モーニングで読んで困惑しっぱなしだった『JJM 女子柔道部物語』の宣伝マンガ『TJM』。なぜか原作・小林まこと、作画が恵本裕子さんという、いつもと逆のパターンで登場した読切。しかし読んでみると意外や意外、味わい深くてエモい絵をお描きになられる。金メダリストが描いた漫画が雑誌に載るなんて、もしかして世界初のことじゃない?
なんて、柔らかくて、優しくて、強くて、不安で、自分で抱えきれなくて、愛が詰まった作品なんでしょう。 妊娠した夫婦が子供が生まれるまでのカウントダウンの中で、幸せや葛藤、子どもに対する理想、夢、現実に起きている事を目の当たりにするニュースに動揺し、精神的に不安定になる、様々な要素が、カラーの鉛筆描きされた作品から溢れ出てきます。 この作品に出会って幸せです。 この少し大判の赤い表紙を見かけたら手に取ってパラパラ数ページ捲ってみてください。 その先が、絶対に読んでみたくなりますから。
※ネタバレを含むクチコミです。
1巻読み終わり、「いいじゃん…」と口に出てしまう感じでした。 市川くんもいいけど、キコルちゃんも見た目のまんまのよくある所謂お嬢様ツインテ嫌なキャラと違って誇り高く強くて人間味がある。そこもよかった。 そしておっさんの活躍がもっと見たいぜ、がんばれおっさん! ありがとう怪獣さん! 絵のクオリティやテンポも非常によく、ワールドトリガーに似た感じの空気もあるけどちゃんと地球っぽいし、「鬼滅」も終わって「地獄楽」もなんとなく終焉に近づいてる感してるし、「呪術廻戦」はまだ大丈夫そうな気がするけど、そんなジャンプ作品の中でこうして素直に先を楽しみにできる作品が出てくるのは本当にさすがジャンプ、さすが集英社だなぁ
舞台となるのは厳格な身分制度が残るシャルダオ連邦王国。 その身分制度の最下層ガティヤに属する少年ランは、乾物屋の店主に難癖をつけられているところを通りがかりの女性カヤに助けられ、そこで彼女の息子・ユリと出会います。 富裕層の子供でありながら学校でいじめられているユリは最下層に見ながら一生懸命に生きるランと意気投合し親交を深めていきます。 そんな身分の違う2人の友情を描いた作品です。 と、ここまで紹介したあらすじなんですが、実はこちらは本編第3話からの内容になっています。 というのも第1~2話はこの2人の出会いから6年後を描いており、ランは革命軍の一員として政府と戦っており、一方のユリは山岳地帯の村というランとは離れた場所でひっそりと暮らしています。 なぜこの2人が袂を分かつことになったのか、そして今後2人の運命がどのような道を進んでいくことになるのか、過去から現在そして未来へ向かう繋がりから目が離せない作品です。 この作品は日本国内の作家さんが書かれているのですが、最初は単行本として書き下ろされフランスで発売されており、現在は秋田書店の別冊少年チャンピオンで連載中のようです。 そういう経緯もあって、今後も応援していきたい作品です。 2巻まで読了
お弁当を作ってそれをSNSに投稿することが趣味の高校生・春海くんはある日、提出物を出しに国語科準備室に入ったときに古文の水原先生が中身が真っ黒なお弁当を広げているのを目にします。 そのお弁当が自分が投稿したお弁当のレシピをもとに作られたことを知った彼は、思わずその日持ってきていた自分のお弁当を先生にあげてしまいます。 それをきっかけに晴海くんが水原先生に弁当作りを教えることになるというストーリーの作品です。 春海くんは匿名で投稿しているSNS上では上々の人気を得ていましたが、過去の経験から自分の好きを否定されることを恐れて学校の友達には弁当作りの趣味のことを話せずにいました。 そんな秘密を結果的に自分から水原先生にバラしてしまうことになるのですが 水原先生がその趣味を否定せず認めてくれたために、徐々に彼女に対して心を開いていきます。 水原先生は身長180cm以上で授業の雰囲気からも暗い印象がある先生でしたが、春海くんとの弁当作りの"レッスン"の中では普段とは違う柔らかい表情も見られそのギャップも楽しい作品です。 もしかしたらこの二人の中が今後さらに発展するかもしれないっていう期待もあり、また、登場するお弁当は見た目も中身も良くできていて料理漫画としての側面もしっかりある、いろんな魅力の詰まった作品です。 1巻まで読了
スペリオールでトリリオンゲームの連載が始まりましたが、そういえば池上遼一先生の異色コラボって他にもあったような、そうだ!山本英夫先生とのアダムとイブだ!あれ読みたかったんだ〜と思い出したので読んでみました。池上先生って何でも描いてくれるんですね。NGナシかよ!!山本先生としては「池上遼一とやるならこれぐらいやらないと面白くないだろ」っていう感じなんでしょうか。『明らかな凸と凹。』のシーンとか冷静になると「一体、私は何を見せられているんだ…?」と思えてこなくもないのですが、圧倒的な絵力によって「カッコいい!名シーンだ!」と思ってしまいました。どちらの作風も活かされてて面白かったです。対談とかしてないんだろうか?
