少しずつ親子になっていく過程が泣けます。 コハルちゃんがかわいいです。
これほんとどうなるのか気になる!続きが超楽しみ!なんで全員片想いになってしまうんだろう!?
世の中には安易に好きと言っていけないものがあると思う。山登り…絶叫マシーン…そしてこの読切のテーマ「激辛」。 https://comic-days.com/episode/10834108156682106417 新しい部下の女性に、なぜか危険な匂いを感じて苦手意識を持っていた主人公は、彼女から「私のこと苦手ですか…?」と尋ねられ、フォローのため食事をおごることを提案する。激辛料理が好きだという部下の言葉を聞き、主人公は実際は人並みのくせに調子よく「辛いものに目がない」と返事をし、2人は新橋の中華料理屋「味覚」を訪れる…というあらすじ。 https://tabelog.com/tokyo/A1301/A130103/13130295/ 女性の手前、男の意地を懸けて完食したいが、頼んだ麻婆豆腐は調理中店内に漂う空気でむせるレベルの代物。**「見せてやる 男の意地をっ!!」からの「全然無理!!」の即オチが最高だった。** 激辛料理を食べながら、主人公が「もしやこの部下は、激辛に四苦八苦している自分を見て楽しんでいるのでは…?」疑心暗鬼になる描写がめちゃくちゃ上手い。 8月に『第4回俺の零話プロジェクト』の読切として公開された本作は、見事11月12日よりイブニングにて連載がスタート。 https://manba.co.jp/boards/112387 今後もこの2人に会えるのを楽しみにしています。
「あったらいいな」って思うものが描いてある物語が好きです。 自分が子供のころはまだ超常現象ブームの残り火が輝いていて、中学生の時にX-FILESをCS放送で追っかけて観たのは人生におけるひとつの原体験です。 UFO、UMA、超能力、心霊、都市伝説…。 存在するかわからないけど「あったらいいな」と思うとドキドキが止まらなくなる。 『エリア51』にはそれが「ある」のです。 ショボいオバケから全能の神々に至るまで、この世界にポンと現れたらこんな感じかもしれない。超常特区エリア51の中では彼らは異質なモノでありながらも、とても身近で親密な隣人として存在しているのです。 探偵マッコイと相棒のキシローのコンビは、そんな異常が日常となった世界をタフに生き抜いています。 奇妙な住人たちのあいだをドタバタ走り回りながら、とんでもない存在と当たり前に渡り合う…夢見た光景に心躍らずにはいられません。 全巻通して「次は何が見れるんだろう」というワクワクが途切れることはないでしょう。 エリア51には「あったらいいな」と思う、あらゆるものが「ある」のですから。
がーん、やってしまった。タイトルに惹かれて読みましたが、この作品は完結しておりません。正確には第一部完であります。3巻目あたりで薄々感じてましたが…。しかし、それを承知していても、この作品は途中で読むのを止めることはできないと思うのですよ。氷河期が訪れようとしている世界。自然界では多胎妊娠や先祖がえりが起こる。そして、暴動鎮圧のため特殊部隊が結成され、石油は使用を禁じられることに。そこに現れる謎の修験道者と超能力を持つ赤ん坊。これらを下手に料理するとB級パニック映画になってしまいますが、作者はその全てを消化して、正面から未来に突き進む人間の物語を描こうとしているのです。中盤までは世界観構築に重きを置いた構成。そして赤ん坊に導かれる人々を、梁山泊の108の魔星になぞらえ、本気で108人のドラマを作ろうとしている。さらに対立の構図として修験道者=キリストと12人の使徒を配置し、どちらが正義なのか最後までわからず…と、もうそそられまくり。本当に続きを教えてもらいたい。あらすじだけちょこっとでもいいです。大きなことは言いません、「60億のシラミ」の一匹としては。
平凡な高校生の男の子が、常識はずれな妖怪に振り回されつつも、少しずつ成長していく姿に胸を打たれる。 妖怪たちはときに恐ろしく、ときに人間よりもピュアな心を持っていて、どうにも憎めないキャラばかり。 特にマスコット的ポジションのニャンコ先生はとても可愛くて、グッズがたくさんつくられるほど人気が出るのも納得。
