かしこ2021/09/05ネタバレある連続殺人者の生涯サブタイトルに「ある連続殺人者の生涯」とあったので、あぁそういう話かと分かった上で読んだのですが、生まれた場面から物語が始まるので、こんなに可愛い赤ん坊が殺人鬼になってしまうのか…となかなかしんどいものがありました。 昭和27年、主人公の梅川一期は土木建設業を営んでいる父親の元に生まれます。年を取ってから生まれた子供なので父親は息子を可愛がるのですが、生まれて間もない一期が麻疹をこじらせて片方の肺を取ったことで、祖父から体の弱い子は梅川家の跡取りに相応しくないと言われて里子に出されてしまいます。 里親の老夫婦はいい人たち(おばあさんがイタコをやっていたり、寝かしつけに日本神話を聞かせるのは少し普通じゃないけど…笑)でしたが、おじいさんから丈夫に育ててもらった一期は「どうして自分だけが家族と一緒に暮らせないのか」と不満に思い、山奥から一晩中歩いて家族の元に帰るのです。 こうして家族と暮らすことになった一期ですが、その頃には弟の利行が生まれていて、自分の代わりに跡取りとして育てられていました。一期はこの頃から肺を取った時に出来た大きな傷を見ながら「自分には何かが欠けている」と思うようになります。 小学生になると体の傷のことでいじめられ、クラスに馴染めずにいた一期でしたが、そこへ顔に大きな傷がある文也という転校生がやって来ます。お互いに仲間意識が芽生えた二人は親友と呼べるまで仲良くなりますが、ある日ふとしたことで文也の顔の傷が偽物だということを知り、一期の運命が大きく変わるのです…。 こうして一期の幼少期を振り返ってみて、どうしたら殺人鬼にならなかったかも考えてみたけど、何をやっても悲しい結末になるのは変えられないような気がする…。 物語の中盤で、高校生になった一期が文也の父親に会いに行くシーンもすごかったけど、夢の中で母親が川を泳いでアパートにやって来て「隠してるものを見せなさい」と言われるシーンもすごかった。 終盤は(ネットの感想で「一期が就職してから」と書いてるがいた…笑)どうなんだろう…。私は世の中に不満がない平凡な人間なのかもしれないって思ったなぁ。だからこそ弟の利行が一期に対して持っている歪んだ感情の方が共感しやすい。でも昭和天皇の崩御と同じタイミングで全てが終わっていく最終話は、タイトルもそのままズバリ「死」の一文字で、かっこいい終わり方だと思いました。ICHIGO[二都物語]六田登8わかる
かしこ2021/09/04コミカライズの最高峰でしょ!大和和紀先生の絵ってゴージャスなのに可愛らしくって令和になっても変わらず憧れさせてくれる魅力があります。そんな先生が千年前から愛されている名作「源氏物語」を漫画化してくれているなんて最高としか言いようがありませんね。私も寝ても覚めても光源氏のことしか考えられないほど夢中になって読んでしまいました。 結構ゲスいこともしてるけどこんな絶世の美男に愛されるなら大抵のことは許すと思ったり、最愛の人である紫の上の死期を早めたのはやっぱり光源氏の浮気心のせいだから許せんとも思ったり、心が揺れまくりました。こうやってみんな「源氏物語」にハマってしまうんだなぁ…。 ただ今回初めて読んでみて後半から始まる光源氏が40歳を超えてからの話もすっごく面白いんだなってことを知りました。生まれた時からイケメンの光源氏も年を取ってからは若い人に嫉妬したり恋愛で憂き目を見ていたなんて人間らしくって新鮮です。 1コマ1コマが美しすぎて読み飛ばせないので描くのも相当大変だったはずと思っていましたが、読み終わってから大和和紀先生のインタビューを検索しまくってたら「私は描くの早い方なのよ」とおっしゃってるのを発見して驚きました。やっぱりレジェンド作家と呼ばれる方々って普通じゃないですね!才能がすごい!源氏物語 あさきゆめみし 完全版 The Tale of Genji大和和紀
