて欲しいと願います。真に、人間は、世界は美しいと思えるマンガです。 **若者の自殺率が高い日本** 内閣府の共生社会政策の自殺対策白書によると、日本国内では平成9年まで増加の一途を辿り、平成21年まで年間3万人を超えていた自殺者。ただ、ここ数年は3万人を割り、減少傾向にあります。それ自体は素晴らしいことです。 しかし、これを年代別に見てみると別の側面が浮き彫りになってきます。少子高齢化社会の中で減っていく若者の自殺が増えているのです。何と、20~39歳の死因第1位は自殺。先進国の15~34歳の死亡原因第1位が自殺となっているのは日本だけであり、更に全体の死亡原因における自殺が占める割合についても突出して高いという深刻なデータがあります。若者が未来に希望を持てず自ら死を選ぶ社会。これは何としても是正していかねばならない所です。 自殺に至るのにも様々な原因があるでしょう。家庭や家族の問題、いじめ、人間関係、過酷な労働環境……生きていれば、死にたくなることも沢山あります。私自身、死にたいと思ったことは百回や二百回ではありません。人並みに複雑な環境の中で小学一年生の頃には不登校だった時期があり、小学三年生の頃には「人は何故生きているのか、生きねばならないのか」「死とは何か、絶対的な終わりは救いなのか」といったことを暗闇の中で延々と黙考し続けていました。 **とりあえず生きて下さい** 生きていると素晴らしいこともありますが、同時に絶望的な理不尽に晒されることもままあります。素晴らしいことに触れている内は世界の美しさを感じ賛美したくなりますが、この世の闇はそれをいとも容易く蝕んできます。自分を好きになることなど有り得ないないまま、存在するに足る意義を問い求め続けて薄氷を踏むように生きて来ました。 世界中の賢人たちの思惟思想に答を求め続けた私が最終的に出した結論は、エポケー(判断停止)でした。身も蓋もない言い方ですが、あらゆる意味や価値は人間が便宜的に付与しているだけで、幻想に過ぎません。それ故、生きるためにはそれを突き詰めることを止めねばならないと考え、脳天気になることにしました。思考が暗澹たる領域に踏み込みそうになったら強制的に考えるのを止めるように脳に条件反射を植え付けて、この世にある好きな物や、素敵なことを考えるようにしました。 更に、肩の力を抜いて辛い時は頑張り過ぎず、人に頼ることを自分に許しました。とりわけ日本では我慢や忍耐が美徳とされ、また自分の背負った苦労と同じ苦労を他人にも強いて、楽をすることを悪だとする風潮があります。それが自分を鍛えてくれるものならまだ良いのです。が、いたずらに疲弊し摩耗するだけのものならば話は別です。人生には「逃げちゃダメ」な時もありますが、闘っても不毛な理不尽な外圧からはむしろどんどん逃げるべきです。 「いじめられる方にも原因がある」「鬱は甘え」「どんな親でも親は親なので敬うべき」といった無思慮な言葉が、どれだけの人を苦しめて来たことか。人はそれぞれ千差万別の事情を抱えています。「俺は大丈夫だったからお前も大丈夫な筈だ」などという、たまたま運が良かった強者の論理に付き合う義理はありません。逃げても良い。少しくらい誰かに迷惑を掛けてもいい。だから、自分から命を断つという選択だけは、その選択肢ごとなくしておいて欲しいです。 そう言う私もまた、相対的に運が良かった人間だと思いますので、もう絶対に死んだ方がマシだ、という人を強く引き止める程の言葉は持ちあわせていません。それでも、人生というのは予想できないもので、今現在の自分が持っている物差しを遥かに超えたことが未来に容易く起こるものだとは伝えたいです。私は、生きていて良かったと思える瞬間を運良く幾度も持てて、今は楽しく生きています。 辛く苦しくて当然の人生。自分の幸不幸だけを天秤に載せては、死にたくなるのも当然です。なればこそ、その中で人は自分の力で誰かを笑顔にすること、楽しませること、快適に過ごせること、そういった自分でない誰かのために何かをするべきなのでしょう。それが結果的に充足感をもたらし、自分に還って来ます。それは難しいことではありません。特別な家族や友人や恋人のためでなくとも、普通に勉強をし、普通に仕事をし、普通に消費をして生きているだけでも、社会を通じて間接的に人のためになっているのです。だから、まずは生きて下さい。 こうした態度は、『電波オデッセイ』の主人公たちが至ったものと同じでした。 **世界で一番優しい電波** 元々、永野のりこ先生は破天荒な、それこそ「電波」と形容するのが相応しいギャグマンガを多くお描きになっている方です。