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中学生は子供だけど、子供なりにそれぞれの心のなかでは葛藤したり、悩んだり、自意識のあり方を模索している。
田舎の中学校という閉鎖的な空間の中では、他人と比べ、自分の立ち位置を認知していないと存在意義を持てない。
インターネットが普及した現代でも、悩むことはそんなに変わらないんだなと感じる。
主人公の汐梨は、将来の夢、夢中になれること、確立した自己もなにも持っていない。そんな自分はこの町に似ている。そして死ぬまでこの町から出ずに居るんだろうと諦めのような思いを抱く。
そんななか、自分より大人びていく同級生の姿に、置いてけぼりを食らったような気持ちになる。
汐梨とは対象的な親友・安優香はアニソン作曲家を志し、田舎を嫌い東京への期待と憧れが強い。しかし実際は、作った曲は聞かせてくれないし、まわりからは浮いていていじめの標的にもされている。
そんな安優香を汐梨は、自分と同じ様に“この町に似ている”なんにもない子だと心のどこかで思っていた。
一方で、好きなものを好きと言える安優香への羨みと嫉妬を必死に隠す日々だった。
ある日、安優香の意外な真実を知ることにより、急遽2人は授業をサボって東京へ行くことになる。そこから2人の関係に変化が起きるんだけど、果たして汐梨は東京に何を思うのか。そして、なにかが変わるのだろうか。
また、この漫画はとにかく訛りが可愛らしい。そのままでいてほしいと思うけど、東京ではきっと必死に訛りを隠すんだろうな。
上京を志す全ての人へ。注目のルーキーが贈る読切42ページ‼(ゲッサン2019年12月号)