シビライゼーションとかストラテジー系のゲームがモチーフの異世界転生。ゲームのようにユニットを作成して国を強くしていくので、建国ものとはまたちょっと違うテイスト。どちらかというとダンジョン主になっちゃいました系のラノベに近いかな。 ストラテジー系ゲームってユニットを作成して適切に効果的に運用していく、ある種メタな視点で展開していくから、いわゆる物語はなく淡白さもあるのだけれど、漫画になるとそういった淡白だった部分が補われていくので、結構相性いいんじゃないかなと予想。 まぁまだ始まったばかりなので今後に期待。
可愛い主人公がキャッキャしながらギャンブルする・・・んじゃないことは1巻の表紙を見て明らかだと思いますが、表紙の狂気具合を裏切らない内容。 独自のギャンブルで、人間心理を描いているようですが、何しろ主人公のぶっ飛び具合が面白い 描もすごく良くて狂気具合をひしひしと感じることができます。 スピンオフの双も面白いです。
一攫千金を狙ってインドで劇画漫画を売ろうとしたけど失敗した実話です。お金儲けの参考には全くなりませんが、英語もヒンドゥー語も喋れないのにインドに渡って、部屋を探して、現地で人を探して漫画を翻訳して、日本と同じように製本して、道端で売る…結果として失敗に終わったとしても、この偉業をたった一人で成し遂げたガッツには見所があり過ぎるくらいあります。インドに来てから帰るまで、交渉、交渉、交渉…の日々なんですが、それがスムーズにいかないのが当たり前で、私なんかは読んでるだけで体力を消耗してしまいました(何度も単語が出てくるので「ナヒーン(ダメ)」を覚えてしました)。でも山松ゆうきちさんにはお金を儲けたいのと同じくらいの気持ちで「俺が面白いと思う漫画を面白がってくれる奴がインドにもいるはずだ」と思っているピュアなところがあるので、最後まで見届けたくなるんです。スラム街に住んでいるタフなインド人と対等にやっていけるんだもん、あらゆる面でただ者じゃないです。私は自分のことを感覚的に生きる右脳タイプの人間だな〜と思ってたのですが、山松さんの生き方を見ていて自分はまだまだ理性的だったことを悟らされました…。
主人公のプログラマーの男は、お盆休みの帰省中にイノシシに轢かれて死んでしまい、その結果、自身が開発に携わるゲーム「ファイナル・ドラゴン」の世界に転生してしまいます。 開発途中なだけあって、キャラクターの姿がダミーの画像だったり、転生直後に出会ったヒーラーの女性の名前が仮で付けられた「田中」だったりと世界観はどうにも締まらない感じ。 それでもなんとかこの世界で幸せに生きることを望んでいた主人公なのですが、様々なトラブルに襲われながら、“勇者ルート”としてこの世界を救う冒険の旅へと巻き込まれていくという物語です。 この作品、主人公の名前が「ルート権限」の"ルート"から来ていたり、道中で見かけたバグをデバッガーの如く修正して回ったりと、ゲームネタが多く盛り込まれている作品です。 いろんな種類のバグが現れては主人公にトラブルをもたらす、その様子も転生モノとしての目新しさを感じさせる作品なのですが、それ以上にタイトルにもある"ハーレム"の要素が1話の途中から強烈に打ち出され、作品の世界観は一気にアダルトな方向、シギサワカヤ作品の世界観に引き込まれます。 ファンタジーの世界にバグなどのゲームの要素、そして主人公を取り巻く愛憎劇と様々な要素が混じり合った唯一無二の世界観の作品です。 1巻まで読了
吉田戦車先生の漫画は好きだった。 「戦え!軍人君」「伝染るんです。」とか連載時に リアルタイムで読んでいたし。 そのころに勤務していた会社での 営業車のキーには、かわうそ君キーホルダーをつけていたし。 好きだった、と過去形で書いたがべつにそのあとに 嫌いになったわけではない。 なんとなく手にする雑誌や本に吉田戦車先生の連載がなかった、 みたいな感じで気が付いたらずいぶん読んでいないなあ、 と思う感じになっていた。 そんな感じで何十年もたって、そしたら あの不条理漫画のパイオニアの吉田先生が なんと「育児漫画」を描いている、と知り、 驚いて読んでみた。 想像していたよりもかなり良いお父さん、 楽しい育児日記、で面白かった。 現実には育児は凄く大変だったりしたのだろうけれど。 