"魔女"を探して旅をしている2人組、獣の目をした美女ギドと棺を背負う男アシャフ。2人が魔女を探すのには、ギドの身に隠されたある"呪い"が関係していた。そして訪れる町で、2人は探し求める魔女の関係するしないに拘わらず奇妙な争い事に巻き込まれていく。 まるでこの世界が実在しそしてその目で見てきたものを描いているかのような完成された世界観、そしてそれを表現して余りある圧倒的な画力。各章ごとに盛り上がりの最大値を叩き出しつつ、少しずづだが着実に目的の"魔女"に近づいてゆくストーリーの構成力。今作が連載デビューとは全く思えない、間違いなく現行で連載されている中でトップクラスに完成度の高いファンタジー。 5巻まで読了。
写真はその人の、人生の一コマを切り取る。 そしてそのコマを撮る写真家さんの仕事も五十嵐くん、鮫島写真館を通じて素晴らしいと感じさせてくれた。 写真をたくさん撮っていつか見返した時に、あの時こんな時って想いだす時は幸せな気持ちになれるんだろうな。
設定面白い。 先が楽しみ。
史実ってまるで信用してません。大体が誰かのねつ造と思ってます。また、小説やドラマが人気になるとそれが真実ぽくなってしまうのも気にくわない。大河ドラマ「竜馬伝」などがそうでしょう。なので、この番組で岩崎弥太郎にヘンなイメージがつくのがイヤなのですよ。この人、天下の財閥・三菱の創始者。ですから、へそ曲がりな私なぞは逆にこの本宮漫画くらいのスケールの大きさがあっていいのではないかと思うわけで。”男”の語り部・本宮ひろ志が目をつけるだけの人物だということにしてほしいです。若いころは野望を抱き果敢に挑戦を繰り返すも失敗だらけ。成長するにつれ思慮深くなりながらも大胆に行動するようになり、自身が陣頭指揮をとって動く。そりゃあ人望も厚くなるし、人材も集まってくるでしょう。海運権を抑えるための値下げ合戦などは、やりすぎな気もしますが、資金はなくても夢はちゃんと社員に見せる。経営者の見本みたいなものです。というわけで、大河ドラマの扱いに不満がある方、そして三菱関係者の方にはこの漫画をぜひ読んでもらいたい。スッキリしますよ。
高いハッキング能力を持ちながらコミュ力が低く、高校を中退、バイトもクビになり、廃墟となったビデオショップに住んでいる少年、是枝一希。彼の目の前に現れたのは"エンジェル投資家"の坂井大輔。坂井は是枝に「お前の手を使って世界征服がしたい」と嘯く。住む世界の全く違う2人の出会いが、やがて世界を大きく変えていくという物語。 一見すると凸凹な2人のバディものっぽいけど、私には是枝が主人公の成長譚のように見える。エピソードを重ねるごとに、是枝のほうは何かしら新しいことを自分の中に取り入れどんどん引き出しを増やしていくけど、坂井のほうは細かい言動には違いがあるけど行動の軸は当初から一貫しているように思う。年齢面もあるかもしれないが、やはり坂井が是枝を導いて広い世界へと引っ張り出しているという印象が強く見えるからじゃないかと思う。ただ、単純な1対1のバディものではないからこそ、是枝は坂井だけではなく、巻き起こった事件に関わる多くの人々と"仲間"となり、文字通り是枝の世界を大きく広げていくことになる。そして最後の最後で是枝は坂井と対等な立場で坂井に問いかける。これによってこの作品が完結するところも清々しい、全19巻で綺麗に最後まで駆け抜けた作品。 全19巻読了
アイドルが、色んな飲み屋でひたすら酒を飲む。 たった、それだけなのになぜか面白い。 ハシゴ上等、朝帰り上等、ちゃんぽん上等、ホントにアイドルか?って思うほど飲みまくる。 終いには、タンブラーにも酒を入れてくる始末。 ただ、楽しそうにガバガバ飲んでいる様は見ていて気持ちいいです。 飲み方とか、おっさん臭いものが多いけど、飲兵衛にはたまらない飲み方をするし。 このアイドルたちが、いかにバレずに飲み続けていくのか、見ものです。 ってか、 『国民の妹系アイドル 大宮ほのか(15歳)』 →実は22歳 さば読み過ぎだろ!
