主人公は老舗仲卸業者築地大藤の息子で自分の店で扱っている魚が具体的にどのように漁がされたり食べられたりするのを知るたびに日本全国を旅している。 江戸前の旬の原作者と俺の大好きなマッチョ★マックスの作者だから間違いなく面白いだろうと思いながら読んだが期待以上の面白さだった。魚のうまそうな描写、人間関係の問題を一緒に漁に出たり食事すれば解決するといういい感じの内容だった。 木村知夫の料理マンガの魚版を「旬魚礼讃」だとしたら肉版である「肉男(ニクダン)!!」も電子書籍になって欲しい
「山田参助の桃色メモリー」と前後して描かれた作品ですが、女と男のエロよりも心理描写が深くて私はこっちの方が好きです。こんなにトキメクはずじゃなかったのに不覚にもキュンキュンしてしまいました…。前半の「愛と青春のハミガキ」「ヘルスの若大将」「こんにちは☆青大将」はBLっぽい要素が強めです。少女漫画みたいなホワワ〜ンとしたトーンが場を盛り上げてくれています。いいです!タイトルにもなってる「十代の性典」は今の山田参助先生のエロ描写の雰囲気が一番残ってるかも。エロティクス・エフで掲載されたらしいですがコメディーちっくなエロです。後半ラストの「若さでムンムン」はゲイコミックと言ったらいいのかな。濃いです!好き嫌いはあるかもしれませんが絵的な魅力があるのでグイグイ読んじゃいます。エロ以外にも漫画としての試行錯誤もたくさんあって面白いです。
※ネタバレを含むクチコミです。
漫画の世界に放たれた水墨画の白虎は、どことなく粗削りで不器用に映った。美しくて高貴なだけの存在ではなく、弱肉強食の理を必死で生き抜く只の動物だった。 この作品には台詞や吹き出しが一切なく、水墨画だけで物語が進められていく。 描かれている動物はどれも美しい。もふもふの毛並み、ギラギラ輝く瞳、鋭い牙や爪が緻密に繊細に描き込まれている。 そして、作者の画風なのか狙いなのか私の勘違いなのかわからないけれど、粗削りなのだ。どこを切り取っても掛け軸に収まりそうなほど美しいのに、衝動のままに描いたかのような荒々しさを感じる。 だからこそ、今にも動き出しそうなリアルさがあるし、残酷な場面も多いけれど動物達の可愛らしさや体温も感じられるように思う。 綺麗な水墨画を堪能しただけでは、漫画を読んだという感覚は得られない。 美しさだけではない絶妙な揺らぎ感が、この作品を漫画たらしめているのかもしれない。
容姿端麗で、ケンカが異常に強く、周囲からは完全無欠美少女と思われたヒロインが実は「UMA」大好きオタク、というマニアックな設定のラブコメ漫画。なかなかの暴力性と天然さを併せ持つヒロインで、序盤はチャンピオンらしいカオスな展開の話が多かったが、後半はラブコメ度が上がるにつれて普通の青春漫画に変わっていった。見所としては、辻浦さんと主人公のUMAギャグを交えた会話。デート中でもチュパカブラについて真剣に話してしまうのにはが妙なおもしろさがある。かなりの変人ヒロインなのでそういうタイプが好きな人におすすめ。
上条星羅(カミジョウセイラ)は才色兼備の24歳独身OL。 趣味は釣り。それも徹底して一人での釣行に拘っている。 求道者レベルで釣りに打ちこみ楽しんでいる。 あらゆる物事が釣りを連想させ、釣行に走ってしまう。 しかしセイラさんは孤高の「おひ釣りさま」ではあるが、 けして単なる釣りバカとか釣りオタクではないと思うし、 そこが面白い。 実は釣り以外の趣味や娯楽にも精通していそうだと、 いや下手をすればそれぞれの趣味のマニアよりも 詳しいのではと、そう思わせるフシがチョイチョイあるのだ。 例えばナマズ釣りの面白さを、ミュージカル観劇で 感じる面白さと比較して例えたり、 釣りのアワセの醍醐味を野球での豪球豪打に例えたり、 微妙なニュアンスではあるが、他ジャンルの面白さも 色々と尊重しつつも釣りをもっとリスペクトしてくる。 普通の人は広島カープファンの応援スタイルとか知らんし、 釣りと結びつけて考えたりしないし、とも思うが(笑) どこをどうやったら24歳のOLがあらゆるジャンルの 面白さにそこまで精通してしまうんだよ、 しかもそれでも釣りの面白さが一番なのかよ、と あきれてしまう。 そういう意味でセイラさんは孤高で面白くてスーパーな 「おひ釣りさま」だと思う。