それでもなお、あの不条理テイストも時々混じった 独特な育児漫画で、ああ吉田先生、健在だな、 とチャンと楽しめてホットした(笑) 他にも、 ・奥様の伊藤理佐先生も相当に個性的な人であり、 なおかつ夫婦ともに大酒飲みなのに、とりあえず 飲むときは飲む飲まないときは飲まない、という 育児優先での生活をしたのは立派。 ・ところどころで親交のある漫画家の先生が ゲスト参加みたいに登場してきて面白かった。 などとも感じました。 まだ第一巻しか読んでいませんが、結構ハイペースで 第一巻で妊娠・出産・新生児から一人歩きするところまで 行っています。 全5巻だから小学校に通うくらいまで漫画になっているのかな? この先も読むのが楽しみです。
飯系コンビニコミックにはだいたいこの漫画が掲載されていて、読むたびに優しい世界に心癒されます。 お父ちゃんとお母ちゃんに愛されてのびのび暮らすしーちゃんがかわいいんです。わたしは幼い頃からしーちゃんと呼ばれていたのでよけいに懐かしいし大好きなのですが、昭和に思い入れがあるひともないひとも、懐かしくてあったかい気持ちになりはずです。 (昭和生まれではあるけど)小さい頃からトーストはトースターで焼いてたしインスタントラーメンもパスタも炊飯器もあったけど、新しい食べ物や生活に憧れる気持ちは今も変わらないと思います。お洒落なものに憧れながらも、お母ちゃんの作る素朴なごはんがいちばん美味しかったり…。これっていつの時代にも通じるあるあるなんじゃないかなあ。というか、時代が変わっても家族や大切な人とごはんを食べるあたたかさは変わらないでほしいなあと思いました。
始まったばかりなのにもう「終わってほしくない」と思ってしまうような、眩しくて純粋で懐かしい青春物語。少女漫画とはまた違う意味で胸と脳がキュンとする良さがありますね。こういうのは自分が何歳になろうと読めるし、読みたい。 親の再婚によって同居することになった男子と女子ふたりが主人公だけど、そういう設定から想像できるストーリー展開はほぼないと言っていいです。男はこう・女はこうという古い既成概念に全くとらわれないキャラクターづくりもとても魅力的。女の子の主人公・アミさんは北海道訛りが爆発しているけど、完全に彼女の個性として確立してるし、それぞれがそれぞれに夢中になれる世界を持っていて、その世界を壊すような人は出てこない(1巻の時点では)。 あまりにもキャラクターたちが自由に動き回って楽しく暮らしてくれるので、こちらも日々の息苦しさや締め付けから開放されるような気分になりますね。
カーボンで弓を作るシーンがあるのだが、カーボンに靭性はほぼ無い。もし撓ったなら元には戻らないはずだが。 リアル風だか半分ギャグ漫画。
1988年に漫画アクションに連載された江戸時代初期を舞台としたおちゃらけ剣豪もの。 全体的にはギャグ寄りな雰囲気なんだけど法人の過去や幕府の陰謀など所々シリアスなトーンも垣間見える。主人公・吉本良明の 世の中ナメ郎な豪快さ好き。「スリーマイル・吉本」とか「げんぱつ」は笑うわ。ヒロインの笹月さつきもかわいいしエロいし。 ヤケクソっぽいメタネタも味わい深い。 唖然としか言いようがないTHE☆投げやりなラストも必見です。封建的な江戸の世に中指を立てるロックさ、カッコいいぜ。 よしもとよしともの数少ない長編作品。 この時剣豪ものを描いたのは一緒に呑んでた白山宣之の勧めで時代小説をいろいろ紹介してもらったらからと何かのインタビューで答えてました。 あと、2chの古いよしもとスレによるとアクション連載時は現代の日本に坂本と良明がタイムスリップする…って展開だったとか。いずれ国会図書館行ってそこんとこ確かめてみたいところ。 マンバに登録された1988年に出たものと1999年に復刊された版の違いだが、 前者は表紙が自筆で極めて短い一言コメントが巻末にあり、後者は表紙が細江道義でいしかわじゅんの辛口な解説が載ってるというのがそれです。 じゃ、股。
※ネタバレを含むクチコミです。
異剣っていうめちゃ強武器というファンタジー要素、その剣が各地で戦争を引き起こしてるっていう戦記要素、食い扶持稼ぐために偶然発見した古城を拠点に荒野を開拓しながら酒場を開くビルダーズ要素、取り立てて強みはないように見えるのになにやら運命を託された主人公という王道要素など、面白くなりそうな要素がたくさんで今後が楽しみ。今も十分面白いけど、仲間が増えていけばますます面白くなっていきそう。まだ出たばっかりだから、長く続いて欲しい。
