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まだ少年と呼ばれる頃に、何も知らずにこの作品を買って読みました。マセガギと言われても仕方ないし、母親にこっぴどく叱られたこともあります(それでも捨てられたりはしなかったんで良い親だと思います)
恋愛が甘い物である、ということは流石に否定出来ません。ただ、二人が一つ屋根に暮らすということは、終わらない「日常」に暮らすということでもあります。そこは決して天国ではないし、息が詰まるようなこともある。
それが「愛」という感情によって始まることだと、この作品はかつての少年に見せてくれました。恋人は決して美しいだけの存在ではない。自分と同じように肉体を持った存在であり、そのことで苦しめられることもあるんだと、異性のことを何も知らなかった頃に学んだものでした。
バブルの頃、恐らくこの作品のような生き方は現実感を失っていたのではないかと思います。今の時代にはどうでしょう。若者が貧しくなっている現実もありますが、こんな関係からは恐らく逃避するんじゃないかとも思います。ただ、作中に登場する人達は、自分自身を取り巻く日常に対して必死で生きています。誰に笑われても構わない。唯一人のために生きているという現実は、自分のためだけに生きている人間には、まっすぐで美しいものに映ります。
この時期スローニンやDADAを描いていた吉田聡先生にとって、明らかに異なる作品であり、ある年代にとっては忘れられない作品だと思っています。
「好きだ」の先にある、リアル恋物語! 「好きだ」という思いが成就したところで、恋愛が終わるわけじゃない! では、恋愛の先にあるもの… それは何だろう? 彼女にフラれ、荒れた生活を送る茶縞を訪ねてきたのは、元同級生の織田純子。互いに惹かれあう二人は、同棲生活を始めることになったが…? 青春の恋の喜びと切なさ、男と女の心の葛藤を、青春の巨匠が描く! 80年代後半、ヤングサンデー誌上で話題沸騰した、リアル同棲物語!!
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