「となりの怪物くん」のろびこの最初のコミックス。「僕と君の大切な話」もそうだけどちょっとずれたヒロインが上手いなって感じがするけど、この「彼女がいなくなった」は割と王道ラブコメという感じでちょっと新鮮だった。 同棲している彼女がいきなりいなくなったりした話とか、ずっと片思いをしている演劇部の部長が退学の危機に陥ってしまった話とかなんだけど、最後の最後でキュンとするっていうか「おお、そういうことか!」ってちょっと謎が解けるような驚きがあるラブコメで作りが上手いなぁと思った。 なので「彼女がいなくなった」「カラクリ演劇堂」が特に好きかな。あと、あとがきの丸文字がかわいかった。
理想を曲げない零細ベンチャー企業の主人公と現実を見て大企業に進んだかつての友人。取材がしっかりしてて、今のロボット開発業界やMaker文化の話も出てくるので、その分野に興味がある人も楽しめそう。
カルム王子とかいうパーフェクト王子がとにかくカッコイイんですが、何より面白いのが一国の王子とは思えない程ぶっ飛んだ行動力。 女装して後宮に忍び込む、下水に落ちた側妻を泳いで助ける、ライバルの結婚式から花嫁を強奪する、馬車で攫われた妻を馬で追いかける・・・etc ミーシェはラブコメヒロインとしてはちょっと古臭い感じがするけど表情豊かでかわいい。 あとマウントの取り合いみたいなストレスフル要素があまり無いところが好き。仲良く喧嘩しな的な
事故で片足をなくした薬問屋の次男の住む家に、義兄が見受けをした女を連れてきた。足をなくして家督も義兄に持って行かれたコンプレックスのある男と、器量もよく家事もよくこなすいい女だが隠し事のありそうな女の共同生活。 夫婦のような生活をしながらも、兄の妾という壁があってどことなく溝を感じるシーンも多い。その2人が徐々に近づいていくところが面白かったです。不倫とか略奪愛的な話ではなく、人生の不運に振り回された二人が巡り合ったという感じでしょうか。落ち着くところに落ち着くまでの過程と結果にああよかったと思うようなマンガです。 大正を舞台にしていますが、華やかな大正というよりも庶民的な暮らしがよく描かれています。
「こぐま」という謎の少女と、色々な人が出会い、不思議な出来事に巻き込まれていく物語。 ヤンマガで連載していたので、読んでいたはずなのだがまったく記憶がない…。 あらためて読み直してみたらストーリー構成の巧みさがキラリと光る良い作品だった。 各話に伏線や繋がりがあるので、一度読んだあともじっくり読み返すのも良い。
主人公のふみの、見ていて少しじれったいようなくらいのいじましさと心理描写に心を鷲掴みにされました。 ヒーローよりもヒロインにときめく漫画は初めてです! ふみの友達の洋ふくめ、女の子が本当にかわいい作品。
あらすじや設定の超シリアスっぷりは作品情報を参照のこと。 序盤は、殺伐とした世界のなかでも人間らしく生きようとする少女たちと、彼女らを見守る大人たちの比較的おだやかな日常に軸足を置いた、一種の「終末モノ」っぽい雰囲気。それが物語後半、情勢が悪化することで一変してしまう。 かなり鬱度が高いので、悲し涙を流したくない人は途中で読むのやめたほうがいいかも。
中国の有名な小説の水滸伝を漫画化した。 内容はわかりやすくて、お互い立場が違う剣豪/英雄/軍師/道士たちが、色々あって梁山泊に108人集まって世の中の為に戦う。 漫画版は小説に比べてスピード感があって読みやすい。ただだいぶ削っている部分や、最後の方がすごい簡単に終わってしまうのが残念 今更だけど、金瓶梅が水滸伝のスピンオフだったのに気づいたり、花栄の小李広ってキングダムの主人公李信の子孫の李広から取ってたりに気づいた。
全部通してよかったんだけど、個人的には「きらきらと雨」がダントツに良かった。鯛の塩釜のシーンは、実家にいた時のことを思い出してしまった....