Webヤンマガで連載が始まった「カラミざかり」のリメイク版。 https://yanmaga.jp/comics/%E3%82%AB%E3%83%A9%E3%83%9F%E3%81%96%E3%81%8B%E3%82%8A_%E3%83%9C%E3%82%AF%E3%81%AE%E3%81%BB%E3%82%93%E3%81%A8%E3%81%A8%E5%90%9B%E3%81%AE%E5%98%98/61f5ba8bfd48a5437eac286d90b74d5c 1話目が公開されたので読んでみたけど、めちゃくちゃ爽やかな雰囲気の漫画になってるw 作画は、ヤンマガで「乃木坂の詩」を描いていた御池慧(みいけけい)氏。原作版と内容を変えて、エロ無しでやるのだろうか。
新選組 + 馬賊という俺好みの組み合わせで横山光輝の「狼の星座」や木内一雅/八坂考訓の「青龍<ブルードラゴン>」が好きな俺にはたまらない内容だった。テンポよくて面白いのに中途半端に終わってしまった。いやーこれから尚旭東や張宗援が出てきたりとか満州国とか色々絡んで面白くなりそうなのにすげー残念だ
背徳感とか罪悪感って人生を楽しむためのスパイスですよね。とは言え犯罪行為や不貞行為はダメ絶対。 料理上手で健康志向の妻に隠れてハイカロリーな飯を食う、そんなドキドキくらいがちょうどいい。 鴨志田がこっそり楽しむ背徳めしは、ありえんくらいにチーズ増し増しのピザトーストとかバターとチーズたっぷりのオムライスとか、カロリーのことを考えたら背徳どころの騒ぎではないけれど絶対美味いだろうなあという料理ばかり。 こっそり隠れて食べたくなる気持ちはなんかわかる!! とにかく幸せそうに背徳めしを頬張る鴨志田の表情を見ていると、こちらも幸せな気持ちになるんだなあ。 おじさんがご飯を食べるだけの漫画でもじゅうぶんすぎるほど素敵なのですが、最後に明かされる妻の秘密でより素敵な漫画に仕上がっているのが素晴らしい。 さすが魚乃目三太先生、さりげない家族愛や夫婦愛を描くのが上手いなあ…。 お腹は空くけど幸せで満たされる作品でした。
『退職代行サービス』という職業があることを初めて知りました。 多くの人にもっと認知されるといいですね。 自分の精神を崩してまで、“働く”ということに拘る必要はありません。 でも、甘えてしまうこともよくありません。 自分の体調や精神状態は、自分にしか分かりません。 まずは、病院に行って診断をしてもらって、会社に談判して、それでも、どうにもならない時に利用できたらいいですね。 弁護士料ってどれくらいなのでしょう? 色々な退職希望者がいますので、実際に自分に当てはまるものがありそうです。 主人公の水城リコは、ブラック企業を辞めて、やりがいのある職につけて人生が変わりました。 悩んでいる方は、参考に読んでみたください。 新しい何かが始まるかも?!
絵が可愛いから百合カップルかと思って読んでしまった。でもそうじゃなくても普通に面白い。若菜ちゃんの妥協のないまっすぐなストーキング行為をサラリと受け流したり受け止めたりする愛希くん。近年まれに見る良いカップルだと思います。 次号から違う作品で連載が始まるみたいだけど、こっちも連載で読みたくなりました!
