話題にはなっていたけどあらすじしか知らず、今更一気に全部読みました!!止まらない、どんどん読みたくなるし、続きが気になる。多様な人種と多様な個性があるんかで、悪とは何かを考えさせられます。
ストーリーもさることながら、刻刻は人間の描き方がよかった。とくに家族側の俗物のお父さんが印象的だった。普通バトルものでは味方サイドの人間は成長する。それは大人でも、子供でも関わらない。良い見せ場を作り、退場したり、心を入れ替えたりする。しかし、お父さんは最後まで俗物のままである。 主人公や他の人物たちも成長というよりは、見えていなかった本質が徐々に見えてくるという形をとっている。この分かりやすい成長譚でないところが、自分には面白かった。ニートの翼が急に大活躍したりもしない。力を持っている人間が、ただ力を使う。 大きな出来事が起こるからといって人が変わったようになる、なんてことはなく、その本質が出る。そういう意味だとある意味リアルだなと思った。
麻生さんが会社の引き出しの中で芋虫を飼っていることに対して、虫嫌いの同僚・原さんは全力で否定したのに対し、その他の人たちは結構肯定的。 しまいには「机の上で飼えば?」なんて、正直まじかよと思いました。 私はどちらかというと原さん側で、もし仕事場で虫を飼育してる人がいたらやめてくれ‼‼というと思います。漫画の中で誰かが言ってたけど「理解できないからダメっていうのは違うと思うよ」いやその通りなんですけどでも虫嫌いだし… とはいっても一冊読んだ感想としては最初から最後までずっと面白かった。 お仕事マンガとしても読めるので、納期に振り回されて帰れないとか、正社員と派遣社員の間で揺れたりとか、会社員あるあるが満載だと思います。 とくに私は感情の起伏が少なめで淡々と日々をこなすけど頭ではしっかり考えてる主人公が好きなので、この漫画はピッタリ。 麻生さんの虫好きは筋金入りで、道端での虫探しは日常。自宅のベランダでも虫が好きな植物を育てているし、休日は虫探しに遠出することもしばしば。 そんな姿を見てると、さっきも書いた「理解できないからダメっていうのは違うと思うよ」という言葉が少し受け入れられそうな気持ちになってくるから不思議…。 絵を見てもらうと分かる通り、ほんわか優しいので虫嫌いの人でも読めます。
こんなふうに描かれると、榎木津って漫画チックなキャラということがよくわかりますね。原作は京極堂が活躍する「百鬼夜行シリーズ」のスピンオフで、名探偵・榎木津が主役の短編シリーズ。「百鬼夜行」がどっしりとした本格推理ドラマなのに対し、こちらはライトテイスト。そしてこの漫画版はさらにコミカル度がパワーアップしていて肩ひじ張らずに楽しめます。元子爵の父親からの依頼で砧青磁を探すことに…ということで、瓶や壺の分類など小難しい話もあるにはありますが、メインキャラの個性が思っていた以上に強調されていて、それを見ていると細かい話はどうでもよくなります。しょっぱなから「このぐぶぐぶ魔人!!」と言い放ってる榎木津をはじめ、へらへらしている益田君、眼を合わせたら殴られそうな木場刑事、まるで置きものみたいな古物商の今川。そして京極堂は額にしわを寄せて口をひん曲げ、不機嫌さを絵に描いたような感じ。そんな連中がわいわいと事件を片づける。名探偵とその下僕による「これぞ探偵活劇」という雰囲気がたまらないです。
あらすじは父親が出社拒否症で息子の竜馬が出社し会社員をやっていくという内容 小学生が大人に対して特定の技能で認められていくという感じではなく、小山ゆうのマンガの主人公が持つ素直さと思い込みで成功と失敗を続けていく 個人的には最後に収録されている「ワシとタカ」の方が好きかな
名前は知ってるけれど、詳しいことは知らない。そんな世界を描いた作品というのは興味深く読めるものです。 本作が描くのは「トレイルランニング」。舗装されていない山野を駆け抜けるスポーツです。元々中学で陸上を頑張っていたものの最後にしてしまった大失敗により競技から離れてしまった主人公が、高校生になりトレイルランニングに出逢う所から物語は始まります。 私の地元である奈良県の吉野山でも、「弘法大師の道」として空海の歩んだと言われる吉野山〜高野山までの道を駆けるトレランが開催されています。山上からの美しい景色を見るために普段から数時間程度の山歩きは楽しみでしかない私は、多少の興味も持っていました。 作中でも、過酷な競技ではあるものの自然の中で得られる安らぎや綺麗な景色、そしてその環境で走ることで走る自体の楽しさを改めて主人公が見出していくシーンに爽快感があります。体を動かすのが好きな人なら、トレイルランニングをしてみたくなるかもしれません。 また、同じ高校生男子のトレイルランナーとして癖のあるキャラも多数登場。群像劇的な側面でも今後もより楽しみです。
