麒麟・川島とかまいたち・山内が「面白いマンガ」に沼のようにハマって楽しむマンガバラエティ『川島・山内のマンガ沼』。今回は、前々回&前回放送された「出張!マンガ家ガチアンケート」の模様をお送りします(放送を見逃した方はTVerもご覧ください)。
お菓子の予算はガチで300円!
川島 今回のテーマは「出張!マンガ家ガチアンケート」。今まではスタジオに先生が来てくれたり、ディレクターが撮影した先生の仕事のVTRをスタジオで見たりしていたわけですけども、やっぱりわれわれも、マンガ家先生のホームに行きたいと。仕事場へロケに行きたいと。もう当初からずっと言ってたんですけど、今日初めてその夢が叶います。ビッグな先生のところへ。
山内 ビッグな先生……誰やろ? 『キングダム』の原先生とか、『ワンピース』の尾田先生とか……。
川島 第1回目は埼玉県所沢市にございます、「二木の菓子」新所沢店。こちらで待ち合わせをしております。
山内 ここで待ち合わせ? 仕事場じゃないんですね。
川島 ま、これもある意味、仕事場です。
山内 これも仕事場?
川島 もうお菓子といえばこの先生でございます。どうぞ!
吉本 よろしくお願いいたします。
吉本浩二
月額2万1,000円のおこづかい処世術を描いた人気マンガ『こづかい万歳』の作者・吉本浩二先生。 マンガでも描かれている先生の楽しみは、おこづかい2万1,000円のうち、半分の1万円を使って大好きなお菓子を買うこと。
川島 先生、ここ、いつも買い物に来てるところですか?
吉本 そうですね。原稿終わったあとに、ご褒美として。
川島 ほんまにマンガでも出てくるという。ということで今回は先生の唯一の楽しみ、お菓子の買い出し。これをわれわれも一緒に体験します!
山内 え、めっちゃ広い!
川島 これ全部お菓子ですか?
吉本 そうですね。こっちから向こうはもう全部お菓子ですね。
山内 すごい品揃えっすね。
川島 すべてのお菓子があるんちゃう。これ?
「二木のお菓子」は関東に12店舗を展開するお菓子の専門店。 全国の名菓から昔懐かしの駄菓子まで、およそ3,000種類ものお菓子を取り揃えている吉本先生行きつけのお店。
吉本 ここがもう一番いいところです。
川島 ここが吉本先生のメインストリート。
山内 めっちゃいいやん、こんなん。こういうの、めちゃくちゃ大好きでした。
川島 先生はちなみに1回の買い出しで予算いくらでやってるんですか?
吉本 300円。
川島 300円で!?
吉本 30円ですと、10個買えますし、甘いのとしょっぱいのを両方混ぜて。
山内 僕……先週の皐月賞で50万円負けてるんですよ(笑)。
川島 消費税にもならない(笑)。今日はわれわれも、1人300円で。
山内 少ないわー。
川島 それが面白いんですよ。
山内 めっちゃ買いたいのに。300円……マジすか? 少な!
川島 先生のリアルを体験するんだから。
ということで、川島と山内に300円を支給して買い出しスタート。
川島 もう動いた。先生、スーパービッグチョコ(64円)。
吉本 でも、どでかばーがちょっと安いので(59円)、こっちにします。
川島 なるほど、5円はでかいよ。ウメミンツ(パック売り)もあるで。めっちゃうまいよな。
山内 ウメミンツ、めっちゃ懐かしい!
吉本 ウメミンツだったらそっちに……。
山内 バラ売りしてくれてる!
川島 32円。箱もある。箱の方が若干安いんや!
山内 ほんまや(笑)。
川島 だったら絶対こっち(箱)っしょ!
山内 俺もうこれは絶対買いたかったっす。これはめっちゃ欲しかった。
川島 64円やで? 贅沢やな。儲かってんな!
山内 これも行かしてください!
山内 この2つはもう見た時から欲しくて。あとは節約します。
とにかく最初からお菓子を買いまくる山内。一方、川島と吉本先生は……。
川島 これ行きます。 これは動きます。
吉本 僕もこれ行きます。間違いないです、これは。
山内 きなこ棒は行かせてください! 探してたんです、きなこ。
川島 買いすぎたらドボンありますよ。
山内 あとこれも買いたかったんですけど、ビッグカツ。43円なんですけど、アイドルかつは32円なんですよ。
川島 ちゃんと見比べたほうがいい。差額でうまい棒1本いけんねんで。
山内 こっちの安い方を買います。
10円コーナーでうまい棒などを買いあさっていると……。
スタッフ ドボンしたら返却しないといけないことにします。
川島 40超えた人間がドボンって(笑)。
山内 一番恥ずかしい(笑)。
ここからはそれぞれが金額の微調整に。
川島 残り3分。もお金余らせたらもうそれ以上、追加なしね。
山内 えー!