小4の女の子がカウンターに立って接客してくれるバーとか行きたすぎ… 宵子ちゃんが宿題してるところ見てるだけでもいい。
ドルオタはみんな推しとご飯が食べたいと思っているのだろうか?という疑問はとりあえず置いといて、男性アイドル・葉井くんが大好きな男子・一途(かずと)の隣の部屋に葉井くんが引っ越してきて、おまけにご飯を作ってあげることになっちゃった!?というコメディです。出来すぎてるが、まあまあ。ファンクラブの会員証も届いたばかりで「ファン歴が浅い」というのがポイントになるのかが気になる。
冒頭、85歳まで会って話せる距離にいたなら良いじゃない、と思ったんですけど、どんどん2人の歩んできた道を遡るほどに、いろんな葛藤や後悔があったんだなというのがわかりました。と同時に、少しでも何かが違っていれば、どこかのタイミングから一生再会できなかった場合だってあり得る。思うようにいかないことだらけだったかもしれないけど、なるようになったとも言える。教科書に載らないような人の人生だって、立派な歴史だなと思い知った。 決して結ばれなくても、「死ぬ気で愛した人がいた」という経験は、死ぬまで離さず持っていたい宝ものだと思います。 過ぎたことは変えられないけど、出来るだけ後悔のない人生を生きたいものです。
タイトルはお色気漫画そのものだったが、実は良い漫画だったんじゃないか説。 監督と女優たちの関係を中心に、制作現場の人間ドラマがしっかりと描かれている。エロ要素だけではなく、次第にサスペンス色が濃くなり、最後は思っても見ない結末を迎える…。 役者マンガとしても充分に面白かったと思う。
文字通り数寄です!の続編になります。数寄屋に住み始めた話、茶室に合う掛け軸を自分で作ろうと思い立った話、ご両親と家にまつわる話など、続編も盛りだくさんでした。現代人が数寄屋に住むことの意外な問題点も面白かったですが、ご両親についての話が心に残りました。柳沢教授のモデルになったお父様はエピソードの宝庫なのですが、お母様の話では泣きそうになってしまいました。 数寄です!ではモーニングの編集長が「100本映画観ないと次の打ち合わせしないから」と言っていましたが(厳しいですね…!)、続 数寄です!では新作のネームを描かれていました。これがランドだったんですね。そういえば漫勉に出演された時のご自宅って数寄屋でしたね。当時は立派な家だな〜としか思ってませんでした…。
なんか読んでたら、サンデーで連載してた「魔王」のマスターいたんだけど。連載時期的にどっちがパロディか微妙なラインだな
ネタバレではないですがラストは1ミリフィルムの映画みたいなコマ構成で丁寧に描かれてたの良かったな 男性キャラも女性キャラも繊細に描かれているのでシリアスな場面もちゃんと感動できます。 完結巻でたのでこれを機にぜひ。
薔薇のためにが本当に面白かったので次なに読もうか迷ったんですけど、とりあえず最新作をと思い読んだら、最終巻に「これにて引退」との旨が書かれていてショック。しかし病気などいろんなものを抱えて漫画家を続けるよりも無理をしないと決断されたことは素晴らしい。 本作もこれ以上ない多幸感に溢れた作品で(猫愛も多分に溢れてダダ漏れしてます)、薔薇のためにを読んでも思いましたが、思ったことを思いだけにとどめずそのまま口から出すキャラが多くて、それがストレスなく読める理由だと思ってます。敷島くんの同僚の女とか、やちよの親兄弟とか、ほんと最悪な連中なんですけど、そいつらに何を言われても同じくらいの勢いでみんな言い返すから、なんかもう面白くなっちゃう。これから過去作を読むのが楽しみです。 吉村先生、お疲れ様でした。
怨念がこもってそうな表紙に惹かれて手に取って、中身を読んでみたら水木しげるっぽいホラーだったので買ってみた。マンバの他のクチコミを見たら作者は水木しげるのところにいたと書き込みがあったので調べてみたら、どうやら小学生の頃から水木プロに通われていた方らしい。すごい経歴だ。もがりが何者なのかは最後まで分からないけど悪い奴ではなかった。むしろ極悪人をもがりが不思議な力で成敗する勧善懲悪ものだった。殺し方はホラーだけど段々もがりが可愛く見えてきたりしてただ怖いだけじゃないところと、「歴史は豆腐みたいなものかもしれない…」などの昔ながらの語り口調で始まるところがいい。
「おせん」「おせん 真っ当を受け継ぎ繋ぐ。」に続く料理漫画で今回は料亭ではなく、食堂が舞台のマンガ 相変わらず料理はうまそうだし展開もわかりやすい。おまけに今回はいつもの親父ギャグ要素が少なかったので読みやすかったが昔に比べてレシピ部分が多いので、読むのに時間がかかった。 最終回の料理は「おせん」の第一話で登場した料理と一緒かな?