金魚の豆知識が身に付きます。キャラクターも魅力的です。 今年の春に読んだのですが、早く金魚すくいをやってみたくて夏が待ちきれません。
表紙から軽音楽モノだと思いがち(というかそう勘違いしてた)だが、音を描く世界は、音楽にとどまらず幅広い。 どのストーリーも珠玉でハズレなし。 さりげなく地味だけど存在感のある音や、おどろおどろしい音の表現が良い。 各話の並び順も良かった。前後の話がお互いに引き立て合っていて、その辺りも上手かったなーと読み終えてから感じる。 8話目『凪の音』は中でも傑作!
ひたすらかわいいです。外では完璧な女子高生、家の中で兄の前ではダメダメな妹になっちゃうのがひたすらかわいいです。わがまま言ってる時が一番かわいいです。可愛すぎてラインのスタンプまで買っちゃいました。 うまるちゃんの友達も魅力的で、私は大食いで巨乳の海老名ちゃんがお気にです。 こんな妹いたら、ずっと家にいるなーーーー
貸本屋時代から超有名な平田弘史のエッセイ漫画。 最初は作者自身の日常の話なんだが、途中からいつもの「人間とは如何に生きるべきか」が入ってきて安心。 時代劇画の神と言われるだけあって絵も迫力は無茶苦茶すごい あと欄外の奥さんの一言も良い
第71回ちばてつや賞入選作品。 死ぬことばかり願ってた元武士が、「死神」から力を授けられ人を救う医者になるのだが…。 墨絵のようなタッチが印象的だった。 終盤の空虚さを表すように、どんどんと色がなくなっていく。 絵とストーリーの組み合わせが上手。 モアイ http://www.moae.jp/comic/chibasho_shinigami?_ga=2.97895196.266229393.1498210060-1619151705.1476162072
ゲームしか能がない主人公がゲームばっかりやってる漫画です。 私はファミコン世代ではないのですが、共感できる部分が多々あります。 ゲームだけじゃなくて、子供の頃考えてたこととか、子供特有の視野の狭さが描かれてて懐かしくて胸にぐっときます。
「龍伍死すとも任侠は死なず!」ということで山口正人『龍の逆襲 新任侠沈没』第一章 雷鳴は高く轟くがすでに発売されているようだ。サンプルを見る限りまたトンデモナイ展開になっていそうだ。 https://bestseller.stores.jp/items/591f9547c8f22c2de00034a5
臨終の場に自宅を選んだ患者のための在宅診療所の医師が主人公のマンガです。若くしてガンにおかされてしまった患者さんや、あるいは年配ながら喧嘩の絶えない息子との二人暮らしの家庭での在宅医療患者さんなど、もともと重たいテーマですが生きている人間事情や人生が加わって血の通った重さのあるマンガです。主人公の天道陽が看取りの医師になった経緯も1巻では語られています。 重たいテーマながら読後感は悪くありません。特に1巻では「クソババア」と言いすてる息子のシーンは感動しました。表面的ではなく患者が最期の瞬間を慣れ親しんだ家を選んだという意味ときちんと向き合っている天道陽がとても良いです。これからも楽しみなマンガです。
「死にたくなる〜」というタイトルからちーちゃんの後半のような鬱な展開が多いのかなと思ったらギャグタッチの作品が多くて驚いた。どれも、いわゆる普通の子とズレている子が出てきて、ギャップがおかしかったり悲しかったり切なかったりする。 特筆すべきは2巻の「8304」「7759」(どちらもタイトル)かな。 「8304」は本当にとても良かった。同じ小学校に通っていたけど、1人は公立中学へもう1人は私立の中学へ進学した仲良しだった男の子2人の話。変わっていってしまう友達に嫉妬したり、自分にはないものを恨んだりしながらも友達でいたいという思いがとても痛切に伝わってきたし、絵の表現もとても良かった。「8304」の水や雨の表現の仕方(スーパーボールが浮いているような感じ)は新連載の「月曜日の友達」にも引き継がれているように思う。
※ネタバレを含むクチコミです。