川島 初めて見た! タラタラしてんじゃね〜よのカレー味。
吉本 あ、これ、けっこうおいしいチョコクッキーです。
買い出しを終了し、お会計。まずは懐かしのお菓子に感動しながらも堅実に勝っていた川島。
川島 オンバトぐらい緊張してんねんけど(笑)。じゃ、お願いします。
レジ係 50円、30円、32円……284円になります。
川島 攻めたやろ? 284キロバトル。俺、これでギリやで。山内さんヤバいって。
山内 ヤバいか……。
続いては子供のように大興奮し、爆買いしていた山内。
山内 お願いします。
レジ係 12円、30円、20、30円……。
川島 まだまだあるよ。
山内 ヤバい。
レジ係 462円になります。
川島 162円オーバー!
山内 めちゃくちゃオーバーした……じゃあこれはなしで、これも……。
川島 桃鉄の物件売ってるやつみたい(笑)。 悲しいBGMが流れてて。
ビッグチョコもあきらめて、294円で会計終了。
川島 ちょっと攻めすぎたんやって。
山内 食べたかった……ビッグチョコとキャベツ太郎。
最後は二木の菓子の常連。毎回300円で買い出しを続けている、もはやプロの吉本先生。
レジ係 10円、55円、12円……。
吉本 ちょっとまずいな……。
レジ係 306円です。
川島 はい欲張った! 最後、1個多かったっすね。
1個返却して295円で会計終了。
川島 先生、さすがの295円でした。山内さんは半分ぐらいドボンでしたね。
山内 いや、やっぱり難しいですよ。300円って。
自宅で出されたカルピスの濃さは…
川島 さあ、吉本先生の仕事場兼ご自宅の前に来させていただきました。
山内 実家やなー(笑)。
川島 じゃあ独占公開よろしくお願いします。(玄関に入って)あっ、すごい。ちょっと待って。これは先生ご自身で描かれた……。
吉本 あ、そうなんすでよね。結婚式の。
川島 これ、吉本先生の作品のベストメンバーですよ。とんでもないよ、これ。
山内 名作だらけ。
川島 こちらが仕事場ですね。
川島 では作画現場に行きましょう。
吉本 紙でここまで書いて、それをスキャンで取り込んで、 こっちでパソコンで仕上げするっていう書き方をちょっと僕もしてまして。
川島 じゃ、これ生原稿だ。今ほんとに執筆中の。ちょっと見ていいですか? まだ編集者に渡していない原稿ですよね。
吉本 また妻が怒ってますけど……。
川島 どこかで見たことあるようなシーンです(笑)。奥さんと吉本先生がもめてます。
吉本 怒られたのもつい昨日ぐらいなので。
山内 何回も怒られてるんですね(笑)。
と、そこへ噂の奥さんが登場。
山内 奥様、今日はよろしくお願いします。
奥さん 今日はせっかくなので、カルピス(*)用意しました。どうぞ味わってください。
*『こづかい万歳』の中で、カルピスの濃い薄いで夫婦ゲンカになったシーンがあった。
山内 いいんですか? 貴重なカルピスを。
川島 ドラゴンボールで言うたら、超神水出してもらったようなもんやで。
奥さん 今日はお2人がいらっしゃるということで、少しだけ濃いめに。
川島 わあ、大盤振る舞い! あのケンカの原因となった濃いカルピス。
山内 すいません。いただきまーす……。(味わって)いや、あの……濃くはないです。
山内 決して濃くはないです。
川島 これで濃いとなると、普段はほぼ水を飲まれていると(笑)。 奥様、初めてお会いしましたけど、もっと怖い人やと思ってましたよ。イラスト見てるとちょっと怖い表情をよく描かれてしまうじゃないですか。それはどう思われてますか?
奥さん まあ、夫にはそう見えてるんだろうなって思うんですけど。でもそんなことはないですね。いつもお酒を飲んで、私は楽しくやってるつもりなんですけど。ただ、どうしてもお金の話題が多いマンガなので、そういうシーンを描かれると、どうしてもあの怒りっぽくなってしまうところがあるかもしれない。
川島 前回出演時、奥様に電話させていただきまして、臨時ボーナス1万5,000円許可していただきました。 ただ、その臨時ボーナスをあげてから、もう1年半は経ってますから。その間にボーナスは出ましたか?
吉本 え、ボーナス…………?
山内 ちょっと待ってください。マンガ沼に出られてから、いろんなところでこのマンガの話を聞いて、たぶんマンガの売り上げって以前より、相当上がったと思うんですよ。となると、売り上げに準じてマンガ家さんの給料って変わるじゃないですか。
奥さん そうですね。
川島 やはりおこづかいをね、上げてあげられない?