かしこ2021/09/03より善く生きるってこういうことかもきっと誰が読んでも心に響く話が必ず一つは見つかる短編集ですね。絵もストーリーも詩的ですがコミカルな話もあるのでぜひ気負わずに読んでみてもらいたいです。悲しい話もありますが誰一人として不幸になっていないのが坂口尚らしい。この人の作品を読むと「純粋」という単語が思い浮かびます。子供の頃は誰だってそうだったと思いますが、大人になっても純粋な心を持ち続けていようとするその気持ちが自分にあるかどうかを問われているような気がするのです。下巻に収録されている「夜の結晶」で、鉱石や隕石みたいな美しい結晶のように生きるにはどうしたらいいか主人公が問いかけていたのが印象に残りました。12色物語坂口尚
かしこ2021/09/03スランプになった漫画家が再起するまでどこまで本当の話か分からないけど面白かった!スランプに苦しんでる1巻より、漫画家としての仕事が充実してきた2巻の方が読み応えあるかも。いつか読もうと思ってた「拡散」が月産7ページ、年1連載、6年かけて完成した作品だって知らなかった…。これは心して読まねば…。「拡散」の元担当さんが度々登場して結構厳しいことも言うんだけど、小田ひで次の一番の読者はこの人なのかもと思うような愛情を感じましたね。岩手にある実家の本屋が閉店する時に小田ひで次、黒田硫黄、五十嵐大介、小原愼司の合同サイン会をしたって話は本当なのだろうか。笑っちゃうくらい豪華だな〜!平成マンガ家実存物語 おはようひで次くん小田ひで次1わかる
かしこ2021/08/29「Dr.クマひげ」読んでみた📷一話完結で読みやすい。主人公は大学病院で助教授になれる程の腕を持っている医者だけど、とある理由で過去を捨てて、今は新宿のゴールデン街で診療所を営んでいる。ほとんどお金にはならないけれど、訳ありの街の人々から「熊先生」と呼ばれ慕われている…というお話です。あまりオペシーンもないですし本格的な医療漫画とは少し違いますが、ヒューマンドラマとして患者との心の交流と医者としての葛藤の両方が描かれています。読んでいるとだんだん熊先生が阿部寛にしか見えなくなってきました。すごく似てません?Dr.クマひげ史村翔 ながやす巧1わかる
かしこ2021/08/28「駅から5分」と「花に染む」「花に染む」は「駅から5分」の派生作品らしいけど、両方読む必要あるのかな?どっちから読んだらいいのかな?と疑問に思っていたのですが、どっちも読んで自己解決しました。絶対に両方読んだ方がいい!そして先に「駅から5分」を読むべし!どっちも単体で楽しめる作品ではあるんだけど「駅から5分」のエピソードが「花に染む」のワンシーンとして繋がってくるので、先に読んでいた方がすんなり読める。そしてその組み込み方がまさに匠の技なので感動します。 「花に染む」がどういう物語なのか説明するのがとても難しいのですが、↓のインタビューでくらもちふさこ先生が「最後まで読んでくださって、『なんだか分からないけどよかった』とおっしゃっていただけることが、私としては一番うれしいことです」と語られていたので、無理に考察したり言葉にしなくてもいいのかもしれません。個人的にはラストで陽大が晴れ晴れとした表情をしているように感じられたのが印象に残りました。 https://tezukaosamu.net/jp/mushi/201706/special1.html花に染むくらもちふさこ2わかる
かしこ2021/08/26ネタバレさすが2021年手塚治虫文化賞大賞受賞作!まだ未読の人は絶対にネタバレなしで読んだ方が楽しいと思うので、ダマされたと思ってまずは1巻を読んでください。1巻を最後まで読んだら続きを読まずにはいられないと思います。 正直に言うと自分がちゃんと理解できているのか怪しい…。 