吉川きっちょむ(芸人)2023/04/272話目が読めるか分からない最高の1話!面白かった! 掲載される漫画が、第1話というコンセプトの新増刊「ヤングジャンプダイイチワ」に掲載されてるわけですが、他の新人作家さんたちとは明らかに別枠で圧倒的でした! 原作は、みんなご存知『ワンパンマン』『モブサイコ100』のONE先生! 作画は、ヤングジャンプ本誌でも連載中『カタギモドシ』で圧倒的作画力の設楽清人先生! このタッグはアツい!! 転校生・羊谷真は、クラスで関わるなと言われている気弱な少年・黒道武弘と隣の席になり、昔イジメられていたことと人生を上手く生きる裏技を教える。すると、黒道からはあるもの見せられる。それは、人知れずこの世に存在していたバグのようなもの、正真正銘の「裏技」で…。 高校生男子二人の青春SF(すこしふしぎ)かと思ったら、不穏さもありどうなってしまうんだ、とこの先が気になりまくる1話でした! 青春の楽しさ、からの落差、からの突き上げが最高でした! ONE先生、『ワンパンマン』の原作やりながら、 『バーサス』のシナリオ原作もやって、 https://natalie.mu/comic/pp/versus 『バグエゴ』も文章での原作ということで、めちゃくちゃ忙しいんだろうな…。 https://twitter.com/ONE_rakugaki/status/1651247115530809344 第2話が、いつどこで読めるのか今から楽しみです!バグエゴ設楽清人 ONE9わかる
吉川きっちょむ(芸人)2023/03/06ネタバレこんなの絶対に面白いじゃん!っていう「キメラ」狩りアクション!数多くチェックしたここ数ヶ月の新連載の中でもトップクラスに楽しみな新連載!! となりのヤングジャンプでスタート! https://tonarinoyj.jp/episode/4855956445115379262 多様な生物を取り込み巨大化する生物「キメラ」。 命を懸けて巨大なキメラを狩って生計を立てる「狩人」のユーリが主人公。 狩人として活躍し生活も豊かになり自由気ままな時間を満喫していたが、異変が起こり…。 1話の段階だとこれからどうなるのか全く読めないけど、絶対面白いの確定の超獣ハンティングアクション! 読切『一番槍の狩人』の連載版!! https://ynjn.jp/title/8703?20230126080530 読切の時点で完成度が高くてすでにテンションめちゃ上がってましたが、連載版の連載っぽさ最高~!! あ~、なるほど、読切の味わいそのままにそこを新たに膨らませるんだ~!!というワクワクと納得感! 読切の良さはやっぱり、巨大なキメラに挑む激しいアクションと対極のスローライフな雰囲気のまったり生活でした。 この対比を毎回見れるのも幸せだな~なんて思っていたのですが、そんな素人でも思いつくような連載形式にはしないのがこの作品のすごいところ! 第1話後半で予想の斜め上をいく変化球を投げてくれましたね! こうきたか!と。 絵も綺麗でかっこいいし! 古びて半壊した鉄塔がチラッと背景に出てきたり、もしかしてこの世界は僕たちの世界の地続き上にある?と思わせられる設定も良い!! 「キメラ」の特性上、もしかして生物テロかなにかの未来にあるとか? と、考察するのも今後の楽しみになりそうです!極東キメラティカ板橋大祐2わかる
吉川きっちょむ(芸人)2023/02/28ネタバレ自分を自分として生きるための救いと恋なんかめっちゃよかったです。 腕に大きく傷がある女性が、職場のいろいろ気付ける男性に優しくされていろいろ自覚していく話。 主人公の女性・知念は、職場の男性の先輩に、世間話ついでに相談乗ってもらってそのまま飲みにいくことに。 周りに気を使わせないようにしていたら、何も考えてないように見えるとかバカっぽく見えたりっていうのも察して気づいてくれている先輩。 若干口が悪いけどハッキリ言ってくれる部分も心の奥の優しさが垣間見えて、知念はその優しさに心がほどけていき…。 周囲に流されて酷い仕打ちを受け、自分を自分ごとに出来なかった女の子が、いまやっと自分の身体として受け入れていける瞬間、そのきっかけを与えてくれた先輩、抑えきれない感情をまだ見せることはできなくて一人で処理するという、とてもエモーショナルに描いていたのが印象的でした。 とてもよかったです。 二人の関係性もずっと見てたいものでした。ファーストクラッシュヤミコ12わかる
