舞台はアリアハン平原。獣王グノン、ゾルマフィオーレ、そして大地を覆うようにはびこる木の根から次々に生み出されるモンスターの大群を相手に、苦戦する勇者アロス達。ジパングでは、イサリが最後の神器を神座(カミクラ)へと納め、ついに全ての呪文がこの世界に復活を果たす!! しかし、神器からは今まで計測されたことのない力が発され、神器の聖域の守人達は神座へと集結し、精霊との対話を試みることに。時同じくして、復活した呪文で応戦するも、モンスターの数に押されて絶体絶命かのようなアリアハンで、民を守りながら戦っていたシルシルとミシルが、大きな決断を下す───!! 導かれし者達の物語、第二十六幕───。
ドラゴンクエストの世界観を存分に楽しめる作品です。私はかなりのドラクエマニアですが、この作品を読んで、作者も本当にドラクエ好きなんだなと感じました。 世界観が過去のドラクエ作品のものなので、ドラクエファンの方であれば必ず好きになると思います。各シリーズの勇者の系譜も知ることができます。 各シリーズとの繋がりが分かってくるので、長年の疑問が解決して頭がスッキリします。勇者同様に、モンスターの系譜も分かるので、よりドラクエが好きになりました。 天空人や竜神族など、ゲームではあまり描かれていないシーンも登場するので、新たな楽しみが想像できます。 絵のタッチも繊細で美しく、気が付けば物語に入り込んでしまうような魅力があります。 ドラクエマニアから初級者まで幅広く楽しめる作品だと思います。