でも一話目の冒頭が 「果たしてこの世が本当に在るのかということさえも証明されていない 私がいてあなたがいるそれしか実感として感じられない まあその実感すらも本当かどうかは分からないのだが」 という言葉から始まったけど、 最終話の結末が 「果たしてあの世が本当にないのかということも証明されていない 私が死んでもあなたが死んでもそれは実感として残らない まぁその実感すらも本物かどうかは分からないのだが」 で締めくくられていて、これが対になっていることを発見してなんとなく腑に落ちたような気がする。いい漫画を読んだなと心から思った。最初の言葉は何も知らなかった頃の杏の言葉で、最後の言葉はすべてを知った上での杏の言葉なんだなぁ。つまり「知る」ということは恐怖に立ち向かう最良の方法であるということなのだ。ランド山下和美
かしこ2021/08/25もうウワサは聞きましたか〜♪袴を着て、長い髪をなびかせて、自転車に乗っている…「はいからさんが通る」といえば主人公の花村紅緒のこんなイメージが浮かぶと思いますが、実はこの姿の紅緒は2巻までしか登場しません。物語の大半はボブヘアーで洋装なんです。それというのも紅緒は職業婦人として出版社で働くからなんですね。 子供の頃にNHK衛星アニメ劇場で再放送を観たおぼろげな記憶しかなかったので、改めて原作を読んで「こんな話だったのか…!」と驚いた点がたくさんありました。めちゃくちゃギャグが多いし(笑)!!なにより大人目線で読んでみると大和和紀先生は少尉よりも編集長の冬星さんの方がどうやら好みっぽいぞ…というのがヒシヒシと伝わってきた(笑)。 でも、やっぱり「はいからさんが通る」の魅力は、紅緒さんと少尉が両想いなのに結ばれないもどかしさと、どんなことがあっても少尉を信じる紅緒の一途な強さですね。すべての少女漫画に流れる血脈がここにある…!!と思いました。はいからさんが通る 新装版大和和紀1わかる
かしこ2021/08/22初めて読んだ巻末のインタビューでラスト間際はネームが間に合わなくて編集者がデタラメの次回予告を書いてたって語ってたのにびっくりした!しかも本当にデタラメだからすごい。編集者ウケは相当悪かったんだなとインタビューを読んでも思ったけど、読者は何も思わなかったんだろうか。そういうことも受け入れてもらえるような作者とファンの間柄ってことなんだろうか。描き下ろしエンディングはさらに煙に巻くような終わり方ですよね…。あまりにも完結を熱望されて嫌になっちゃったのかなと思っちゃった。少年探検団の中に一人だけ高校生がいるのがなんか好きです。ほとんど初めていましろ作品を読んだので、もっと思い入れがある人の感想が読んでみたいな…。デメキング 完結版いましろたかし1わかる
かしこ2021/08/21江戸だ!絵も奥浩哉先生のタッチに似てて好きだ。黒い球にミッション書いてあっても「俺、字が読めねぇんだよな…」って言ってるのが江戸っぽーい(識字率)!と思った。なんで過去にまで遡って戦わなきゃいけなくなったんだろう?そこらへんの理由も解明されていくんだろうか?これはリアルタイムで読めるから嬉しいな!GANTZ:E奥浩哉 花月仁
かしこ2021/08/21物足りなかった…本編を読み終えてすぐに読むんじゃなかったな。あらすじとしては、修学旅行中のバスが事故を起こして乗っていた教員と生徒が全員死亡してしまい、GANTZゲームに巻き込まれてしまう…って感じなんだけど、結局この戦いで生き残ったのが女子5人だけで、ストーリーの途中で女同士ギスギスしたりするのがちょっと嫌だった。どれも本編で見たような展開ばかりだし物足りなかった…。GANTZ:G奥浩哉 イイヅカケイタ 大崎知仁
