読んだと思ったのですが未読でした。 まだ途中ですが感想! この淡々と仄暗い感じ、好きな人は好きでたまらんと思うんですがどうでしょう? 独特の雰囲気がずっとしている気がする作家だなといつも思います。 吸血鬼の話だけど常に屁理屈っぽい(褒めてます)しかも常に実は禁忌と隣り合わせにいるような設定なのにそれを感じさせないような自然さ。 王道な設定なのに作者が違うだけでこれだけ違う、漫画ってやっぱ面白い
村山聖って子供の頃から病気だったこと位しか知らなかったのですが、これを読んで、もう一・二年あれば名人になれたかもしれない、本当にあと一歩のところで亡くなったことを知りました。あとがきで山本おさむ先生の奥様も同じ病気で亡くなったと書かれていて、色んな想いも込められているように感じました。 実際に起こったエピソードと創作が混ざったストーリー構成なんですが「これは事実なんだ…」と驚くようなことも多々ありました。特に師匠・森信雄との関係に感動しました。作中では「犬の親子のような愛情」と例えられてましたがその通りなんです。二人にとって三つの別れのシーンがありましたが涙ぐまずにはいられませんでした。 ライバルとして登場する羽生善治の描き方も面白かったです。プロデビューした直後はまさに将棋の神様に愛されている天才少年という感じですね。作戦でも何でもなく対局中にあくびをする姿と、ベテラン棋士が「10代の将棋が一番細かい」と言っていたのが印象的でした。
これ読んでると、エロ漫画とそれ以外の境目って何だっけ…?となる ショタ好きのためのショタ好きによるショタ漫画。 自分はショタそんなでもないな、と気付いた。
重野なおき先生の『信長の忍び』は既に16巻まで発売され、女忍を中心に織田信長と家臣団の快進撃が、ギャグと感動の物語として痛快に描かれています。 その『信長の忍び』のスピンオフの一つとして、白泉社のアプリ・マンガParkで発表されたのがこの『明智光秀放浪記』です。 『信長の忍び』でも主要人物として、ボケにもツッコミにも大活躍の、目が怖くて余計な事を言ってしまう愚直な苦労人として描かれる明智光秀。『明智光秀放浪記』は、その面白さの源泉が見られる作品となっています。 明智光秀の苦労っぷりは大河ドラマ『麒麟がくる』でも見られますが、その見据える先や苦悩はこちらの方が小物的で、現実的に見えます。また、史実関係も細かく違い、比べてみるのも面白いです。 等身大の明智光秀の行動原理が明かされ、この人が織田信長にどういう気持ちで仕えるのか……さらに信長の妻・帰蝶さまLOVEなところや、朝倉義景の小物ぶり、アホな将軍と終生の友・細川藤孝との出会いなど、『信長の忍び』の前日譚として、興味深い作品となっています。
もうタイトルから、ワクワクが止まらない。小学生男子は廃工場の秘密基地で、工業高校生のお姉さんと出会う。物作りが好きな少年は、お姉さんに教わりながら、様々な物を製作する。 お姉さんへの淡い恋と、物作りの師匠としての憧れ。募らせながら過ごす6年生の夏から秋は、ついホロっと来るほどにノスタルジック。 やる事も遊びから、本格的な家具製作、火起こしや自転車のパンク修理など多彩で、材料から工程、コツまでしっかり押さえていくので、物作りが好きな人も納得かと。 割と本格的な内容ながら、やや『萌え』に振った絵柄が、マニアックさや油臭さを消し、取っ付きやすくしてくれている。恋も製作もカワイク両立し、物作りの入門書としても気軽におすすめできる。
表題作の「ハイエナ」と「処刑倶楽部」がお気にいり 「ハイエナ」はボクシングは強いが人気はなくむしろ嫌われているくらいの中年ボクサー「ハイエナ加尻」が主人公。対戦相手コーチにスピードはない、パワーはない、足は鈍足でスタミナとしつこさが取り柄と言われるくらい花がないが、試合の最中のシーンで独白の内容がよかった。試合相手の榊との対戦中に「榊 素質だけで勝てるなら・・・お、俺はとっくにボクサーやめてるよ」 この試合で引退する設定だったが、第二話があり復帰していたがそっちもよかった。 「処刑倶楽部」は原作なしなのかな。仕事として殺人を行う「処刑クラブ」の男が主人公。仕事としているため殺人が仕事の部門や掃除が専門の部署などに別れて仕事を遂行していく。秘密の仕事にわりには、表の仕事である新聞配達中にモデルガンを背負って配達のなかなか目立つことはしている。第一話より第二話の方が好きかな
