”『レッド』完結から2年、山本直樹の辿り着いた、結論にして新境地。”という帯のふれこみに期待して、ストーリー漫画+エロくらいの気持ちで買ったのだが、最初から最後までガチガチのエロマンガだった。山本直樹の本を買ったつもりが、蓋を開けてみたら森山塔のマンガだったのだ。新境地=ロリってことなのだろうか?まあ、川端康成だってロリ小説書いてたのだから同じようなものかもしれない。 よほどレッドの執筆でストレスが貯まってたのか、エロが描きたくて仕方ないんだっていう気持ちが抑えきれず、吹き出しているかの如し。60代にしてこれほどのリビドーがまだまだある山本直樹、恐るべしといった感じだ。 繰り返しになるが、このマンガの大部分はエロだ。しかし単なる性表現に留まらないノスタルジックで儚げな描写も多い。だけど真面目に官能的な表現を分析をするのも何だか気恥ずかしい。山本直樹氏も、『ただのエロマンガです』とコメントを残してるし、それ以上の何かを見出そうとするのも野暮かもしれない。 https://cdnx.natalie.mu/media/news/comic/2018/0515/inaka_0002_fixw_640_hq.jpg
何度も「何を読んでるんだろう?」という気持ちになったけど不思議とページを捲る手は止まらないし、あのおっさんたちの前向きさに救われるような気がした。唐突に現れたキミオちゃんという小さいおっさんが実は警察署長だったというオチの話がいちばん好きでした。 3人のホームレスと不幸にも巻き込まれるひとりの女性。ジャンプ作家とかが同じ設定で描いたら普通に人気出そうと思いました。
主人公のるみ子ちゃんは中学一年生なんだけど、小学校の卒業式も二日酔いで出席したほどの酒飲みだし、おまけにヘビースモーカー。今の世の中じゃこんな設定はムリかな?でも岡崎京子だったらアリかな?とか、ついつい余計なこと考えながら読んじゃいました。熱心なファンじゃないし、偉そうなこと言うけど、もっと完成度の高い作品は他にもある。でも「幸せな家族ってなんだよ?」っていうメッセージが古臭くないから、今の時代に映像化しますって言われても様になるんだろうな。逆にそれめっちゃ観たい。中一女子が自分の家をラブホにして金稼いで自活しようとするドラマなんて…やっぱり怒られるかな…。
漫画ばっか読んでいると漫画家漫画も読みたくなるんですよね。 漫画家の生態に興味湧いてくるというか。 板垣巴留先生の『 パルノグラフィティ』のようなエッセイも良いのですが、非現実的な漫画も好きなんです。 本作もそんな感じ。 大ヒットとはいえない、中ヒットくらいの中堅漫画家の話。 編集者には頭が上がらず、アシスタントには舐められ、それでも締め切りは守るという苦悩を描いております。 締め切り守らないと、他の漫画家に取って代わられてしまうから。 なんともやるせない感じなのですが、基本、全身使ったアクション全開のハイテンションギャグ風味なので、暗くなるどころか、読んでいて気持ちいいです。 元気バカっていいですよね。前向きになれます。 1巻目はアシスタントとの関係が中心でしたが、2巻目には主人公美空の恋物語が描かれそうで楽しみです。 しかし、登場人物全員、丸の内OLみたいな格好しているのが気になるところ。なんでだろ。
登場人物は主に、ちえとちえの兄とその兄に恋するちえの親友・つゆの三人。 ちえは声がでかくて明るいのに対し、つゆは声が小さく大人しい子。つゆの兄への恋心を知っているちえは常につゆの恋を応援してくれるいい子なんです。 一方の兄は、つゆの気持ちには一切気がついてないうえに上手くコミュニケーションもとれないので、つゆへの対応に困ってばかり。 しかし少しずつ、本当に少しずつ距離が縮まっているような…気もしないでもない。笑 はやく単行本にならないかなーと思っていたところで、作者さんの体調?の都合で連載ペースを落とすそうですが、ゆっくり見守りたいマンガなので大丈夫です! 次にくるマンガ大賞で気になった方はGANMA!で読めますのでぜひ…! https://ganma.jp/tomodachi