朝ごはんを食べるって凄く贅沢じゃないです? どうしても朝は眠たいし仕事の支度でバタバタするし、昼ごはん食べるから別にいいやと適当になっちゃいがちなんですね。というか食べない日の方が多いんですね。 休日の朝にゆっくりお味噌汁作ったり炊きたてのご飯を食べると、なんて贅沢な時間を過ごしてるんだろう…!!と豊かな気持ちになるんです。 実家にいた頃は当たり前のように朝ごはん食べてたなあ…とこの漫画を読んでしみじみ実感してしまいました。 何気なく出されたお味噌汁にご飯に前の晩の残りのおかずが妙に恋しくなりました。 お母さんの味噌汁飲みたくなる…!そんな作品です。
「命を燃やすような熱血マンガ」といえばスポーツものを思い浮かべがちですが、仕事マンガでしかもクリエイティブ系ともなると珍しいんじゃないでしょうか。 私自身、在宅でフリーランスとはいえ、クリエイティブ系の仕事をしているのでそういう意味でも興味深く面白かったです。 21世紀、個人主義の時代になって「自分の時間」「ライフワークバランス」みたいな考えが浸透してきた昨今、そんな個人主義の時代だからこそ「自己実現のために」ぶっ倒れるまで努力することを選んだ人々が描かれています。 こういうマッチョ思考の意識高い漫画は定期的に読み返したくなります。私は影響されやすいのでこれを読むだけで「おっしゃ~~仕事やるぞ~~~断らないから全部もってこいや!!」って気持ちになることができます。
モテなかった私にどうして彼氏が出来たのかお教えします♡っていう感じではなく、編集者に描いてくれって言われたネタがたまたまモテについてだったから色々やってみたよっていうルポ漫画です。でも最後にはめでたく彼氏が出来ます。彼氏とのお付き合いについてはラブ考を読んでください!正直に言うとラブ考が面白かったのでモテ考を読みました。 モテを深掘りしていくうちに断食修行をすることになり、そこで相部屋だった女の子に「どういう漫画を描いてるの?NANAみたいな?」と聞かれて「ハルタって漫画誌で恋愛をテーマに…A子さんの恋人って漫画を描いてます!」とハッキリした口調でウソをついてたのに笑いました。
タイトルになっている、花コビト属の蕗ノ下さんがカワイイのは、もうカバーイラストで分かりますよね?コビトで可憐な容姿で、頭に花を咲かせていて、更にしっかり者とくれば……間違い無いな! しかし彼女が一番カワイイのは、幼馴染の鬼ヶ島君(オニくん)と一緒にいる時。寄り添う安心感と秘めた恋心に、くるくる表情を変える蕗ノ下さん、愛らしい! そんな蕗ノ下さんの、素顔を引き出すオニくん。彼はオニ属と人間のハーフで、ヤンチャな子だけれど、蕗の下さんの前では安心した優しい顔だし、蕗の下さんが好きで簡単に赤面したり。怖い男子の素の表情、これまたカワイイ! オニくんの胸ポケットで悶える蕗ノ下さんを見て悶えるオニくんのダブル悶々、威力は2倍じゃない、100倍だ! つい「幼馴染」を強調してなかなか踏み込めない両片想いは、お約束のパターンではありますが、「早くくっつけよ〜」とヤキモキしながら次を求めてしまう、安定の中毒性。 異種属が集まる高校で、様々な恋模様あり、異種属恋愛の難しさや、差別意識なども読み応えのある内容で、二人の将来や様々なカップルの先行き等、もっと読みたかったのですが、3巻で完結。惜しまれますが、とぉーとぉーい素敵ラブコメでした! 蕗ノ下さんの妹達の物語で続編……読みたいなぁ。
卵子提供して同性婚で生まれた子供が(他人なのに)自分の元にやってくるとこから始まるんですね。 一番最初に思うのは「近い将来ありえそう」 そして「出産のリスクが皆無なのはいいな」 家族の一話ですごくまとまってましたが続くならば家族と他人の線引きの話にもなるでしょうねー…。 血が繋がってたら家族なのか。 繋がってなくても一緒に過ごした時間が長くなれば家族になりうるのか。 最後まで読んで、もう一緒に住んじゃえよ!と思いましたがそうはしないんですね…。 子供一人、一人の人生一人をほぼ他人なのに真剣に考える所に主人公の性格の良さを感じます。 何も準備してない所に子供一人分の養育費払い続けられるかってーと、他人なら投げ出したいと思うかもしれないですし…。 とかとか、色々考えてしまうほど面白いテーマだったので続きが楽しみです!