こいつらの日常ずっとみてられるわ
戦後の煤けた街に生きる男たちの生きざま、人の営みストレートに描いていて、悲壮感よりユーモラスで力強い生活感をリアルに感じる事ができる作品でした。
いゃぁ、ぶっちゃけ出生率が下がろうが「私」の幸せには関係無いじゃないですか?だから百合同棲で幸せになれるならガンガンすれば良いと思うし、足立区は滅びれば良い※(追記あり) 『同棲生活』の社会人女性カップルは、少しのすれ違いや言い合いなんかはあるけれど、深刻な対立にならない。なので、現実の荒んだ日常に疲れた人の癒しになるし、なんなら女性同士の同棲に夢を見られる。 ……百合同棲で、自分も幸せになれるかも?って。 ただ難易度高いと思うのは、お互いを「責めない」事。例えば片方は料理苦手だし、仕事のコトをグジグジ愚痴る。方やタバコを吸ったりして、互いに喧嘩になる要素はありそう。それでも互いに「愛されている」という自信(作中では「慢心」)があるので、逆にどこまでも相手を赦し愛する。 大きな情動は少ない代わりに、どこを切り取っても楽しさしか無い。良いパートナーに巡り合えた二人の、日常の遣り取りをただただ眺めて、幸せになる作品です。 攻め受けがくるくる入れ替わるエロ要素も、トキメキいっぱい!(俗に言うリバですが、二人の関係は対等なので、割と自然です) ※「足立区は滅んでしまう」発言については下記記事を参照下さい。 https://www.google.co.jp/amp/s/www.tokyo-np.co.jp/amp/article/61336 ※追記:その後2021年代4月1日に、足立区でパートナーシップ・ファミリーシップ制度が施行されました。カップルに子供がいる場合、家族として証明するという、もう一歩進んだ制度となっているそうです。 区の真摯な取り組みに敬意を表すると共に、足立区が全ての人にとって住みやすい地となる様、祈ります。 https://www.tokyo-np.co.jp/amp/article/95246?__twitter_impression=true
読んだのはだいぶ前ですが今でも印象に残っていてたまに思い出す。 なるたるより前だったと思いますが、負けず劣らずな残酷さ・・・でも美しい・・・ やりきれない気持ちになりたい時読むといいかも。私も最近読んでないので電子で買おうかな。
なんだぁ!?と思ったらかわいらしい話だった。 なるほど、タイトルが振りになっていたとは。
黒ギャルの玉緒ちゃん、言葉も行動も可愛すぎますね。どハマりしました。 自分の気持ちに素直で、とっても素敵な女の子。 玉緒とらくぴ(彼氏)とのお話です。 見た目ギャルなのに、内面はとっても古風で真面目で、らくぴ一筋で、友達にいたら好きになりますね。 玉緒の友達のさわちゃんも玉緒思いですごく素敵。 トラブル解決するたびにみんなの絆が強くなるし読んでてこちらも元気になれる。
初期は世界でのトラブルを知力・体力を駆使して交渉して解決していくが徐々に世界には行かずに町内のトラブルを解決していくようになっていた。面白いんだけど交渉人ということを期待しすぎたのかもしれん
100のリアルと100のわかるが詰め込まれている…!! メイクって自分のためにするんです、そうじゃない人もいるだろうけどわたしはそうです。なのでこの作品のすべてにわかるわかると頷いてしまいます。 メイクが濃いと言われてもそんなん好きにさせてって思う。すっぴんが千原ジュニアって言われて喜べるかはさておき、すっぴん変わらないねって言われるよりもメイク上手いねって言われたほうがテンションあがる。推しの色でメイクしたりネイルするの楽しい!! 100わかる!10000000わかる!! モテるためにとか好感度狙いのメイクもいいと思うんですよ、どう見せたいかっていうのは個人の在り方なので。 つまりはどんなメイクであれ自分のテンションが上がればそれでもう勝ちなんですよね。 メイクなんてしたくない鬱陶しいという人はしなくていいし、ゴリゴリにしたい人はそれでいいし、みんな髪の色も目の色も肌の色もなんでも好きなようにできる世界になってほしいです。 みんな好きなことしたらいいですよね、なんてでかいこと考えちゃうくらいには素敵な漫画だと思います。
復活まだですか?