映画「リング」「らせん」「女優霊」なんかが本当にダメな私はジャパニーズホラーが心の底から苦手なのだが、これはマンガなのに同じものを想像できてしまった。(「呪怨」もダメだったが近年克服のために見返したらただのギャグに見えたのでアレはもう大丈夫) ぼぎわんの恐ろしさというか理不尽さと、都会に引っ越してこんな事件で警察来てたらそれどころじゃなく調査されるだろとツッコミどころも少々あるものの、コレはこわい。アカンやつでした。 ちゃんと最後まで読み終わって浄化しなきゃと思って読み終わったのに最後の最後でそれはマジでちょっとアレだわ、アレです。 アレ。
マンバ通信でのインタビューから生まれたエッセイ漫画らしい!すごいね 王様ランキングの8巻を読み終わったらレコメンドされたので読んでみたけど面白かった。 自分も振り返ってみれば大きな挫折や自信を打ち砕かれるような出来事があったもので、今の自分を形成しているものやどうしてこうなった(なれた)かを分析しているところは見習いたいものだなーと思いました。 やっぱ絵柄が特徴的だよね、このままいろいろな作品にも手を出してもらって挑戦と経験してもらってまだまだ成長するぜーっていうのを見せてもらいたいなぁ
こちら、フィギュア原型師が集まる工房を舞台にした四コマ漫画なのですが、これが物凄く笑える!ページを進めるごとに積み上がった設定が生きてきて、ぐんぐん面白くなっていく、最近まれに見る爆笑ギャグ漫画です。 △▽ △▽ △▽ オタク語りが止まらなくなる故に普段無口な、フリー原型師の半藤は、尊敬する原型師・桐山a.k.a.滝館おこめ先生が代表を務める工房のメンバーに。 見た目も精神年齢も子供の桐山代表、彼女をうまいこと操る萌え系原型師・斎藤(デブ)、超人見知りな性格と裏腹にマッチョ&クリーチャー系を得意とする女性原型師・羽喰に、メンバー行きつけの喫茶店の店員・実方せっちゃんを加えた面々の、日々のあーだこーだで進むのですが……。 創作愛故の歯止めの効かなさ、顧客からの無茶振りへの対応、メンバー達の濃すぎるキャラクターとそれを普通に受け止めるせっちゃん……そして無口だが心の声の多い半藤のツッコミ!特にオタク心を解する人には、共感と笑いのポイントが多いです。 納期にまーにーあーわーなーいー!の苦しみからワンフェス的なイベント、原型師の3DCG事情等々、楽しい事も大変そうな事も全部笑いに昇華していて、この業界への愛すら感じさせてくれる作品だと思います。そして女性陣がみんな可愛い! フィギュア業界にちょっとでも興味がある人なら、絶対笑えて「愛せる」作品だと思います。 ●試し読み https://sp.seiga.nicovideo.jp/comic/48728
美術の授業で有名絵画の模写をするようにという指示に、模写はただのコピーで芸術の自由が尊重されないとしてボイコットした生徒たちと、教師、そしてそれに巻き込まれてしまった美術部員の一部始終を描いた読切。 その教師もちょっと変わった人で、描かずとも模写も立派な芸術であることをわからせるためにそこに居る全員でレオナルド・ダ・ヴィンチの「最後の晩餐」を再現しようと提案します。 最終的に、全員が腑に落ちるというのは難しかったかもしれないけど、ボイコットの中心人物の青木くんの心には多少響いたのかな。 模写の目的は上手に描くことじゃなくて、その経験だということ。 自分も中学?の授業で有名絵画の模写をしたことがありました。確かシャガールだったと思いますが、自分では絶対に思いつかない構図とか配色を再現するという経験は役に立つとかは置いておいて結構しっかりと記憶に残ってます。 いつか時がたって、みんなとやった最後の晩餐の再現がふとした時にいい記憶として思い出すといいと思いました。いい話だった。
