あらすじ昭和27年12月16日、第一回水滸会の会合が行われた。戸田は遺言のつもりで、この精鋭たちに広宣流布のすべての指導理念を伝えるつもりなのだ。まず教科書として用意されたのは、中国文学の四大奇書の一つ『水滸伝』であった。「この小説を、どう読むかは人それぞれの勝手だが……この小説はおもしろいから、誰でもおもしろおかしく読むことはできる。その筋のおもしろさのみにひかれて漫然と読み終わるようでは、この小説にひそんでいる革命的な精神というものを読み取ることはできないだろう」