ジャズは深くて難しくてカッコいい
まず主人公のダイはすごくすごく熱がある。 周りのメンバーもそれぞれ真っ直ぐで、熱量が高い。 で、出会うその他のジャズやる人達も同様に熱い。 向き先は少し違えども、ジャズに対する熱量の高い人達を描いているんだけど、やり続けるとどういう葛藤があるのか想像もつかない。 ※もちろんコレだけが正解じゃないし特殊なんだけど 前作「ブルージャイアント」で感動と、落胆に近い憤りとを感じた人がほとんどだと思う。シュプリームではさすがに同じことにはならないと信じたい(今でもアレは本当にハッキリ憶えてるぐらいツラく、「ふざけんなーー」と口に出たぐらい熱中というか没入していた) 前作からそうだけど、途中途中で後にダイのことを語る人々(恐らくインタビューを受けている)が出てくる。 そこからは当然、未来がある程度想像できるワードがいくつも含まれており、それを踏まえて読む事でまた口角が上がってしまうのを抑えきれずに先を楽しみにして待とうと思えるそんな漫画。 ジャズが苦手であろうとわからなかろうとそんな事はどうでもいいぐらいに、五感を揺さぶってくるすごい漫画なので絶対読んだほうがいいし出来ればネタバレは見ないほうがいい。 ググると「ブルージャイアント ひどい」が一番上にサジェストされて笑ったけど、シュプリームがなかったら本当にただひどかったかもしれない。 ただ、ひどかった(と私含む多くの読者が思っている)のは本当に後半の、割と最後の方の展開の一部でしかなく、それは本当に衝撃的だったけど、その衝撃が大きい人ほどこの作品をちゃんと読んだ人であるのは間違いない。 大好きなので是非多くの人に読んでもらいたい。
無印のBLUE GIANTはドラムの子が頑張ってるら辺までしか読んでないのですが、いろいろあってSUPREMEの4巻(ラファとブルーノがバーで「真実か挑戦か」をやるとこから始まる巻)を読んだらあれよあれよとハマってしまい
4巻→11巻→1, 2, 3巻
……と、気付けばスターウォーズみたいな読み方をしていました。
最後のフェスのとこの、関係者・恩人大集合みたいなパートを見てから序盤読むと「はあ〜〜!!こんなキーパーソンばっかだったんか……!」と感激しまくりでした。
特に50ユーロ!意味メッチャ重いじゃん!!
ドイツに来て理由もなく親切にしてくれたクリス。その親切にしたイタリア人の彼との再会……熱すぎる。
大の英語の喋れなさがリアルだし(Ukraineは絶対わかんないよな〜と共感)、「アジア人のジャズ」扱いされるし、ドイツのジャズシーンメッチャ独特(クラシック聞くみたいに聞く)だし。ハンナとの出会いと再会も「運命(No. 5)」的で、最初はあんなにクールな性格だったんだな〜と意外でした。
最初から最後まで綿密に描かれているからこそ、どこから読んでも辻褄が完璧に合い面白いんだな〜と感服。
あととにかく絵の熱量がすごい……絵自体に力強さがあるからセリフなしのページが何ページも続いても気まずさみたいなのが一切ない。
(サックスだけでも充分聴ける演奏やれちゃう大みたい)
電子書籍だと各巻、演奏シーンなどのクライマックスではフルカラーになるところもストーリー展開と相まってグッときました。
正直言って、無印を読んでるときは大の「中途半端に正しく、中途半端にドクロベーみたいな仙台弁」が本当に苦手だったんですが、第2部はストーリーが面白すぎて全く気になりませんでした!
その他にも舞台がヨーロッパということで、外国にいる孤独感とワクワク感と風景の美しさが方言の違和感を凌駕していました。
今回のことで、基礎知識だけあればBLUE GIANTはSUPREMEから読んでもメチャクチャ面白いし、なんならスターウォーズ的に読んでも面白いのでこれから読むという人は試してみてください!