Twitterのタイムラインに流れてきた爆笑PR漫画がきっかけで藤井おでこを知りました。地獄のミサワとか大川ぶくぶとかネットでバズるギャグ漫画家は他にもたくさんいますが、はちゃめちゃなネタでも毒っ気がないところが好きかな。明るい笑いになってる気がします。あとがきに連載当初は「幼女社長」も単行本になる予定がなかったけど、ネットで評判になったおかげで単行本化されたと描いてました。そんな紆余曲折があったとは感じさせられないくらい面白いですね。
荒野・コミューン・荒くれ者たちから想像される、酒・暴力・SEX!みたいな世界観。 彼らが必死に本能のまま生きてる姿は、「松本次郎ワールド」感ある。 ちょっとした裏切りやちょっとした勘違いからオオゴトになるっていう喜劇的な展開もいつもどおりで、主人公がアタオカ気味なのもいつもどおりだなぁと安心して読める。 現代よりも荒廃しているけど未来感があるこういう世界ってなんて言うんだろう、MAD MAX感?(超安っぽくなった気がする)がある世界で、人の命がめっちゃ軽い。 イライザやケンジがいい味出てて好き。
懐かしのエリートヤンキー三郎が40周年で1話限りの復活!河井セイヤとチャーンチャイの銭ゲバ商売エピソードを中心に、大河内兄弟をはじめとした懐かしの面々が登場し、その後の人生がちょこっとだけ描かれている。私の好きな福士くんが登場しなかったのは少し寂しかったが。 以前、阿部秀司先生のブログで「セイヤとチャーン番外編」を掲載してたのだけど、その時のコメントに「あまりに何の違和感も無しに描けた」とあって、その言葉通りセイヤとチャーンの組み合わせは描きやすいようで、連載時とまったく変わらないノリで読めて嬉しかった。 ※ちなみにブログは現在閉鎖されていて見れないです https://ameblo.jp/syujiabe/entry-11209436232.html
ストーリー仕立てなので細かい用語よりも功利主義を身につけた人ならどういう思考をするか、というのが具体的にイメージしやすい。「最大多数の最大幸福」というと弱者が犠牲になるのでは?という気持ちになるが、それはベンサムが意図したこととは真逆であると知れたのも良かった。 トロッコ問題だったり、公衆衛生の問題はまさに現在のコロナ禍で問われたこと(限られた人工呼吸器を誰に回すか、ロックダウンなどの私権の制限が許される法的根拠は何か)だし、人種差別や性差別の話題も目にしない日はない。これを読む限りベンサムは必ずしも思考実験を好んではいなかったようだけど、倫理的なジレンマが起きたときに自分はどうするかという準備はしておいてもいいだろう。 自分の信条と近いこともあり、これをきっかけに3冊ほど功利主義についての本も買ってみた。
みんな大好き清野とおる先生×みんな大好き飯のお話。最高ですね。 おこだわりよりも純粋に飯の話なので「あーわかるわー」とか「やってみたい!」度が高かったです。 好きな食べ物の話って間違いなく楽しいんですが、いざしようとなると「こんな個人的な話して相手は楽しいんだろうか?」みたいに疑心暗鬼になっちゃうことありませんか? わたしはよくあります。暗いので。 なので清野とおる先生のように質問しまくりツッコミまくり時には罵倒したり褒めたたえたりしながらお話聞いてくれる人がいたら最高だなあと思います。 この作品に書かれている飯エピソードはそもそも面白いけど、それをさらに面白くする清野先生すげえなあ…いっぱいお寿司食べてね…と胸が熱くなりました。 とり急ぎセブパは絶対やろうと思いました。
ブラック企業を退職した次郎の転職先は異世界の魔王軍が経営する会社で、対勇者のダンジョン・テスターとして働くことに! 似た題材だと『迷宮ブラックカンパニー』がありますが、より正統派な感じ。 魔王軍のバックグラウンドも悲哀を誘うもので、それに惹かれる次郎のキャラクターもまっすぐで面倒見がよく好感が持てます。人事のダークエルフ、スエラさんもおせっかい焼きでかわいい。 1巻はまるまる研修編、2巻でパーティ編成とエンジンがかかりきっているわけではないですが、単調になりがちな序盤がキャラクターの魅力でがっちりカバーされていて見事。絵も半端じゃなく上手いです。 順調に面白くなっていきそうな安定感があります。楽しみ!