主人公の遊女が童の姿だからでしょうか。最初マスコット的な絵柄で和風かと思いましたが、後々に解き明かされていくんですね〜。 遊女の「わっち」喋りも花街のワードも多少目が引っかかりますが読みやすいかと! そして一番は絵が魅力的です! 和風らしく江戸らしく、カラーだったら蜷川実花の世界のように極彩色なんだろうなと思ってしまいました。 キャラクターも可愛いです。 特にキツネが可愛くて好き。 モノノ怪とか好きだった人も好きなんじゃないかなぁ〜。
アプリでヤンマガのバックナンバーを読み漁っていたらヤキュガミリボーン! ヤキュガミ好きだったなーと。 内容忘れちゃってるんですが絵が好みだったんですよね。 リボーンも野球の神様現る!て感じで。 また次作を待ってます!!
平成0年代に青春時代を過ごした我々としては、恋愛などにうつつを抜かすなどもってのほかで、このような軟弱な漫画を読んでいるやつは馬鹿にされても文句は言えなかった。 しかし今の自分がこの時代の自分にアドバイスするとしたら、「BOYS BE…」と「電影少女」はちゃんと読んだ上で、好意を持ってくれた人には優しくしろということだ。 現代の若者もSNSとマッチングアプリやめて今すぐこれを読んで欲しい。
旅行できないというかしにくいというか、そんな状況だと余計に旅行したくなる。 なのでご当地グルメ漫画を読むのです。 行った気になるわけじゃないし思いは募るけど飯漫画は人を幸せにするのです。 名古屋飯、パワフルですよね。 炭水化物が多いし、こってりがっつりが多いし、なんか食べたら元気になりそうな感じがします。 トンカツもエビフライも醤油かポン酢でさっぱり食べたい派の軟弱者ですが、みそかつ食べてみたい…! 旅行どころか外食もしづらい昨今ですが、食べたいものとか行きたいとこを考えながらポジティブに過ごしたいものですね。 食べてないけど名古屋の元気をもらえそうな漫画でした!