2回目の感想になります。 つい先程、最終話を読み終わりました。 意志強ナツ子先生は全くブレない。カルト宗教とか自己啓発みたいなものを斜めから見た作品なのかと最初の最初はちょっとだけ思ったけれど、意志強先生は真っ直ぐな目で見つめて描いている。 何かを信じるということは頼るとか縋ることにも似ていて、それは不安な気持ちを誰かに丸投げするような行為に思えたりもする。 でも、信じ続けることは違うのだ。 信じ続けることは真実すら変えてしまうほどの強さがある。 証明したもん勝ち。意味のない偶然なんてない。 あまりに鮮烈で力強い言葉に圧倒される。 わたしはいち読者でしかないので、意志強先生が本当に伝えたいところを100受け取れたかどうかはわからない。 それでも、100伝えようとしていること、そこに嘘や揶揄が一切ないことはわかる。 証明したもん勝ち。読んで信じ続ければきっと高次元に行けるはずです。
ちょっとずつ読み進めてる。今は3部の途中まで来てる。あくまでもここまでの感想でしかないが、1部が一番粗いなぁとは思う反面、荒木節的な独特のセンスを一番感じる。「君が泣くまで殴るのをやめない」とか「シビれる!あこがれる!」とか「ゲロ以下の臭いがプンプン」したりとか泥水で口を注ぐとか。台詞回しにしても描写にしても飛び抜けた表現と感じるのは今のところ第1部かなぁ。 ディオにしたって最初は悪いやつというより嫌なやつだったと思うんだよね。それがだんだんと悪として花開いていく過程はドラマチックだし、ジョジョを認めるに至るのも胸が熱い。
※ネタバレを含むクチコミです。
そういえばコスプレで、ライダーや戦隊もののスーツを着ている人って、あんまり見た事ないなぁ、というのが最初の感想でした。そういう顔の見えないコスプレを「ガワコス」と言うのを、この作品で初めて知りました。 とある特撮ヒーローのコスプレをしたい女子高生が、知り合いの美大生に制作の手伝いをお願いしに行くお話。美大生のお姉さんは全く乗り気でない割には「ガワコス」という言葉を知っていたり、制作にとても詳しかったり……。 いざ制作に入れば真剣で、めんどくせぇと言いつつ極力手間を省きながらも、正確に手際良く作る過程が為になるし、女子高生の少ない予算でそれらしく作る、お姉さんの創意工夫に感心してしまう。材料の解説も詳しく、分かりやすい。 物作りの面白さがたっぷり詰まっている一方、お姉さんが当初、助力を渋っていた理由や、周囲から見て愛らしい容姿の女子高生が何故、顔を隠す「ガワコス」をするのか、といった内面描写も面白い。さらにお姉さんにとても懐いている女子高生と、色々ツッコミつつ可愛がっているお姉さん……ほのか〜な百合の予感! あと特撮ヒーローの愛知県推しにも注目!
最初はこの二人の秘めた恋を描くのかと思っていたんですが、そんな直球な物語ではございませんでした。職場恋愛をしたら即クビという厳しい環境のなかで、主人公の家政婦・レヴィと執事・モーリスはプロ中のプロという佇まいがかっこよすぎる。そんななか、レヴィお気に入りのメイド長・シルビアが職場結婚をし辞めてしまいます。慕われていたはずなのに自分にはひとことも相談がなかったことで落ち込むレヴィに、お花をあげて励ますモーリス。やっぱり始まるのか…?恋が…!((o(´∀`)o))ワクワク
第一話を読み終わったときには、 こりゃ駄目だ、俺が嫌いな漫画だ、と思ったんですね。 題名で予想はついていたとはいえ、 ド素人がノリで酒場ゴッコをしたら素人料理が受けちゃって その気になって店を開くことにして・・という 主人公の素人臭さが鼻につきすぎて話を楽しめませんでした。 ホット柿の種だあ?ツナ缶アヒージョおお? 料理とか商売とかプロの世界を舐めてんじゃねーぞ、と。 いや、私も料理はドシロウトですが。 それでもそのあとの話を読み続ける気になったのは、 原作者が久部緑郎先生だったからですね。 あのラーメン発見伝やらーめん才遊記の原作の先生なら、 きっとこの先には面白い話になっていくだろう、と。 例えて言うならば、私の心の中に 久部緑郎先生に対する信頼という貯金があり、 その貯金が底をつくか、その前に漫画がいい味を出すか、 どっちが先か勝負、という賭けでしたね。 とはいえなんだかこの先も、 素人が発想する料理だからこそ凄いんだぜ、みたいな 安易なストーリーが続いたりしたらキツイな、と思いつつ。 結果は・・久部先生貯金は利子がついて返ってきました(笑) 第三話で初見の客から思いっきり駄目だしをされる シーンが出てきまして、 まさにその通りだぞ、この素人が、と思い、 いや、ほんとに私も料理はドシロウトなんですが、 なんだやっぱり久部先生自身はちゃんと そういう点をふまえて原作を作っていらしたのだな、 とホッとし、さてそれでこれからどういう話になるの、 と興味が沸いて、それから話にノッていけるようになりました。 その先は素人臭さというクサミを適度に抜いたり活かしたり、 その匙加減に納得がいって、だんだんと良い味に 感じるようになりました。 結局、全二巻で終わってしまいましたが それが残念に感じてしまうほどに。 ツナ缶アヒージョも作って食べたら美味かったです(笑) 追記:作画のトリバタケハルノブ先生の絵も、 最初は人物の4頭身っぽい絵に戸惑いましたが、 見慣れてくるとイイ味わいを感じるようになりました。