主人公が結は児童養護施設に預けられたところがスタートで、途中ホームレスの男、騙したトラック運転手、ホームレスの女性、難病を抱える息子とその母親、マスコミなどに助けられながら母を訪ねて日本各地を回る。この行動力はすごい。ハッピーエンドでよかったよ
※ネタバレを含むクチコミです。
カレーもシチューも揚げパンも美味しいものがいつでも食べられるのに、時々無性に懐かしくなるのが給食。 ソフト麺のミートソースとか、今食べたら大して美味しいものではないんだろうなあ。でも食べたい。 まさにそんな味わいの漫画です。 とっても泣けるとかとってもいい話というわけではない、でも懐かしくて置いてきた記憶が蘇って愛おしく思うような作品です。 できなかったことができるようになって、それなのに簡単にできたことができなくなったり忘れてしまっていたり。 あの頃の教室や校庭の空気が蘇ってノスタルジックな気持ちに浸れます。 実際給食のメニューが食べられるコンセプト居酒屋みたいなとこあるんですよね。行ってみたいけど給食と酒は合わなそうだなあ
普段厳しい節制をしているハゲのマッチョが楽しそうにご飯を食べるのを楽しむだけのマンガ。注文するときはメニューを見ずに常連っぽく頼むみたいな謎のこだわりを持ってたり、普段厳しい表情なのにご飯を食べるときは美味しさで笑顔になるのが可愛い。あといい笑顔の時は頭が光る。 実在のお店が登場するんだけど、厳しいトレーニングの反動からか訪れる店は全体的にガッツリ系。いつか行ってみたい。 実在といえば、今回読み直して「(作中に登場する)マッチョ29のゴリラ小嵐ってコアラ小嵐のことじゃん…!!」と気づいて衝撃だった。 ※マッチョ29…「筋肉で日本を笑顔にする」エンターテイメントグループ。 以前の勤めていた会社で、夜勤明けの朝は必ずマッチョ好きの女性の先輩がマッチョ29の曲を流してたのを思い出します。その先輩の推しがコアラ小嵐でした。まさかこんなとこで彼を見かけるとは嬉しいおどろきでした。 https://youtu.be/26zZk_33Dek https://twitter.com/bisekai1/status/857211481598730240?s=20
うっかり2人の出会いが収録されてる「モテ考」を読まずに「ラブ考」を読み始めましたが問題なく面白かったです。作者の波ちゃんと恋人の牛田君が結婚するまでのエッセイなんですが、2人ともマイペース…というか変わり者なので、恋愛要素抜きにしても人間観察バラエティとして面白かったです。生まれてから大人になるまで実家で猫に囲まれて暮らしていた波ちゃんが同棲生活を始めて極度の猫ロスで情緒不安定になっちゃった時に、牛田君が猫語でしゃべりかけてくるようになってストレスが緩和されたって話が好きです。波ちゃんも自由人だけど牛田君も変人ですよね…!とってもお似合いな2人だなと思いました。
読んでみました。 かなりバズったマンガらしいけど知らなかったです。しかし読んで納得これはみんな好きなやつ……。1話1話読むたびに「ンフッ」と笑えて癒やされました。いろんな人の感情がケサランパサランみたいな物体で表されているのが可愛い。 最近は「すれ違わないラブコメ」が主流になってきてますかね。安心して読みたいという気持ちわかります。そんな人にぴったりだと思います。 ゼロサムオンラインで読めます! https://online.ichijinsha.co.jp/zerosum/comic/kuuki