戦国時代の歴史ものが好きです。 身を焦がす野望、生死を駆けた合戦、政治的駆け引きの数々--そこに人間ドラマが凝縮されてて読んでて胸アツなんですよね。 ただ、自分は「物語」として好きなだけであって、史実として正しいとかはあまり求めていないタイプ。 ライトな歴史好きです。 マンガにおいては、歴史にあった正しい情報を淡々と描かれるよりは、フィクションを混ぜたり多少脚色されてたほうが嬉しい。 史記における「キングダム」や、藤崎竜の「封神演義」などが良い例です。 そういう意味で、本作「雪花の虎」も、私的にツボでした。 戦国時代で一二を争う超人気武将「上杉謙信」が女性だったという説を題材にした本作。まさに、戦国タラレバ。 上杉謙信といえば、私利私欲では戦をしない、敵に塩を送るなど、欲望渦巻く戦国時代にあって「義」を重視することで有名な武将。その高潔さから、長年のライバルだった武田信玄からも、死に際、「何かあれば上杉謙信を頼れ」と遺言したほどです。 何度も戦った相手から、そんなこと言われてしまう謙信の人徳の高さ伺えるエピソードです。 その上、ほぼ負け知らずという戦国最強の強さも持っているかとか、なんかもう色々カッコよすぎる! 強いのに驕らないとか、ズルいっす。 本作は、そんな上杉謙信が女性として描かれ、東村アキコのもつ独特な女性観と相まって、また違った魅力の謙信を引き出してくれます。 東村アキコ節ともいえる、ブレない芯の強い女性像と、酸いも甘いも噛み砕いた人間臭いキャラクター描写が、歴史ドラマに見事マッチしています。 歴史好きも、そうでない人も楽しめる作品になっています。 (複雑な歴史的描写は、アキコのティータイムコーナーでゆる~く説明してくれる配慮も嬉しい。) 過酷な運命を背負い、女子のまま、女子らしく、強く、賢く、そして美しく成長していく女・上杉謙信に、私、釘付けです。 今後、曲者ぞろいの戦国武将たちを、女としての謙信が、どういなしていくのか楽しみな1冊です。
奈緒の自分の思いに正直で真っ直ぐなところが可愛くて応援したくなります。 一緒に映画見て感想などを話す中でお互いを知っていくのも素敵で奥田店長おすすめ映画見てみたいです。 そして奈緒の先輩林子さんが煮えきらない奥田店長に放った一言が格好良かったです!
水族館で行う仕事がなんとなくわかるマンガ。最初に書いてある通り、「事実に基づくフィクション」で水族館をであった出来事をマンガに落とし込んでいる。 水族館の仕事内容にも興味が出たが一番気になったのはドルフィントレーナーの授業を受けられる専門学校があること。 水族館みたいな外から見るのは多いけど内部のことがよくわからないマンガは定期的に読んでしまう
ライトな田中芳樹ファンなので、まだ銀英伝とアルスラーン戦記しか読んだことがありません。なので、本作が初めて原作よりさきにコミカライズを読んだ田中芳樹作品となりました。 まずめっっちゃ絵がうまい!出てくるキャラがスタイリッシュなんだけど、きちんとたくましくて男らしいデザインなのが格好いい。 そして漫画を読んでいるはずなのに、キャラの言動やセリフからちゃんと田中芳樹を感じることができて不思議な感じがしました。 今は1巻を読み終えたところです。物語は予想通り当然面白かったので、このまま漫画を読み続けるか原作の方を先に読むかめちゃくちゃ悩んでます…。 https://comic-days.com/episode/13932016480030209636 (追記) フクダイクミ先生=コテリ先生だったんですね…! Veil最高でした。
ホスト部はなんといっても、アニメのクオリティが高かった。 自分は原作読んだ上でアニメ見て更にホスト部が好きになったクチだけど、アニメだけ見て満足して終わった人も多いような気がする。 でも、原作の方はハルヒと環の関係ももう一つ踏み込んでいて、家庭問題も複雑で、結構感動的なラストを迎えますので、アニメしか見てないという人にも読んだほうが良いよ…と伝えたい。 これだけ個性の強いキャラがたくさん出ている学園コメディを、見事に大団円にまとめているので個人的には次世代に語り継いでいきたいほどの少女漫画だと思っています。
大家さんといると時間がゆっくりと流れる。 なんて素敵なことでしょう。 毎日時間に追われ、やらなきゃならない事をバタバタと感情もなくやり過ごしている私には、この本を読むだけでもゆったりとした時間を分けてもらえた気分です。 大家さんも矢部さんと出会えて幸せでしたね。 家の道を挟んだ前のおばあちゃんも雨が降ってきたら、わざわざドアホンで『洗濯物が濡れますよ!』と教えてくれます。
賽の目っていうのは狙って出せるもんで、燕返しっていうのは麻雀打つ人はみんな出来るものだと思ってしまっていた。 麻雀マンガが少年誌で長期連載してたっていうのも少し時代を感じる。 「坊や哲」が主人公のこの作品、どこまで本当かわからないけど実話を元にした実在の人物、阿佐田哲也の麻雀記を描いたもの。 阿佐田哲也さんに関しては別途ググるとよろしいかと思います。 麻雀といえば桜井章一がすぐ名前が挙がるんですが、阿佐田哲也は小説家でもありギャンブラー。 そのギャンブラー小説家が麻雀で成り上がっていく間に出会う様々なライバルたちは本当にインパクトがあるぶっ飛んだ奴らばかりで、バッドラックとダンスっちまう感じの(連載時期もちょうどその頃)漫画史に名前が残るぐらい印象的なので全部読んでおくと良い。 ※画像はガン牌で読者のハートを鷲掴みにした印南(いんなみ)