主人公は仙石権兵衛秀久。絵は写実的であり、何より迫力がある。 戦争シーンでコレ程の力を出せる漫画家はそう多くない。また作者は一次資料を中心に よく精査読了してマンガに歴史的知識を盛り込んでいる。歴史の勉強として、また 単純に楽しむためにもオススメである!
日本の戦国時代を舞台に、少女の忍者千鳥とその主君織田信長の天下取りを描く。史実に即しており歴史知識が豊富である。ストーリーは、ギャグが多く盛り込まれ笑える。だが作者は、歴史的資料を多く読み込んでおり非常に歴史の勉強になる!
ツーリングの最中に恋人が急病になり救急車で病院にいく途中にサルに邪魔をされ恋人は亡くなりおまけにサルに「マヌケ」と言われた男とサルの壮絶な戦いを描いたマンガ。登場するサルは人間の女性の欲情したりと会話ができたりスニーカーを履いたりと進化しまくりだし、主人公の武器はヌンチャクだし全編通して誤植なのかそれとも実際のリアルさを出すためにそうなっているかわからないがセリフの勢いはむちゃくちゃすごい。途中からサル側につく人間や人間側につくサルなども登場してずっとテンションの高いまま物語がすすんでいく。 続きが読めるものなら読みたい傑作です
なんというか精度が高い良いところを濃縮した感がある作品。 コマ割りとかフキダシとかにも特徴があり、コンセプトもこれまでの作品よりさらに一貫性がついてる気がする。 百々瀬ちゃん可愛いのが1巻。 2巻は別スレ内でオススメしてもらったとおり雨窪ちゃんが大きくて優しさで出来ててかわいい https://manba.co.jp/free_spaces/24605
亡くなった恵口公生センセイの別名義だったと聞いて。やたら活劇に向いた絵柄だと思ってたのもあってBLでは珍しいと勝手に思ってました。 確かなBL作品なんですがBL要素は尊さなりがほとんどなのでシンプルに尊いです。エロ要素は皆無と言っていいほどの尊さなので世界中の男性に向けてオススメできます。 それよりストーリーの尊さや愛の尊さ、大河の天然壁破壊攻撃の尊さ、マリアの演劇への熱意の尊さなど尊いです。 わずか23歳で故人となってしまわれた。なんということだ。 月マガ連載中だった「キミオアライブ」も未完となってしまったわけで、辛い。 だからこそマンバのような場でもっと知ってもらって、手にとってもらって、出来たら脳裏の片隅にでも残してもらいたいなぁと思いました。 作品のクオリティ、絵の抜群の上手さは本当に23歳って言われても全くそんなふうに思えないレベルです、ていうかマジでベテランの域だと思う。 こういう絵が超上手い先生が作品を色々経て迷走しまくったりして、最終的に元のタッチに戻ったりしていく背景を追う未来が欲しかった。 関係者でもなんでもないですが、お悔やみ申し上げます。 R.I.P.