「ひらけ駒!」の続きかと思って読み始めるとそうではないのでガッカリするかもしれない…。これは途中で連載が終わってしまったことに対する南Q太先生のリベンジなんだと思います。最初は主人公の宝くんが将棋にハマり出した頃から始まるので「ひらけ駒!」と内容が重複してしまうのですが、2巻の後半くらいから宝くんが中学生になり奨励会の入会試験を受けるエピソードが始まります。あとがきには『思い描いてたところまで描けました』とありました。実際に南Q太先生の息子さんが将棋をされているそうで、最終回は現実とリンクするところがあったんだろうなと思いながら読みました。しみじみ。
これって南Q太先生の初めての週刊連載だったんですね!その週刊連載が大変だったことは「ひらけ駒!return」のあとがきに書いてありました。力作揃いの週刊モーニングでは不評だったかもしれないけど、私としてはすごく面白かったので8巻で完結されてしまったのは残念です。まだ幼稚園に通ってるくらい小さい子がとっても強かったり、ふんわりおっとりしてて美人な女流棋士さんがめっちゃ強かったり、印象的だったあのキャラクター達はあれからどうなったんだろう…と気になってしまうことはたくさんあります。でも、今までルールも知らずに色んな将棋マンガを読んできた私にとって、初めて自分も将棋をやってみたいと思った作品でした!主人公の宝くんのママが見よう見まねで将棋を覚えてハマっていく姿を見ていたらマネしたくなり、今はアプリをダウンロードして勉強しています。将棋が強い子は「算数が得意!」とか「頭がいい!」なんてイメージがありましたが、宝くんを見ていてそういう自分の思い込みが払拭されていくのが快感でした。何かに熱中することのドキドキと挑戦することのキラキラを味わえます!
様々な形の〈百合同棲〉を描いた短編集。内容は同棲あるある、というよりは、こんな同棲あったらいいなぁ……という感じ。 同棲をリアルに描けば、相手の嫌な面やすれ違いが〈悪く〉作用するシーンを描かなければいけないかもしれないが、創作物ではそういうの勘弁、と時々思うのも事実。 この作品では多様な二人の関係性が、気持ちをちゃんと通わせて幸せに解決する瞬間が、何度も描かれる。全体通して概ね幸せ。オールカラーの誌面は、明るく淡い色調で纏められ、同棲が楽しい・ときめくという読後感で満たされる。 上手いこと言うシーンや百合名言も多く、幸福百合の関係性教科書として、幸せに安堵したい人に読まれて欲しい。
題名と表紙が気に入ったので読んでみた。 主人公の女生徒が学校を支配していく様が面白かったです。
ラジオで面白いと聞いたのをきっかけに読みました。 主人公の画眉丸が始めから強く、情が厚いところが魅力。その他のキャラクターの設定がストーリーが非常に好みでした。
鈴木翁二を好きと言っていいほど詳しくはないのですが「オートバイ少女」は10年くらい前に買って以来、度々の断捨離でも手放すことなくずっと本棚にあります。でもどうして鈴木翁二を知ったのかも忘れてしまったなぁ…。ガロに興味があったからたどり着いたんだろうか。久しぶりに読んだら初めて読んだ当時よりもグッとくるものがあったり、これはどういう意味なのかよく分からないと前にも思ったことを思い出したりしました。表紙の人魚と少年は内容と一切関係ないんですが鈴木翁二の世界観ってまさにこういうことですよね。オートバイに乗る少女の反骨精神とか、お金がない中で迎える正月の侘しさとか、言葉じゃなくて絵で詩的に伝わってくる感じ。絵の魅力がすごい。私が小金持ちになったら絵を購入して一緒に暮らしたいです。
ある日突然、何も言わずに婚約者の功一が失踪。その3年後、主人公のもとに事故で死んだという連絡が来るところから物語が始まります。 なぜ・どこに・なにをしに、が主人公も功一の家族も分からないなか、わずかな遺品を頼りに、彼が失踪してから亡くなるまで何を思い生きていたかを辿る旅に出ます。 面白いのが、神奈川→和歌山→埼玉→沖縄→東京と渡り歩くのに、目的地ごとに主人公含めた家族がバトンタッチしながら行くところ。それぞれに生活があるため、その旅に没頭するわけにはいかないのです。そこがとても現実的で良いのと、その場所に赴いて功一のことを知る人と話をすることで、それぞれがそれぞれの功一に対する思いの変化を見ることができます。 この作品が何を言いたいかは、あとがきにしっかり記されてます。父親が失踪してから自分を犠牲にしてずっと我慢をしながら生きてきたように見える功一の人生が幸か不幸かは、功一にしか、決められないのです。