「3月のライオン」や「ハチワンダイバー」が大好きだけど、将棋経験はゼロ!という作者が、棋譜を読めるようになりたいという理由から将棋を学び始めるエッセイ漫画。 同レベルの対戦者との勝ち負けに一喜一憂しながら、体当たりで学んでいく姿が、もう可笑しくて可笑しくてしょうがない! 特に先輩漫画家(伊丹澄一&さぬいゆう氏)とのやりとりはマジで爆笑もの。 序盤こそギャグ多めですが、どんどん将棋の奥深さにのめり込んで行き、次第に真剣さを増していきます。 2巻では、将棋界の実力者達から指導対局を受け、さまざまな対局を重ねていく作者。 自身の内面を描きながら、将棋の本当の面白さに気付いていく描写に、読んでいてこちらも思わず将棋がやりたくなってしまうほどの熱量を感じました。 物語は2巻の時点で一区切りついてますが、もし続きがあるなら読みたい。 「帯の推薦コメントを羽生善治氏にお願いしたら断られた」という、あらすじのエピソードも含めて、笑いも楽しめる漫画です。
言わずとしれた藤島康介の代表作。 アフタヌーンの代名詞の一つにも挙がってくる作品。 久しぶりに1巻を読んでみたらこんな始まりだったなぁというのと同時に画風の変化に驚き、ベルダンディーのブレなさにも驚いた。 本当に女神としか言えない振る舞いと人間離れした天然っぷりに当時の読者たちは心がキュンキュンしていたであろう。 ちなみに私はウルド派で、ベルダンディーの良さは当時はわからなかった。今のオッサン世代にはどストライクに刺さるであろう女神達がいっぱい登場します。 スクルドもウルドも可愛いんだけど、今見ると最後の方はさらに画風が変わりまくってますね。 10〜20巻ぐらいまでのウルドが世界一美しい女神だと私は思う(推し) 最後の最後は1巻の第1話の流れを読み返してから読むと良いと思われます。 のほほんとした日常系コメディ漫画としても超名作。
最近古本屋で見かけて読みたいけど、全巻揃っていないからまた今度にしようと思ってたら電子書籍で発売したので買ってしまった。 俺の大好きな「パイナップルARMY」「タイニー」の工藤かずやと「サハラ」の平野仁が書いているので面白いに違いないと期待していたが、期待以上だった。 あらすじは死刑判決を言い渡された主人公・諸橋悦子が死刑執行をされるが生きており、謎の組織に全てを変えて別人として生かしてやる、仕事内容は「殺人」だ。断れば「死」から始まる。そして依頼をこなしながら自分をはめた犯人を探していく 「サハラ」のチュチュ・ヒステリーカといい平野仁の書く女主人公はなんでこんなにかっこいいのだろうか あと工藤かずやが関わっている割には兵器とか世界情勢とかの話がないなーと思っていたがよく見たら「原案」だったのでその辺がないのかな
相馬雅之を、たぶん、もう知るものは少ないだろう。 しかし私にとってこの漫画家は、ヤンマガの「漫画の可能性を広げるほどにトンがった青春物」という偉大なる系譜、大友克洋『AKIRA』をその淵源として、望月峯太郎『バタアシ金魚』と古谷実『行け!稲中卓球部』の間を埋めるミッシングリンクとして、ずっと忘れることができない存在なのだ。 『桜金造登場』が刊行された時、その「予感」は充分にあった。ここから新しい時代が始まるかもしれない…そう信じられた。 だが相馬雅之は、その後『パオパオアッコ』という、ごくありふれた小ヒット漫画を一定期間連載し、そして、シーンから消えていってしまった。 当時自分が感じた「輝き」の信頼性を確認しようと思ったのだが、まったく整理の追いついていない自室の書棚から、当該コミックスを見つけ出すことが出来ず、読み直せていない。 それでも、このマンバにある書影を見ると、あの時の「ざわめき」を鮮やかに思い出す。 漫画界には、それこそ数え切れないほど「幻の逸材」が存在してきた。 相馬雅之もまた、そのひとりだった…と、私は言いたいのだけれど。
郷田マモラは、稀有な才能である。 彼は、あのしなやかで硬質な、独自としか言いようのない描線で、極めて重いテーマを果敢にフィクションへと昇華する。 遺体の監察医が主人公の『きらきらひかる』、新人刑務官と死刑囚の友情を描く『モリのアサガオ』、さらに、裁判員制度を通して死刑を見つめた『サマヨイザクラ』など、彼の作品は不器用だけれど真率な力に溢れている。 関西の巷のエネルギーに満ちたはるき悦巳と、猥雑さにまみれた青木雄二を、足して二で割り、さらに端正にしたかのような、真にユニークな存在だったのだ。 だが、郷田マモラは、愚か者でもある。 彼が犯した罪について、ここで触れるつもりはない。 しかし明らかに、彼は愚か者だ。 本作『この小さな手』は、郷田が原作を担当し、吉田浩が作画を担当している。 マンバの「あらすじ」の、郷田が寄せたと思しきテキストにある通り、あまりキャリアがあるとは思えない吉田は、郷田が描いたネームを忠実に漫画に起こしたであろうことが、その画面からうかがえる。 本来は、郷田自らがあの筆致で描くべきだっただろう。 この、それほど優れているとは言えないかもしれない漫画には、しかし、確実に漫画家・郷田マモラがいる。 その愚かさが、傲慢さが、不器用さが、真率さが、弱さが、痛いほど脈打っている。 「漫画」という宿痾のひとつの内実が、ここにはある。