吉川きっちょむ(芸人)2023/02/13ネタバレ32歳、再会してふたり暮らしを始めた女ふたりのこれから読切『普通の人でいいのに!』でネットがどよめき、『まじめな会社員』で、日本中のみんなの心を掻きむしって「このマンガがすごい!2023」オンナ編第3位を勝ち取った冬野梅子先生の新連載! この連載が始まって今日は昼から心がざわざわしていました。 https://comic-days.com/episode/4855956445047546735 それぞれ恋に破れて再会した32歳、高校の同級生の元・売れない役者とフードコーディネーターの女ふたり暮らし! 内容のこと書く前に、まずめちゃくちゃ読みやすくなってます! これまでの画面内に大量の文字詰まった形も好きだったんですが、すっきりしてるし、心の声もこれまでよりかなり減ってます。 その代わり、ナレーションが入ってるのでドラマっぽさというか、実写化にすごく向いてる雰囲気がすでに出てますね! そして冬野梅子さんの漫画で好きなのはなんといっても「図」の魅力。 こちらは健在だったのが嬉しい限り! 全体的に読みやすくなってるので、それで離れたことある人はこの機会にぜひ読んでもらいたいところ。 元・売れない役者できれいにしてるけど怠惰でふらふら生きてバイトしてる待宵マリと、フードコーディネーターとしてしっかり仕事をしてキレイな部屋に住んでる菅野翠が、高校時代の弓道部で意外と仲良かったというのがいいんですよね。 マリは幽霊部員、翠は県大会入賞とまったく違うけど、違うからこそ、関係ない部分で仲良くなれたのかな。 この結果からも分かるように努力型でしっかりしてる翠に対して、その場の感情に任せてる奔放なマリという対照的な二人。 いろいろあって翠の部屋にマリが転がり込んでふたり暮らしが始まる。 そして、この二人に対してまたフラットな視点としてカレー屋の鳥飼さんという男性がいて、いい具合に距離とってるのが客観的でいいんですよね。 客観的でありつつ、少し身を引くタイプの人間なので、消極的な翠と積極的なマリに対する反応も見てて面白いです。 人間関係も立体的になっていきそうでこれから楽しみな連載です! 読切『普通の人でいいのに!』はこちらから読めます。(https://toyokeizai.net/articles/comic/500510) スルーロマンス冬野梅子2わかる
吉川きっちょむ(芸人)2023/02/13いや『ザ・ワールド・イズ・マイン』みたいに言うな!『ザ・ボッキ・イズ・ユアーズ』 いや『ザ・ワールド・イズ・マイン』みたいに言うな! と思わず漫画好きのみんなが指摘したであろうおもしろタイトル。 読み終わってから、めっちゃいいタイトルじゃん!ってなりました。 https://yanmaga.jp/comics/%E3%82%B6_%E3%83%9C%E3%83%83%E3%82%AD_%E3%82%A4%E3%82%BA_%E3%83%A6%E3%82%A2%E3%83%BC%E3%82%BA/087215b060d7f1765f6e4915908147c6 オナニーがやめられなくなってしまった会社員・向井。 ネットにつなぐとエロへの誘発剤ばかりで止まらなくなる毎日。 度が過ぎて残業中に会社でやってしまうところを後輩の女性社員に見つかってしまい、なぜかオナ禁の協力を提案されてしまう…。 後輩の女の子とリハビリ治療のような形でAV見ながらオナニーを我慢するという状況が特殊過ぎて面白かったです!! バレンタイン企画のラブコメ読切というのをすっかり忘れてましたがいいラストでした!ザ・ボッキ・イズ・ユアーズ中浦トモキ5わかる
吉川きっちょむ(芸人)2023/02/03ヤベー女たちが魅力的すぎる!!恐怖と笑いのオムニバス『絶望の犯島―100人のブリーフ男vs1人の改造ギャル』や、『バスタブに乗った兄弟~地球水没記~』の櫻井稔文先生の最新作! 「小説幻冬」での連載ですね。 こちらからも少し遅れて読めます。 https://www.gentosha.jp/series/otokonoinaionnatachi/ 『男のいない女たち』というタイトルから、独身女性の真面目な話などを想像してしまうかもしれませんがそっち方面じゃないんですよね。 恐怖の激ヤバ女たちを扱った話で怖くて笑えて最高に面白いです!! https://twitter.com/b_sakuraichi/status/1618275758824394757 まず、第1回のタイトルからして最高。 「犬ストーカー女」て!!ド直球!! 男性が犬を連れて散歩していたら、犬に惚れた女が翌日から散歩コースで待ち伏せし始めてストーカー行為が過激化していくんですが、こうれがもう絶品! 大好き!! このぶっ飛んじゃった女性自体は怖いけど、受け手の男性のテンションが面食らって戸惑ってはいるのに、どこか冷静というか呆れてるような冷めた温度感なのもちょうどいいんですよね~。 こういうヤバくてオモシレー女たちを描いたオムニバスだと思うんですけど、楽しみすぎません!? 小説幻冬にはなかなか手が伸びないんですけど、こうやってweb掲載もしれくれたのは本当にありがたいです!男のいない女たち櫻井稔文9わかる