手塚治虫がゲーテの「ファウスト」を題材に描いた三作品のうちの二作目『百物語』がライオンブックスシリーズの5巻に収録されています。 舞台を大胆にも戦国時代にアレンジした本作は、子ども向けに原典を紹介した『ファウスト』から一段の飛躍が見られ、オリジナリティにあふれたキャラクターの魅力と物語のダイナミズムが魅力です。 武士として不本意な死を遂げることになった主人公は悪魔「スダマ」に魂を売り渡すことを条件に 「満足が行くまで人生を過ごす」「天下一の美女を手に入れる」「一国一城の主になる」 この3つの願いを叶える契約を結び、不和臼人(ふわうすと=ファウスト)として新たな人生をスタートします。 なんと言っても悪魔のスダマがかわいい。 当初は契約のために不和に力を貸すだけの振る舞いでしたが、一緒に過ごす中で不和のことを気にかけるようになりかわいらしさが増していきます。この世一の美女である玉藻の前に嫉妬したり(自分が紹介したのに)。 一作目の『ファウスト』では悪魔メフィストフェレスはマスコット的な立ち位置でしたが、本作のスダマは油断ならない契約相手でもあり、頼りになる相棒でもあり、けなげなヒロインでもあるのです。 この重層的なキャラクターが彼女の魅力を引き立てています。 「満足した人生」とはなにかというファウストのテーマが、不和の武士としての生き方とスダマとの関係性のなかで見事に描かれています。美しいクライマックスでした。
老舗寿司屋・天才職人の二人の息子。 初っ端からバチバチとせめぎ合い、お店の中の権力争いなど、 王道な要素が満載。 せきや先生はやはり、料理漫画で輝く人。
漫画家の沼田純がスーパーの鮮魚部で働いていた際の実録漫画の部分とチャンピオンのイベントレポートと短編が収録されている。 鮮魚部の固定メンバーとのやりとりも面白いが、たまに入ってくるバイトや異動してくる社員がだいたいやばい奴が多くていい。個人的には世間ではどうしようもない扱いになりそうな中年ヨシノさんのタフさを見習いたいところです。 この人の漫画好きなんだけどここ数年見かけていないのでまたどっかで連載して欲しい
この漫画を正しく理解したいし消化したい、そう思ってなんだかんだちょいちょい読んでいました。 普段は地味キャラの主人公がひたすら美味しそうに飯を食うというのは、飯漫画としてはよくある物語だと思います。 飯を食うときの顔が恍惚としている、っていうのも割と多いですよね…明らかにそういう顔として描いてるよね…?って穿った見方をしてしまう漫画も正直多いです。 めしぬまくんの飯を食う表情も恍惚としていて、そういうお顔に見えちゃう。そんな彼の食事シーンを見て、周囲の人達も食欲をそそられたりドキドキしたり顔を赤らめたりする。 そういう目で見るわたしがおかしいの?めしぬまくん明らかにエロく描かれてますよね? 飯漫画っていうのは…自由でなんというか救われてなきゃあダメなんだ…なんて心のゴローちゃんが出てきそうになるんだけれども、いやいろんな見方があっていいのかもしれません。 可愛い女の子がエロいかもしれない表情で飯を食う漫画に対して「いやそういう目で見るのがおかしい、飯は飯やん」って思ってたのに性別が変わると戸惑うっていうのはわたしの視野が狭いんだろうなあと思いました。 食べる表情がエロかろうとエロくなかろうと、人は食事をするし美味いものを食べたいのです。どう見えるかどう見られるかなんて、食欲の前ではどうだっていいことなんだと思います。 めしぬまくんが他者からどう見られているか気になって食事してたら悲しいもんな。 という結論に落ち着きました。飯くらいみんな好きに食おう、見たけりゃ見ろよくらいにめしぬまくんが思っていてくれたらいいな。 作者の意図もめしぬまくんの気持ちもわからないけども、わたしはこの読み方でこの漫画を好きになりました。
立原あゆみ先生の作品って初めて読んだんですけど、絵のデフォルメが独特で水墨の人物画っぽいのがお洒落ですね。 55歳のヤクザのおっさんが昼は極道をやりながら、夜は夜間学校に通、若いクラスメートに囲まれながら、アパートで好きにご飯を作って食べる。ご飯を食べるという日常と、ヤクザ家業と夜間学校という非日常を行き来する感じがなんかエモい。 エセ科学のアレルギー論っぽい語りもあったけどそこはご愛嬌で…。 最初に出てきたキューちゃんを使った水茶漬けと冷や汁がすっごい美味そう。時期的にもピッタリなので家で作ろうかなという気にさせられた。