自分はもしかすると変態なのかもしれない…と性に対する強い欲望と葛藤する少年と、無職のおっさんが出会う話。 この少年は、おっさんに出会ったことは幸運だったといつか思うんじゃないかな。 思春期の、己の内側から湧き出る欲望をコントロールできない危うい感じや、荒い線で描かれる人の表情が豊かで、更に下着泥棒という要素を、しっかり展開させて最後で回収していて全体を通して上手いなあと思いました。 いけないこと、悪いこと、頭で考えるのは良いけど大事なのはそれのしまい方、というのは大人もしっかり意識しないとダメですね。 現代の社会問題に通じる深いメッセージ性があるようにみせかけて、もしかしたら「ヤンジャン最高」ってのを言いたかっただけなのかもしれない?笑
※ネタバレを含むクチコミです。
まさに「漫画のような図鑑」といった感じで、どこから読んでも楽しめる本です。 各章は「いろは」順で構成されていて、 上巻は「い」〜「よ」 中間は「た」〜「ま」 というような分け方で収録されています。 漫画のコマ割りの中に、図や説明がおもしろおかしく描かれていますが、 なんといっても選定されているワードが独特で、フツーの図鑑とは全然違います。 日高トモキチ先生お得意の、生物系の分野はもちろんのこと、エンタメ的なワードから、しょうもないネタや、衒学的なネタまで、著者の興味のある分野だけを集めたような図鑑です。モノの好みの合う人ほど楽しめる本だと思います。 ただイラストにしているだけでなくて、一つ一つのコマに細かなネタが隠されているので、それに気付けるともっと楽しく読めます。 特に漫画にまつわるネタ。 例えば【ホルモン焼き】の項目には、「チエちゃんが焼くやつ」という説明とともに、はるき悦巳風のキャラクターが添えられていたり、【とぐろ】や【ヨネザアド】なんてものもあって、マンガ好きがニヤリとするような元ネタもあります。 本棚にこういう本を置いておきたいな〜と思わせてくれる、知識欲を刺激してくれる本です。
ドラマの方のワンシーン「オメェの席、ねえから!」がとんでもないインパクトで、ニコニコ動画をはじめとしてネタ動画業界の一斉を風靡した元の作品。 イジメを題材にした作品でメジャー誌(?)で20巻まであるっていうのは類を見ないし、イジメ系マンガ?の火付け役ではないだろうか。 最近のイジメマンガに比べると「マンガ的なぶっ飛んだありえなさ」はあんまりないけどリアリティがあって恐ろしい。 ちょっとでも読んだら主人公のためにも最後まで読んで消化してあげてほしい。
ギガントマキアが始まった当時、別のもん描く暇あったらベルセルクの続きを描けという意見をめっちゃ見た。 でもね、よく考えてほしい。 三浦建太郎先生だって人間で、同じこと同じ作品しか描いちゃいけないなんて状況だったら狂ってしまう可能性があるのだ。 時既に遅し、かもしれないけど。 最初壮大な物語が頭の中にあって、それを描いていくうちに色々な情報が入ってきて自分も変わっていって好みも流行りも違う作品への意欲になってしまうのは非常によくわかるのだ。 そこでコレ。 というわけで、ギガントマキアはそういった視点でもとても感慨深い作品になりそうです。 プロレス大好きなので特に良い。なんか昔ゲーセンで怪獣を操作してプロレスするみたいなゲームがあった気がする(超うろ覚え。25年ぐらい前??) そして例によってまだこちらも未完な気がするけどきっと多くのファンにいろんな爪痕を残していく先生なのでこれはこれで一興なのだ。
文明の断絶、野生の侵攻……変わり果てた世界に取り残された、父と小・中・高の三姉妹。どうやったら元に戻れる……いやそれより、どうやってここで生きていこう? ……と言いつつ、家族の他に誰もいないこの世界。どこに入っても、何をお借りしても自由!残された文明を遊ぶ家族は、基本楽しそうで、明るい。この自由感、例えば『地球の放課後』(吉富昭仁先生)と同等か、さらにゆるい。 父は「まずは食が大事!」と方針を定め、残された加工食品を費やしつつ、少しずつ野生からの食材調達を試みるが、次第に家族は、ある事に気付く。 「自然旨っ!」 娘達は、素材の味と父の調理技術で大地の恵みを満喫しながら、少しずつ新たな食材を求めて努力を始める。 それはすぐに上手くはいかないが、苦心と労力にはリアルが感じられ、少しずつ新たな挑戦が実る喜びも、共に感じられる。 そして家族が乗り出す世界は、文明の残骸に自然が侵食してきた退行世界。時が止まった寂しさと、巨大な文明を飲み込む自然の雄大さ。この魅力を理解するとしたら…… 恐らく、廃墟マニア。 荒廃した世界に圧倒される子供たちの小ささと、咎める者のない自由の中で躍動する、若い身体を交互に描写し、世界を生き生きと輝かせるこの作品。 絶望なんか追いやって、今を生きることを「ゆるく」満喫する家族と共に、退行世界を楽しみたい。 3巻までの感想。
特に大きな出来事は起きないけれど、クスっと、笑える漫画です。 アニメ化もされています。
五大湖フルバーストの作者による、人間と河童の相撲を描いた短編作品。迫力ある豪快なアクションと、爽快なストーリーで、河童の恐ろしさと強さを存分に味わえる。基本は「河童よりの相撲マンガ」だが、「ホラーマンガ」「友情マンガ」としても楽しめた。美女もヨシ。全3話の中では、やはり表紙「禿鷲山」が登場する話が一番好きだ。読んでいて言葉に表せないような、なにか凄いものを見てしまった、という感覚に陥る。