主人公の泉が子供の頃によく訪れた、祖父が経営する温泉「繁の湯」には、個性豊かなヨーカイたちがいて泉の遊び相手をしてくれた。そこで出会った天邪鬼の娘と「今度来たら一緒に温泉に入ろう」と約束をしたけれど、それ以来祖父の家に来ることがなく高校生になった泉。しかし祖父が亡くなってそのままになっていた家で泉がひとりで暮らすことになるけど、そこであの天邪鬼とまさかの再会…! 泉は半分夢かと思っていた昔の思い出。しかし天邪鬼は約束を忘れずにずっと待っていました。そんな天邪鬼と同棲生活(&温泉復活?)がスタートするみたいです。他の妖怪たちもまた姿を現してくれるのか?
ニューヨークへ、ファッションを学びにきたサチと、ひょんなことから出会うドラァグクイーンのポール達との交流を描いた話。 ニューヨークで夢追いって、やぱかっこいい響きです。 裏で支えてくれる人たちあってこそ表舞台で輝ける人達がいる。 色んな世界を知れるって面白い。 1巻1巻も短いので、さらっと読めるしサチとケンの恋愛模様も気になるところです。
妹にお弁当や夕飯を作ってもらってるけれど、ちょっと足りなくてついつい夜食やおやつを作って食べちゃうマルさんのお話。 ほのぼのしていてハラハラドキドキはなくて、ひたすらお腹が空いてきます。 家族との関係もあたたかくて優しい気持ちになれます。 そして飯漫画といえばレシピの実用性も重要なポイントですが、良いです!! 目新しい料理は登場しないですが、絶対美味しい&再現できるレシピが満載です。 カレーやシチューの残りで作れたり、甘いものもホットケーキミックスを使っていたり、明日にでも作ろうって思えるレシピなのがいいですね。 ひたすら優しい飯漫画が好きなひとに読んでほしい!
どの話にも心に傷を持った女性が登場します。その傷は簡単に癒えることはありません。もしかしたら一生そのままかもしれません。やまじえびね先生の作品を通して見るとまるで血の流れないサスペンスのようです。そうして尚更に彼女達の痛みを感じることが出来ます。中でも表題作の「I'M NOT HERE」は重みのある話です。主人公は心理カウンセラーですが彼女自身も幼少期に兄から性的いたずらをされ、母に打ち明けても取り合ってもらえなかったことを悩み続けカウンセリングに通っています。優しい恋人と身体の関係を持つことはありますが、いつも行為の途中で意識が飛んでしまうのです。実は数年前に事業の失敗で兄は失踪しており、その心労が重なった為に母が急死します。全ての苦しみから解放されたように思われましたが、恋人との行為の時の症状は治ることはなく、タイトル通りの悲しくてシリアスな結末に終わります。シンプルなようでいて絵にもストーリーにも深みがあります。どちらがきっかけでも構わないので気になった方はぜひ読んでみて下さい。
「これを描き上げたら死んでもいいや」と思いながら描いているとコメントがありましたが、本当にその通りでどの作品にも気迫を感じました。鬱屈した学園生活を打破しようとする話が多いですが、悩むことも肯定してくれるような優しさもあります。ヒロインは女から見てもカッコいいと思う女達ばかりです。「バシズム」って「日本橋ヨヲコイズム」ということでしょうか。超ぴったりのいいタイトルですね。
隕石の落下により湖の底に沈んでしまった街。主人公は子供の頃にその街に住んでいた。今は移動販売のコーヒー店を営みながら湖に潜り、忘れてしまった自分の故郷が消えてしまう以前の記憶を思い出そうとしている。そんな時に原因は隕石ではなく人工衛星の落下じゃないかと言う男が現れ、その証拠を探す為に湖の深層部に潜ることになった。表紙のイメージと一話目の印象的にヒューマンドラマっぽい話なのかなと思いましたが、男の登場により疑惑が生まれて謎を解く要素も加わりグッと物語に引き込まれました。水の中にいるシーンがたくさんありますが幻想的な浮遊感があって読んでいてとても心地よかったです。