小説家の柚と、隣人の小学生真琴との交流を描いたお話。 真琴は、汚部屋で生活する柚を見て自分がママになると言ってお世話し始める。 しかし真琴が本当は何を考えているのか分からない。。 ママと言いながら、やっぱり子供な真琴と、柚がどんな風に信頼関係を築いていくのか、二人の本心など興味深い話だなと思います。
マンガはデジタル化が進んでいる。 パソコンのハードやソフトが進化し多様化し、 ネット環境も整っていくなど時代は変化したのだから、 それも当然のことだろう、そんな程度に考えていた。 マンガを作る側ではなく読む側の立場として。 「マンガの製作もデジタル化が進んで 楽になったのだろうな」 「背景画とか、写真をPCにデータで取り込んで トレースすればいいんだろうから楽になっただろうな」 程度に考えていた。 「刑務所でマンガを教えています。」 を手にとったときには、そういう感じの考えから 「ああ受刑者もマンガを仕事に出来る世の中になったか。」 くらいにしか考えていなかった マンガ製作の現場とか、マンガ製作を刑務所で指導する事とか、 そこで指導する側もされる側もいかに大変か、 技術を身につけ発揮することがいかに大変か、 特に刑務所で受刑者がそれらを行うには、 乗り越えねばならないしがらみがあり、 意味や意義や責任までを問われるとても大変なこと なのだとか、 読後にようやく思い知らされた。 何重にも重なる意味で、マンガ制作も 刑務所の中の人も、出てきた人も、 このドキュメンタリーマンガの背景も、 それぞれにどれだけ大変な部分があるのかと。 また、そういう点とは別に、 デジタル手法でのマンガ作成の技術が こと細かく解説されており、 背景画ひとつでも、けして写真をトレースして キーボード操作一つで楽勝!というわけではなく むしろメチャクチャ大変なことが理解できた。 そして世の中でPC化デジタル化がいかに進もうと、 人が動く気になるとき、人が何かを成し遂げるとき、 やはりアナログ的な人と人との「縁」が関わっていること。 やはりそういうことなんだろうな、とも、 このマンガを読んで感じた。 今後はマンガを読むときに、 文字通りに背景画の一つ一つがどう描かれているかとか、 そのマンガが完成し出版されるまでの背景がどうかとか、 多様な意味で背景を軽視できなくなってしまったと思う(笑)
ちょうどアンサングシンデレラのドラマ見ているので「おっ」と思って読みました。こちらの舞台は処方箋受付をしている薬局。病院にかかった際に行く人がほとんどな場所ではないでしょうか。 まず登場人物が癖が強い。高圧的な主人公薬剤師・麻生と、ちょっとアホな新人薬剤師・愛莉。しかしその麻生の観察眼と処方箋を盲信しない疑い深さが患者の隠れた苦悩を取り除くきっかけになるようです。「薬局っつうのは処方箋がなくても来ていい場所だ。」という麻生の言葉にすこしハッとしました。(とはいえ何でもかんでも相談しに薬局に押しかけたりしたら迷惑がられそう…と思ってしまうが)
この作品は「ビーチコーミング」という趣味を取り上げています。ビーチコーミングとは、海辺で漂着物を拾ったり、観察したりする趣味のこと。私はこの趣味をマンバ通信の記事で知り、作品に興味を持ちました。 https://manba.co.jp/manba_magazines/11307 そんな趣味を楽しむ女子高生達。 ●ビーチコーミングが好きな旅館の娘・硝子 ●スイスから越してきた碧眼娘・シエル ●硝子の幼馴染で科学部所属・さざれ 今まで一人で浜を探索していた硝子は、シエルにぐいぐい押され、二人をくっつけようとするさざれと三人で海岸に繰り出します。 キラキラした物、不思議な自然の造形が沢山出てきて飽きさせません。地面に視線を這わせて宝を発見するのは、例えば山菜やきのこ、鉱物や化石趣味と似た楽しみでしょうか。 面白い物を見つけて、感じたことを共有し、互いにツッコみ笑い合うのは楽しそう。自ら孤独を選んできた硝子がシエルに明るく迫られながら、人と関わり始める物語は優しく愉快! 恐らく2巻以降、さらに面白くなると思うんですよね。その鍵となるのは、途中参加の ●ちょっと怖い手芸部のすさみん ずっと海岸で拾うばかりだった三人に、すさみんは「加工」という概念をもたらします。そのショックは、素敵すぎて硝子が涙するほど。1巻でも少し出てきますが、2巻以降、拾った物を「加工」する「物作り漫画」に化けていくのか……という観点でも、注目していきたいと思います。 和歌山・白浜(2巻以降、串本も)ご当地漫画としても、注目!