これ読んだのは結構前なんですが、表題作の「ユーレイ窓」がとにかく怖かったという記憶があります。それ以外の話がどんなだったか思い出せないほど。読み返せば良いんですが、ユーレイ窓が怖すぎてなんか読めない。 短編集ですが全部がホラーというわけではないです。ただこれだけは伝えておきたい。 ユーレイ窓はとにかく怖い。
乙一の小説を「NHKへようこそ!」の大岩ケンヂがコミカライズした作品。ちょっと意外な組み合わせですが、端正な画風が暗く冷たい物語にはまっていて、見ごたえある作品に仕上がっています。異常殺人に興味を抱く「僕」と謎めいた黒髪の美少女・森野。2人が猟奇事件に遭遇し、巻き込まれた森野を「僕」が救出する、というのが基本の構造。しかしホラーの旗手・乙一が原作ですからありきたりのヒーロー活劇にはならない。やれ切断した手を集めるだの、生きたまま人間を埋めるだの、死体損壊だの…。そんな原作のグロ・イメージをクールに止め絵にして挿入。主人公たちには無理ない程度に現実感を追加し、全編に紅葉が舞うといった漫画ならでの演出もさらりと見せてしまう。乙一ファンの私にとって惜しいのは、原作にあった「犬」が漫画化されてないことですが、それを差し引いても合格点です。しかし「エース」の漫画ってこんなの多いですね。誰の趣味なんでしょうか。
江川卓と小林繁の「空白の一日」をリアルタイムで体験した身にとって、何とも言えない感傷的な気分になるものですね。小林はこの時までは将来の巨人をしょってたつ男であり、対して江川卓は大エースとなる資質を持った男。巨人ファンだった私は、結局どちらも嫌いになることはできませんでした。そんな騒動の内幕を本宮ひろ志が取材し、実録と銘打って発表したのがこの作品。「空白の一日」は単行本一冊を費やして描かれています。やはり球史に残る大事件だけのことはあり、表に出ない部分で蠢いている思惑の、なんと複雑なことか。いつもの本宮節を控えめにして、事実を客観的に積み上げていくことにより、緊迫した雰囲気と大人の事情に翻弄される青年の姿が際立ってきます。作中にある、小林さんが話をきいたあとにニヤッと笑ったというのも静かな凄みを感じさせる場面。やはりふたりとも被害者だったのでしょう。だから私はふたりとも応援したんだな、と今更ながら思います。
ゲッサン全力バトル出身の作家ってレベル高いの多いな…。 たった6ページだけど完全にファンになりました! 少年とホルンの組み合わせも、オチもいい。いい… 連載作家として戻ってくる日を待ってます。(読切でも大歓迎です)
あまりにおしゃれな絵を描かれるので読み始めはてっきり「女子大生みどりちゃんとバスの運転手田辺さんのラブコメかな〜?」と思ってページを進めたのですが…。 浅薄な予想を気持ちいいほどに裏切られる、洗練された絵と質実な描写で魅せるとても腰の据わったマンガでした。 日常に潜む妖怪・怪異を描いた作品は多くありますが、本作の読み味は結構独特です。コメディとホラーの“あわい”を絶妙に描き抜いてるので、不気味さとユルさの同居の具合が心地よかった。 当初ちょっと予想していたみどりちゃんと田辺さんの関係性もラブまでいかないけど、お互いを大切に思っていることが伝わってきてほっこり。 ふたりとも優しいんですよね。 彼らの持っている「あたたかさ」みたいなものが最後に形になるのも美しく感じます。 ちょっとドキドキして、ちょっと優しい気持ちになれる素敵なマンガでした。
Twitterバズり漫画のお手本みたいな漫画だと思いました。 ”僕たちの「ラブコメ教室」はまだ始まったばかりだ”という打ち切り漫画みたいな文言で締めくくられてましたが…続きがあるなら読みたいです。
世界の奇妙な人たちの逸話を荒木飛呂彦と鬼窪浩久がマンガで紹介する風変わりな偉人(?)マンガ短編集。 事実は小説より奇なりと言いますが、実在の人物を荒木飛呂彦が取り上げて面白くならないはずがありません。 ニコラ・テスラに向かって「このスカタン野郎がアーッ」と怒鳴り散らす発明王エジソンの姿が有名だと思いますが、読んだ当時もかなりキレてるなと舌を巻いた思い出があります。 今となっては外道エジソンの人物像も割と普及してる気がしますが、1989年の時点で荒木先生がここまで完成させてたわけですね。 個人的に一番好きなのは『ウィンチェスター・ミステリー・ハウス』。 銃火器メーカー・ウィンチェスター社の社長夫人サラは、人命への罪の意識に苦しみ、生涯に渡り「悪霊から逃れるため」自身の邸宅を増築し続けたことで知られています。 夫の手掛けた銃が世界中に広まることは歴史の必然のようなものであり、彼女にはどうにも防ぎようのない出来事でした。 手の届かぬ因縁に人はどう立ち向かうのか、という『ジョジョ』のテーマでもある問いかけが本作にも通底しているのです。 いずれの短編も、とんでもない人物たちへの驚嘆、畏敬の念を綴った荒木イズム満点の紛れもない「人間讃歌」の物語です。 可能であれば初回刊行時の函入り単行本で読むと味わいが増すような…気がします! 実に奇妙なデザインなので。