なんとか、格好がつくくらいならテニスはできます。しかし体力の続く限りガンガン打ち込むだけなので、相手に「テニスをしてない」と言われる始末…。で、そんなときに思い出すのがこの作品。一応テニス漫画ですが、作者自ら「あの漫画はテニスなどいやっていない」といっている、そのまんまの内容です。生き別れた父と再会するため、勝ち続ける事を宿命づけられた主人公・狭間武偉。彼はルールも知らずにテニスを始め、インターハイ、そして4大大会で頂点を目指す。なんて書くのもばかばかしいほどで、実際にやっていることといえば、ダブルスを一人で戦ったり、ストリート・テニスなるもので日銭を稼いだり、あげく必殺技は相手の体を狙う技…。テニス漫画として読んではいけません。でも、テニスに格闘(熱血では無い)要素を取り入れて、笑いも涙も盛り込むなんて、凄いことだと思いません? 後の『逆境ナイン』や『無謀キャプテン』などより、テニスというスポーツを突き抜けているこちらのほうが全然いい。最近、作者のこの手の作品はないようなので、ライバル・赤十字の息子編とか描いてくれると、また燃えるんだけどなあ。
自分の大切な彼女が唐突に兵器になってしまうお話なのですが、とにかく切ないです。 セカイ系とかよくわかりませんが、完璧なラブストーリーだと思います。
※ネタバレを含むクチコミです。
最高の新連載がスピリッツで始まってしまった…!! カラー表紙のケバケバしい色使いが格好いい!絵がめちゃくちゃ上手い!!絵柄や線の味が江戸を描くのに合ってるし、描き込みに迫力がある。そして作中の絵も絵図や春画も、すごく見応えがあって面白い…! https://res.cloudinary.com/hstqcxa7w/image/fetch/c_fit,dpr_2.0,f_auto,fl_lossy,h_365,q_80,w_255/https://manba-storage-production.s3-ap-northeast-1.amazonaws.com/uploads/board/thumbnail/112360/5f9844fe-c214-4917-aa52-b491ddab1065.png 主人公の逢坂は江戸の春画絵師。幼い頃に見た「龍と女人」の絵に衝撃を受け、それを超える作品を描きたいと思っているが、なぜか春画(しかも似たような作品)しか描けなくなってしまう。ともかく今の自分にできることを頑張ろうと制作に励むが、お上にバレて死罪となってしまう。まさに首が刎ねられようとしたその時、逢坂の体は現代の漫画家の作業場に居て…というあらすじ。 逢坂がタイムスリップすることでシリアスな笑いになってるのが最高。そもそも江戸時代の逢坂のモノローグがシグルイっぽくてめちゃくちゃ好きwww これから逢坂がどんなふうに現代で活躍するのか楽しみ…!! 【週刊ビッグコミックスピリッツ公式】 https://bigcomicbros.net/comic/bushistunt_aisakakun/
カレーとネコ先生の「みよう」シリーズ。今回は完全にタピオカに飽きてしまったママが、ドリンクの上手さの秘密(=行列とストレス)を生かしてタピオカ屋を開くお話。 ここまで読んできて気づいたけど、このシリーズってもしかして汚いこち亀なのでは…?🤔時事ネタを皮肉ったママが必ず破滅する流れは読んでいて安心感がすごい。 【過去作】 異世界に転生してみよう フリマアプリで転売してみよう YouTuberで人気者になろう
実写も面白いけど、マンガの完結が綺麗すぎて是非読んでほしいです。女子高生の繊細さと天才作曲家との悩みなど面白くテンポ良く進む話に読みすすめる手が止まりません。
学校の図書館にあり、幼いながら読んだのをよく覚えています。人との関わり合いや環境づくりについて深く学べます。当人の苦労や努力が報われた安らぎだけでなく、取り巻く周囲の人間の気遣いや言葉の暴力など、みんながみんな優しくなればいいのにと思うことばかりです。