吉川きっちょむ(芸人)2023/01/20ネタバレ青春の天国とどん底でぐるぐる小骨トモ先生の新作読切。 短編集『神様お願い』が重版かかってるようでおめでたいです。 https://comic-action.com/episode/316190247110230189 友達がいない映画好きな高校生の小林くんが映画館で映画を観て一人泣いていると、一学年上のリカ先輩も泣いているのを発見する。 初めて同じ学校の人と出会った嬉しさと、涙を目撃し同じ視点を共有できた喜びで胸が高鳴るが…。 友達がいないから、いやだからこそ友達がいないのかもしれないけど、一人で抱えて誰にも話せずぐるぐる考えてどろどろに煮詰まって相手を見てるのか見てないのか、勝手に期待して失望して一方的に思いを吐き出して突き放していてどろどろでとてもよかったです。 小林くんの場合、同じ「視る瞳」を共有できたと思ったからこそ、全部共有できると期待してしまったのかもしれないし、それが借り物だと分かって裏切られたと感じて深く傷ついてしまったのかもしれない。 そして小林くんはそこでぶった切ってしまった。 そのコミュニケーションの先にあったかもしれない何かは思春期ならではの爆発でかき消えてしまった。 「世界はなんて美しいんだ」と、リカ先輩から降りてきたこの一本の蜘蛛の糸ですべてが救われたと感じるほどに感動したからこそのこの落差だった。 一時は同じ感情を持てたはずのに、それすら憎悪の対象としてしまった彼の青春は救われない。 どん底でよかったです。リカ先輩の夢をみる小骨トモ6わかる
吉川きっちょむ(芸人)2022/12/25よかった!熊倉献さんの読切が読みたくて、「週刊文春エンタ+」を購入! たった4ページの中でしっかりとドラマがあって面白かったです。 短編映画のコンテストに応募するために集まったはいいけど、脚本のラストが決まらず、監督も引きこもって撮影が進められないし、今日中に撮影を始めないと編集が間に合わないが、議論はなかなか進まず、お腹は空くばかりで…。 まず4ページへのまとめ方がすごい! 手本にしたいくらいきれいに起承転結になってます。 極力、説明も名前もシーンも省けるところは全部省いてますが、ちゃんと意味は話分かるし話が通っていて、オチもついていて、発想も飛ばしていて、ちゃんと序盤からフリもあって漫画力の腕力でばっちり平和解決!って感じでよかったです!ピザと踊れ熊倉献5わかる
吉川きっちょむ(芸人)2022/10/13室井大資先生の新作読切!!!久しぶりに室井大資先生の漫画が読める!! 少し前に『バイオレンスアクション』(沢田新名義で原作担当)が更新されましたが、今回は話も作画も全てご本人! 微妙な表情の変化や構図、間の表現などが魅力的で、漫画が上手いのでご本人の作画をまた見れて嬉しいです! 妻と子を奪われ、組織に復讐を誓い地獄の鬼と契約し「ヘルブレイズ」と呼ばれていた男は復讐を果たし、なぜかいまはどこか間の抜けた男・よしおと配信をしていた。 「ヘルブレイズ」略して「ヘルさん」は、復讐を果たし終えて燃え尽きてしまったがために、人生の目的を失い何もなく死んでないだけの毎日を過ごしていたが…。 https://twitter.com/Bessatsu_champ/status/1580025024362164224 壮絶な復讐を果たした男の「その後」を描く話で、新鮮でした! 喪失を抱え、復讐を果たして燃え尽き、死んでないだけの日常。 詳しくないんですが、この状態は燃え尽き症候群や鬱に近いものでしょうか。 室井先生、ご本人の一時期の状態に向き合う形でも描かれたから大変だったとか。 一方、よしおも人生で何かと負け続け誰でもない、何者にもなれない毎日を過ごしている。 どちらも違う形でもがいて、互いに感じ合うものがある。 こんな不器用で凸凹な二人が一緒にいると、売れてないお笑いコンビのようにも感じてくる。 ヘルさんは喪失の苦しみと再び失うかもしれない恐怖を乗り越えて大事なものを作って新しい人生を歩めるのか、そしてよしおは何者かになって何かを得られるのか。 ぜひ続きを読んでみたい!ヘルさん室井大資8わかる