このあいだ新刊ページで見つけたのがこれ。レトロな絵柄でオシャレなデザインの表紙だったので邦キチ映子さんタイプの最近の作品かな?と思いきや、調べてみたらなんと1972年の少女漫画。 >「型破りなヒロイン、アニー・モーガンはカワイイのにケチでガメツイ女の子。モーガン財閥のご令嬢でお金持ちなのだけれど、父から20歳までに1万ドルためられない怠け者には、財産を譲らないと言い渡されていた。将来の遺産相続権を得るため、アニーは日々、小銭を稼ぎつつ、常にビジネスチャンスをうかがうのだった!」 というあらすじがメチャクチャ良かったのでソッコーで買ったのですが、期待通りの面白いコメディでした。 https://i.imgur.com/o6UDV1b.jpg https://i.imgur.com/AHhVyzl.png **【アニーの小銭を稼ぐ執念が半端ない】** 6歳のときから10年間お金をためているというアニーは、現在目標金額の半分である5千ドルまで到達。忍たまのきり丸ばりの商売っ気の強さで、24時間息を吸うように小銭を稼ぎまくっている。 宿題代行業で顧客を獲得するため成績1位を維持したり、イケメン・ラフティが溺れているときに救助用品を売りつけようとしたり(ちなみに5ドルだと藁1本、10ドルなら空気の抜けた浮き袋)と、ラフティから懐中電灯を借りて電気代を浮かそうとしたり、ドケチな商人根性は筋金入り。 あまりのドケチ商売人ぶりに、アニーのことを財閥令嬢だと知らない人も多い。 まったく恋愛要素がないこのお話の中で一応アニーのヒーローポジションというか、イケメン枠で登場するラフティもまた、アニーの正体を知らない。 **【アニーと似て非なる生き方 逆玉狙いのイケメン・ラフティ】** マイアミにあるアイスクリーム屋の息子・ラフティはなかなかスッキリした見た目に成績優秀・スポーツ万能という少年なんだけど、彼が人一倍努力して女の子が好む条件を揃えた理由というのがお金持ちの女の子を捕まえるため。 https://i.imgur.com/F7kfS3w.png 1代で財産を築いた父のように自分の力で1万ドル稼ごうとしている少女・アニーのカウンターが、逆玉のために自分磨きをするイケメンという構造が面白い。 ちなみにアニーはラフティのやり方にあんまり納得はいっていないんだけれど、決してムキになって相手を否定したりせず >「人それぞれやりかたがちがうわ とにかくわたしはわたしのやりかたでお金をためるの」 と、相手を尊重して自分のやり方を貫くところが素敵。 物語の中で、ラフティはことあるごとにアニーに金を巻き上げられる(たまーにやり返すところが面白い)んだけど、2巻の最後の方になってついにアニーが財閥令嬢だと知ってしまう展開がしっかりあるのでお楽しみに。 **【ドケチ・アニーの名セリフ集】** >「ようするに頭はかざりじゃないのよ」 ラフティの父のアイスクリーム屋を勝手に手伝い、全部売ってみせたアニーが言ったセリフ。もちろん、手数料としてしっかり3ドル貰っていった。 >「くやしい 1割もらって逃してやればよかった」 空港でトランクを拾ってやった相手から謝礼の1割をもらおうとしていたアニー。しかし相手は公金横領の犯人で警察に捕まってしまいこの一言。 >「わかった? お金ってのはこうやってもうけるものよ」 https://i.imgur.com/6FDVVBK.png 隣人の壁ドンに腹が立ったラフティが隣の部屋に文句を言いに行くとなんと隣人はアニーだった。驚いたアニーが貯金箱を割ってしまいお金を拾い集めるが5セント足りず、ラフティの身ぐるみを剥がしてまで探しているところにラフティの友達がやって来る。ラフティは焦るが、みんなは服まで借金のカタに取られたのだと誤解しアニーはすぐさま「3ドル返して」とのたまう。これを断れば当然、ラフティの紳士の名にキズがついてしまうわけで…。流石アニーの手腕は鮮やか。 **【Netflixで実写ドラマにならないかな…】** 「1万ドル稼ぐ」というテーマがキャッチーでわかりやすく、アニーとラフティの掛け合いが小気味よいので米ネトフリで旬のティーンの俳優を揃えてドラマ化してほしいくらい。 舞台を現代日本に変えてドラマ化しても面白そうなのでテレビ関係者の方に売り込みたい。(身の回りに関係者とかいないけど) アトム ザ・ビギニングみたいにリブートで再コミカライズとかもありだと思います…! メディアミックスで成功する可能性をビンビン感じる完成度の高い作品なのでたくさんの人に届いてほしいです。
にわかファンなんだけどキャラ崩壊が激しすぎて、読むのキツくなってきた。 他のファン的にはどう?