「α―アルファ―」と「+α―プラスアルファ―」は二つで一つのような作品ですが単体で読んでも面白いです。 ドラマシリーズ『α』を演じるキャスト4人の物語。主人公は大物俳優の父を持つ二世女優の三神妃子。最初は自分でも親の七光りであることに引け目を感じていましたが徐々に才能を発揮しています。作品を演じるごとに共演者の天水キリに惹かれていきますが、最終的に妃子の片思いだけでなく、もっと巧妙な四角関係の物語であることも分かり読み応えがあります。「α」と「+α」を交互に読んでいくと妃子の演技力も上がっているように感じるので面白いです。
「α―アルファ―」と「+α―プラスアルファ―」は二つで一つのような作品ですが単体で読んでも面白いです。 「α」はくらもちふさこ先生らしい学園モノだけでなくファンタジーやSFなど、様々なストーリーが一話完結の形で描かれています。実は、それらは4人のキャストが演じている劇中劇という形のオムニバスなのです。「+α」では演者としてではない素の4人の物語を読むことが出来る、とても面白い構造になっています。連載は「α」を描き終えた後に「+α」を描かれたようですが、最初の単行本は一話ごと交互に収録される形で発売されたようです。どういう読み方をしても楽しいなと思いました。
まさに王道オーケストラ漫画!! 演奏者漫画にあえりがちなすごく暗くて苦しい描写が少なめで個人的に好きな漫画です! オーケストラ漫画ってすごく難しい気がします。 なぜなら人数が多いから、あと音は形が見えないから。 でもそれをうまいこと描写していてスッと感情移入できる、そんな漫画です。 裏サンデー発ですが万人受けする作品ですし、まだまだ面白くなる漫画だと思います。アニメ化などメディア化もしてほしい!!
うい(憂)ちゃんが飼ってる亀のおおとろが可愛くて好きだなーと思っていたら、きき(喜々)ちゃんと思わぬ深い関係でおお…となった。 成年向け漫画誌連載なので注意と書いてありますが、知らずに読んでもさほど問題ない内容です。 ういちゃんのなぜかずっと上を見てる目が気になりますがじきに慣れます。
堅気じゃない顔をしている元・刑事の和(なごみ)さんが退職後の第二の人生としてシャッター商店街に喫茶店をオープンする。客達に顔が怖すぎるから店名を変えろと言われ「cafe和」を「極道珈琲店」にする程、見た目とは違って素直で心優しい和さんを中心に繰り広げられるコメディーです。そういや同じモーニングでは今もオジさん喫茶店マンガ『ミスターズ~私の町のおじさんたち~』が連載されてますね。こっちのオジさんはカッコ良くないけど渋さと癒しがあります。宮本福助さんのオジさんがわちゃわちゃするマンガは間違いなく面白い。あるきっかけで店が大繁盛してしまいあれよあれよとフランチャイズ化して全国展開し、まるで60歳で起業したカーネルサンダースみたいになるっていう最後の展開がめっちゃ好き。オチも和さんらしくて良かった。余談だけどネコのおにぎりも可愛い。
90年代に雑誌掲載された短編が6つ収録されています。90年代ってもう20年以上前なんですよね。奇跡的なことが起きる展開には読んでて時代を感じるなと思うところがありましたが、どれも面白いです。一番好きだったのは表題作の「SNOW」かな。明治時代にアメリカの大富豪モルガンと結婚した芸妓お雪をモデルにした作品。芸妓と男衆の関係っていいですよね。こういうの好きなんだよな〜。これに「SNOW」ってタイトルを付けるのがオシャレだと思いました。あと「紅蓮の剣」も好き。悲しいラストですが。
異世界転生ものですが、設定が適当すぎて 読み進めば進むほどイライラしてきます 壁に当たってはレアモンスターを倒せば全て解決、 危険な世界だと認識しているのに、 危険な状況に踏み込んでいく等、頭がおかしいとしか思えない主人公 これを書籍化しようと考えた編集は無能もいいとこかと