2巻が発売されたが、世界観が結構明らかにされた。 近未来SFだとは思っていたがカタストロフィー後の世界という話だったよう。蝶を管理する理由や使い道、あとは敵対組織なんかも暫定的にわかったりして結構進展があった。 アクションシーンもそれなりにあったし2巻も面白かった。 安堂維子里は、SF的な世界観と妖精とかファンタジー的な世界観を混ぜるのがうまいけど、バタフライストレージは特にいいな。
さえない中年サラリーマン左江内はある日、スーパーマンになれるスーツを譲り受ける。スーパーマンスーツを譲り受けられる条件は、最大公約数的常識家、大それたことができない小心者、パッとしないの3つ。この段階ですでに等身大すぎるが、左江内が解決する事件もだいたい一般人の殴り合いで事件すらも等身大。 事件の解決を通して、事件が起こる度に私生活を乱されて、普通の生活の大切さに気づいたり、スーパーマンの能力をささやかな幸せに使ったりしていてとてもいい。教育ママに学歴が全てじゃないと言いたかったんだけど言い返せなくて、子供を背中に乗せてあげた話が1番好きだった
現代では解明不可能なほどの技術を地上に残して天空に消え去った超古代文明技術を現代の人間が使えるように調整したものを科学という世界観。 飛空艇から逃げ去った女の子はその科学や機械を他の人間とは違い思うままに使うことのできる竜の一族。 この2人が出会って、天空を目指すっていう結構コテコテなファンタジーで、最近こういうのをあまり読んでいなかったから楽しみなマンガ。
アニメ化帯に釣られて読了。主人公をあの手この手(性的な意味で)振り回さすギャルを可愛い可愛いと思いながら読むマンガ。ただそれだけなのだけれどそれが良い。からかい上手の高木さんをギャル版にしてエッチな感じにした作品でした。巻が進むにつれてギャルが増えていくので5,6巻に到達する頃にはToLoveる並になってそうです
モーニング35周年企画【CARNAVAL】 新井英樹がモーニングに載るのは「宮本から君へ」以来か? 中年男の図書館司書とアルバイトの女子大生の話。 家庭を持ちながら、自分と向き合う童貞的な中年がよく描かれていた。
冒頭になるべく暗くならないように楽しそうに描いたよ的な前書き通り、路上生活や自殺未遂、アル中になったのち病院に収容された生活を綴っているのに悲しい気持ちになったりはしない。路上生活と言いつつ毛布をどこかから拾ってきて人気のない茂みで寝ているだけの屋根もない暮らしがちょっと楽しそうにすら見える。 路上生活も配管工の生活もアル中になった話も、「いやー昔こんなことがあってさー」って笑って話している感じで楽しいし、最悪人間どうなっても生きていけそうだなって勇気が湧いてくる気もする。あと、最後にとり・みきとの対談があるんだけどそれも面白かった。
お手製の人形に愛着が湧き友達になってほしいと願う少年や、恐怖映画を撮るためにすごく怖い仮面を作った中学生、彼氏にデブって言われて絶食してダイエットを行った女の子など、少年少女としての行動としてはどこでも見られるようなものばかりだが、それがバケモノなどを呼び寄せてしまい恐怖体験に結びつく感じの話の短編集。 どれも楳図かずおらしいホラーマンガで面白いんだが、「Rojin」は近未来SF的な設定が背景にあるようで、バケモノの怖さではなく管理統制社会に殺される恐怖のマンガで、社会像をを前面には押し出さないながら、キャラクターの行動やセリフの節々から恐怖が伝わってきて1番好きだった。 楳図かずおの独特の間の取り方とかセリフのチョイスとか急激な展開とかについては今更だけどやっぱりすごく好きだな。
中学からの友達で結婚した夫婦、年上の姉さん女房、予備校教師と元教え子の年の差結婚、訳ありな仮面夫婦の夫婦生活を描いている。どれも「なんで私と結婚したんだろう」的な不安に駆られるけど愛を実感して終わるという読んで幸せな気持ちになって追われる話ばかり。 基本的に1話完結で、それぞれに繋がりはないんだけど、一つだけ前日譚的な話があってそれだけ少しテイストが違う。 結婚っていいなぁって思える話なので、ドロドロしたストーリーとかに疲れたら読みたくなるマンガ