きらびやかな宮中の描写が素敵だった。パラレルワールドの明治時代という感じの世界が舞台で、影武者の主人公が仕える相手・春宮高明親王が生まれたのが「継明40年 皇紀2567年(=明治40年)」なのでやはり時代設定はその辺りっぽい。 毎朝2人の身長を測る身体測定の儀式が雰囲気があってすごくいい。 3尺8寸6分は146.68cmらしい。調べてみたら1910年の14歳の平均身長が146.6cmなので、2人もそのぐらいの年頃かも。
口を血まみれにしながら歯磨きをしている一話目の冒頭から怖かったです。 主人公は社会人ですが恋人との将来の為に自動車教習所に通っています。教官の態度の悪さにいつもイライラしていましたが、そこで自分好みの可愛い女の子レイナと仲良くなり愚痴をこぼすようになります。しかし、やはり本命彼女を裏切れないと思い直しますが、その頃には自分が嫌っていた人間が失踪する事件が多発するようになっていました…もちろん犯人はレイナです。 レイナの狂気っぷりはもちろん怖いのですが、彼女の運転教習中に教官がポツリと言う「いつもこいつから臭ってくる香水とドブが混じったような悪臭…」というセリフが個人的にゾッとしました。だから常にマスクをしているんですね…。
よしながふみ先生って法学部卒なんだよな〜ということをぼんやりと思い出しながら読みました。その経歴が存分に活かされていますね。普段はBLを読まない私でも入り込みやすかったです(※性描写はガッツリあります)。主人公とその恋人が大学を卒業してからのエピソードも収録されているのですが、彼らが年を取るごとに「きのう何食べた?」のシロさんとケンジにビジュアルが似てくるような気がしました…。 2人以外のエピソードで印象的だったのは、同級生の女の子が自分のエッチな写真を恋人に投稿されて大学中の噂になってしまったけど、これをきっかけに弁護士になることを決意した話。恋人を責めなかったことが胸に刺さりました。
タイトルの割にママはそんなに登場しません。甘夏英太郎と北風けいとは結婚を約束したカップルですが、けいとの父親と4人の兄達に反対されています。どことなく頼りないというのです。英太郎の職業は編集者ですが、幼い頃に事故で両親が亡くしていて、まだ高校生の妹に仕送りもしている為、あまりお金もありません…。どうにか駆け落ち騒動までして結婚に至りましたが、英太郎がけいとの友達のはるかに惹かれ始めます。2人は生い立ちが似ているのです。結局、不倫は未遂で終わりますが、けいとが泣きながら「かわいがられて幸せに育っちゃってわるかったわね」というシーンにはしょんぼりしちゃいました。どちらも子供っぽいカップルなのでドタバタ劇が面白かったのですが、まさか最後にちょっとシリアスな展開になるとは驚きでした。とはいえ英太郎が担当している女性小説家など変わったキャラもたくさんいるので読んでいて楽しいです。美男美女なのにサロンパスが似合うところが岩館真理子先生の作品の良さだな〜と思いました。
魔獣の王と赤子と屍の勇者というサブタイトルどおり、魔獣王クレバテスが気まぐれに拾った人間の赤ん坊ルナを育てるために敵対する勇者アリシアを蘇生させ、一緒に旅をする、という物語。本当の子連れ狼だ。相容れない者同士が徒党を組むのはやっぱり面白いですね! 岩原作品らしくダークでタフな雰囲気と、メイン3人(?)のキャラクターの絶妙な力関係が魅力です。人間社会の常識のないクレバテスに振り回されてアリシアさんが毎回ひどい目に遭うのが泣けます。苦労人だ…。 1巻だとまだまだ3人が協力して…みたいなシーンは少なくて全体的にサバサバしてますが、みんなが仲良くなっていったらきっとウルウルきちゃうんだろうな…。 世界観も重厚で、今後は他の民族や国家間のイザコザも絡んできそうです。魔獣も他に3匹居るらしいですし。本格ファンタジーを期待したいです。 本の形態の話をすると、LINEマンガでは縦読みフルカラーなのもビックリしました。カラー版は電子書籍だけみたいですが、絵の具で塗られている岩原先生の彩色箇所がよく分かるのも面白いです。 一方で紙版はキラキラの箔押しカバーが超キレイなので、これは両方買うのが正解ですね!