緊張すると吃音になってしまう高校生の風子が喫茶店でアルバイトを始める。最初は失敗ばかりでしたが徐々にひたむきに頑張る風子を目当てに通う客も増えてきて、自信を持って人と接することが出来るようになっていく。作者もコメントに書いてましたが初めは店を中心にした人間ドラマだったのが、途中から風子の成長物語になっていきます。それと同時に、最初から最後まで風変わりなキャラクターが多数登場します。個人的な見所としては風子がどんどん可愛くなっていくところと、もう一人のウェイトレス・みさ子の活躍です。ラストで爆笑してしまいました。
『#1巻応援』 rasu先生の初連載作品。 連載当初から人気で追話が決まり、2章、3章(1巻~3巻 3巻は9/17発売予定)と続き、現在はスピンオフの『辻英司は恋をしない』が連載中です。 rasu先生の作品の魅力は感情表現です。Twitterとpixivで1話掲載されているので気になる方は確認して頂きたいのですが、診察室で声が出てしまった主人公を見下ろす歯科医の表情。 こういう台詞だけではない感情の動き、どう感じているのかを現すその表現力。 そしてその感情表現と直接的な描写で描かれるベットシーンは濃厚です。 舌の肉厚感、受けの三森さんの奇跡のお尻を堪能して頂きたいです。 エロを全面に出した作品ですが、主人公の三森さんと歯科医の悠真くんの関係を丁寧に描いた作品です。
イシヤマアズサ先生の絵はほかほかしていて美味しそうですよね。 お弁当を作ろうと思うことはあれど、朝はギリギリまで寝ていたい人間なのでどうしてもできない。1日2日ならできてもそれ以上続いた試しがない。 スープだけとか前の日の残りを詰めるだけとかなら…って思うのにできないんだからもうしょうがない。 でも、イシヤマ先生のほかほかの絵を見ちゃうとお弁当いいな〜って思います。 前の日の夜から明日はこれ持っていこうって決めると朝起きるのが楽しくなりそうです。 でも寝ていたいから漫画を読んでお弁当気分だけ味わいます。というかイシヤマ先生のお弁当が食べたいです。
テレビアニメ化も決まって、好評‼︎!&好調!‼︎ いつも最新話には予想外の面白さで驚かされてばかりです。 https://youtu.be/J_v6bG-ZUGk 改めてマイナースポーツ「カバディ」を題材とし、迫力ある作画&抜群のストーリーで読者を魅了する熱い王道スポーツ漫画、灼熱カバディのクチコミを書きます。 灼熱カバディの魅力を伝えたい!と思って過去にマンバさん主催のプレゼン大会に2回参加しました。その内容の一部を書きたいと思います。 【参考】 マンバプレゼン大会レポート2018年↓ https://note.com/manba/n/n36cdf65aa204 マンバプレゼン大会レポート 2019年↓ https://note.com/manba/n/ncc6660ba71c4 灼熱カバディの魅力として、 ①キャラクターがとても良い‼︎ ②高い共感性のある台詞が多い‼︎ ③誰かが誰かに影響を与える人間模様が凄い‼︎ を重点的にプレゼンしました。 ①キャラクターがとても良い‼︎は、 まず主人公である宵越君がとても良いキャラクターであると思います。 そもそも彼は最初カバディを知らずに、カバディを馬鹿にしております。カバディを好きな人にとっては敵のような存在が主人公なのです。 99%の読者もカバディのことをよく分かってないと思います。そのカバディを馬鹿にしている宵越君視点だからこそ知っていくのは新鮮で、読者は宵越君と一緒にカバディを理解でき、カバディの奥深さを知る要因になってると思います。 宵越君自身も一見斜に構えた態度をしてるキャラクターなのですが、いちいち笑ってしまうネタを沢山持ち、負けず嫌いと勝ちへの執着、その最善を尽くす姿は大好きになってしまいます! ②高い共感性はとてもあります。 