こないだふと少女漫画コーナーに立ち寄ったら見覚えのあるタッチの作家さんが。安藤先生でした。私が小学生の時にキッチンのお姫さまの巻末の料理レシピを参考にいろんなお菓子をつくったなぁとしみじみ思い出し、読み返しました。今も色褪せない素敵な作品です。
シリアスな話だったりギャグだったりといろんな種類のすごい短い短編がまとまっていてる作品集。正直よくわからない内容もあるけどまあこれはこれでいいなと思いながら読めて面白い。寝る前に読むのが最高だな 稲垣足穂の一千一秒物語がタイトルの元になっているのかな
完結の文字がないことに震えました。イッサめちゃめちゃすきだったなぁと懐かしすぎるので大人買いしたい作品です。
誰がなんのためにとか難しく考えなくてただ理不尽にあってそれに対し立ち向かっている感じが読みやすくて面白い。
読むと止まらなくなる!!リアルタイムでは読んでないけれどカラオケに行くとどうしても読みたくなる。意外と現代的で今読んでもあせた感じがなくてびっくりします。
昔、といっても1990年代あたりまでは、おいどんみたいな学生ってけっこういたものです。大学時代の私の周りにもそんな人たちが集まっていました。無芸大食人畜無害。キノコが生えそうな湿度の高い部屋に住んでいたり、人がよくてすぐだまされたり、曲がったことが嫌いで馬鹿を見たり…。まったく同じではないですが、みんなおいどんの一部をもっていたんですよ。だからかもしれません。大学生のとき、初めて最終巻まで読んだあとは喪失感でいっぱいになりました。おいどんのことをもう他人とは思えなくなっていたんですね。劇中の下宿館のバーサンみたいにしんみりしてしまいました。今ではあのラストについてはこう思っています。おいどんも私の友人たちのように、進むべき道をみつけたからあんな行動に出たのだ、と。きっとどこかであのサルマタの怪人は元気に暮らしているのでしょう。でもやっぱり、何度読んでも古い写真を見返しているようで、少し寂しくなるのは変わらないんですけどね。
落語を題材にした話ですが、これを読んで落語の世界を知るというよりは、人間同士のコミュニケーションでつまずいてしまった人達の成長物語という感じ。 なので大変読みやすいです。 様々な事情で“話すこと”に悩む、年齢も性別もバラバラな4人になぜか落語を教えることになってしまった噺家の三つ葉が主人公。 三つ葉本人も、自分の落語とは何かに悩み立ち止まっていたところだったが、4人との関わりが予想外の化学反応を起こしいろんな人を巻き込みながら自分自身も一歩ずつ前に進んでゆくのが面白い。 かなりクセの強い4人だけど、三つ葉の真面目で正直な性格が徐々にみんなの凝り固まった心をほぐしてゆく様が感動的。
伊藤計劃や虚淵玄、冲方丁らに比肩しうる「天才」野崎まどが放った"読む劇薬"こと超問題作『バビロン』シリーズ。原作小説は現在3巻までリリースされています。極めて理性的な論理展開によって人類・社会に「問い」を投げかけ、しかしその裏では巧みな伏線や布石によって読者の感情を手玉に取りやがて絶望と恍惚へと引きずり込んでいく。 地獄のような物語を書く、悪魔のような作家です。 とりわけバビロンのヒロインにして悪役(ヴィラン)である「曲世」は、これまで出会ったことのあるあらゆる悪役の中でもとびきり極上の絶望でした。 「だれでもいいから、早くこの化け物を撃ち殺してくれ」と願わずにはいられない。 【上巻読了時点の感想】 コミカライズ版もよくできてはいるけどもともと上下巻に収まるようなスケールの話ではないので結果的にはやはり超駆け足です。 原作小説を読み、賞賛し、胸糞悪くなり、反芻し、後悔し、やがてまた身体が「バビロン」を求めだすのでそうした頃にコミック版を手に取るのをおすすめします。 ※追記 ↑やっぱりおすすめしません。下に続きます
“星守る犬”タイトルに大きく心惹かれた。 動物と人間の話は、心を揺さぶるものだけど、やはり涙なしには読めなかった。 お父さんとハッピー(犬)の出会いは必然で、お互いに必要な存在で、きっと、きっと幸せだったんだと思う。 そして読む時は家で1人で読むのが良いだろうなあ