名作なのに読んでない漫画が自分にはたくさんあるのですが、中でも「寄生獣」がそうで、今さら読んでないと言えない漫画の第一位だったのですが、もう読み終わりましたので一安心です。ずっとミギーだけで会話を乗り切ってきましたが、これからはパラサイトとか田宮良子とか言ってやろうと思います。 読むのが遅かったので、偶然にも「骨の音」「風子のいる店」「寄生獣」の順番で読んだのですが、「寄生獣」がズバ抜けて面白いとは思いませんでした。完全版に収録されてた岩明均先生のコメントを読むと「自分には登場人物よりも出来事をベースにしたストーリーが合っていた」とあったので、その違いはあるかもしれません。あくまで個人的な意見ですが…。
前作『はるかなレシーブ』では、カメコやマスコミのせいでエロスな視線で見られがちなビーチバレーを、躍動する肉体の迫力と明るいロマンシス群像劇で性的な視線を打ち消し、感動的な王道スポーツ漫画として結実させた如意自在先生。 新作『シルバーポールフラワーズ』はそこから更に踏み込んで、「ポールダンス」という性的なショーを想起させる物を扱い、官能と競技の狭間にあるズレと共通する物、アンビバレンツな感情を描いている。 ★☆★☆★ ポールダンスを、従来のエロス漂うショーとして舞う女性と、「ポールスポーツ」という競技として取り組む女性。この二人が出会う事から、物語は始まる。 お互いを「冒涜だ」と感じ、反発する二人はぶつかり合う。それぞれの思い入れが語られる事で、どちらにも共感出来る私の心は宙吊りのまま、話が進んで行く。 古く妖しい劇場で、プライドを賭けて踊り合う二人。その一瞬の邂逅は互いに影響を与え、またそれぞれの「戦い」に戻っていく。方や競技の高みに、方や本当の誇りを取り戻す為に。 2巻以降、どうなるのだろう……先が見えない。どちらの場にも二度と立つ事は無さそうな、二人はどう関わっていくのか。 それぞれの道を描きながら、心の強敵(と書いて友)的な関係性が紡がれていくのか……もしかしたら強い反発の分、焼けつく様に熱いロマンシスが、展開されるのかも知れない(1巻時点での予想です)。
表紙とロゴが新興宗教の勧誘漫画みたいで読む前は心配してしていましたがとてもいいコミカライズでした。 ストーリーに違和感がなく、また漫画ならではのモノクロの中に一部だけカラーで描く表現も素晴らしかったです。 鶴先生のビジュアルが想像そのままでした。やはり鶴先生はあの姿ですよね。
紙版と電子版で、表紙の印象が違いすぎてビックリした…周りの目が気になるなら紙版をおすすめする。
矢口高雄先生が銀行員からキャリアをスタートして漫画家になった話は有名だが、どのような仕事をしていたかはこの作品を読むとよく分かる。タイトルになっている「9で割れ」というのは、桁の間違いを判別するためによく使われていたのだそうで、今でも役に立つ知識だ。 コンピュータの導入、テレビの普及など、時代が変わりゆく中で生まれては消えていったものが描かれていて、人間の営みに対する作者の一貫した態度というか美学に触れたように思う。どうやっても釣り漫画になってしまうのも愛おしい。個人的には下宿先のおじいさんとその兄が重要文化財レベルの美術品をコレクションしていた話がすごく好き。 ペンネームの由来や釣りキチ三平の由来など、「そういうことだったのか!」というエピソードも入っているし、水木しげるの仕事場を見学して池上遼一やつげ義春と出会う話など、歴史的な資料としても重要な作品になっている。 働きながら何かをなそうとする人は元気づけられるんじゃないかな。
さすが林田球先生、期待を裏切らない。 死ま田=デスのファンがチキューを制覇する日もそう遠くない! 宇宙という事もあって世界は結構ボーダーランズ(ゲーム)っぽい感じで、ボダランファンとしても超楽しく読めるのでオススメ。 第1話の開幕から「ニーモツ」の時点でネーミングが相変わらず良いなぁと感心したし、描きたいもの描いてる感じなのかな、楽しみだなって気持ちで終わるまで死ねないぜって思いました。(長生きはしたい)
光る基準がウブでツラい。 くだらなすぎると思ってたけど本当にくだらなくて、つい2巻まで読み切ってしまった。(褒めてる) 頭空っぽで読むのに最適。
「趣味のラブホテル」のBL版のような漫画があったとは。こちらは登場人物がゲイカップルなので毎話やることヤッてますけども。マンバでたまたま見つけて読んでみたけど面白かった。ったくこいつら…な〜にやってんだか。という微笑ましい目線で読みました。絵も好みです。しかしこのプルガリアさん、これ以降なにも描いていないのか…?そこが気になって眠れない。