人と人ならざるものの境はどこにあるのでしょう。人を殺したら、親を殺したら、人を食べたら、人ならざるものになってしまうのでしょうか。 飽食の現代においても愛やら道徳やらだけで腹いっぱいにはならない。そこかしこに死体が転がる飢饉の中、生きるために我が子を焼いて食おうとするものを誰が責められようか。 そして、母に焼かれた憎しみだけを携えて獣のように生きるアシュラを誰が責められようか。 人として生きることはアシュラにとって救いなのだろうか。 和尚や若狭と出会わずに、憎しみのまま生きて死んでいく方が苦しくなかったのかもしれない、と心の奥の方で考えてしまう。 愛とか幸せとかそういう類のものは気づかない方が生きやすいような気がする。 それでも、人として生まれてしまったなら人として生きていかねばならない。 ただ生まれて死ぬことがこんなに酷だなんて、人は難儀な生きものだなあ…。 救いも何も考えず真っ当に生きて真っ当に死ぬ、それ以外に人の道は無いのかもしれない。 ということは結局救いがないってことなの?なんて疑問も生まれてしまうけれど。 人として生まれてしまった以上は人として生きていかねばならない。それ以上でもそれ以下でもない。 今の私が受け止められるのはそれくらいです。
のぞき屋は好きで読んでいたけど、タイトルに「新」がついているのが出ていることは知らなかったです。盗聴器を仕掛けるシーンなどハラハラしながら読める内容です。
イェーイ私アリサ!目が覚めたら目の前に美人のお姉さんが。何か私、三年間の記憶失っててお姉さんは恋人なんだって!ウソーお姉さんめっちゃ好みだし私よくやった!でもどんな風に同棲してたか思い出せない〜! ♡♡♡♡♡ 概ねこんなノリで、アリサは記憶喪失をモノともしないポジティブさで、年上のマリさんとの同棲を再開。 関係を再構築しようとする二人に立ちはだかるのは、元の関係の「捻れ」。 年下で記憶の無いアリサを引っ張らないといけないマリさんが、何故かモジモジしている。どうやらかつてマリさんは「引っ張られる」方だった様で、キスの仕方すら忘れているアリサと向かい合って固まってしまう……みたいな様子は初々しくも焦ったい。 アリサはおバカだけれど超ポジティブ。真面目なマリさんを引き摺り回して、周囲も明るく認めさせて、関係を前進させる様が楽しくて気持ち良い。しかしこと「性」に限っては、十代の知識と恥じらい。そしてマリさんにガンガンエロい事していた「昔の私」に嫉妬する羽目に……可哀想だけれどウケる。 記憶喪失は重くは描かれないが、二人の捻れは意外と尾を引く。互いに好きすぎて、体の関係も持ちたいのに、望む形になれなくてあたふたするエロコメディは、見ていてあ゛ーーってなる(語彙力… アリサのおバカテンションにソワソワしっぱなしになる作品。お願いだから、二人のエロを暴露するのはやめてあげてよ!
とにかく意志が弱く、減量も失敗続きの主人公・耕作が、偶然出会ったシスターと恋に落ち、またそれを糧にしてリベンジマッチに燃える所がアツい!