しかし、その中にも明滅するシリアスな輝きを結晶化して、至高の純度で最高に美しく磨き上げた特異点とも呼べる作品がこの『電波オデッセイ』です。 主人公の中学二年生の女の子、原さんはネグレクトを受けており、この世での居場所を失っていました。学校にも行かず引き篭もる彼女の下に、オデッセイと名乗る男が現れます。そして、彼はこう言います。「君は地球への観光に来ている旅行者なんだよ」と。そして、「"ここ"への観光はとてもラッキーなことだから、帰る前に後悔のないよう"ここ"をよく観ておくといい」、と。更に、「地球への旅行者は物を持って帰ることはできないけれど、人の心1コ分に入るだけの"いいもの"、"素敵なもの"、つまりは楽しい思い出や幸せの記憶をおみやげとして持ち帰れるのだ」と。 そんなオデッセイの言葉によって吹っ切った原さんは、騒々しいほど元気に振る舞うようになり、学校にも"観光"として行くようになります。勿論完全に吹っ切れた訳ではなく、同級生には相変わらず腫れ物扱いをされますし、親がいない中で家賃も水道光熱費も払えず、毛布に包まってひもじい想いもします。うずくまり動けなくなる時とてあるのですが、それでも人前で気丈に空元気を出して生きて行くこの中学生の女の子の姿は、多くの人を大変勇気付けてくれるものです。 自己を一回彼方から俯瞰してみる、というのはとても意義深いことです。ブッダも言っているように、悩みや苦しさには外的な要因でどうしようもないものもありますが、一方で多くは自分の心の持ちよう一つで解消していけるのです。自分が宇宙からの観光者であると仮定することによって多少なりとも心が楽になるのであれば、命が救われるのであれば、それをしない手はありません。逆に、まともなコミニュケーションが到底取れない相手を「宇宙人なのだから仕方ない」と考えて諦める、というのも私が実践した思考法です。筋だけ聞くと滑稽かもしれませんが、永野先生の筆致によって宿る言葉では言い表せない機微があり、読めば沁みる内容となっています。 宇宙的な観点からみたり、長い人類史的な観点に立ったり、「爆弾が落ちてこないだけでもラッキー」と超絶なポジティブさを発揮して、必死に生きて行く原さん。なかなか完全に彼女のように立ち振る舞うのは難しいですが、きっと思う所、励まされる部分があるでしょう。 ちなみに、今作では上記のシーンのように、聖書、夜と霧、ブレードランナー、バッタと鈴虫、宮沢賢治、ディボネゴロ、コルチャックなど、古今の様々な名作や人名、名言が至る所にちりばめられています。破天荒な言動に巧妙に紛れて子供の頃に読んでも解らなかったものが、改めて読み返すとそのシーンの心情と重なって伝わって来て、更に心に沁みる……そんな再読する度に発見のある作品でもあります。そして、読む度に生きるための魂の栄養を貰えます。 **少年少女の傷と再生** 今作では、主人公以外も皆それぞれに心の傷を抱え、上手く生きることができないでいます。 体が弱く、幼い頃に死に瀕したこともある野川さんは、一年留年してしまっていることを内緒にしながら学校に通う中、ある日起きたできごとに深く傷付きます。また、友人たちや先生に心配される、その心配がまた心の負担となっていきます。 トモ子は、太っていることをからかわれ「トン子」と仇名されて拒食症になり、太っている親にも憎しみを覚え、学校に行けなくなってしまいます。すれ違った人の一言一句すらも自分を攻撃しているのではないかと過敏に反応してしまい、消えてなくなりたいと願います。 皆それぞれ持つ痛み。その痛みが、原さんを始めとする周囲の人と人との交流の中で和らぎ、癒されていく様が丁寧に丁寧に、繊細なモノローグを伴って描かれていきます。持ち前のハイテンションさも伴った中で、それらのシーンは非常に感動的に描かれ、心を強く強く打ちます。 この作品の中には幾つも名言や名シーンがあるのですが、その中から一節を引用します。 たすけは人からくるんです 人の仕打ちに打ちひしがれて うずくまる人をたすけるのもまた 人なんです 「アホか」と思っても ダメもとでも 「体育すわりでうずくまってる人」は 言ってみるといいかもしれませんね 「ボクはココにイルよ」って 人は人のためにつくられていて 人と出会うために生まれてくるんですから 誰かがあなたのために あなたに会うために生まれているんです この世界に だから 「こんな世界どーなったってシラネーわ ってかとっととコイや黙示録 ものっそいづれーわこのクソ世界」 って思う日がたとえあっても 今がそうでも 世界にユウヨをあげてください 「出会う」その日まで 彼ら彼女らが、痛みやその根本と向き合い、決別し、前に進んでいく姿は掛け値なく美しいものです。