かしこ2021/08/20ネタバレ「GANTZ」読んでみた最近の漫画だと思ってたけど作中でガラケー使ってて驚いた。でも13年も連載してそれくらいしか違和感ないのがすごい。あんなに流行ったのに自分があまりアクションものが得意じゃないから読んでなかったけど、結構笑えるシーンがたくさんあるし誰が読んでも面白い漫画なんだなって思った。もっと早く読んでおけばよかったです。 とくに印象に残った笑えるシーンは… ・玄野の学校でのあだ名が昼行灯 ・坂田師匠がいい人 ・風さんが父性に目覚める ・黒い球の中の人が突然出てくるシーン ・タエちゃんを助けてくれたロリコン いい終わり方だったけど後日談エピソードがつい欲しくなっちゃいました。でも最初から最後まで面白かったです。振り返ってみると初期の頃の戦闘後に採点してもらうくだりが一番好きかもしれない。大阪編とか主人公がいないのに盛り上がるのも面白かったけど。カタストロフィ編に登場する異星人がアバターに似てるなって思ったけど、巻末のインタビューにアバターよりGANTZが先って書いてあって、一瞬でもアバターに似てると思ったのが申し訳なくなりました。GANTZ奥浩哉1わかる
かしこ2021/08/14ネタバレ「クーの世界」読んでみたもうすぐ中学生になる主人公・ねれいは悲しみに暮れていた。それは10歳上のお兄ちゃんが交通事故で亡くなってしまったからである。ある日「お兄ちゃんに会いたい…」と思いながら眠りについたところ、目が覚めたら不思議な世界にいて、クーと名乗るお兄ちゃんにそっくりな男がいるではないか。しかもその不思議な世界で眠って目が覚めると現実世界に戻っているのだ。こうしてねれいは奇妙な二重生活を送ることになって…という話。子供も大人も楽しめるような純ファンタジーだった。漫画というより文学っぽい。もし中学校の図書室にあったら歴代の本好き達が読破してそう。あんまりネタバレになるのもどうかなと思うのでフワッとした感想にするけど、お盆の時期にぴったりの漫画を読んだなと思った。それとおばあちゃんが活躍するのがよかったな。あとがきに「夢の空地」という続編があると書いてあったのでそちらも読んでみたい。クーの世界小田ひで次
かしこ2021/08/14花染町の住人たちが繰り広げる群像劇学校内の人間関係だったら色んな漫画でも描かれてますけど、町に暮らす人々が繋がる物語って読んだことなかったな。小学生、主婦、お巡りさん、タクシー運転手、巫女さん…花染町に住んでいる面識がない人たちが自然に繋がっていくのがすごい。自分も町に暮らしていて関わりがないような近所の人とも実は色んなところで繋がってるんだなと実感した。しかも一話完結のエピソードのどれもが粒揃い。もちろん恋の話も素敵だけどそれも人間ドラマの一つのようなものだから男性にも読みやすいと思う。これから続編?スピンオフ?の「花に染む」も読むのでどう発展するのか楽しみ。 単行本派だったから雑誌なんてあんまり買わないのに何故かコーラスを買ったことがあって、それにローラが髪を切って弓を射る話が載っていて、今回10年ぶりくらいに同じエピソードを読んだけどセリフとかコマを自分が鮮明に覚えてることにびっくりした。くらもちふさこは記憶に残る漫画を描くんだなぁ。駅から5分くらもちふさこ
かしこ2021/08/13男の子×男の子?身長2mのイケメン男子高校生・鈴木一郎が、女の子みたいに可愛い同級生の男の子・佐藤ゆうきに恋しちゃうラブコメ。1巻から面白かった。マジで一瞬で読み終わった。佐藤が可愛くてたまんないし、鈴木が佐藤に異常にメロメロで変な言動ばっかりしてるから何やっても面白くて笑ってばかりだった。ただ最終回があまりにも呆気なく終わるのにはびっくりした。だから次作の「HEN」にも出てきて大団円的なエンディングを迎えるのかぁと納得した。やっぱり両方とも読まないとダメなやつだったんだ。 連載前の読み切りも収録されてて「変」と「HEN」の元になった作品もあった。奥先生が山本直樹先生のアシスタントをしていたことは知ってたけど、超初期の作品は大友克洋っぽいのは知らなかった。デビュー時からこんなに絵が上手いなんて…!どの作品もタイトルが漢字一文字(「糸」とか「缶」とか)なのがまたカッコいいです。変奥浩哉1わかる