『イケ田くん』好きだったので新作読めて嬉しい! 異星人の侵略が中断されたことで職を失ったヒーロー緋色順。同じ理由によって地球で行き場をなくしていた怪獣の就活をひょんなことから手伝うことに。 真面目に取り組む怪獣に心動かされていく緋色の姿は『イケ田くん』とも重なるところがあるかも。ふざけてるようでいてキャラクター同士のコミュニケーションが真摯に描かれるのが好きです。もちろんキレたテンポのギャグも健在。怪獣の履歴書ヤバい。 クライマックスで怪獣が緋色に感謝を伝える場面は緋色と一緒に思わずウルッときました。「戦いは続いていく」ことをあったかく描いたオチもよかったです。 次回作も楽しみにしてます!
ホラー漫画においての個人的な好みでいうと、恨みとか復讐とかいうものより、なんかわかんないけどとにかく怖い!!みたいな方が好きなので、この「貝殻」でいうとちょいちょい挟まれるギャグによって怖さが和らいだからか、少し期待とは違ってました。「穴を覗いたら…」みたいな演出はゾクッとしました。
尊いウブさがここにはある。 普通にご飯のレシピマンガとしても良さそう! 社会人一人暮らし系のレシピもいいけど、大学生の方がより手軽で安い材料で工夫してる感じがしますね。 実際作ってないから味はわからないけど、作中の絵では美味しそうで素敵です!
メカトロウィーゴのメカデザインが前から好きだったので、漫画になったと知り早速読んだんですが、これほど高次元すぎる内容とは思わずストーリーについていくのが大変でした。メカトロウィーゴの魅力よりも、敵キャラクターや謎のウイルスモンスター、それらがもたらす絶望的展開に対する恐怖の方が遥かに上回ってしまった… 少年向けロボット漫画のテンションで読み始めるとめちゃめちゃ痛い目に合います。「大脳皮質」とか「完全量子力学」とか「量子もつれ」「右半身が高次元に属した人間」そういうのにときめく人にはたまらないくらい突き抜けてるとも言えます。 メカトロウィーゴ好きな人に、メカトロウィーゴ漫画とはこうあるべきなのかは聞いてみたいところです。
周囲の漫画好きに勧められて読んだけど、全くとんでもねぇもん読ませてくれたなと思う。この漫画を読む楽しさというのは、冬季オリンピック期間中に日本が善戦しているマイナー競技にハマる現象に似てるかもしれない。カーリングとか。 最初は何やってんだか全然わからなくて、「いったい何を見せられているんだ」って感じなんだけど、見てるうちにだんだんルールが理解できてきて、お茶の間で「いや〜あそこはあっちでダブルテイクアウト狙うべきだったよ」って、覚えたての専門用語使って語っちゃう感じ。 それと同じでこの漫画もわかるとスゲー楽しい。メチャクチャ楽しい…!! ということは逆もまた然りで、「埴輪土」について右も左もわからぬ状態で読む1巻はメチャクチャ大変。 それでも登場人物たちがガンガン使いまくる専門用語を1つずつ覚えて、埴輪土について自分の力で読み解いていくのが本っっっ当に楽しいので、これから読む人は1話で挫折しそうになっても最初の大きな戦いが終わる第1部(4巻)まで読みつづけてほしい…! 絶対ハマるから。 https://i.imgur.com/XxUQMWP.jpg (△『古代戦士ハニワット』武富健治 1巻1話より) とりあえず1話は 「長野に光撃型か剣技型か不明の謎のドグーンが現れ、仮具土の埴輪徒である主人公・仁は、幼馴染の主巫女・クマリとともに蚩尤収めに臨む」 っていう感じなんだけど、わかるように説明すると 「長野に突然ちょっと大きい人間くらい(2m大)の土偶が現れて怪力や超能力で街を破壊したり人を殺し始めた。それを止めるには巫女の舞や祈り、そして戦いでおもてなしをして土偶の魂を鎮めて帰っていただくしかない。巨大土偶と戦うため、霊力の高い青年は巫女とシンクロすることで土でできた鎧にその魂を憑依させ、遠隔操作型の仮面ライダー的な戦士となる」 という感じ。 >【用語解説】 「蚩尤(しゆう)」…2m大の土偶のこと。一般にはドグーンとして知られている。 「特殊祭祀」…土偶に帰ってもらうための儀式。蚩尤収め、魂鎮めとも言う。 「埴輪徒(はにわと)」…埴輪土を操る強い霊力を持った男性。 