そして、それを可能にする人と人との営みも、また素晴らしいものです。その神聖なる瞬間に立ち会った時、自然と涙すら零れます。 若山牧水が「白鳥は かなしからずや 空のあお 海のあおにも 染まずただよう」と詠ったその鳥は、その後その海の上で何を想ったのか? それについて原さんが持ち前の自由な想像力で解釈するシーン、そして激動の最終巻のラストシーンなどは、私の心の中で永遠に褪せずに刻まれ続ける名シーンです。 あなたが持っているここにいるためのチケットは、あなたが自ら手放さない限り誰にも奪われることのない。 あなたは既に一度祝福されたからこそ今ここに在る。 『電波オデッセイ』は優しく教えてくれます。 願わくば、この作品を読んだあなたがどうか良い旅(オデッセイ)を送り、何か一つでも素敵な「おみやげ」を持って行けますように。
『ブラックラグーン』広江礼威・原作のオリジナルアニメというだけでwkwkが止まらないRe:CREATORSですが、このコミカライズもなかなかのものです。 作画担当の加瀬大輝さんの過去作(アダルト含む)と比べるとかなり重たくてソリッドな印象を受ける本作。やはり広江作品のコミカライズともなれば生半可な画作りでは読者は納得しないと思われますが…(笑) ダークな広江ワールドと加藤氏の萌える部分がどちらも活きてるなと感じます。 一方の広江先生成分はというと、ブラックラグーンのイメージがどうしても先行するのでこういったファンタジーなキャラ造形はすこし意外に思われるかもですね。しかし氏がSA○やソ○ルキャリバーの二次創作同人誌を描いていることを知っている人からすれば、さすが俺たちの広江先生ってなもんです(笑)
※ネタバレを含むクチコミです。
初めて読んだ押見修造さんの漫画がこちらでした。 なんというか…こんな漫画あるんだ…といい意味で衝撃的でした。新しいなぁ~と。内容じゃなく、生理的な嫌悪を煽ってくる感じ(?)の表現がすごくて(笑)汚い感情をそのまま描いてるような感じ。 もちろん内容もサバイバル感がありつつ人間模様がドロドロしていて面白かったです。自殺島、バトロワ、漂流つながりで漂流教室好きな人にもおすすめです。
ここまでしっかり当時の粋人が生きてた世界をちゃんと描けた話てマンガでも小説でもないんじゃない?自分は子供だったし完全に後追いだけどここに出てくるミュージシャンは今も間違いなくかっこいい。
近年屈指の癒し漫画じゃないでしょうか。 日常のなかの非日常、ほんのりとファンタジーが入り込んでくる世界観は「ARIA」を、のんびりとした田舎の空気感は「ばらかもん」を思い出しますが、キャラの芝居がナチュラル寄りで比較的オタク臭さが薄いところはそれらよりも「よつばと」に近い雰囲気ですね。(これも時代が変われば感じ方も変わるのでしょうが・・・だからこそ今読むことに意味がある作品、ジャンルだと思います。) 会話のないコマの多さや、温かみのある手描きの背景も良いです。人をダメにするクッションみたいな漫画だなとw
アニメ化が決まったようで口コミ投稿。 人類がほとんど死滅?した世界を旅する少女たちのお話。 主人公2人以外の人間がほとんど登場しないが何故そんなことになっているのかについてはほぼ触れず世界を旅し、人類の遺産と向き合う。 荒廃の規模が違うが読んでいると『ヨコハマ買い出し紀行』を思い出してどこか懐かしい気持ちになる。 戦争やテロのニュースが続く昨今だが、人類が殺し合い行き着く先はこんな世界なのではと少し考えてしまう。
ディテールの描写に凝り過ぎるわりに中身は面白くない。それなのに2号続けて、まったく同じ内容を読まされるとはひどすぎる。お金を返してほしい。この作者が「鼻下長紳士録」の続きが描けなくなって、苦し紛れにやったのでは? FEEL YOUNGも新しく、いい漫画を描く人が育ってきているのだから、こういう「大御所」の手抜き仕事に依存するのはやめればいいのにと思う。
ご飯を食べる時間って特別な時間!一日で数回しかできない時間。そして、風俗の時間も一週間、一ヶ月それ以上かもしれない特別な時間。そんな人にとってのとっておきの癒しの時間を覗ける。そして、参考にさせてくれる素晴らしい漫画です! 男なら、ふたりえっちを読んだ後これも読むべし!