特撮ヒーローものの原作と思い読んで見事にスカされました。「テレビと雑誌の落差が大きすぎた。テレビの視聴者は低年層、この頃雑誌は高年層化していたからである」と作者が言っているように、こちらは子供だまし要素の少ないしっかりとしたドラマ。大人の鑑賞に十分耐える内容になっています。父を殺され、化身の術の巻物を奪われたハヤテは、自らも変身忍者となり仇を討つべく復讐の旅に出る、という体裁。血車党を殲滅するため、たとえ化身忍者に子供がいても涙を流しながら斬り倒し、掟に縛られたかつての兄弟分とも闘う。孤高のヒーロー像の構築過程は心憎いもの。エピソードのモデルも凝っていて、鍋島の化け猫や葛の葉、ミノタロウスなど、怪異譚をきちんとこの世界に取り込んでいるのですから、おもしろくないわけがない。大作家に対して失礼ですが、本当に掘り出し物だと思いますよ。少しラストで拍子抜けするかもしれませんが、これもある意味、大人のラストではないでしょうか。
最高だった タイトルからしてそんな気はしてたけど幸せとどん底の差がうまい このくらいガツンとくるもの出会うと嬉しくなる 葵兄ちゃん〜!! BLと侮るなかれ 読んで〜!
今も昔もヒーローものは子供向け、ではありますが、設定を時代背景に合わせてアレンジすれば、こんなにもエッジの効いた作品になります。仲間である能力者の犯罪を防ぎながらも、能力者ゆえ人間からは迫害されるという、哀しきヒーロー、ジエンド。その容姿はヒーローらしからぬ異形で世界を滅ぼす力を秘めた存在。性格も破天荒で、正義の能力者と対峙するシーンでは「正義の味方も縦社会かよ。あんま笑わすなコラ」と毒舌を吐く無頼っぷり。昔のヒーローでは考えられない言動に新鮮さを感じます。と書きながらも一方では懐かしさもあって、それは著者が私と同世代なせいかも? 子供のころに見ていた特撮番組へのオマージュ表現が多々あり、4巻の冒頭のシーンなんて、まんまあの悪の首領じゃん、とニヤリ。特撮LOVEもビンビンに伝わってきますね。またこの作品は、世界観を同じくする他作品の主人公が登場するというのもウリのひとつ。その中でも私のイチ押しはツイッターでも話題になっていた『ネクロマン』。「正義の死者」ってなんなのよ。
まだ少年と呼ばれる頃に、何も知らずにこの作品を買って読みました。マセガギと言われても仕方ないし、母親にこっぴどく叱られたこともあります(それでも捨てられたりはしなかったんで良い親だと思います) 恋愛が甘い物である、ということは流石に否定出来ません。ただ、二人が一つ屋根に暮らすということは、終わらない「日常」に暮らすということでもあります。そこは決して天国ではないし、息が詰まるようなこともある。 それが「愛」という感情によって始まることだと、この作品はかつての少年に見せてくれました。恋人は決して美しいだけの存在ではない。自分と同じように肉体を持った存在であり、そのことで苦しめられることもあるんだと、異性のことを何も知らなかった頃に学んだものでした。 バブルの頃、恐らくこの作品のような生き方は現実感を失っていたのではないかと思います。今の時代にはどうでしょう。若者が貧しくなっている現実もありますが、こんな関係からは恐らく逃避するんじゃないかとも思います。ただ、作中に登場する人達は、自分自身を取り巻く日常に対して必死で生きています。誰に笑われても構わない。唯一人のために生きているという現実は、自分のためだけに生きている人間には、まっすぐで美しいものに映ります。 この時期スローニンやDADAを描いていた吉田聡先生にとって、明らかに異なる作品であり、ある年代にとっては忘れられない作品だと思っています。