レディ・ジャスティスの荻野ケン先生が描いたMARVELコラボマンガ。 アベンジャーズのメインどころがそれぞれの個性をうまいこと出しつつ悪党を退治していく。 小気味よい掛け合いで話が進んでいくのはアメコミにはないテンポ感で、コミックでアベンジャーズデビューする人にはちょうどよくて読みやすいんじゃないかな。 逆に言うと色々さっぱりしているのでもうちょい踏み込んで描いてほしかったような気も。インタビュー形式で話が進んでいくのはかっこいいんですけどね。 キャップはイケメン度高し!
まず、度肝を抜かれるのが巻頭にフルカラーで収録されている「おなもみ」です。 遠くに引っ越してしまう幼なじみの少女に対する未練を少年の視点から極限にまで削ぎ落とされた台詞と洗練された演出、メタファーを使うことでわずか8ページで描写しきった傑作です。初めて読んだのは何年も前ですが今だにその時の衝撃が忘れられません。特に見開きの一枚絵の構図と吹き出しの位置はこれまでの自分漫画体験には全くないもので「こんな漫画の見せ方があったのか!?」とパニック状態になりました。 また、色彩センスも抜群で少女漫画らしい水彩メインのパステルカラーで実在感がありながらもどこか幻想的な空間を描き切っています。 かわかみ先生の作品、特にこの本に収録されている作品には、女性作家でありながら男性目線のモノローグで男性が女性に対して密かに抱いている感情を暴き出しています。一見すると男性に対して厳しい目線が向けられているように見えますが、逆にそこまで理解してくれた上でこのような作品を書いて世間の男性に対して接しているのだと考えると非常に慈愛に満ちた作品として捉えることができる作品が多いです。 なので、女性はもちろんですが、男性にも読んでいただきたい一冊です。
中学生は子供だけど、子供なりにそれぞれの心のなかでは葛藤したり、悩んだり、自意識のあり方を模索している。 田舎の中学校という閉鎖的な空間の中では、他人と比べ、自分の立ち位置を認知していないと存在意義を持てない。 インターネットが普及した現代でも、悩むことはそんなに変わらないんだなと感じる。 主人公の汐梨は、将来の夢、夢中になれること、確立した自己もなにも持っていない。そんな自分はこの町に似ている。そして死ぬまでこの町から出ずに居るんだろうと諦めのような思いを抱く。 そんななか、自分より大人びていく同級生の姿に、置いてけぼりを食らったような気持ちになる。 汐梨とは対象的な親友・安優香はアニソン作曲家を志し、田舎を嫌い東京への期待と憧れが強い。しかし実際は、作った曲は聞かせてくれないし、まわりからは浮いていていじめの標的にもされている。 そんな安優香を汐梨は、自分と同じ様に“この町に似ている”なんにもない子だと心のどこかで思っていた。 一方で、好きなものを好きと言える安優香への羨みと嫉妬を必死に隠す日々だった。 ある日、安優香の意外な真実を知ることにより、急遽2人は授業をサボって東京へ行くことになる。そこから2人の関係に変化が起きるんだけど、果たして汐梨は東京に何を思うのか。そして、なにかが変わるのだろうか。 また、この漫画はとにかく訛りが可愛らしい。そのままでいてほしいと思うけど、東京ではきっと必死に訛りを隠すんだろうな。
学食で働くワケアリ女性(村田さん)と学生(キノ)の「あ、うどんの」からはじまる恋物語。何だろう。登場人物も少数だし、シュールだなーが感想。 皆、発する言葉も少ないが一言一言に重みがあって、胸に響く。 上品で終わり美しい恋愛ストーリー。
そんじょそこらの企画物の合作とは訳が違います。本作の著者は水野英子、石森章太郎(当時)、赤塚不二夫の3人。頭文字のイニシャルを取って、ペンネームはU.マイア。内容は「死神の目」というダイヤにまつわる事件に巻き込まれた少女チコが、愛犬クロとネズミのシロ、そして家族とともに謎を解き明かすミステリーです。幻の作品といわれるだけあり、発表は昭和30年代初頭。さすがに絵柄や設定(パパが警察官、兄が新聞記者)に古臭さを感じるのはしょうがないところですが、テンポよく読めて3人で描いていることを全く感じさせません。これは絵が似ているということではなく、しっかり構成をして、それぞれの長所を生かして漫画にしているということ。秀作になるのは当然です。また何となくですが、楽しみながら描いているふうにも見えるんですよね。冒頭の事件の概略説明パートにチラッとU.マイア先生の自画像を描いているところとかも。これは誰のアイデアなんだろうw 巨匠の3人には失礼ですが、ちょっとほほえましく思います。
現実でオタクと絡みがなさそうで、漫画でもあんまり頻繁に登場しないタイプの女の子が、異世界の娼館というこれまた珍しいシチュエーションで、いろいろ考え事しながらセックスしてるというのがとても面白い。「異世界おじさん」とは別の意味で、異世界ブームへのカウンターになっている。 反面、ストーリーの方は掴みどころがないというか、どうなればハッピーエンドなのかがまだわからない。娼婦として上り詰めて花魁みたいになるのだろうか、はたまた同級生が魔王を倒すのか。魔王を色香でオトしたら最高にクールかも?