最近は競技ダンスやバレーのマンガも増えてましたが、背筋をピン!とほど楽しそうなダンスのマンガはそうないんじゃないですかね。 ジャンプ漫画としては珍しく、主人公カップルである土屋(つっちー)と亘理(わたりん)は、天才や強者ポジションにはなく、その役割は先輩方や他校の人々が担っています。そのため、つっちーたちは頑張って先輩たちに追いつこうと努力するわけですが、初心者ならではの「楽しむ心」が節々から出ています。 あくまでも、「競技ダンスって楽しいよね」「上手になったらもっと楽しいよね」という等身大なメッセンジャーとしてあり続けたつっちーとわたりんの姿には、和むものがありつつ、励まされるものもあります。
いぬのことをいぬと呼び、絶対音感を持つため、子犬の命を助け、獣医を目指した動物の命に命をかける男!!! 懐かしくてついてにとってしましました こころあたたまるはなしや、少しセクシーな話も・・・ 気楽に読めて、動物園にいくのも楽しくなるような漫画
以前ドラマでやっていたのは知っていましたが、最近小説が原作なんだと知りました。 就活中の大学生のアパートにヤクザが居候して飯を作るんですが、基本家ご飯なのでどれも自分で真似できそうなメニューばかりなのがいいです。ちょっとした手間ですごくおいしそうに見えてきます。あと、柳刃さんがヤクザなのに言うセリフが芯を得ているのでグッときます。 漫画のツイッターで実際に柳刃さんのメニューを再現しているので、これを見るとさらに真似したくなります。 今週のヤンマガの怪我に効くメニューを柳刃さんが作る話も良い話でした。
田舎に疎開してきた進一と、疎開先のガキ大将タケシの奇妙な友情物語。奇妙というのは、タケシという少年の人間性に寄るところが大きい。というのも、彼が頼り甲斐のある兄貴分的な一面と、気に入らないやつは先導していじめる二面性を持つから。 例えば、進一が町で年上の不良たちに絡まれたときも、進一の身を案じたタケシは彼の元へ駆けつける…というまさに親友というエピソードもある。一方で、些細なことで進一を除け者にしたり、子分たちに貢物をさせたりする暴君としてのエピソードも多い。進一がタケシに友情を感じていいものか、それとも理不尽な権力者として抗うべきなのか、中盤以降はずっと葛藤している。 読んでいる私としても、タケシの二面性はリアルすぎてとても怖かった。だが、あの関係性を決めきれないグラグラ感は真をついていると思う。ラストシーンがまたなんともいえない終わり方で、最後まで心地いいモヤモヤ感を残してくれる。藤子不二雄A先生の名作。
背表紙のあらすじに「オレら肝心なことはなにもゆえんかったな」と書かれていて胸を鷲掴みにされ購入。読了して「そういうもんだよなぁ」としみじみした。 物語の筋としては、日の出食堂に集まる商店街のボンクラ息子ども4人組、彼らが想いを寄せるみんなのアイドルみっちゃんに彼氏ができた。どうにかこうにかして、みっちゃんの目を覚まさせてやろうとするのだが、みっちゃんと彼氏の迫丸の仲はどんどん進展していき焦る4人組…というもの。 どうにもならない初恋の行方が、古き良き時代の最後の思い出として彼らの中に残り続けるんだろう。若さと切なさが懐かしくて羨ましくもあった。折を見て読み返したい漫画。
ドラクエ×漫画と言えばダイの大冒険です。 私の幼少期はなんとなくドラクエっぽい漫画ジャンプでやってんな…っていう程度の認識でしたが、大人になって読み返すと、主人公のダイではなく、その相棒のポップの成長を楽しむマンガなのだと分かります。 ダイのように才能や心の強さがないポップだからこそ感動できるシーンがいくつもあります。あとマァムがかわいいのもおススメポイントです。