かしこ2021/08/12女の子×女の子モデル業もこなす超絶美人だけど性格が悪い女子高生・吉田ちずるが、小動物のように可憐な転校生・山田あずみに恋しちゃうラブコメ。3巻くらいから面白くなってきてそこからは一気でした。何でもあり!な展開が楽しかったです。でもクライマックスで前作「変」のキャラクター達が当たり前のようにストーリーに合流してくるので、読む順番を間違えたことを後悔しました…。読んでなくても面白かったけど、これを読んだら「変」を読まずにはいられないと思います。HEN奥浩哉
かしこ2021/08/09地上の楽園で実際に起こった悲劇の物語約100年前のバリ島に中国人が乗ったオランダの船が座礁するところから物語は始まり、そんな些細なきっかけから戦争に発展してしまう悲しいお話なのですが、侵略から国としての尊厳を守る為に王とその民は集団自決をします。このクライマックスを迎えるまでにバリの人々の習慣や思想というのを読みながら理解していくので、悲しいけれどそれよりもバリの底知れなさに圧倒される気持ちの方が大きいです。最初は内容が難しそうで自分に理解できるのか不安でしたが、読み進めると夢中になってしまいました。原作者のヴィッキー・バウムという女性はグランドホテル形式を生み出した方だそうで、実は「バリ島物語」も群像劇なのです。なので多少は日本人には馴染みのない文化に戸惑うところもあるかもしれませんが、ストーリーとして面白くない訳がないのです。でもこれを漫画に出来るのはさそうあきら先生だけだろうなぁ…!流石だなぁ…!と思いました。バリ島物語 神秘の島の王国、その壮麗なる愛と死さそうあきら ヴィキイ・バウム 金窪勝郎
かしこ2021/08/08「人間交差点」の好きな話一話完結でいい話がたくさんあるので備忘録として残したい。 【文庫1巻】 『海の時間』海辺の旅館っていうシュチュエーションとおもちゃみたいな腕時計で「あ、あの時の…」って気づくのが好き。事情を聞かなくても分かってくれる女将の存在もいいよね。 『谷口五郎の退官』退官直前に死刑を執行した死刑囚が「わしは殺しとら〜ん!!」と絶叫して死んでいったことから、独自に事件の真相を調べる話。やっぱり死刑が執行される場面が壮絶でインパクトがある。(ちなみに弘兼憲史オリジナル作品) 『黒の牧歌』出所の日が近づくと脱獄を繰り返す男には理由があった…。純愛って言葉が安っぽく感じるくらいのすごい話だった。人間交差点(ヒューマンスクランブル)弘兼憲史 矢島正雄2わかる
かしこ2021/08/07母と娘の関係の真理をついてる絶世の美女として有名な大女優・若草いずみには誰にも言えないコンプレックスがあった。それは普段はドーランを塗り固めて隠している顔にできた大きなアザと、どうしても抗うことのできない老いである。しかし主治医からある提案をされたことにより、彼女は女の子を産む。そして芸能界を捨てて表舞台から姿を消した…。数年後、大女優だった面影がないほど醜くなった母親は、昔の自分のように美しく育った小学生の娘・さくらを襲う。そして娘の身体に自分の脳を移植する手術を行うのだった!美しい身体を手に入れた母親は、これまでの人生では手に入れられなかった平凡だけど幸せな生活を送る為に、新婚だった担任の家に潜り込み、その妻を殺そうとする…。 母親と娘の関係って怖いですよね。仲が良くても悪くても怖いよな〜って、自分を見ても、他人を見ても感じます。やっぱり似てしまうからしょうがないってところもあるんでしょうけどね。脳移植後の見た目は少女だけど中身はオバサンっていう恐怖は「エスター(映画)」にも似てるなって思いましたが、オチは「洗礼」の方が怖かった。自分が娘だからより怖く感じたんだと思う。これを少女コミックで連載してたってヤバすぎる。笑!洗礼楳図かずお1わかる
かしこ2021/08/07賢明なる読者諸兄は…すでにご存知だと思うがめちゃくちゃ面白い忍者漫画である。めちゃくちゃ面白いらしいと聞いてハードルを上げまくって読んだが、それでもめちゃくちゃ面白かった…。はぁ〜今すぐもう一回読みたい、マジでおかわりしたいくらい面白い。 ギャグ漫画と過酷な忍びの世界の描写をものすごく巧みに両立していて、まったく破綻していないのがすごい。最初はギャグ漫画表現の実験シリーズなんて別にいらないんじゃないかと思ってたけど、だんだん次はどんな実験をするのか楽しみでしょうがなくなってきた。忍びの厳しさも容赦なく描いてて女子供もバンバン斬られて死んでいくのが逆にいい。ムジナ相原コージ1わかる