登場人物は、基本的に主人公だけ。 基本、というのは、メールとか電話などで、友人や想いをよせる人(植村さん)は出てくるのだが、姿としては一切出てこないから。 主人公以外は文字だけの存在になっています。 部屋の人形が語りかけてくるが、たぶん主人公の妄想でしょう。 舞台も、主人公が暮らしている「部屋」の中のみ。 これまた、外出シーンは一切出てこない。 そう、まさにタイトルどおり「吾輩の部屋」なのである。 こんな困難な設定でよく描けたな、すごいなーと。 思ってしまうのですが、それ以上に 「誰もが経験する平凡な日常を面白く描ける」 という点が作者の力だと思います。 普通の人なら見落としてしまう点も、独自の着眼点で見つけてふくらませる。日常系マンガの面白さの分水嶺はここだと思うんですよね。 ともすれば、全部なんてことないことばかりなんです。 台所の吸盤がやたら落ちるとか、絨毯の端がめくれるとか、雨で洗濯ものが乾かないとか、好きな人からメールがこないとか、逆に怪文が送られて悩むとか。 それを、主人公が悪戦苦闘しながら、一話完結方式でオチまでもっていく展開が不思議とクセになるのです。 主人公は大学院の修士課程で専門的な研究をしているからなのか、個々の問題の本質を探り、そして深く悩み、時に本格的かつ凝った対応をします。 ロジカルに、テクニカルに。ぶつぶつと垂れ流しの独り言をしながら。 ・・・まぁ、一人しかいなんでね、思考がさまよいますね。 スキマスキマでずっと読んでいられる、そんな作品だったのですが、なんと6巻で終わってしまい悲しい限りです。 でもまぁ、この設定で6巻も続いたのが奇跡でしょうかね。 また、ドラマ化もしたようです。 この設定なら、きっと低予算ですんだんだろうなぁとか勘ぐってしまいます。 最後に、私、上記で嘘を言いました。 主人公しか出てこないといいましたが、最終巻最終話には、そのルール破って「ある人」がでてきます。 そこも要チェックですよ。
頭がおかしくなりそうな短編集で、笑いをこらえるのに必死だった。掲載されなかった(できなかった?)お蔵入りのマンガも読んでみたい。清野さんの絵が嫌いじゃなく、とんがった漫画を読みたい人におすすめ。
ちょっと誤解しがちなタイトルだと思うんですけど「百年の恋も覚めてしまう」なので「冷めてしまう」話とはちょっと違います。けれどもストーリーとしては主人公の笙子が小学生〜大人になるまでの成長物語で、その時々で好きになった片想いの相手に何度も「冷める」からダブルミーニングでもあるのですが。そういうところもくらもちふさこらしくて面白いです。 小学生の時は魚屋さんちの新田君が好きだった笙子ですが、ママから「あの子目と目が離れてておもしろい顔してるわよねー」と言われて急に新田君のことが嫌いになってしまいます。中学生の時に好きだった広瀬君は声変わりする瞬間を聞いて嫌いになってしまいました。高校生の時は友達に紹介された宇佐美君のことを出会った瞬間から「もう会わないだろうな」と思ってたけど、笙子の本心に気づきながら優しくしてくれた宇佐美君の気持ちを知って切なくなったりしました。大人になった笙子は編集者になり漫画家のおつかいで昔住んでいた町の商店街に行きます。そこには新田君ちの魚屋があって二人は再会します。 ほとんどネタバレしてしまいましたが、あらすじを知っていても心に響く作品なのでぜひ読んでください。こんなに少女の気持ちに寄り添って描けるってすごいです。あんなに好きだったのに些細なことで嫌いになったり、自分の不誠実さに反省したり、誰もが経験したことあると思う。そういうことを大げさじゃないエピソードで語れる素晴らしさもある。現実の人生って細やかなことの積み重ねだから、そこを汲み取ってくれることがとても嬉しいんです。 この短編の為に作られたような一冊ですが、その判断はめちゃくちゃ正しいと思います。
売野先生の作品は初めて読みましたが、収録されている作品全てどれも傑作です。 表題作の「薔薇だって書けるよ」も素晴らしいですが特に僕の心に残ったのが「日曜日に自殺」です。アーティストが作品に込めたメッセージがどのようにして人々の記憶に残り次の時代、そしてまだ生まれてきていない子供たちに受け継がれていくのかを非常にわかりやすいメタファーを使いながら詩的に表現しています。ラストのコマを見た時には本当に胸を打たれ、自分はきちんと彼らのメッセージを受け取り実行しているだろうか?と真剣に考えてしまいました。 また、同人時代の作品「晴田の犯行」(この作品も非常に完成度が高いです)も収録されているので、先生がアマチュアからプロとしてデビューするまでの軌跡を追うという意味でも価値のある一冊だと思います。 装丁も素晴らしいので、可能であれば電子版ではなく紙の本で手にとって欲しいです。