漫画家・沼田純(J)先生が、スーパーマーケットの鮮魚部でバイトとして働いてた時期の実録漫画。チャンピオンで2010年〜2012年頃まで連載していて、鮮魚部で起きたあらゆる出来事をリアルタイムで漫画にしてたので、読んでいてライブ感があり楽しかった覚えがある。職場の人たちも連載のことは知っていて、漫画を読んだ感想をJ先生に言ったりしてた。「もっと可愛く描け!」みたいなイチャモンを言われた場面もそのまま描いてたくらい。 みんな実在の人達なので、いまでも鮮魚部の人達がどうしてるか思い出すことがある。ササキさん、コジマさんの女性パートコンビ、やっかいな中年おじさんのヨシノさん。男前で仕事人だけど、怒ると怖いイナゲ主任。今も行徳のどこかに居るのだろうか…。なんて思うことがある。 あと「3Stars」という雑誌イベントのルポ漫画は豪華な回だったので覚えてる。細川雅巳先生、佐渡川準先生、フクイタクミ先生が登場する。
「どうして人は野外フェスにハマってしまうのか」が非常にわかりみ深く描かれてます。行く前にたてた予定のとおりにならなくても、汗と雨でグショグショになっても、全然寝れなくて疲れが取れなくても、全部終わったときには「来年が待ち遠しい」ってなってるんですよね。自分はハタチ前後にわりとハマった時期があったので懐かしくなった。 そんで、出てくるキャラたちのように「来年はもっとこうしよう」という課題が出てくるので毎年快適な過ごし方が上手くなってくる。ますます抜け出せない。こういうのを生き甲斐にしてる人ってたくさんいると思うので、今年はホント残念でした。。 ちなみに漫画の舞台は朝霧JAMなので夏フェスではなかった。
わたしたちは「あなたにはわからない」と「あなただけはわかるはず」の狭間で生きている。 なんて言うと、ちょっと主語が大きすぎるかもしれないけれど。 わかってほしいとわからないでしょうを揺れ動きながら、世界に折り合いをつけて騙し騙し生きている。わかんないけど、多かれ少なかれみんなそうでしょう?だから、こういう作品に心動かされてしまうんでしょう? 少なくとも、わたしはそうです。 心に闇を抱えたリストカット常習者の五十嵐と、彼女に恋するあまりとある嘘をついて理解者のふりをする要の物語。 恋愛物語とかメンヘラのお話とかカテゴライズしてしまうのがもったいないくらいに、純粋で剥き出しで痛々しくて、人と人の関わり合いにおける大切なものがこれでもかというくらい詰まった作品だと思う。 肌と肌を触れ合わせるだけで伝わることもあるし、言葉を尽くしても伝わらないこともある。どんなに近づいても、好きで好きで仕方なくてもわたしとあなたの間には隔りがあるのだ。だからこそ、実際に理解してくれているか理解しているかはさておいて、手を取ってくれる人がいることが幸せなんだ。 不確かな「わかるよ」よりも、確かな「わかりたいんだ」のほうが暖かいんじゃないか、そんなことを思った。 わかっているけど、わかんなくなっちゃうことに気づかせてくれた作品でした。