百合姫本誌を買ってない人は、是非読んでみていただきたい読み切り短編集。2018年〜20年までの掲載作。物語の多様さに百合ジャンルの広がりが見て取れる一方、絵柄は「百合姫らしさ」を感じるものが多く、美しくて読みやすい一方、もっとバリエーションがあってもいいかな…と思うと、時々ちょっと異質な絵柄が登場したりして、全体として飽きが来ない。 —— 各作品の感想を、ツイッター漫画のタイトル風に+一言感想で。 ●君とゆく、(嶋水えけ先生) 己の空虚に絶望した少女がお嬢様に世界を教える百合/互いに足りないものを与え合い、支え合う関係性尊い。 ●スノウトーク(純玲先生) 失声の演劇部員が恋したお姉さんと発声練習する百合/声がよく通りそうな冬と、春の訪れによる変化が印象的。 ●渚にて。(tsuke先生) 海が好きな内気女子と唯一の友人が海に佇む百合/最後のシーンに向けて静かに穏やかに進む感じがたまらない。 ●蔓日々草(さかなや先生) 友人の結婚式のドレスを選びながら友人を手放す百合/愛とか恋とかじゃない関係性でもこんなに尊い。泣けるわぁ… ●わたしのこい(のちむゆ先生) 幼馴染の気を引きたくて市販薬で体調悪くなる百合/執着が昏くて重い、そして切ない。薬を悪用している感じが昏さを増す。 ●あの日の続きをしましょうか(もくはち先生) 私に恋する女子高生の情報に聞き覚えがある百合/十数年後に突きつけられる恋と間違い。どんな感情も間違いということはない。 ●ハイドアンドスイーツ(つつい先生) 恋に恋する女の子が現実の恋の怖さを知る百合/それに気づけたこと、教えてくれる存在の大切さ。最後ほっとした。 ●桜日和のへたれなワンコ(辻柚那先生) 姉が担任になったら親友が姉に惚れたかも百合/これは短編にするのが勿体無いかも。姉と妹、親友との過去が見たい。 ●絵の具の匂いがした(柏木ツキコ先生) 絵のモデルをするうち変な先輩に惹かれる百合/自分の無い人が、独特で強い意志を持つ人に惹かれる話は、先を読みたくなる。 ●お誕生日おめでとう。(さかさな先生) そっくりな親友が同じでいたいのに変わっていく百合/思春期の頃の親密さの、距離感の複雑さと切実さに心を揺さぶられる。 ●ないしょの向日葵(篠ヒロフミ先生) 恋人に真面目に進路を考えろと叱られる百合/好きな人の眼差しに触れて変わろうとする成長譚尊すぎる…真剣さは人それぞれ。 ●軽木さんと荒重さん(日野アラシ先生) 軽薄女子と想いが重い女子が恋愛話する百合/全く価値観の異なる者同士が互いにツッコミ合うトークがたまらなく笑える。
豪華すぎる作家陣が描く、『かのかり』アンソロジー本です。一つ一つのページ数は少ないものの、思い入れが込もった作品揃いで『かのかり』人気の高さが伺えます。印象的だった作品を挙げると、桜井のりお氏、五十嵐正邦氏、川村拓氏の作品。 ・今をときめく漫画家・桜井のりお氏は、更科るかがお気に入りのようで、和也が自宅でAV鑑賞している所へ、るかちゃんを乱入させてとんでもないハプニングを起こすという内容。まさに桜井のりお氏にしか描けない持ち味が発揮されています。 ・五十嵐正邦氏は、作者の宮島礼吏氏と”師匠・弟子”の関係だけあって、作品世界の再現度が誰よりも高いと感じました。それでいて『川柳少女』っぽさも感じさせてくれるから凄い。メインキャラもほとんど登場させるほど気合が入ってます。 ・川村拓氏 単純に『事情を知らない転校生がグイグイくる。』が好きなので…。この人の描くラブコメは良いですね。 船津紳平氏のように、自らの土俵を100%活かしたギャグも面白い。他にも『寄宿学校のジュリエット』の金田陽介先生など、超絶上手い人が集まってます。 また、作者本人による"マイソロジー"なるエピソードも2本収録されているのですが、特に2本目には、本誌では絶対お目にかかれないようなお色気シーンが収録されていて驚きました。ファンならこのページの為だけにだけ買っても良いでしょう。 <作家陣> 宮島礼吏 赤信号わたる 五十嵐正邦 いだ天ふにすけ 植野メグル 金田陽介 川村拓 こげたおこげ 虎助遥人 梧桐柾木 榊カルラ 桜井のりお しろまんた 瀬尾公治 堂本裕貴 nonco 肘原えるぼ 船津紳平 ぶよ もすこ 矢神翔 山本崇一朗 若林稔弥
ソウルイーターのマカとソウルに近いくらい好きな男女ペアかもしれん。 仕事じゃないときはそんなに仲良くない風でもいざというときはお互いが居なくちゃ成立しないような存在なのが好きなのかも。連載化してくれー!!!
