あらすじさあ、月へいこう。――1969年7月20日、ニール・アームストロング、人類初の月面着陸。2026年3月8日、南波日々人(なんば・ひびと)、日本人初の月面着陸!!長かった兄・六太(むった)の宇宙飛行士選抜試験も、残すは合格発表のみ。「二人で宇宙へ行く」という幼少時代の約束を、弟が先に果たす。日々人を乗せた、有人ロケット・アレスI……発射(リフトオフ)!
あれほど人気を誇ったアニメにも映画にもすれ違わない生活だった。 なのに、2024年の今日。 たまたまたまたま漫画アプリで目に入って、読んだ。読んでしまった。 そして、読み始めた冒頭から焦った。 「2025年」が未来のように描かれている。 いや、来年だぞ。すっごく近いぞ。 ということは、2024年の今、今すぐ読んでおかないと、映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」の舞台となった未来が過去になってしまったのと同じような、複雑な気持ちを抱きながら漫画を読み進めることになってしまう。 なので、慌てて読んでいる。 登場人物は優秀な弟と凡才な兄かと思いきや、兄もかなり優秀。くすぶってしまっただけで、ものすごく優秀。 宇宙へ行くんだもんな。そうだよな。 読みながらも、ふと思う。 なぜ私は今まで読まなかったのか。 タイムリミットに焦りながら読んでいる。 漫画の中の未来を未来にしたまま、読むために。