『団地ともお』の小田扉の作品集。 表題作はある高校で毎年催される「泥祭」をテーマにしている。いわゆる文化祭的な位置づけらしいが、モニュメントなどを泥で作って発表するという奇祭。その泥祭実行委員になった主人公たちの話。シュールなのは泥祭だけでなく、キャラたちの掛け合いもどこかズレていて面白い。 そのあとの短編も面白くて、雀荘の話が特に好きだった。ある雀荘のオーナーのおばちゃんが小ボケにひたすら突っ込むだけの漫画なんだけど、すごく面白かった。
前作の百人の半蔵も大好きで、この連載が始まること知ってからずっと楽しみで、デンシバーズで毎回欠かさず読んでるくらい好き。 内容をしっかり読むと色々気になるところはあるが、そんなに細かいことは気にならないくらい面白い。 もっとこういう漫画が増えて欲しい
昭和初期の満州国で年少の頃から「殺手」としての教育を受けた男の話。 物語は現代で、「殺手」と物書きがスナックで出会うところから始まる。 年少の頃の日常生活が「殺手」としてのトレーニングになってたや、両親との満州からの逃避行、戦後直後の生活が詳細に書かれていて面白い 単行本に収録されている部分でも面白いが、これからもっと物語が面白くなりそうなところで、掲載誌終了に伴い終わっている。 同じ掲載誌のビッグコミック1で連載されていた一ノ関圭の「鼻紙写楽」の新シリーズが開始しているなら、「殺手」も新シリーズを始めて欲しいぜ。
体力が落ち、それに引きずられるように精神的にも弱くなる中年。でも何故か性欲だけはあったりするから厄介だ。若手のように頑張ることもできないし、老人のように逃げ切ることも望めない。良いことひとつも描かれてないけど、読んでると不思議と力が湧いてくる。悩める中年は「恋は雨上がりのように」とか読んでんじゃねえこっち読め!
『解体屋ゲン』の星野茂樹が原作のホラー漫画。 主人公は市役所通称ことなかれ課の家持。再開発や水質調査などの工事現場で発生する超常現象を調査し、解決する話。 家持は名探偵のような調査能力に長けているが霊能力はないので、毎回霊能力者の協力者が現れる。 星野茂樹らしい工事や調査などの仕事への造形の深さがリアリティを与えながら、怪異や未確認生物などが組み合わさっていいホラーになっている。 1話完結ではなく、1巻の後半では事件がリンクしてくる連作形式。2巻以降では話がもっと深まると思う。
ゾンビに支配された地球で唯一の生き残りが引きこもりの女だった、、 たった1人になっても楽しそうにしているので、最近多いゾンビものの中でも稀有な一作。
ダンスシーンに官能的な魅力のある(個人の感想です)競技ダンス。もちろん、踊っているところは動きがあってとても迫力があるんだけど、それ以上に表情がすごくよくてどこか官能的な魅力を感じます。 ストーリーとしては若干いじめられていて特にやりたいこともなかった多々良がかなり強引なダンス教室の勧誘にあい、競技ダンスに夢中になっていくという感じですね。(たぶん)珍しいことに、ペアになる女の子がなんども変わっていって今やっとこれからずっと一緒にやっていくだろうパートナーと出会い喧々諤々なあれこれを乗り越えようとしているところ。 ちなみに、表情の多彩さはダンスを踊っている時だけでなく、日常のギャグパートでも炸裂していてめちゃくちゃ面白いです。表現の引き出しが多い作者さんなんだと思います。そしてストーリーもしっかりしているので是非ともオススメしたいマンガです。
『シートン動物記』で知られるナチュラリストのアーネスト・シートンの著作をマンガ化した作品。 1巻の『狼王ロボ』は『私の知る野生動物』のロボ - カランポーの王 2巻の『少年とオオヤマネコ』は『動物英雄伝 』の 少年と大山猫 3巻の『サンドヒル・スタッグ』は『サンドヒル牡鹿の足跡』 4巻の『タラク山の熊王』は『タラク山の熊王』 がそれぞれ元になっているシートン動物記だと思われる。 どれもシートンが動物や自然と交流をしてナチュラリストとしての成長していく姿が描かれている。それと同時にシートンが都会や街での生活にいかに馴染めないかというのも描かれていて、特に『サンドヒル・スタッグ』であったロンドンでの学生時代の話は極貧もあいまってなかなか悲惨。 シートンが対峙する動物は山や森の主的なのが多く、シートンがただ動物を保護したり観察したりして愛したいという側面と、狩人としてそれを倒したいという側面が葛藤を起こして、それが自然や動物への深い理解に繋がっていくところが面白かった。