+チック姉さんに登場する佐々木と山田回をまとめた本。描き下ろしやオマケページはついてるけど大体は再収録です。まとめて読むと改めて佐々木さんの破壊力の高さに驚かされる。山田の反応や切り返し力が洗練されて行くので、ヤベー奴をヤベー奴として心置きなく楽しめる。佐々木と山田のこれまでを一気読みしたい人が読んでも良いし、+チック姉さんを読んでなくても、常軌を逸したメンヘラに興味があるなら楽しめると思う。
アセクシャル、ノンセクシャルの定義も分からずに、読み進めました。 読後、調べてみて、初めて分かりました。 生きにくい世の中、少しでも理解者が増えるといいですね。 随分前、今思えばアセクシャルの人が『人を愛したことがない!』って言った時に随分驚いた記憶があり、本人にも失礼なことを言ったのではないか心配になりました。
今時こんなこと言うと古いって怒られそうですが少女漫画って「女の子の恋と成長の物語」じゃないですか。最近は違うかもしれないけど往年のテーマはそうですよね?「ジオラマボーイ☆パノラマガール」を読んだ時に「あっ!これめっちゃ少女漫画じゃん!」と思いました。まず主人公が地味で冴えない女の子なんです。岡崎京子もこんな普通の女の子を描くんだってビックリしました。しかも偶然出会った男の子に一目惚れするんです。でも彼には他に好きな人がいるし、久しぶりに再会したら自分のこと覚えてないしで散々なんです。そっからとりあえずヤっちゃうのは全然少女漫画らしくないけど、ヤっちゃってなんとなく一緒にいたらお互い本当に好きになってた…なんてのはリアルな普通の女の子の話として本当にありそうじゃないですか。無理やりだけど「女の子の恋と成長の物語」として当てはまってると思いませんか?
あんまり話題になってない感じでもったいない…。と思ったのでちょっとした感想とかプチ情報を書いてみます。 興味持ってくれる人がいれば嬉しいです。 https://ghostintheshellvrnoh.com ・物語は人形使い遭遇後の素子を捜索する流れ。驚いたのが原作2巻の魂合環(霊能局のひと)とか出てくる。居たな〜。 『ARISE』とか『2045』とかSF前面に出したリメイクが続いてたから新鮮でした。能にするなら原作のスピリチュアルな要素がマッチしてると思った。 ・開幕から「素子は何処(いづこ)…」ってバトーが出てくるのが面白かった。何の媒体でも全然ブレないな。 ・VR映像はすごい。舞台に居るのが役者本人なのか投影映像なのか全然判別できない。本物だと思って見てた素子がサァ…と消えていくところとか本当に光学迷彩みたいだった。 ・能なのに「ゴースト」っていう横文字のセリフが出てくるんだけど、これはバトー役の川口晃平さんのこだわりだとアフタートークでお話がありました。ちなみに川口さんはかわぐちかいじ先生の息子さんだそうでこれもビックリ。 自分は能まともに見るの初めてで知識もなかったんだけど、能に詳しい人が見たら引用元とかもっと楽しめるんだろうなと思った。能・VRの時点で超先鋭なのに更に攻殻が加わって、それでも見事に「攻殻」として成立してたのが一番感動でした。 正直1回見ただけだと「なんかすごかった…」っていうのが大半の感想になっちゃったから繰り返して見てみたい。また上演してほしいです。 他にも見た人居たら色々お話したいです!