どの話も素晴らしく、マンガや推しを愛したことがある人なら、ヒロ君の「すげー選手が見たけりゃ金を払うし、遠くにだって足を運ぶ。労力を使うモンだろ。」に共感を抱くと思います。みんなお金を払ってますし、労力を使ってますから!! また、最近個人的に面白いと思った話が名もなきキャラクターの視点回でした。この回で、数多くの読者が自分がした部活動を思い出し、思い出を語りました。 自分の経験がダイレクトに響く作品を読めるのは凄いと思いますし、面白いと思ったのは作者である武蔵野先生はインタビューで「熱い部活動とは無縁」と答えているのです。ビビりました…。 【参考】↓ https://comics.shogakukan.co.jp/news/11965 無縁であっても刺さる人(懸命に打ち込んだ人)に刺さる話を作れて、同じく熱い部活動に無縁の私もその物語を楽しめて嬉しいです。 ③誰かが誰かに影響を与える人間模様が凄い‼︎ これは誰と誰をピックアップしても多いと思います。同じ学年同士や先輩後輩だけではなく、「え?そこから?」とあったり、驚かされます。でも、まるで必然であったかのようにシックリ来るのです。変化を与え化学反応を起こす展開には鳥肌が立ちます。 この話をする時に、私は中心的にライバル校であり、2位の実力を持つ英峰高校3年主将神畑さんと、主人公高校の能京高校1年関君の話を出します。 カバディにはルールの一つに体重制限があり、減量に苦しめられている関君の話があります。同じく2m3cm高身長故に減量に苦しめられている神畑さんと関君は合宿編で話す機会があります。 合宿編で関君は神畑さんの仲間を想う「かっこいいところ」や試合で「汗もかけずに命を燃やす」姿を見ることになります。関君が減量に成功した描写は体型でわかるほど小さな描写でしたが、神畑さんの影響あって、成功したと自然にわかります。 また、大会で関君が活躍した時に、強敵との死力の闘いで思い出したのは神畑さんというのが、とても熱く、この描写は是非本編で読んでくれ!!!!!と叫びたくなります。 関君の台詞ひとつひとつに神畑さんのリスペクトがあり、最高です。 そして、これはほんの一つの例であり、もっと沢山の人間模様が展開されております。 以上、3つに絞ってプレゼンしましたが、まだまだ書き足りないことは沢山あります! 漫画としての面白さはもちろん、魅力的なキャラクター、夢中になるストーリー、驚かされる積み重ね、「どーやって勝ち上がるんだよ…」という強敵&絶望、納得できる展開、読了後の高揚感、数々の小ネタ、全てが詰まってる漫画、灼熱カバディです。 アニメがとても楽しみですね!!
表紙買いです。 すごく素敵な色合いと絵柄だったので読んでみました。 画材は鉛筆…?優しい絵柄とタッチでギャップがすごい 受刑者で美容師、いいですね…。 刑務所ってだけで見てくれも中身も同じ人間なのに身構えてしまう気持ちはわかります。 髪はその人の生きてきた長さでもあるしその分いろんな人生を過ごしてきてもいるので切る方も切られる方も考えることが多いんだな、と! うーん…興味深い一冊でした。
まあ3巻まで一気に読むしかないですね、これは。 オオカミと人間と〜外見がもうほぼオオカミなのに「自分は人間だ」と言い張る元友人(兄弟)らの話。 やっぱり3巻ぐらいから色々わかってきて面白くなっていく気がしますね。 ただただカッコいいのでおすすめ!
主人公は老舗仲卸業者築地大藤の息子で自分の店で扱っている魚が具体的にどのように漁がされたり食べられたりするのを知るたびに日本全国を旅している。 江戸前の旬の原作者と俺の大好きなマッチョ★マックスの作者だから間違いなく面白いだろうと思いながら読んだが期待以上の面白さだった。魚のうまそうな描写、人間関係の問題を一緒に漁に出たり食事すれば解決するといういい感じの内容だった。 木村知夫の料理マンガの魚版を「旬魚礼讃」だとしたら肉版である「肉男(ニクダン)!!」も電子書籍になって欲しい