月マガ連載中のマンガ。65歳以上の高齢者が8割を超えた超々高齢化社会が舞台に、老人たちを襲う若者たちを描いている。しかし、若者VS老人という単なる二項対立ではなく、もう一つでかいホラー要素が入り込んできて、話をかき混ぜている。 主人公の忍が、ある日老人を襲い金を強奪するグループと遭遇してしまい、老人ごと襲われたため、正当防衛を兼ねて撃退。しかし次の日学校へ行くと昨日襲ってきた奴らが…という第一巻。 2巻では「アイツ」がどういう風に話を動かして行くのか楽しみ。
ドMなバルゴたんがFAIRY TALEで1番かわいい
今の20代前半は懐かしくて、仕方ないのではないのではないのでしょうか・・・ 当時、小学生の僕は、コロコロコミックをコロッケ楽しみによんでいました 親子愛に友情をおしえてもらいました。 いまでも子供ながらに不思議だったのが、金貨を貯金箱にパンパンに集めると、願い事がかなうのですが、人それぞれ貯金箱の大きさがちがうということです。
失恋ショコラティエ作者「水城せとな」最新作は友達三人でだれが一番不幸になれるかを争う話です。 まだ2巻までしか出ていませんが、人間関係がグチャグチャし始めていて、今後の展開に期待ができます。相変わらず、人間の揺れ動く心理描写が上手くて、読んでいて引き込まれていきます。あと、ヒロインがかわいくてグッドです。
あの儚げな表情がたまらないー!。・゜・(ノД`)・゜・。
relaxって雑誌が好きで、学生時代によく読んでた。その98号に「アテもなくハムトースト」が載ってて、特に感動した訳でもないんだけど、会社を辞める時や、喫茶店でメニューを見る度にふと思い出す。
原作の同名小説は未読だったんだが、むしろそういう人のために描かれた『死者の書』の鑑賞の手引きを目指した、とあとがきで近藤ようこが書いているためむしろ私のような人間のための漫画だったのかもしれない。実際かなり難解な小説のようで、通読を断念した人も多いようで小説から入ってたら読み通せなかったかもしれない。 鑑賞の手引きを目指したからか、この漫画にわかりにくさを感じることはほとんどなかった。だからちゃんと面白さが伝わってきたんだと思う。 ストーリーは、斎き姫にあがる娘として大事に育て得られた藤原南家の娘(郎女)が写経や機織りなどを通して神の存在を確かにし奉仕しようとする姿が描かれている(と思う) 郎女はかなり才能のある女性だったようだが文物を全く与えられない(女に知識を与えるものではないという風潮もあったようだ)中で育てられたが、ひょんなことから法華経を手に入れて、それを習い始めて知識というよりも神という認識に目覚めて彼女の信仰が始まっていく。その姿が淡々としているんだが、写経を1000部行ったりして激しい。 時系列が整理されているようでその点も原作よりも読みやすくなっている点だとか。信仰の神秘さを保ちながら文化的な背景が骨太で面白かった。原作は頑張って読もうと思う。
初めは、持て余した男子中学生・弱音のドタバタコメディ。モノローグが詩のよう、くらいの印象だった。 しかし、中盤以降この詩的モノローグが加速し、展開もギャグっぽさを残しながらも恋やら進路やら己の生き方やらに悩むハードな青春漫画に変貌。きっかけは、3年生に進級してヤンキーっぽい女の子が登場したことかな。 終盤は弱音がどんどんハードボイルドになって言って、セリフやモノローグの力も増していき、ちょっとした切なさと優しさを残して幕を引く見事な終わり方。 当初は単行本化の予定もなく苦しい連載だったようでその様子があとがきで語られている。このあとがきもいいので、本編読み終わったら是非読んでもらいたい。