この漫画をきっかけに化学物質過敏症を知った人は多いんじゃないでしょうか。私もその一人で「こんな…目に見えない恐怖と戦わなければならない病気があるなんて…」と衝撃的でした。その後にテレビのドキュメンタリー番組で同じ症状がある方を拝見しましたが化学物質に苦しんでる様子はもちろん、それ以上に家族から理解してもらえないことがとても辛そうでした。発症して症状がひどければ今まで住んでいた家にもいられなくなるし、家族が療養先に会いに来てくれても衣服の洗剤の匂いなどに身体が反応してしまえば近づけないんですよね…。精神的な病気なんじゃないかと思われる方も多いらしく、普通の暮らしをしている人にとってはなかなか受け入れ難いもののようです。スペリオールで「ボクらはみんな生きてゆく!」の連載が始まりましたが、田舎暮らしを始められたのも奥様の療養の為なんですよね。改めて「かびんのつま」を読み直してみると、あきやまさんのご両親に病気のことを理解てしてもらえず症状も良くなったり悪くなったりを繰り返されてましたが、今の暮らしぶりを拝見するとあの頃より格段に充実した生活を送られているようなのでホッとしました。
内容はガチの事故物件に住み続けてみるという芸人のノンフィクションもの。 やわスピで連載していたものの気づいたら3巻まで出ており、なんと映画化が決まった。 映画化の情報はやわスピでも載ってるが「映画『事故物件 恐い間取り』8月28日公開」とのこと。タイトルがちょっと変わるんですね。 松原タニシさん、どれぐらい集約されててどのぐらい盛られてるのか(リョウコちゃんの存在とか)わからないけど、本来であればもっと描かれていない期間が長くあるはずで、その細かい描写は映画では説明があるんだろうか?と少し期待。 監督がリングの中田秀夫監督なのでだいぶホラーになる可能性も・・・・ もともと文字書籍で松原タニシ著作として出ている事故物件本があるけど、マンガとどのぐらい内容違うのかわからないです。そっち読んだ人がいたら感想教えてもらいたいなぁ
『ネオ・ファウスト』を読もうかなと思っていたのですが、手塚は何度か『ファウスト』をテーマにしたマンガを描いていると知って、本作から読むことにしました。 作品の詳細は公式サイトに詳しいです。アニメーションチックなキャラクターデザインや動きはフライシャーなどが参照されているとのこと。 https://tezukaosamu.net/jp/manga/418.html 横長三段の形式で描かれるコマは今の感覚だと読みづらい部分もありますが、こちらもアニメのカメラの感覚を意識しているのかな…など想像が膨らみます。 そして物語の方はなかなか難しい…。正直言ってファウストの言動が破天荒すぎてついていけないところがありました。 気の向くまま欲望の赴くままに悪魔メフィストの力を振るい、メフィストすらも道具として割り切って扱う冷徹さはほとんど悪役。「満足」を知らない彼は暴走を続け、罪なき人を手にかけた段階でようやく後悔し始めます。 もとの老人の姿に戻ったファウストは「満足するための努力」をしてきた自分を誇ります。努力の尊さを噛み締めたことで最高の満足を味わった彼はいよいよメフィストとの契約で地獄に連れ去られそうになるのですが、そこを天使に救われ天国へ辿り着きハッピーエンド。 この「努力」、作中ではさまざまな人への迷惑をかけてきた行為でしかないので、正直ピンとこず…。天使の正体もファウストのせいで死んでしまったマルガレーテ王女だし。 人は迷い過ちを犯すものであり、それを認めたうえで本人の絶えぬ努力(野心)に加えて、純潔の象徴たるマルガレーテの弁明があることで救われる…というのが原典ですが流石に端折り気味なのでは…と思ってしまうところもありました。 とはいえ「ファウスト」が大まかどんな話なのかを掴むのにはピッタリの作品だと思います。児童向けに描かれたというバッググラウンドもあってか、非常に分かりやすいです。 本作を踏まえた上で、次は同じくファウストがモチーフになっている『百物語』も読んでみたいと思います。
新しいゾンビ漫画が始まったかと思ったらいつものGTOだった 刑務所編はどうなったんだ? ちゃんとオチをつけて本編に戻れるならいいけど 夢オチだけはやめてくれよ・・・
これに掲載されている「ワシとタカ」と「メーンエベント」はマジで何回読んでもいい。 「ワシとタカ」はタカはたった一人で亡き父親の教えを守り男らしい真の男になるため悪を倒す。悪といっても「タカ」が一方的に決めているの悪かどうかも怪しい。それに対抗して「ワシ」が同じようにタカの真似を続けるがこちらは悪かどうかの判別するしていない。ただ「タカ」に対抗したいだけで行動をする。 最終的に「タカ」と「ワシ」は大げんかをし「ワシ」の引越しにより別れることになるがこの二人だけにしか理解できない友情が書かれてむちゃくちゃ好き 「メーンエベント」はボクシングが題材だが「がんばれ元気」みたいな内容ではないし、おまけに主人公のボクシングの試合すらない。今日が引退試合の主人公にフォーカスを当てて控え室で今日がデビューの選手と試合前から過去の話などしながら進む。主人公のボクシングに全てをかけてきて、色々な事情があるなか引退試合をする事になる。ラスト1ページの全くセリフがないが顔だけで心情が理解できる。