吉川きっちょむ(芸人)2022/10/06縦スクロール漫画の人気作品がめちゃくちゃ面白かった!最近、縦スクロール漫画をいろいろ読み漁っているところです。 この『全知的な読者の視点から』を読み始めてまだまだ序盤ですが、いろいろ読んだ中でも特に面白かったです! https://manga.line.me/product/periodic?id=Z0000822 平凡なサラリーマンのキム・ドクシャ(金独子)が、趣味でWeb小説『滅亡した世界で生き残る3つの方法』を中三から10年以上も毎日読み進めていたがついに最終話となってしまう。 その小説には最初こそ読者は何人かいたものの最後の方は自分しかいないようだった。 読み終わると突然、世界に異変が起こり、これまで読んできたファンタジー小説『滅亡した世界で生き残る3つの方法』に起こっていたことと全く同じ状況が目の前で繰り広げられていく。 自分だけが、これから起こる出来事のすべてを「読者の視点から」知っている状態で、モンスターが現れ特殊能力を手に入れ、人間同士でさえ殺し合いに発展していく滅亡していく世界で生き抜いていく! ファンタジー的なことが巻き起こりますが、登場人物も世界も一応現実の延長線上ですし、ピリッと緊張感漂うシリアスな状況で、絵も上手いのでかなり引き込まれます! ゲームのメニュー画面みたいなものが出てきたり、レベルや能力もあるので、いわゆる「強くてニューゲーム」的なシステムかと最初思ったんですが、微妙に違うのが面白いところ。 こういうのでよく見られるようなタイムリープしたり、やり直すような形ではなく、あくまで読者として、知識として知っているというのがポイント。 というのも、読んでいた小説の主人公ユ・ジュンヒョクこそが何度もやり直している最強の男として存在しているから。 それでも、あくまで知識だけとはいえ、知識こそ武器です。 知識があれば、どうやって強くなればいいか、誰と仲間になればいいかもこの先の展開で何を準備したらいいのかも分かるので、アドバンテージとしてかなり強い! どうなっていくのか楽しみで仕方ありません。 「トッケビ」という、妖怪?妖精?の存在と、彼らが「星座」に対してこの状況を配信するという形は、ある意味デスゲームで富豪が配信を見てる状況のようで面白いですね。 規模が世界規模だから人知を超えたそういう形になってるのかな? 「星座」という概念は、神様みたいなものでしょうか。 神話で語られたり、歴史上の偉人だったりした人たちが宇宙のどこかからこっちを覗き込んでるような。 そして配信を通して化身と呼ばれる人間(プレイヤー達)に投げ銭したり、直接能力やスキルを授けるような支援をしていくものとなっています。 韓国発のマンガでも日本へローカライズされたときには、名前や地名などなど日本のものになることが多いですが、こちらは主人公の名前・ドクシャに意味があるからなのか、韓国の名前や地名のまま。 個人的には無理に日本っぽくしなくてもと思うこともあるのでこうやって読むのも好きです。 第1話で語られますが、ドクシャは韓国語で「一人っ子」という意味もあるようですが、父は「強い男になれ」という意味で付けたとのこと。全知的な読者の視点からsingNsong Sleepy-C UMI8わかる
吉川きっちょむ(芸人)2022/09/30最近読むのが楽しみなWEBTOON「LINEマンガ」で、フルカラー縦スクロールのWEBTOONとして連載中の『史上最高の領地設計士』が面白いです! 貧乏で肉体労働などお金に苦労ばかりしてた土木工学科の学生が転生して、読んでいた中世ファンタジーっぽい小説の中の弱小領主の性悪息子になってしまう。 そこで前世の知識を生かして建築やったりがめつく金稼いで悪い顔しながら領地を立て直していく!! https://manga.line.me/product/periodic?id=Z0001690 主人公の転生後のキャラがめちゃくちゃ銭ゲバな感じで立ってて顔芸も最高ですし、相棒とも言うべき本来の小説の主人公であるイケメン強キャラ騎士ハビエルがいいツッコミ役になっています。 悪い顔して商売的にはがめつくいくけど、人道的にはちゃんと助けていたり、意外にバトルも痛快で面白いです! 