よく「動物を擬人化させたマンガを描くひとは捻くれ者だ」と言われることがありますけど、なかなか本質を突いた言葉だなぁと思います。動物ではないですけど、実はアンパンマンなんかはかなりグロテスクですよね。それを戦中餓死しかけたこともあるというやなせたかしさんが描いたとなればこと尚更。まあ、おそらく、そういうひとたちは人間の目線では物事をみていない。というのは人間に絶望しているのか、人間が嫌いなのか、それはわかりませんけども、とにかく人間の外側からの目線を獲得したいという強烈な意志を感じます。 いがらしみきおも擬人化動物マンガを描いたひとりですけども、『ぼのぼの』は凄まじいです。第一話目からいきなり、ぼのぼのがただ川を流されてゆくコマが四つ続くという過激さ。起承転結という四コマ漫画の定石をまるで無視して四コマとも何も起こらない。ただ、ぼのぼのが川を流されているという事実だけが浮き彫りになる。この何も起こらなさを過激と捉えてしまうのは人間の目線でものをみているからなんでしょうけど、ぼのぼの以前のいがらしみきおは全人類を燃やし尽くすかのような過激でブラックなギャグをやっていたひとですから、やっぱり衝撃なわけです。 しばらくの休載期間を経てはじまった『ぼのぼの』ですが、休載期間に何か転機があったのか、おそらく、否定に否定をどこまでも重ね尽くしたひとにしか到達できないある種の肯定に辿り着いたのだと思います。まあ、菩提樹の下で悟りを開いたブッタのようなものです。 そして『ぼのぼの』で悟りを開いて、しばらく山籠りしていた仙人が俗世に下りてきたのが『Sink』や『I』になるかと思います。だから『ぼのぼの』の過激さがもっと分かりやすく描かれている。動物ではなく人間ですからね。といっても『I』ではほとんど動物めいた人間がおぞましく描かれている。そういう意味ではジョージ秋山の『アシュラ』に近い作品なのかもしれません。『アシュラ』も『I』も醜さや穢らわしさが一周まわって何か神聖めいた肯定的なものにみえてくる。この「一周まわって」というのがとても重要なことのような気がします。
何を隠そう、影絵が趣味さんは、この宗像教授シリーズが大好きで大好きで仕方ありません。「なんでそんなに好きなのか」という問には、とにかく面白いからとしか応えようがないんですが、同じく手塚賞でデビューしていらい盟友として、あるいは切磋琢磨するライバルとして星野之宣と並べられることの多い諸星大二郎、彼のマンガも大好きなんですが、同じ民族学を題材にするマンガ家同士といっても好きの種類がどうも違うような気がするんです。 諸星大二郎はすっとこどっこいといいますか、あの無茶な演出がバカバカしくて好きなんですけど、星野之宣はというと、ひたすら律儀で骨太な演出を淡々と積み重ねてゆく。たぶんそこが好きなんですね。宗像教授シリーズは短編連作としてかなりの巻数を重ねていますが、毎回〃〃もの凄く面白いものを読んだなぁと深い後読感が残るんですけども、何を読んだのかと言われるとアレ? となってしまう。というのは内容が伝綺とか伝説だからなんでしょうけど、読んでいるあいだは律儀で骨太な演出に引き込まれて興奮しながらページを捲ってしまうんですね。これがもの凄い。 諸星大二郎については語ろうと思えばいくらでも語ることができると思うんですが、星野之宣はというとこんなに面白いのに何故か口吃ってしまうようなところがある。これがいつも不思議なんです。ひょっとすると星野のマンガはある種の透明性に達しているのかもしれません。
母を亡くしたばかりの小学生・榎木拓也。彼の前には、泣いてばかりの弟、稔。母はなくても子育ては待ってくれない。家事に育児に忙殺され、苛立ち苦しむ拓也。それでも……やっぱり弟、可愛いかも。 —- ハートフルコメディというには、ちょっと息苦しく、それでも愛おしい作品である。 ほんの1、2歳の幼児にべったりで面倒を見る、思春期間近の小学生である拓也。子育てがうまくいかず、悩み、苛立つ彼の様子が、綺麗事を抜きに表現されるので、この作品で子育ての辛さに向き合うことになった読者の少女(そして私を含めた少年)は、ショックを受けたものである(昔話)。 家庭から目を外に向けると、拓也の前には、家庭や対人関係に苦しみ、傷ついた人達が現れ、捻じ曲がった言動を彼にぶつけてくる。 