あとがきでも語られるが、谷口ジロー自身の体験が物語にかなり反映されている。それもあってかやり取りや心理描写が細かくてリアル。 ストーリーは結婚の挨拶以来実家に帰っていない男が父の死を機に里帰りをする話。通夜で昔世話になった母方の伯父や姉から、家に帰らなかった間の父の姿や、幼い日には理解できなかった父の心情などが語られて、後悔とともに父とのわだかまりがほぐれて行くという話。 読み終わると、実家に帰るかという思いになる。あとがきも結構いいので是非呼んでもらいたい。
荒事専門の賞金稼ぎとは一味違い、地味な大会に出張っては賞金をぶんどるという仕事。 入念な準備をして勝負に挑むタイプの主人公、中郎(あたろう)は、 運にはあまり頼らず、天性の情報収集能力・計画力・実行力を活かして次々と賞金を攻略していく。 いくら勝算があっても常にギリギリの展開となるが、最後に勝敗を分けるのは、一度きりの勝負に賭ける覚悟か。 世の中に楽々ゲットできる賞金大会などありはしないのだ、と思わせてくれる。 ヒロインのビッキーは日本語をあまり話せない外国人なのだが、不思議と作中に溶け込んでいて、主人公と拳で語り合う愛憎の念が入り混じったロマンスも見どころのひとつだ。
ジョジョの奇妙な冒険のスピンオフ。岸辺露伴は動かないがなんと別冊マーガレットに掲載されることが決定しました。 気になるその内容は精子バンクを舞台にした話だそうで、そんな話やっていいの?と思いながら楽しみにしてます。
少し前に6年ぶりに読み切りが掲載されてもう当分ないかなって思ったら、反響があったらしくまた読み切りが掲載。今度は「高校のとき、実はあいつのこと好きだったんじゃないの?」って感じで晃と友宏がちょっと喧嘩?するみたいな話。 ここまできたら新章突入とかでもいいんじゃないかなって思うけど、ひとまずまた読めて嬉しい。 単行本とかでまとまってくれないかなー
『MASTERキートン』の長崎尚志と『TOUGH』の猿渡哲也がタッグを組んでグランドジャンプで新連載が始まった。テーマはテロリストとの戦いだと思うが結構大きい話になっていきそう。楽しみ
ギャグ漫画としてはかなり面白いですが、頑張っている奴が損をして、能力のあるやつは怠けていても得をするという話が多くて、この作者性格わるいんだろうなぁ、、、って思います。そして、そういう話をとても面白いと感じてしまう自分も性格悪いなぁ、、、と思ってしまいます。 中学生編から高校編になりましたが、いっそうモヤモヤします。でも、おもしろいです。あと、読むとイクラ食べたくなります。
「蘭学事始」を題材にした内容ということで、関が原の戦いからを正月ドラマのみで描くのはさすがに無理か。 でも三谷幸喜脚本だし、楽しみなのは間違いない。 みなもと太郎「風雲児たち」NHKでドラマ化、三谷幸喜脚本で来年1月放送 - コミックナタリー http://natalie.mu/comic/news/244972
転生したらヤムチャだった件 すごいな。原作がちゃんと鳥山明ってとこも。。 http://plus.shonenjump.com/rensai_detail.html?item_cd=SHSA_JP02PLUS00005918_57
この表紙からしてまさか、ひげもじゃくんが大工さんだとは全く想像もつかなかったのですが “粋”という言葉がぴったりの漫画でした。 なんでもないコマの端々から、人々の、本人にしかわからない複雑な感情がにじみ出ていて なぜか泣いている自分がいました(^^;; こんな漫画体験は初めてでした。 漫画読みのみなさんに声を大にしてオススメしたい一冊です。