元々の主人公が転生した人物ロイドの評判が悪すぎたので、前評判をひっくり返していくだけでも爽快感あります。 領地経営の最初のテコ入れがまさかの床暖房だったのは驚きました。 大陸側の気候でもある韓国では床暖房はメジャーなんでしょうか? ずる賢いだけではなく、ちゃんと重要なポイントでは勇気を持って行動するのが結局応援したくなるところですね。 だんだん領地の問題が解決していくと、話の規模が大きくなったりより責任感のあるものに変化していったりするのも楽しいです。 小説の展開を知ってて、現代の技術を知ってるがゆえにサクサク進みつつ、感情の起伏もあり、バトルやアクションもあり、顔芸やコメディパートもしっかり楽しくて総合的にとてもいい作品です。史上最高の領地設計士BK_Moon Kim Hyunsoo Lee hyunmin8わかる
吉川きっちょむ(芸人)2022/09/27熱量高くて泣けて漫画が上手くて連載が楽しみすぎる作者さん!まさかジャンプに掲載された読切で泣くことになるとは思いませんでした! それぞれ音楽と漫画の才能を持った少女たちが中学で出会い、ひたむきに努力していたがどうにもできない事態から挫折し絶望するが、やがて前を向く。 言葉にすると簡単なあらすじではありますが、熱量と演出で最後まで手が止まりませんでした。 漫画と音楽がテーマということで、擬音が重要になってくるので要注目です。 ジャンプ編集部が早速Twitterで公開してくれています。 https://twitter.com/jump_henshubu/status/1574324190332981249 もっとバズっていいと思うけどな…。 そして、10月12日(水)にジャンプ+にて 読切『へのへのもへじと棒人間パンツ』 が公開されるようでこちらも楽しみ! 過去の読切の『ラブリー・ランナーズ・ハイ』も未読でしたらぜひ。 2021年4月期JUMP新世界漫画賞 準入選&超新星賞 題材は違えど、今作と近いテーマではあります。 https://shonenjumpplus.com/episode/3269754496363847128絵に描いた餅を描いた餅林快彦7わかる
吉川きっちょむ(芸人)2022/09/25生活の中のささやかな美しさに気づくのは失った時かもしれない本当に良い読切を読みました。 そっと涙が溢れてきました。 https://to-ti.in/product/oshiro ある日、夫が事故に遭い、透明人間になってしまった。 透明になった夫との暮らしは見えないだけで不思議で面白く、特に変わらないものかと思ったらそんなことはなく…。 夫が目の前にいるはずなのに表情が見えない生活の中の描写を通して、少しずつ事態を飲み込めていくんですが、その様子が切なくて、どうしようもなくやりきれなくて、喉がギュッとなりました…。 構成も素晴らしくて、何気ない描写に、視線の愛を感じました。 見るということ、見られるということ。 あったはずのものを失うということ。 視力を失うことは一人から世界に対して能動的に見ることができなくなるけど、透明人間になるということは一人が世界から受動的に見られることができなくなる。 受動的なのに、できなくなることって世の中になかなかないんじゃないでしょうか。 「認識できなくなる」という、このフィクションが到達できた哀しみが、手に取るようにありありと伝わってきて、二人と一緒に泣いてしまいました。 抱き締めたい。 本当に素晴らしい読切でした。 11月25日、『うみべのストーブ 大白小蟹短編集』として発売されるそうで楽しみです。 他の短編も好きなので絶対に買います。きみが透明になる前に大白小蟹6わかる
吉川きっちょむ(芸人)2022/09/06怪談を直接聞いている感覚で怖い…そのまま怪談をコミカライズしたオムニバスって形ではなく、漫画家のエッセイ的でもあり面白い! ホラーを描いたことがない漫画家さんが、担当編集からの依頼で怪談提供者に取材をして聞いた怪談を描いていくことに。 https://comic-walker.com/contents/detail/KDCW_CB01203215010000_68/ リアルなタッチの漫画家、二頭身でデフォルメのきいた漫画内漫画家、リアルなタッチの怪談の三層あってエッセイ風の絵柄とリアルな絵柄のギャップが好きです。 三層あることで、我々読者はより深くダイブしている感覚になるんでしょうか。 カメラワーク、場面の切り取り方もとてもいいので、いまこの場で話を聞きながら見てるような感覚があって臨場感がありますね。 ホラーの中でも怪談を聞くのがかなり好きなんですが、想像の余地を少し残すような描き方があるのでその感覚に近い形で読める気がします。コワい話は≠くだけで。景山五月 梨9わかる