しかし拓也は、まっすぐさと優しさで彼らに接し、その捻じ曲がった心に気づかせて、本来の優しさを取り戻してやる。その優しい着地に私達は安堵しながらも、何か心を抉られたような痛みも同時に感じる。 家庭とは、性差とは、愛情とは……コメディに隠されて提示される問題意識は根深い。この作品を読んだ少女(私を含めた少年も)は、自分を支えている価値観や、甘く楽しい将来像を、激しく揺さぶられた。 2019年の今、この作品を読んでも、日本の家族観・性差の問題というのは、なかなか変わらない部分があるなぁ、と気付かされる。そういう意味で、1990年代のこの作品は今だに読まれる意味を持つし、この作品の問題意識を、新しいやり方で表現する漫画が、現れて欲しいと思う。 拓也の笑顔の向こうには幾千万の、年上・女(今作ではむしろ男)・母といった役割を押し付けられ、苦しんでいる人がいる。そういう人達のためにジェンダー論で戦う前に、まずはこの作品を読むことで、むやみに人を傷つけない、優しい解決を目指したい。
島田虎之介、まず名前がとてもいいですね。 月刊ガロのあとを継いだアックスからデビューしている曲者なんですが、このひとはおそらく、資質的にはガロというよりは手塚治虫が主催したコムよりの正統派作家なんだと思います。白と黒のコントラストが特徴的な硬派なコマ作りもそうですし、何よりコマ作りにある種の照れがある。この照れというのは手塚治虫のヒョウタンツギを筆頭に、コム出身者は吾妻ひでおのパロディに受け継がれたような照れのことです。この方向性は、ガロのつげ義春を筆頭に身辺雑記的な小さな世界からマンガの境界線を探索しようとしたひとたちとはまったく異なるものだと思います。 そして何より、島田虎之介のマンガはとにかく風呂敷をひろげまくる。しかも、あたかも歴史的事実であるかのようなコマ内に出てくる情報がふつうにとんだ嘘であったりするんです。すなわち夢と希望にあふれているといいますか、冒険者的な突拍子のなさがあるんです。 まあ、とっつきにくい絵ではありますので、島田虎之助の入門編といたしましては、ブルボン小林名義のマンガ評論でも知られる小説家の長島有が主催した『長島有漫画化計画』のなかの『猛スピードで母は』がおすすめです。なお『長島有漫画化計画』には他にも、 萩尾望都「十時間」 衿沢世衣子「ぼくは落ち着きがない」 カラスヤサトシ「夕子ちゃんの近道」 100%ORANGE「女神の石」 よしもとよしとも「噛みながら」 フジモトマサル「ねたあとに」 陽気婢「エロマンガ島の三人」 小玉ユキ「泣かない女はいない」 うめ「パラレル」 島崎譲「THE BUNGO」 吉田戦車「ジャージの二人」 オカヤイヅミ「佐渡の三人」 ウラモトユウコ「サイドカーに犬」 河井克夫「タンノイのエジンバラ」 ら、埋もれさせるには勿体ない作品ばかりが目白押しですので是非ともゲットしていただきたい。
おそらく私が読んだ漫画単行本の中で、最も読み返したのがこの作品。あらためて読まなくてもエピソードはソラで出てきます。ガラスのクレア、戦士の銃、合成ラーメン、泥のメ―テル、サケザン、ホロホロ、時間城の海賊、化石化ガス雲、トレーダー分岐点、蛍の街…。本がボロボロなるまで読みましたからね。なぜ、そんなに好きだったかというと、まずはコンパクトだったから。基本は一話完結。停車駅の滞在時間はその星の一日で、その日に事件が起きて解決する。そして冷静で大人のメ―テルと、希望に燃える若者・鉄郎というわかりやすい構図。さらに人類の愚かな歴史に見立てたストーリー・ライン。自分の精神が柔らかいころに、この物語はどんな教科書より多くの刺激を与えてくれました。自分にとっていい時代に巡り合えたのでしょうね。ですから、この作品を読むときは、いつも少年に還ったような気がします。なので我が心の999はこの14巻までのみ。このアンドロメダ編以降はもはや違う作品だと思うのですが皆さんはどうでしょうか。
