あらすじ昭和27年4月27日・立宗七百年祭の夜、笠原慈行を巡る“狸祭り”が行われた。笠原は『神本佛迹論』が誤りであることを認め、謝罪状を書いた。日蓮大聖人の嫡流である正宗の僧侶が根本教義を勝手に歪曲することが許されるはずがない。戸田は、笠原との対決が終わった今、彼の将来に果たすべき広宣流布の構想を語って尽きなかった。胸中にある一切を語り伝えることによって、一人の戸田が十人、百人、千人の戸田となることを期待したのである。