あらすじ1808年、イギリスの軍艦・フェートン号がオランダ船と偽って長崎港に不法侵入した。この事件をきっかけに、幕府は対長崎への防備に警戒心を強めていた。そんななか、1年ぶりにオランダ船フーデ・トラウ号が出島に入国した。オランダ商館長(カピタン)ヘンドリック=ドゥーフは、母国の状況を、フーデ号で来日したジョルジュ=サガンに問うのだが……。鎖国日本では想像もできない事態が世界では起きていた。俊英・かわのいちろうが描く野心作、ここに堂々の完結。