山内 臨時じゃなくて、ベースアップ。世の中、いろんなところでベースアップについて闘ってるんですよ。もし先生がストライキに入ったら……。
川島 そう、ペン置いたら大変なことになりますよ。
奥さん ただ、やっぱりこれまでの生活とこれからの生活を思うと、どうしても一度上げてしまうと、なかなか不安がある職業かなと思うので、その都度何かしていくのが精一杯かなと思います。
川島 めちゃくちゃ暗い「新婚さんいらっしゃい」や(笑)。 いや、それは奥さんが絶対握った方がいいから。しかもおこづかいが増えてしまうと、マンガのクオリティが下がるというジレンマがあるんですよ。
奥さん そうなんです!
山内 そうかー……そうですね。ゆとりができたら、マンガが面白くなくなる。
川島 やりくりの工夫もなく、ただ、おじさんが飲み食いするだけのマンガ、さすがに誰も読まないでしょ?
山内 そうかあ……先生、しんどいマンガ描き始めましたね(笑)。
川島 この設定じゃないとダメなのよ。
奥さん じゃあ先日、私の両親が来た時に、イオンの商品券をくれたので、それを全部あげます。
山内 いくらぐらいでした?
奥さん 3,000円。
山内 3,000円……。
川島 3,000円やで? それだけあったら、さっきの駄菓子屋で10倍遊べるんですよ(笑)? ところで、どこでお2人は知り合ったんですか?
奥さん 共通のマンガ家さんの知り合いがいまして、その方がちょうど夫と飲んで、「吉本くんはちょうど彼女を探してるんだけど、今度会ってみない?」とその方から連絡が来て。それで1対1で会ったら、すごくプッシュがあって。
川島 プッシュ! 先生、珍しい。
奥さん 気が付いたらお付き合いして、今に至るという。
川島 でもね、彼女欲しいといっても、誰でもいいわけじゃないじゃないですか。
吉本 そうですね。
川島 じゃ、もう一目惚れ?
吉本 なんか、 色々言ってくれそうな気がしたというか。人があんまり言ってくれないことを言ってくれそうな気がしたんですよね。
川島 自分のだらしないところとか、いい感じに修正してくれるんじゃないかと。最初はそんなにタイプじゃなかった?
奥さん そうですね、全然まったく。人柄がいいというのはすごく伝わってきたんですけど、恋愛は申し訳ないんですけど、最初は……。
吉本 たしか、紹介してくれたマンガ家さんにも……。
奥さん 「ちょっと……ないですわ」って(笑)。
川島 でも連絡先だけは交換して。
山内 色々言ってくれる人ではあったとは思うんですけど、色々言ってきすぎる人ではないですか(笑)? 読みが当たりすぎて。
川島 でも人生は変わったでしょ?
吉本 やっぱりそうですね。付き合って結婚してから180度変わったと思います。
川島 良かった!
川島・山内、『こづかい万歳』のエキストラを描く
川島 先生からわれわれにお願いがあるということですが。なんですか?
吉本 『こづかい万歳』とマンガ沼のコラボをまたやりたいと思いまして。 風景に馴染むものを2人に描いてもらえたら、それをこれから描く話の、 どこかに入れますので。
川島 馴染むもの。われわれがエキストラを描くというようなニュアンスですね。人でもいいし、物でもいいし。オッケーです!
ということで、『こづかい万歳』の風景に馴染むイラストを即興で描く川島と山内。果たしてどんなイラストが描けたのか?
川島 じゃあ山内さん。渾身の絵が描けたということで。
山内 僕が描いたのはこちら、山内さんちの猫。
川島 これ山内史上、 1位の絵ですよ(笑)。
山内 これ、すっごいうまくかけました。世界観を崩さずに猫として違和感ないレベルで。
川島 めっちゃいい。描けたやん、絵。僕はもうやっぱ作品邪魔したくないんで、先生がウロウロしてる後ろの選挙ポスターみたいなのを、街中で貼っといてほしいんですけど。
山内 あれ? いましたよね。やおきん系のキャラじゃないですか(笑)?
川島 八尾均(やお・ひとし)。よく見たらうまい棒のキャラやという。
吉本 何回も使えそうな感じですね。山内さんのはTシャツの方でいけるかも。ありがとうございます。
川島 今日は色々貴重なお話と貴重な現場を見せていただきました。先生、ありがとうございました!
次回放送は「まんだらけ・臼井さんのおすすめマンガ」をお送りします。
(構成:前田隆弘)
【放送情報】
次回放送
読売テレビ●6月17日(土)深1:28~1:58
日本テレビ●6月22日(木)深2:59〜3:29
「まんだらけ・臼井さんのおすすめマンガ」を放送。
(TVerでも配信中!)
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