吉川きっちょむ(芸人)2022/08/26三年以内に死ぬ?青春!ときめき!ガールミーツガール!すっっっごくよかったです!! 田舎の小学校と敷地も同じ中学校の入学式の帰り道。 場所もメンツも何も変わり映えなんかしないと思っていた千亜樹(ちあき)だが、東京からの転入生・渡会百花(わたらいももか)との出会いで彼女の世界は一変する。 三年坂で転ぶと三年以内に死んでしまう、そういった迷信を馬鹿にした百花に腹が立った同級生の女の子たちは、三年坂で突き飛ばしてしまう。 それを目撃した千亜樹は自ら転び、日常に大変化をもたらした百花と仲良くなることに! そして百花にも思うところがあり…。 https://comic-walker.com/contents/detail/KDCW_CB01203254010000_68/ 「中学生」という子どもから大人への変化が大きい年代に出会った二人がとってもいいです…! ともに三年坂で転び、三年以内に死ぬ運命を共にする二人となる連帯もたまりませんし、伝わる想い、それぞれに思い描く未来。 迷信を「信じない」から、「いっそ信じたい」に転換する気持ちを考えると胸が締め付けられます。三年坂ノーザンライツ野澤5わかる
吉川きっちょむ(芸人)2022/08/26透明人間×超常バトル!ジャンプ+の激アツ金曜更新組に新しく面白そうなマンガが加わった! 新宿東口交差点で、一人のスーツ姿の男が前兆もなく突然、胸に穴が開き宙に浮きあがって、死んだ。 この奇怪な死から8年後、その男の子どもであった荒川ヨドミは、ごく「普通」で満ち足りた日常を過ごしていた。 しかし、ある日家に届いた謎の荷物、そして「透明人間」との出会いから父の死の真相をめぐる戦いが始まる!! https://shonenjumpplus.com/episode/3270375685457135999 身体に1つ変化が起こってそれまでの日常が崩れ去る、という入りのマンガはだいたい好きです。 ある日突然ではあるけど、8年前の父の怪死事件が関係していて自分の意志と関係なく巻き込まれていくのいいし、覚悟決まるのもアツいです。 まったくタイプは違いますが、同作者の過去の読切『片付けられない神様』も好きだったので連載がどうなっていくのか楽しみです。 https://shonenjumpplus.com/episode/3269754496334621812スケルトンダブルコンドウ十画5わかる
吉川きっちょむ(芸人)2022/08/02期待しかないジャンプ+での新連載!アフタヌーンやコミックビームに載っていそうな渋さと本格派! https://shonenjumpplus.com/episode/3270375685380251472 1話の時点ですでに面白い予感ビンビンする!! 宇宙を漂う古い廃旅客船を探索する者が発見したのは当時乗り込んでいたと思われる人物の最後の手記だった。 手記によると、修学旅行の移動のために格安の宇宙旅客船に乗っていた子供たちと先生だが、突如事故に遭ってしまう。船の大半が壊滅状態にあり、隔壁に閉じ込められた彼らを待つのは、約50時間後に酸素切れで死ぬか救助を待つのか、もしくは…。 未来の宇宙の描写をザラついた絵で描くの好きすぎます! 子どもたち×極限状態でのSFサバイバルというと、『漂流教室』を思い出させるアツさがありますね! 『虎鶫』と同じくフランスで先行ヒットしてジャンプ+に持ってこられた作品なので、すでに面白さは織り込み済みだし、原稿は先まであるから安心して読めます! しかしこの絵の上手さ、画面の密度は半端ないですね…。 ジャンプ+火曜更新には『ダンダダン』もあるので画力がすごい曜日に…。 AIによる自律行動を行うような多脚ロボットもいい具合ですね。 宇宙、さらに事故った船の酸素が限られた隔離された空間。 その中でサバイバル展開になっていくのは必至で、1話目で早くも犠牲者が出たあたり、テンション上がりました。 優等生なイチノセとどこか冷めたニカイドウは一体どうなってしまうのか。 いじめっ子、いじめられっ子などすでに見えている関係性もありますが、様々な少年少女がいそうなので楽しみです。リバイアサン黒井白1わかる