本作は『月刊ぶ〜け』(集英社)1985年9月号から87年9月号に連載された。初回掲載号の巻末にある編集室からのコメントで本作は「初の長期連載をめざした本格学園ロマン」と説明されている。ここから学園モノであった前々連載作『月下の一群』の好評(パート2が出るぐらい人気作だったようだ)を受けて企画された連載だと想像できるが、実際『月下の一群』の話数を越える長期連載となった。 それまでの作品で培われた技量や心理描写が存分に発揮された、初期の吉野先生の総決算的作品である。 幼い頃の狩野都は入院生活をしていた兄の目であり足であった。狩野は自分と兄の区別をつけられなかった。兄が亡くなる5歳まで、狩野は少年だった。女子中学生である今も、少年でいたいと願っている。狩野は黄味島陸と出会う。陸は5歳の狩野が少年のまま成長したような姿をしており、狩野は陸に理想の自分を見出す。理想の自分がすでに存在するのなら、現実の自分は存在しなくていい。そう感じた狩野は逃げ出す。陸を殺さないために。 これが序盤のあらすじである。以降は狩野だけでなく陸の内心も明かされ(陸もまた、複雑な内面を持つ少年である)、より広い範囲にリーチするテーマを持つようになる。 自分は少女だったことはない。だから何を言っても的外れになる気がする。ただ現実の自分という存在への疑問というのはきっと誰にだってある一般的なもので、それはいつまでも続くと思っている。すごく雑にいうと、「これ自分じゃなくても代替可能だなー、ならそもそもいなくても大丈夫じゃね?」みたいな感じ。 スペシャルになることがない人、言ってしまえばほとんどの人は、その問いに対する答えを持っていないはずだ。それがどうしたと問いそのものを蹴っ飛ばす、現実に在る自分を認める、ないしは諦めるかしかない。(もっとも、この問いが見えないぐらい他の事柄に追い込まれてるという場合もあるのだけど、それは本作で描かれる領域の外にある別の途方もない問題) (以下は既読者に向けて書いているので、知りたくない人は次の段落まで飛ばしてください) この物語の結末でも、狩野は逃避の果てに現実の自分だけが自分であることを受け入れざるをえなくなる。その表情から晴れやかさは読み取ることは出来ない。得られたのは「書き続けよう」や「書き続けたい」という自発的な意志でなく、「書き続けなければならない」という運命。荒野を冒険して行き着くのも、荒野なのだ。これは狩野よりうんと歳をとった自分の方が重々承知するところだったりする。吉野先生も『瞳子』(小学館、2001年)のあとがきで「年齢を重ねると少しずつ人生の謎は解けていきますが、だからといって不安が無くなるわけではないし、情緒が安定するわけでもありません。」と書いていた。 ではこの物語は、狩野の足跡は、何も意味がないものなのか? 以下はマーガレットコミックス版「少年は荒野をめざす」1巻(集英社、1995年)のカバー折り返しにある吉野先生のコメントの引用である。 「川の向こうで、自分と同じように不器用に、しかし必死に戦っていて、たまに手を振ると手を振り返している。対岸の戦友、『狩野』はそんな少女でした」 狩野は荒野にいる読者のひとりひとりに手を振っている。それが誰かの胸に深く届いて、荒野を行く・耐える力になる。自分はきっとそうあってほしいと願っている。 なお先述した「現実の自分いなくてもいいんじゃないか」問題、これについて答えは出せないと書いたが、実はひとつの解答が終盤でサブキャラクターにより語られている。この答えのやさしさはとても吉野先生らしいと思うし、自分に出来る最大限ってそれだよなと思ったりする。 絵について書くと、吉野先生的ベーシックが一旦の完成をみたのが本作だろう。冷たさを覚えるような、おそろしいほど美しく繊細な絵である。 特筆したいのが本作終盤に顕著なソリッドな線で、緊張感のある物語と合わさり特有の魅力がある。この硬質さは吉野作品ではあまり見られない傾向で、本作の独自性をより高めている。 余談ですけど当時の『ぶ〜け』はぶ〜け作家陣として内田善美先生や水樹和佳先生、松苗あけみ先生がいる上に、総集編にくらもちふさこ先生や一条ゆかり先生が掲載されているみたいな、画力の天井がはちゃめちゃに高い雑誌でした。