Pixivで知って長いこと積んでたやつ。ガラの悪い中学生のヨシオと、明るくて元気いっぱいな馬鹿・桜田。桜田のせいでヨシオが骨折してしまったことで、桜田がガンガン絡んでくるようになる。「うるせぇブス!」などと言いながらも、自分のことを恐れず笑顔を向ける桜田に、ヨシオはどんどん惹かれていく。 好きなくせに素直になれないヨシオがとにかく可愛かった! 勇気出してケー番(死語)聞くところとか、桜田のまずい手作り料理を全部食べてあげるとこ好き。意外に頭が良いというギャップもたまらない。 途中で高校生になるものの、2人の恋の決着はつかないままで終わっているのが残念…。「これは続編が出る可能性があるからこの終わり方なのか…?」と思って調べたら、最近新たに描き直しをしているのだとか。こちらも楽しみです。 https://twitter.com/kawabeako/status/1194262057454981120?s=20 https://note.com/croak/n/n58b0a1ac378c
「もう、しませんから。」のシリーズだからだいぶ古いのかなと思ったら2年くらい前まで連載されていた。 「青野くんに触りたいから死にたい」の椎名うみや「ブルーピリオド」の山口つばさのインタビューなどが掲載されていたが中でも市川春子の話が一番面白かった。
少しグロイようなシー ンかありますがとてもおもしろいのでおすすめです!魔少女サイトはアニメもあるのできになった方は見てみてください!! 同じ作者さんの方がかいたほかの話もおもしろかったです!!
森川ジョージによる日本のボクシングマンガ。 圧倒的な画力、ストーリーテーリングで形成されたボクシングマンガの最高傑作。作者のボクシングの知識レベルが高いため、グイグイと作品に引き込む魅力を発している。 キャラクター造形がコレ程巧みな漫画は少ない。オススメである。
全然良い話もないしすごい感動する話あるわけではないが無茶苦茶面白い。絶妙な間と会話の繰り返しといえばいいのかな 特に好きなのは「隊長」生死に関わる重要な場面なのにかっこ悪い会話をさせようと考えられる作者はすごいな このマンガの短編を読みその後作者の後書きを読むとこのマンガの凄みがわかったような気がする
ススムは幼馴染のさくらのことが好きだけど、さくらは10歳の時に失踪した双子の弟のツトムのことが好きだという。しかしツトムはいない。なのでツトムがいつ戻ってきてもいいように、あの頃のままでいる為に、傷をふさがないように、恋愛感情を持たないまま交際するという歪んだ関係になることになってしまった。そんな時に失踪事件を調べていた男と出会い、二人は忘れていた過去の出来事を思い出していく…。 真相については二人とも無意識に忘れようとして何重にも記憶が上書きされていてるので、最後までハラハラさせられて読んでいて面白かったです。単行本の帯に書かれていた「白い闇の向こうへ閉じられてゆく物語」の「白い闇」という言葉がぴったりだなと思いました。バッドではないがハッピーでもない何とも言えない終わり方…という解釈でいいのかな。なんでタイトルが「SWWEEET」なんだろう。
ワカコ酒って飯漫画酒漫画の距離感としていっちばんちょうどいいと思います。 グルメ雑誌的でもレシピ紹介でもなく、過剰な蘊蓄や食レポもなく、美味い酒を飲んでつまみを食べてただそれを楽しむというスタンスが好きです。 ワカコさんの人となりが語られるすぎることもなく、語られなさすぎることもなくちょうどいい塩梅を保ってくれます。 「職場ではかわいい女の子のふりしてるから酒好きなんて言えないっ」も「女だからなんだ!酒持ってこい!」も極端すぎてそんなやつなかなかいねえだろっていうこのご時世。 男女問わず多くの人が、適度に取り繕って無理をして自分を作って生きていると思います。 ワカコさんもそんな人なんじゃないかなあ、よくわかんないけど…みたいな掴めそうで掴めない感じが魅力的です。なんかタイミングが合えば仲良くなれそうだけどちょっと距離置いて接してる同僚みたいな。 だからこそ、一人で飲む解放感が伝わってより美味しそうに感じるのかもしれません。