とあるきっかけで高校に通えなくなり、中卒のまま社会人となった21才の女性が主人公の物語。工場で働き続ける中、転職したくとも中卒では難しいということで、周囲のアドバイスでしぶしぶ定時制高校に通い出すところから始まります。10代の生徒たちに混ざりながら学校に通い、学生時代を思い出しては暗い気持ちに陥るという…。不安が募るような絵柄に、鬱々としたモノローグが続きますが、内面と作品世界の一体化した見せ方の表現が素晴らしくて、単なる「イイ話」におさまらない生々しさを常に感じます。全体的にこの人の描く線と波長が合うというか、まぁ好きですね。自分も、色々な事情を持つ人が集まる学校に通ってたので、似たような事あったな〜とか、こういう人いた!とか、思い出したりしながら読みました。
原作もおいつつ、漫画を楽しみにしています。漫画は自分が思い描いていた世界をよりリアルに細かく描写されているため、なるほど、と思う部分もこうだったよなぁと共感する部分もあり楽しく読んでいます。何回読んでも名前が覚えられず友人と話をする時漫画の見た目ではなしています…。
なかよしリアルタイム世代です。あむちゃんのかわいいファッションと中二心をくすぐられる特権制度にどきどきしていたのを思い出しました。あのケープがかっこかわいいんですよね。王道っぽくて今読んでもきゅんとします。
36巻も出ていたんですね。知らない間に完結していたので一気読み。最初からぶれない原作と美麗な作画に癒やされつつ、男女別け隔てなく読めました。美女が剥がされるだけでなくイケメンもなぜか剥がされるのが面白い。
オンライン漫画が原作という面白い漫画。原作の良さも出つつ、更に美化されて人間らしくなった堀さんたちがめちゃめちゃにかわいい。4コマじゃないのも新鮮でよく、すぐに終わるかと思ったが恋愛模様を細かく描いていて続きが気になる漫画です。
主人公はミュージシャン。サックスで身を立てようとする青年のお話です。主人公を含めた音楽に携わる者たちの置かれた状況をうまくとらえて、彼らの音楽に対するスタンスの違いでストーリーを構成。うまいだけのスタジオミュージシャン、最後のチャンスに賭けるベーシスト、親の七光りのアイドル…。埋もれるのかのし上がるのか、それは技術だけじゃないし心意気だけでもない。自分の才能を信じて道を進むその悲喜こもごもが伝わってきます。それで、夢の途中というより苦労の途中、で終わってしまうのが何とも切ない。このラスト、決してHAPPYじゃないと思うのですが…。苦労してる知り合いを見ているせいで、深読みしすぎてますかね。
マンバの新連載・読切スレで知った読切。餃子大好きなのでタイトルにホイホイされました。 正直全然期待してなかったのですが、ページを開いてビックリ。もう絵がうますぎる…!! https://twitter.com/Plul_Qdqdvh/status/1192768479834722306?s=09 繊細な線で描かれる女の子は可愛らしく、料理はメチャメチャ美味そう!! まつ毛バッサバサの美人さんの描き方、どことなく眉月じゅん先生と通づるものを感じました。 終わり方が続編を匂わせるものでテンション上がりました。読切と言わずぜひ連載化して下さい!! (週刊漫画TIMES2019年11/22号掲載)
肉たべる女の子の漫画! ただそれだけだけどこう…何か湧き上がるものがある 物を食べる行為=エロい! どこかの国では食べる行為ははしたない行為なので日本ほどテレビで食番組があるのは凄いことと聞いたことがあります。 肉食べたくなってきた〜! こんな食べ方する女子いたら即オチますね
ギャルいいですね ギャルが赤面するのがこんなにいいものとは!? こちらが焦ればあちらがヨユーで、こちらがヨユーならあちらが赤面してめちゃくちゃ可愛い コスプレギャルたまらん!! 最高てした
人外BLなんだけどなんだか骨太…! 話が骨太というかキャラが強気で好きでした 強気受けで血と闘いの最中にいるbl… この関係性とパワーバランス、いいですね
少しずつ親子になっていく過程が泣けます。 コハルちゃんがかわいいです。