読切から見事、連載を勝ち取った新たなグルメ漫画。その名も「激辛課長」…!読んでるだけで辛い! http://www.moae.jp/comic/reiwaproject/4 良い上司でいるために、辛いもの好きの部下・新城さんに合わせて激辛料理を食べる羽目になる課長。毎度天国からお迎えがきそうな勢いなので、食べるたびに寿命が縮まってるような気がします。 連載第1話のお店は、下北沢のマジックスパイス! https://tabelog.com/tokyo/A1318/A131802/13004603/ スープカレーの店で有名だけど、激辛料理の店としては認識していなかったな。自分は辛いものは苦手な方なので、間違っても試したりはしないですが… 「辛い」を表現するのにこんなバリエーションがあるのかという驚きで、少し興味が湧いてしまったのは否定できない。 読んだら激辛グルメに目覚めてしまうかも?
白黒のメリハリとデフォルメの効いた絵がすごい好き…!あと女の子が可愛いくて最高…! http://www.moae.jp/comic/reiwaproject/9 ストーリーの展開は正直「!?!!」となり、かなり唐突だったけどそれもまた作品の一部と思えるような独特の雰囲気があります。 コマ割りとか構図もメチャクチャ格好いいので、他の作品も読んでみたいです。 …と思っていたらなんと!昨日の夜からTLに流れてきてたやたらインパクトのある漫画の作者でした!(石黒正数先生もTwitterでコメントしてます) ザビエラー長谷川先生、要チェックですね…! https://twitter.com/masakazuishi/status/1193941694581882884?s=20
なぜだか昔家にあって、子供の頃きれいな絵だからと読んで仰天した記憶。 「!?」と思ってその時は読めなかったけど、今見ると普通に読めますし、やはり美しい絵なのは変わらず…ジルベールが悪魔すぎるのも変わらず… 大人になったので最後までじっくり読んでみようかな~と思います。 きのう何食べた?にジルベールが出てきたのは嬉しかったな。BLのさきがけ的な漫画なんでしょうか
えんぴつ描きの線やセリフのゆるいフォントなど、パッと見でも癒やされること間違いなしなんですが、キャラがね、本当に独特でみんないい味出してて面白い。話の設定も、1巻の10ページまでめくってる間に完全に引き込まれちゃうから猫飼いにはぜひとも読ませたい
…って、別にググればいくらでも現在のサガノヘルマー情報は出てくるのですがね。 しかし、どんなにググって「知識」を得ても、この奇才の掲載当時の衝撃度は、知らない人にはたぶん推測することもできないのです。 かつてヤンマガ本誌で、つまり、日本中のコンビニで誰でもごくごく手軽に買える媒体で、常軌を逸したエロとグロをまき散らしまくっていた異形の奇才が、今はほぼ忘れられてしまっているのに茫然とする。 このマンバでも、作品一覧に『BLACK BRAIN』がないのだから。ヤンマガで連載して単行本10巻とか出していたのに…。 まあ、それもしょうがないのか。 ヒドい(=凄い)漫画家だもんなあ。 今じゃあ絶対、一般誌に載せられないよなあ。ホントにヒドい(=凄い)もんなあ。 『わんぱくTRIPPER』は、サガノヘルマーのデビュー作です。 さすがにデビュー作だけあって、その資質が全開です。作者も編集部も、ほぼコントロールできてないです。ヒドい(=凄い)です。個人的には、ブラブレや後年の成年誌発表作より、イっちゃってると思います。 素晴らしいです。 駕籠真太郎とかがお好きなかたは、ぜひ。 これが、日本中で若者が読んでいた雑誌に載っていた時代があったんだなあ。 「僕は二十歳だった。それが人生でもっとも美しいときだなんて誰にも言わせない」 ポール・ニザン まあ、少なくとも毎週サガノヘルマーを読んでたのが二十歳頃だったら、そりゃあ美しくはないよなあ。ヒドい(=凄い)よなあ。
話題にはなっていたけどあらすじしか知らず、今更一気に全部読みました!!止まらない、どんどん読みたくなるし、続きが気になる。多様な人種と多様な個性があるんかで、悪とは何かを考えさせられます。