結構前にKindleでまんがで読破シリーズが投げ売りされていたときに購入して積んでいたものを読んでみた。 自分の旧約聖書の知識は、創世記の他はノアの方舟やバベルの塔など、漫画やゲームを通じて学んだ程度だったので、1冊通して読んでみたことで各エピソードがこういう繋がりだったのかとわかってすごくよかった。 あと主人公が全員アダムとイヴの子孫なんだと気づいて「ジョジョじゃん」ってなりました。 https://convivia.co.jp/conviviacolor6/conviviacolor6.pdf 聖書をそのまま漫画にしており脚注がないため、キリスト教の知識がないと理解しにくいところが結構あります(「油を注ぐ」とか「全焼の生贄」とか)が、旧約聖書をそのまま読むよりかは遥かに理解しやすいのでおすすめです。
「母とは」みたいなことを考えさせるような内容かと思ったんですが、そういう複雑さとか押し付けがましさとか一切なくただただ良い短編集でした…。 他の方も書いてますが、一番最初に載ってる「きらきらと雨」が抜群にいい。過去の回想シーンがたまらなかった。 この作者はどんな年齢の女性を描いてももれなく可愛らしくて好きです。
私も本当は女友達とこんなおしゃべりがしたいんですが、ここまでぶっちゃけてしゃべれる友達がいないので、いつも一人で脳内会話をしています。女三人寄ればかしましいといいますが、こんなハイクオリティな会話をしている女達はどこにいるんでしょうか。脳の片隅でこんなこと考えてる女はたくさんいそうですが巡り会えないもんですね。 ガールズトークだけじゃなくて男の本音とか主婦の魂の叫びがメインになってる回があるのも面白いです。「俺はいま金とエロいことしか考えてないんだ!」からのプロポーズをする話が好きでした。途中でWEB連載に移行したりドラマ化したりで、主要キャラが変わったり変わらなかったりするんですが、ノリは最後まで同じです。なんやかんや主要キャラ全員が彼氏が出来たり結婚したり出産したりしたので彼女達のその後の話も気になります。続編の予定はないのかな?
2011年からずっと連載再開を待ってるのですが…。フラッパーでの再開は難しいのですかね。別冊少年チャンピオンとかに移籍して再開してくれないかな〜なんて妄想を膨らませています。眠らせておくのが勿体ないほど面白い漫画。
確かコミック・ギガで連載していてその当時は「ドシ・ドーシ」というタイトルだった。「ドシ・ドーシ」は所属する山岳会の合言葉のようなものです。 雑誌では完結しておらずこの単行本で完結したようだったが単行本にプレミアがついていて買いにくかったがKindleUnlimitedで読めたので読んだ。 小西政継の家庭事情/どのように山に魅せられていったかが丁寧に描かれている。一応区切りとしてマッターホルン北壁の冬季登攀に成功するまでが書いてあるがもっと続いて欲しかった。
「フランケン・ふらん」や「名探偵マーニー」の木々津克久先生、初期の作品。 木々津作品といえば秋田書店のイメージがありますが、「おどろ」の頃は講談社のマガスペで連載されていたんですよね。この頃から、絵柄にも話作りにも原点らしい部分が沢山感じられます。 多様な宗教文化、民間伝承などの幅広い知識を基にしたストーリー展開は、ホラーというよりは民俗学的な怪奇マンガ(妖怪ハンターなど)のジャンルに近いかもしれません。なので、読んでいて現象そのものへの好奇心が恐怖心より勝ってしまうことが多いです。一歩引いた視点で冷静に怪奇現象を垣間見たい、という人におすすめの作品です。 木々津作品は色恋描写はあっさりしてることが多いですが、「おどろ」ではちょっとした三角関係の恋愛模様が見られます。水着シーンやお風呂のサービスシーンなど他ではあまり見かけないような演出もあるので木々津ファンなら楽しめるはずです。
タイトルの「懲役100年の女」とあらすじの同じ名前の「じゃがいも」が品種登録された年、「北あかり」は誕生したで気になった。 同じ名前の「じゃがいも」の情報がいるのかと思いながら読み始めたが展開が全く読めずに楽しめた。「北あかり」の生まれてから父親が「北あかり」を落としてしまって顔の骨が歪むところから、家族がアメリカ旅行中に殺され絶望してホテルの窓から飛び降り自殺をしたら死ねずに顔をぶつけてその怪我の治療で顔がすこし戻ったりと全く予想できない展開だった。伏線も回収してし面白かったが このマンガ「本当にあった女の人生ドラマ」という雑誌で連載されていたようだが本当にいるのか?