吉川きっちょむ(芸人)2022/07/15どこか『レベルE』を彷彿させる素晴らしい田舎SF読切!ある田舎町に住む女子高生三人組は今日も学校に通うが、主人公はふとした瞬間から違和感を感じていく。 何かがおかしいが何がおかしいかは分からない。 違和感がだんだん大きくなっていく。 友達にトンネルの向こうの街に行こうと言うが、トンネルを抜ける直前で人が変わったような二人に引き留められ…。 『殺し屋は今日もBBAを殺せない。』で分かってましたが、芳明慧先生は絵がめちゃくちゃに上手い!! https://twitter.com/Byoshiaki1/status/1542317958872956928 たっぷりと103ページの読切を前後編で味わえました! 前編は、何かやばいことが起こりそうで、この世界が正常ではないような、バグみたいなのを自分だけ気づいちゃった感じっていうのは、昔から描かれてきたようなところもあるので、ここからどうなってしまうんだ!? と、なったところの後編が素晴らしかった! きっちり予想を超えてきて、お話的にも素晴らしい作画でも打ちのめされました! 大変だと思うけどまた読切描いてほしいな~! https://twitter.com/Byoshiaki1/status/1522160112231616513 https://twitter.com/Byoshiaki1/status/1546411339647635458隣人S芳明慧6わかる
吉川きっちょむ(芸人)2022/07/10後退と未来と認知症と女二人認知症の母の介護のため、東京での仕事を辞め地元に帰ってきた31歳、手取り23万、飲食接客業社員、千春。 23歳、フリーター・映画監督志望、穂乃香。 仕事して介護してたまに会う「付き合おう」を言っていない関係の二人は上手くいっていたけど、千春の記憶が不確かになっていき…。 https://comic-days.com/episode/3270375685307274432 遺伝するアルツハイマー、後退していく記憶と年上の女、そしてこれから輝かしい未来が待っている映画監督志望の若い女の組み合わせの良さ。 場面を切り取る構図が良くて、最後まで楽しく読めた。ふたりの告白西瓜士4わかる
吉川きっちょむ(芸人)2022/07/10愛猫の死に向き合う素晴らしい読切他人の価値観や死に向き合う非常に良い読切でした。 ある朝、拾って11年ものあいだ生活を共にした愛猫・シビが死んだ。 タカオはパートへ、マキは仕事を休んでシビのことはやっとくと言うので任せることに。 傷心のまま働き帰ってみるとシビは冷凍庫で冷たく凍っていて、剝製にするとマキは言い出す。 シビを埋葬しようと考えるタカオと剝製にしたいマキの気持ちはすれ違い…。 https://comic-days.com/episode/3270296674423092399 心を揺さぶられたし、単純に話運びも面白かったし、同時に考えさせられた。 いかにも一般常識側の「普通」っぽく振舞うタカオだが、他人からしたら異常性を感じる部分もあって自らを省みることになる。 「共感できないからって人の気持ちを否定していいわけないですよね」 他人に気持ちを否定されたことで、初めて自分も色眼鏡でマキを見てしまっていたことに気づくシーンがよかった。 二人は互いの気持ちの開示とコミュニケーションが足りていなかったのだ。 これを機会に二人の関係ももう一歩進んだようで読んでいて嬉しかった。 死の受け入れ方は人それぞれだ。 「シビ」って、フランスで猫によくつけられる名前だっけと思って調べたらそっちは「シピ(Chipie)」だった。シビは寝ている矢野満月7わかる
吉川きっちょむ(芸人)2022/07/01ネタバレ関東大震災、何が起きたか何が行われたか小さい男の子が、頭が提灯のおじいちゃんに絵本の読み聞かせをお願いすると、目がかすんで読めない代わりに自身が知る少し前の話を話し始める。 そこで語られるのは、1923年(大正12年)9月、関東大震災が起こった直後の東京での出来事。 一人で暮らす父を訪ね、少年がしゃべる提灯を片手に東京を歩いていると凄惨な光景が目の前で繰り広げられる。 そして震災後の混乱の中で「朝鮮人が井戸に毒を入れた」というデマから始まり、朝鮮人の虐殺に発展していく。 この光景を記憶に焼き付けた「提灯お化け」は少年に語る。 決してこの灯を消してはいけないと。 https://twitter.com/sakumo_info/status/1542672690523213824 文献3冊からの引用、そして参考文献が6冊。 中盤以降の画面を覆いつくすような凄惨な情報量に目を覆いたくなった。 ここで目を背けてはならない。 まずは知ること、そしてどう思うか、思考停止してはならない。 いつもどこかユーモアが感じられた作風だったが、テーマがテーマなだけに今回は感じられなかった。 読後、衝撃でしばらくぼんやりしてしまった。 よりよく生きるために、気を付けなければいけない。 いままでの妖怪読切シリーズがまとまった8月の短編集『ようきなやつら』の発売が楽しみだ。 https://twitter.com/sakumo_info/status/1529670580311846913追燈岡田索雲4わかる