味狩り学園に入学した主人公がいろんな料理人を対決する漫画。ネットだと土の料理とか電気の料理だけが有名になっているけど、必須栄養素を全て含んだ料理を作る対決とかあって面白い。 あと俺の好きなまず作るの無理だろって料理もあるし、実際にありそうだけど、嘘の料理とかあったりとすげー好き 昔から気になって探していたんだけど全然見つからなかった。電子書籍で読めて最高の気分だ。
ちばあきおの弟で原作者の七三太朗のインタビューが掲載されている。ちばあきおとどういう風にマンガを作っていたかとかちばてつやとちばあきおの間にライバル意識はあったのか?とかちばてつやからだと聞けない話で面白かった。
主人公が童貞まっさかりって感じで本当に気持ち悪い。童貞感(と虫の描写)はとてもリアル。 最新刊まで読んでも結局どんな話かよくわからないけど続きが気になる不思議。 あ~こういう話なのか!と思ってもそれは大抵裏切られるのがなんか痛快?な感じがするんだけど自分はMなんだろうか
おばあさんの介護をしているピノの動きがコミカルで面白かった。 認知症気味のおばあさんがピノを孫と勘違いしているところは少し泣きそうになる…
アニメになっていて気になっていて、友達に恋のツキとか好きならおすすめと言われて読んだ。 が、自分的には花火が好きになれず最後まで読んだけどハマれなかった。花火がなんか最後までかわいそうなだけで共感できなかった… 逆に皆川先生とえっちゃんは好きだったな~ 自分がしたいようにするって感じがよかった。
あらすじは「戦後、米軍占領下の沖縄。鍛えた空手の技を武器に闇世界で米兵を倒し続ける少年だが、ある日「拳聖」と呼ばれる老人と出会い?」というもの。 沖縄戦の終盤、洞窟に追い詰められた少年と少女とその祖母のシーンから始まるんだがショッキングだった。どうやらその少年がこの話の重要人物になるらしい。 今回掲載されている前半は、たぶん少年の導き手となる船越義珍の登場と紹介、そして少年がやや屈折して成長してしまった姿を描いている。
ストリップ劇場の踊り子の話。世間的にはうしろめたいというか、大きな声で言えない仕事ではあるんだろうけど、そういうことがあまり気にならない。主人公の回りの人もふくめ、楽しんで踊り子やってるのがみててすがすがしいというかワクワクする。 とはいえそんな世間の目?みたいなのにぶつかったりすることもあり…まだ3巻なので続きが楽しみ。
漫画家としてデビューして2年目の新人漫画家が不幸なことに遭遇してしまったブラック労働を暴露した漫画。事の顛末はネットでも話題になったようなので、それを作者側から整理した感じかな。 週刊連載は過酷とか、原稿を取り立てる鬼編集者とかの漫画家風物詩的な話ではなく、読者プレゼントの色紙が最初100枚という話だったのにいつのまにか1000枚以上描くことになっているとか(キャラ指定ありフルカラー)っていう編集者があまりにも無茶な要求を平然としてきて疲弊するという類の、ブラック企業の暴露本に近い内容。 当時問題があった企業や雑誌、メディアは全て実名で描かれている(個人名は伏せているが)ので、事のあらましがよくわかる。漫画家に限らずフリーランスの人とかは読むと「大手だからってしっかりしているわけじゃない。気をつけよう」って思えて漫画の内容に止まらない得るものがあるのかもと思った。
食料統制がされて合成食料しか食べることを許されなくなった近未来でかつての人類の食事(生物の死骸を食べる)を取り締まる冷食捜査官シリーズ。犬神家の一族ならぬ、犬家の一族。金田一的な青年が出てきて怪盗2001面相と戦ったりしなかったりするコメディ。進研ゼミ・中3チャレンジに掲載されたタイムリープものの王道学園SFラブコメ「クレープを二度食えば」。そして、とり・みきが生まれてから漫画を書き始めるまでの半生を綴った自伝漫画「あしたのために」が収録されている。 冷食捜査官シリーズは近未来ディストピアの体制側が主人公でありながら、物語の終わりではなんか「あったかいご飯を食べたいな」と思わせるホロリとさせる後味を残してくれてとても好き。あとはとり・みきの半生の「あしたのために」だけど、かなりお父さんの影響を受けて早い段階からマンガやらSFに目覚めた様子がよくわかる。小ネタも豊富で面白い。
