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ある日突然、何も言わずに婚約者の功一が失踪。その3年後、主人公のもとに事故で死んだという連絡が来るところから物語が始まります。
なぜ・どこに・なにをしに、が主人公も功一の家族も分からないなか、わずかな遺品を頼りに、彼が失踪してから亡くなるまで何を思い生きていたかを辿る旅に出ます。
面白いのが、神奈川→和歌山→埼玉→沖縄→東京と渡り歩くのに、目的地ごとに主人公含めた家族がバトンタッチしながら行くところ。それぞれに生活があるため、その旅に没頭するわけにはいかないのです。そこがとても現実的で良いのと、その場所に赴いて功一のことを知る人と話をすることで、それぞれがそれぞれの功一に対する思いの変化を見ることができます。
この作品が何を言いたいかは、あとがきにしっかり記されてます。父親が失踪してから自分を犠牲にしてずっと我慢をしながら生きてきたように見える功一の人生が幸か不幸かは、功一にしか、決められないのです。
彼は帰ってきた。遺骨となって…。失踪した男は何を想い、何を背負っていたのか…。婚約者と家族たちは、数少ない遺品を頼り、失踪時の足跡をたどっていく。そして、たどり着いた真実とは────。「あなたにとって私は…、一番の女でしたか?」 女として男として、家族として…、人の心の機微を丁寧に描き抜いた名作が、新装復刊! 【目次】 1、三年の空白 2、追跡 3、裏切り 4、ダブルキャスト 5、忘れる… 6、蝶の影(前編) 7、蝶の影(後編) 8、路地の家 9、許す日
彼は帰ってきた。遺骨となって…。失踪した男は何を想い、何を背負っていたのか…。婚約者と家族たちは、数少ない遺品を頼り、失踪時の足跡をたどっていく。そして、たどり着いた真実とは────。「あなたにとって私は…、一番の女でしたか?」 女として男として、家族として…、人の心の機微を丁寧に描き抜いた名作が、新装復刊! 【目次】 1、三年の空白 2、追跡 3、裏切り 4、ダブルキャスト 5、忘れる… 6、蝶の影(前編) 7、蝶の影(後編) 8、路地の家 9、許す日