絵はかっこいいんですが、反面セリフ回しが下手っぴすぎてすごく読みにくいので一長一短な漫画ですね。ワードセンスが悪いのでシリアスな場面でも笑っちゃいそうになるのと、セリフに血が通ってないというか「置いてるだけ」に見えるので人物の感情についていけないときがあります。 一長一短といいつつ悪口ばっかになっちゃいましたが充分に補えるだけの推しポイントもあります。ヒロインがめっちゃ可愛いです。
受験シーズン真っ只中に行われる校内コーラス大会の練習や準備に追われる様子を賑やかに描いた1冊。途中までピンとこなかったんですが、最後のセンター試験と言っていて、あ、これまさにいま(物語の中でいうと2019年夏)を生きている高校生の話なんだと気づきました。人によっては失敗できない大変な状況だったりするんですね。 そんな忙しい中でやらなければならないコーラス練習。本来ならば適当に済ませて大事な試験勉強の方に時間を使いがちな気もしますが…なにがクラスをひとつにしたのか、そのきっかけが「優秀な成績をおさめたクラスに与えられる学校オリジナルの手ぬぐい」というところが高校生らしくて可愛らしいのです。 また、あらすじにもあるようにクラス内にいくつも発生する「片思いの連鎖」も見どころ。ほんとどこまで続くのこれ!?という感じ。 いろんなものを乗り越えて大会の本番を迎えたクラスはどんなステージを見せてくれるのか。私は鳥肌が立ちました! 1冊完結でさほど長くない話ですが、みんないい子たちなので、これからいろんな辛いことたくさんあるかもだけど頑張って生きてね…と謎の目線で読んでしまった。
結婚後の、こんな家族像は理想〜なのでしょうか?! 義母が悪役をこなす大女優で、同居していて嫁は姑大好きで世間から見られる姑のイメージを良い変えるべく嫁が奮闘する物語。 ちなみに義母は、家ではとても優しい人情味溢れたおばあちゃん。ギャップが凄いです。 女優スイッチ入った姑、綾女さんはかっこいいです。 ありえないでしょーと思いつつも、、面白楽しく読みました!
田舎の電報は戸を叩く -> 十打叩いたというシャレがタイトルになっている。内容としてはダメゴルファーの三吉の問題を謎の美女が解決策を授けていく。 全3巻となっているが一冊80ページぐらいなのであっというまに読めた。3巻の「愛妻打法」は小池一夫っぽさをすごい感じた
不動産業界の闇に切り込んだ初めてのマンガ!リアルな不動産屋の本音がわかる!マンガだが、1冊にビジネス書10冊分の不動産の知識が入っている。おそらくマンガ史上初めてのモノであろう。不動産を買う前にかならず読んでもらいたい。このマンガを日本人全員が続めば、日本は大きく変わるだろう。
鬼教師の鬼描写が普通に鬼で怖かったし笑った ただのラッキー同居イチャイチャ漫画ではないことがわかりました。主人公もいい感じに頭悪そうなのが可愛いです。 ところどころに「今これやる?」っていうパロディも織り交ぜていて微笑ましい。今後も怒られるギリギリのところを攻めるようなやつを期待してます。
紅洋台高校ラグビー部を舞台にし、難病をからめた青春群像劇と言えば確かにそうだが、なんというか梶原一騎好きじゃないと読み切るのが難しいんじゃないかな... 港のマリーと千石の戦いの説明は梶原一騎だなとかいろいろ思うマンガだった。 「空手バカ一代」「男の星座」の梶原一騎と「風の大地」「霧島嵐児」のかざま鋭二は二人とも大好きだがこの二人が組むマンガはなんでか知らんけど二人が別で書いているマンガほど楽しめないのはなぜだろうか...
”『レッド』完結から2年、山本直樹の辿り着いた、結論にして新境地。”という帯のふれこみに期待して、ストーリー漫画+エロくらいの気持ちで買ったのだが、最初から最後までガチガチのエロマンガだった。山本直樹の本を買ったつもりが、蓋を開けてみたら森山塔のマンガだったのだ。新境地=ロリってことなのだろうか?まあ、川端康成だってロリ小説書いてたのだから同じようなものかもしれない。 よほどレッドの執筆でストレスが貯まってたのか、エロが描きたくて仕方ないんだっていう気持ちが抑えきれず、吹き出しているかの如し。60代にしてこれほどのリビドーがまだまだある山本直樹、恐るべしといった感じだ。 繰り返しになるが、このマンガの大部分はエロだ。しかし単なる性表現に留まらないノスタルジックで儚げな描写も多い。だけど真面目に官能的な表現を分析をするのも何だか気恥ずかしい。山本直樹氏も、『ただのエロマンガです』とコメントを残してるし、それ以上の何かを見出そうとするのも野暮かもしれない。 https://cdnx.natalie.mu/media/news/comic/2018/0515/inaka_0002_fixw_640_hq.jpg