吉川きっちょむ(芸人)2022/06/29「ハーフ」への無理解の壁とアイデンティティたくさんの方に読んでほしい素晴らしい連載が始まりましたね! この日本で、国籍や人種が違う両親を持ち、いわゆる「ハーフ」として生きる女性を切実に描いた作品。 主人公は、母が日本人、父がフランス人(黒人)のハーフ(ミックス)の女性。 生まれも育ちも日本なのに、見た目はほとんど黒人なのでどこへ行っても「ガイジン」として扱われ、その度に心をエグられ、笑顔を顔に貼り付けて説明して笑って流すことで自分を守った。 おそらく、この感覚は当事者にならないとずっと分からない感覚だとは思う。 それでも、完全には分からなくとも、時間がかかったとしても知っていきたい。 具体的な数字を知っているわけではないけど、特定の職業や環境でもなければ日本は日常的に様々な見た目の人種と関わる機会は体感的に少ないように思う。 そして、人は見た目での印象が強いものなので、日常的に「ハーフ」と関わる機会がなければ一目見て「外国人」だと疑わないのかもしれない。 そういった無理解の大きな溝に、彼女らがいかに苦しめられ生きづらさを感じてきたのかが描かれた1話だった。 実際の感覚は分かりようがないにも関わらず、自分ごとのように感じて泣いてしまった。 ここから書くことは、この話で描かれてるものと同じものでは決してないんだけど、同様に「孤独」や「アイデンティティ」の揺れを感じた話です。 自分自身、日本人ではあるけど帰国子女で海外に10年ほどいた経験があって、日本で見た目も言葉も通じるけど「育ち」や「社会常識」が若干違うところで育っていたこともあって、会話で感じる違和感や感覚の違いで強烈に孤独を感じることがある。 先日、初対面の方と話す機会があって、簡単な世間話ではあったけど感覚的に分からない部分があって、少し掘り下げつつ話の前提を共有して詳しく話していた。 そこで、その人は「なんかあれですね、そこまで詳しく話さなきゃいけないことですか?なんとなくでよくないですか?」といったことを言っていた。 悪気なく発した言葉なんだろうけど、この人はずっと深く理解し合わなくても問題なく「普通」に暮らせたんだろうなと思って、そうではない自分に悲しくなった。 と、全く本編と関係ない体験が頭によぎってしまうほどにこの話は切実で響いた。 これから連載を追うのが楽しみで仕方がない。 http://to-ti.in/story/hanbun_kyodai01半分姉弟藤見よいこ5わかる
吉川きっちょむ(芸人)2022/04/25冷静な主人公が濃厚な設定で術バトル!まずシンプルな感想ですが、面白かったです!! 術者や妖魔、穢れというものが存在する80年代な日本っぽいところが舞台。 帝都大学防災研究所特異災害研究室技術職員の國我政宗のもとへある日、来訪者があり、とある大事件の助力を秘密裏に求めてきたが…。 https://shonenjumpplus.com/episode/3269754496885813673 シンプルな感想とは裏腹に、重厚で詰まった世界観や設定で魅せてくれました。 正直こういうタイプの漫画が好きな人は、何か画面内でことが起きていなくても会話の内容でワクワクするはず。 読切でしたが、「この設定でこの先もっと読ませてくれよ!」と思ってしまいます。 才能や家系、力を持つ者はその力を行使しなければいけないような種類の哲学が受け付けず実家から離れる系主人公で冷めてる感じめちゃくちゃ好きです。 そして嫌々ながらも仕方なく力を貸す幼馴染みたいな腐れ縁的な存在。 ド派手な見開きもあるし、満足感高いです。 あえて言えば、読切のサイズ感じゃないかな、というところでしょうか。 料理番組でいうところの、冒頭で揃えた材料で料理作って番組終わるけど、材料余りまくってる感じ。 なんとなく、良い意味で『亜人』に影響受けてるのかな?と思いました。國我政宗の呪難弓庭史路3わかる