そういう状況が吉野先生の絵をより研ぎ澄ましていったのでは?と自分は考えています。 本作で描かれる現実の自分/理想の自分といった一対、あるいは閉じた関係・世界は『ジュリエットの卵』や『エキセントリクス』など以降の吉野作品で度々取り上げられたテーマである。特に『ジュリエットの卵』は吉野先生自身がインタビューで「「少年は荒野をめざす」の主人公がわりと女を否定するところから描きはじめたキャラクターだったので、今度は全面的に肯定するところから描いてみよう」(『ぱふ』1990年1月号、雑草社)と語っているように本作での試みの変奏として描かれはじめており、発展的にこのテーマに挑んでいると思う。 他のテーマで見逃せないのが、時が経ち少年から少女・女に収束していく違和感や、女であるゆえに起きる問題への戸惑いや怒りだ。本作では狩野が陸から女として扱われない、しかし他人からは女として扱われてしまう、そのうまくいかなさを際立たせる意味合いが強いからか、切実ではあったが大きくはフィーチャーされていなかったように思う。このテーマは以降の『ジュリエットの卵』や『いたいけな瞳』収録の「ローズ・フレークス」、そしてなんといっても『恋愛的瞬間』……これらの作品で真摯に向き合われることとなった。 つまり、本作は初期作品の総決算であると同時に、以降に描かれるテーマの萌芽を含んだ作品で、吉野先生のキャリアを見通せるマイルストーンである。 個人的には、青少年期を扱ったこの物語自体が完成と未完成が両立する青少年的性質を持つ、この一致が色褪せない理由なんだろうなと思っております。うまく言えませんが……
人と話すのが苦手で、高校入学を機にそんな自分を変えたいと思っていた主人公の尾庭旭(あさひ)。 そう思っていた矢先の入学2日目、電車の遅延のせいで学校に遅れてしまいます。 学校では部活動紹介の真っ最中、急いで体育館に向かう彼でしたが、体育館へ向かう未知の途中でうずくまっている人を見つけます。 旭が声を掛けると、どうやら彼も部活動紹介に遅れてしまったのですが、彼は人の目線が苦手で、体育館に入ろうとしたに振り返るみんなの目に怯えて中に入れなくなってしまったとのこと。 何とか彼を中へと送り、自分もクラスの列に入り部活動紹介を見ていた旭でしたが、演劇部の紹介に入った時にあることに気が付きます たった1人で舞台の上に立ち堂々と演じている人物、それが先ほど道端でうずくまっていた彼だったのです この出会いをきっかけに旭が演劇部に入部することになるという物語です 旭が入ることになった演劇部は実は部員が3人しかおらず、部活動紹介で演じられたのが1人芝居だったのもそれが理由でした。 そこに旭が入り、4人で活動していくことになるのですがこの4人の関係性が抜群に魅力的で、部活動の運営や演劇論を通して互いのことを知り関係性が深くなっていく様子に素直に心が動かされます。 また、人と話すのが苦手という旭のコンプレックスが単なる物語の導入の取っ掛かりとしてだけでなく、彼の人物像の深堀り、そして彼が部活に入ったことで触れる演劇論にもリンクしていて、旭の成長の物語としてもすごく完成された作品です。 1巻まで読了
会社勤めの普通の OL・時庭ゆとりさんと彼女が飼っている"ラッコ"との生活を描いた作品。 ラッコといっても、例えば表紙にもあるように時庭さんと一緒にゲームをしたり、ほかにも水族館やイチゴ狩りに一緒に出かけたり、家では一緒にお酒を飲んだりとほとんど人間と同じような振る舞いをしています。 かと思えば ベランダに積もった雪を見てはしゃいだり、遊びたいと駄々をこねたりと、幼い仕草を見せることもあります。 この、恋人でもなければ友達でもない、大人な付き合いもできれば子供っぽいところがある、そんなラッコとの共同生活のなかには、ゆったりとした癒やしの時間、そして忙しなく生きていたら素通りしてたかもしれない日常の様々な気づきで溢れています。 日々忙しく働いていてプライベートでの癒やしを求めている、そんな人にこそ読んでみてほしい作品です。 1巻まで読了
モーニングで読んで困惑しっぱなしだった『JJM 女子柔道部物語』の宣伝マンガ『TJM』。なぜか原作・小林まこと、作画が恵本裕子さんという、いつもと逆のパターンで登場した読切。しかし読んでみると意外や意外、味わい深くてエモい絵をお描きになられる。金メダリストが描いた漫画が雑誌に載るなんて、もしかして世界初のことじゃない?