どうしてこういう胸糞爆悪漫画に惹かれてしまうのでしょう。 刺激的だから、非日常だから、逆にリアルだから、どれも当てはまるんですがなんかしっくり来ない気もします。 結局のところ、なんか見たくなっちゃうからくらいのもんで大それた理由なんてないのかもしれません。 順風満帆な生活を送る男女6人組。彼らは高校生の頃、あるクラスメイトに対して凄惨ないじめを行っていました(よくバナー広告でも出てくるこの描写が本当にグロいし胸糞)。 そんな彼らのもとにとあるメールが届き、悲劇が巻き起こる…というお話。 いじめられっ子の復讐劇が今、はじまる!!! という単純な展開でもないんです。 胸糞爆悪漫画だと思っていたらば、意外に一筋縄ではいかない展開に案外夢中になってしまいます。 最終的に誰か救われる人はいるのでしょうか… 必要以上にエログロバイオレンス描写は多いので、苦手な方はご注意ください。得意な方はあんまりいないと思いますけども。
原著はKindle Unlimitedで読めるのだが、何度も数ページで挫折してしまっていた(括弧が多くて意味が入ってこない)。 このまんがシリーズは単に原著をなぞるのではなく、独自のストーリーを展開してエッセンスを伝えるという意欲に溢れたプロジェクト。アンドロイドに人格を持たせる設定で、カントが批判した合理論や経験論の限界を示し、それらを乗り越えるための思想を説明している。 わかりやすさ故にこぼれ落ちるものもあるだろうし全部を理解できた訳ではないが、社会生活を営む上で巻き込まれる様々ないざこざや悩みに対してすっきりした見通しを与えてくれると思う。
まだ読んでるところ4話目だけど、かなりハードで面白い!! 街のヤクザたちぶっ倒しまくって無双していた主人公が、5人の仮面被った男たちに嫁と娘を殺され、自分の頭に銃弾ぶっ込まれて植物状態で15年刑務所にいて、出所して子分にお守りされながら飲み行ったら潰した組のやつに包丁ぶっ刺されて道端に放置されて警察に見つかって連れてかれて、運悪く近くで起きてた一家殺人事件の重要参考人として尋問されたら、刑事が自分の家族殺した仮面のやつと同じ話を始めて・・そして、15年の眠りから意識を取り戻す!!!!ここまで一話!! ここから凄絶な復讐が始まる!!!! 熱い!!熱すぎる!!!! 河部真道先生の漫画は、鎌倉末期の『バンデット』、近未来のディストピアを描いた『KILLER APE』と、それぞれ時代こそ違えど、濃くて熱い殺し合いの物語が展開されてきた。 そして今回、ついに現代! そしてこの土地では過去から鬼憑の伝説があるということで土地の背景と業も背負っている!! これからどうやって復讐していくのか、5人は一体誰なのか、ミステリー要素もありつつ楽しみすぎる~!!! 早くも実写映画化してほしい!
登場人物の目立つ特徴の中から自分に当てはまるものをピックアップしていくと3人ぐらいで割と完璧な自分が作れる。 自分自身が自分の汚さや弱さを一番知ってるわけだけど、このマンガでは様々なシーンで共感させられてしまう。下手にコンボ連携すると気づいたら読み終わっているなんてことも。 主要キャラの5人はもちろん重要なんだけど、モブからの広げ方が割と面白く、さらにそっちにも共感しちゃうことがいっぱいあって人間の心理ってそういうもんだよね、そういうときあったよねってなる。私の語彙力が足りない! とりあえず林×凪を期待してたのに途中からの隣人も応援したくなってしまって複雑な心境です。
童顔の教師が担任で、色んな事情を持った老若男女の生徒たちが集う定時制高校のクラスって設定はかなり好き!ただ短いから仕方ないけどもう少し各キャラの人となりが知りたかったな〜。
野球に詳しくない私でも、リハビリ中に出会う少年のお陰で、伊藤智仁選手の人生がわかりやすかったです。 人生のピークから一挙に地獄に投げ出された時、人間の真の強さが出てきます。 その辛い時期に何を考え、どう過ごすかのか。 愚痴一つ言わず黙々とリハビリするピッチャー伊藤は、常に観客の事を考え、チームのことを考え自分の事は後回し。 身体を酷使しての引退の時は、心と身体のバランスが難しい。 でも、ここばかりは、自分としっかり向き合って後悔しないように決めて欲しい。これからの、人生のためにも。 そして、心の拠り所の妻の包容力、本当にありがたい! それにしても、野村監督の表情筋すごいことになってます。(笑)
読んだと思ったのですが未読でした。 まだ途中ですが感想! この淡々と仄暗い感じ、好きな人は好きでたまらんと思うんですがどうでしょう? 独特の雰囲気がずっとしている気がする作家だなといつも思います。 吸血鬼の話だけど常に屁理屈っぽい(褒めてます)しかも常に実は禁忌と隣り合わせにいるような設定なのにそれを感じさせないような自然さ。 王道な設定なのに作者が違うだけでこれだけ違う、漫画ってやっぱ面白い