かしこ2021/08/05「まんだら屋の良太」を読み始めたけど…九州の山奥にある温泉旅館「まんだら屋」が舞台のお色気漫画です。色恋沙汰って言うとちょっと綺麗に言いすぎてるなって思うくらいエロのインパクトがすごいです。決して子供には見せられませんが、大人が読むと不思議といやらしいとは感じない作品だと思います。 文庫版で買ったんですが、文庫版は売れ行きが良くなくて途中で出版中止になってしまったんだそうです。最終回がどうなってるのか気になるけど、50巻全部読むべきか迷ってます…。文庫版では青木雄二が「畑中純さんの漫画を読んで僕も大人の鑑賞に耐えうる漫画を描きたいと思った」と語っていました。まんだら屋の良太畑中純1わかる
かしこ2021/08/04完結してから読むべきだったかも「リウーを待ちながら」を読んだら「ペスト」を読まなければらならない!という気持ちになったので読んでみた。車戸亮太先生の漫画も元から好きなので連載開始した時から気にはなっていたんだけど、世の中がコロナでパニックになり始めたばかりの頃だったのでなんとなく読まずにいてしまっていた。 感想ですが、2021年秋発売の4巻で完結するそうなので、完結してから一気読みすればよかったな…というのが正直なところです。現実世界の状況とも似ているところがあるけれども、「リウーを待ちながら」のストーリーもだいぶ「ペスト」の影響があるんだなってことが分かりました。なので益々ラストが気になる。ペスト車戸亮太 カミュ1わかる
かしこ2021/08/03水木しげるのアシスタント歴40年の作者が送る回想エッセイ巨匠レベルの漫画家にもなるとアシスタントをされていた方が描いた回想エッセイがあったります。例えば「あしたのジョーに憧れて」「藤子スタジオ アシスタント日記 まいっちんぐマンガ道」などです。こういうのを読むと大先生の人柄や師弟愛に感動せずにはいられないのですが、「水木先生とぼく」は更にすごかったです…!何がすごいって水木しげる先生の絵にそっくりなんです。素人目には水木先生が描いてるとしか思えない。それはつまり作者の村澤昌夫さんは今も水木先生の背中を追っているということなんです。詳しくは巻末で京極夏彦さんが説明してるのでそれを読んで欲しい。水木先生がすごいのはもちろんだけど村澤さんの画業もすごい。マジで泣けるくらいすごいです。これ続編はないのだろうか?もっと読みたい!!水木先生とぼく水木プロダクション 村澤昌夫1わかる
かしこ2021/08/01終わり方がいいので満足度が高い主人公は偉そうなことばっかり言うけど何にも本気になったことがない元劇団員で、ダマされて借金をして裏世界の運び屋のバイトをすることになるんだけど、自分のミスでヤクザの組長を殺した暗殺者「背骨」を逃がしてしまったので、そいつのフリをして報復しようと待ち構えてるヤクザの元に運ばれることになってしまう…。真鍋昌平の漫画ってあんまり読んだことないと思ったので読んでみました。ウシジマくんの人ってイメージが強いし、それより前にどんな作品を描いていたのか全く知らなかったですが、結論としてすごく面白かった!です。真の主人公はもしかしたら「背骨」なのかもしれませんが、ダメダメ主人公も最後には開眼してかっこよくなってた。終わり方がいいので満足度が高い。でも連載デビュー作だけあって少し読みにくかったかな…。読み終わるまで時間がかかってしまった。傑作だったのに埋もれてしまっていたのも分かるし、完結から10年後に映画化されるくらい熱いファンがいるのも分かる。映画化記念に描かれた新作短編もエグくてよかったなぁ。運び屋のジョーとジジイの2人が特に好きです。SMUGGLER真鍋昌平1わかる