ド派手なバトルファンタジーでありつつも、そこはさすがの赤松先生、ハーレム&ラブコメ要素も健在です。 次々現れる強敵の強さのぶっ壊れっぷりと、主人公の仲間の不死者たちの派手な死にっぷりに謎の爽快感を覚えてしまう・・・これもある意味新感覚w
片付けの魔法とかそもそも10着しか持たないとか、なんとかしてオシャレな生活をしようとする本が多い中、「なぜ自分は片付けができないのか…?」という自問自答を繰り返し続ける姿が泥臭くて良かった。絵は可愛いけれど「自分の欠点を忘れるために物を買ってるみたい…」などわりとディープなところまで踏み込んでいて共感してしまう…。
ヤンキー漫画って年々少なくなってきているんですが、今連載中のヤンキー漫画で一番好きなのが、ギャングキングです。ヤンキー漫画でよくありがちなのが、ヤンキーがとりあえず、学校でトップになって、次は他の高校と喧嘩してその街で一番になって、、、って感じだと思うんですが、この漫画の主人公のジミーは別に喧嘩で一番になりたいわけではなく、強さってどういうことか考えて行動しているので、行動に納得できます。 いろいろ言いましたが、ヤンキー漫画特有のカッコいい生き様やアツいバトルシーンも多々あるのでお勧めです。
短編集です。 全く繋がらないバラバラのお話ですが、 エピローグでその後が出てくると面白いですね。 続きが読みたい、というか、この世界観でまだまだいろんな話が読めたら面白いだろうなぁ、という一冊でした! 是非オススメ。
自分の学生時代を思い出させるような、 女子校ならではの普段の日常や恋模様が ふわっと感じられました。
押井守原作、今敏作画の超ビッグタッグ。緻密な打ち合わせを元に描かれる壮大なストーリーが繰り広げられているが巨匠が2人いればやはり対立は起こってしまうようで休載になったまま今敏が急逝。未完のまま幕をおろしてしまった。 人に天使のような羽を生やす奇病「天使病」が蔓延した世界で、防疫をきっかけに世界的な紛争が発生。WHOのものと2人の研究員と1人の少女、そして犬が中国の奥部へ調査を命じられた。どうやらそこに「天使病」の秘密を解く鍵があったようだが、残念ながらそこまでストーリーは描かれていない。本当に惜しい。 ただ、壮大な世界観と漂う緊張感にはそれだけで一読の価値がある。2人で描いたものはやはり2人でなければ描けないのもわかるが押井守には続きをやってほしいなぁと心から思う。
春の創立祭でチェーホフの“櫻の園”を演じるのが伝統になっている女子校の演劇部員たちの話。付き合っている彼氏との初めてのこととか、昔好きだった年上の男に「おませ」って言われたがずっと忘れられないでいる子とか、身長が大きいのを気にしている子とか、大人になっていく途中の傷つきやすいけど自分の芯のようなものを必死で探している女子高生の心情がとても繊細に描かれている。 4つからの章でなっていて、どれも恋が一つのファクターになっている、後半の2つが恋に傷ついている姿が描かれていて、特に心に残っている。志水さんが倉田さんの屋上のとても良いシーン。 観たことはないのですが映画化などもされているようです。
時は大正、東京銀座の片隅でただ1人の女理髪師が主人公。ハルタで連載中。 いつもはぼーっとしているんだけどはさみを持った時と、道ゆく人の髪型を見るときだけは目が変わる。お客さんが一癖ある感じできつい注文もあるんだけど、実は名のある人だったりして目をかけあげているみたいな感じ。無茶に応えるために理髪師として成長して行く姿と、大正時代の街並みや文化、特に当時の流行の髪型などがみていて楽しい。
「となりの怪物くん」のろびこの最初のコミックス。「僕と君の大切な話」もそうだけどちょっとずれたヒロインが上手いなって感じがするけど、この「彼女がいなくなった」は割と王道ラブコメという感じでちょっと新鮮だった。 同棲している彼女がいきなりいなくなったりした話とか、ずっと片思いをしている演劇部の部長が退学の危機に陥ってしまった話とかなんだけど、最後の最後でキュンとするっていうか「おお、そういうことか!」ってちょっと謎が解けるような驚きがあるラブコメで作りが上手いなぁと思った。 なので「彼女がいなくなった」「カラクリ演劇堂」が特に好きかな。あと、あとがきの丸文字がかわいかった。