「主巫女(あちめ)」…埴輪徒が埴輪土に憑依する際、ともにシンクロして力を貸す霊力の高い女性のこと。 第1部(4巻)を読み終わるころには、あのさっきのわけわからんあらすじが全部問題なく理解できるようになっているので安心してください。 (もはや完全に理解しきった今となっては、序盤のわけのわからぬまま置いてけぼりにされる感じがある意味心地よかったなとすら思う) ちなみに自分が作中で一番好きシーンは、3巻で真具土の埴輪徒である凛の戦いを警官隊が警備しているとこ。 >「神主も…正面のドグーンに向かって祈っている…!」 >「前のときと違うぞ…!!」 という警官のセリフに「だよな〜〜!?!!!」 と激しく共感してしまう。 気持ちメチャメチャわかる。だって昨日の人たちはドグーン(敵)じゃなくて味方側に向いてお祈りしてたし。「えっ!? 前のときと違う…!」ってなりました。 https://i.imgur.com/QmX2WPa.jpg (△『古代戦士ハニワット』武富健治 3巻22話より) いきなりわけわからん状況に放り込まれた警官そして読者が、現場でただじーっと儀式を見守り続けた結果、いつの間にか「埴輪土」について学習して理解し始めている…っていうこの感じが最高に冬季五輪観戦で好き。 ここまで専門用語が難しい的なことを散々書いてきたけど、もちろんただ難解なだけでなく ・変身ヒーロー×神道の面白さ ・シン・ゴジラを始めとする様々な特撮映像作品からの影響 ・緊急事態なんだけど神事なので準備にやたら時間がかかるシュールさ ・車社会の地方都市を自家用車で移動しまくる実家のような安心感 (「あっ 鶴ちゃんとこのリーフだ!!」って子供が当たり前のように知り合いの車種把握してるとこ最高に実家) という感じで、マジで魅力にあふれている作品なので漫画好きなら絶対一度は読むべき…そしてこの感覚を味わうべき! 2021年、鬼滅と呪術のあとに古代戦士ハニワットブーム来てほしい…!
現実にいる「ザ・シーツ」っていう吉本興業の若手お笑いコンビのコントが原案になって、そこからその二人のキャラが歩きだして連載になっていったという漫画。 瀬尾と北中、違う意味でぼっちだった二人が出会い、交差するはずのなかった二人だけの青春が「いぬ」から始まる。 単純に男子高校生の日常を描いた青春ものとしてクオリティが高い。 ちょっとかっこつけてて不良っぽく見える瀬尾は人見知りだけど普通にいいやつで、マイペースで若干浮いてる北中も人懐っこくていいやつ。 そんな二人でいろんな所へ出掛け、遊び、話してともに時間を過ごす。 すっごい良い時間なんですけど!! この二人の行く末をずっと見ていたい。 試し読み https://www.pixiv.net/artworks/87625339 元ネタになったコント動画 https://youtu.be/DR28yHow0SY
様々な性別、性癖、性的指向を持った人が集まるハプニングバー「BAR California」。 おっと、今日もなにか事情を抱えた方が入店されたようです…。 と、いった感じでオムニバス連載でいろんなお客さん同士の組み合わせを見せてくれそうでいいですね。 58種類、いやもっとあると言われるセクシュアリティ。 ハプニングバーでは世俗のしがらみはすべて解放していいんだよ、と言われているようで救われる人も多いんじゃないかな。 いろいろ落ち着いたら一度くらい行ってみたい。 零話プロジェクトの読切『私季、折々と』から半年経たずに連載化! 読切版→http://www.moae.jp/comic/reiwaproject/17
シビライゼーションとかストラテジー系のゲームがモチーフの異世界転生。ゲームのようにユニットを作成して国を強くしていくので、建国ものとはまたちょっと違うテイスト。どちらかというとダンジョン主になっちゃいました系のラノベに近いかな。 ストラテジー系ゲームってユニットを作成して適切に効果的に運用していく、ある種メタな視点で展開していくから、いわゆる物語はなく淡白さもあるのだけれど、漫画になるとそういった淡白だった部分が補われていくので、結構相性いいんじゃないかなと予想。 まぁまだ始まったばかりなので今後に期待。