投稿
コメント
わかる
ルサンチマン
花沢健吾作品の中で一番好き『アイアムアヒーロー』『ボーイズ・オン・ザ・ラン』が有名な花沢健吾だが、個人的には『ルサンチマン』が一番読むべき名作だと思っている。 2015年、町の印刷工場で働く主人公・拓郎、30歳が目前に迫りくるブサイクで、デブで、ハゲで、金もなく、童貞で・・と挙げればキリが無い情けないダメ男。誕生日についに現実の女を捨てVRギャルゲーに走るが、偶然にも手に取ったソフトは存在することすら怪しかった知る人ぞ知る都市伝説級のものだった・・。 実際に第一巻の発売が2004年で、約10年後の未来の姿として2015年を描いている今作。 現実の僕たちからしたら三年も前だがこれがなかなかにちょうどいい近未来感でたまらない。 過去に描かれた未来像って大好きなんですよね。 映画だと「バック・トゥ・ザ・フューチャー」「her 世界でひとつの彼女」だったり漫画だと「ドラえもん」や「ぼくらのよあけ」だったり身近な部分を描く近未来SFものはだいたい好き。 あの未来に追いついた、追いつきたい、みたいな。 2004年当時はVRなんて想像だにしていなかったものが描かれているし、ゲームに合わせて全身で体感せきるようなボディスーツや、それに連動した電動のTENGAのようなものも出てきてワクワクするガジェット感! 今読めば普通にあるよねって感じだけどそれでもそこを描いた漫画はまだあまりないはず。 打ち切りだったこともあるだろうけど、壮大な内容ながら全4巻にぎゅっと詰まってるし、現実と仮想現実の対比、ゲームの中に引きこもる社会問題、恋愛模様などなどいろんな側面を描いている。 最終話も読者が好きなところをくすぐってくるけど、何もない、というのが最高。 現実、何かありそうで無いのがたまらなく現実でいいのだ。
花沢健吾作品の中で一番好き『アイアムアヒーロー』『ボーイズ・オン・ザ・ラン』が有名な花沢健吾だが、個人的には『ルサンチマン』が一番読むべき名作だと思っている。 2015年、町の印刷工場で働く主人公・拓郎、30歳が目前に迫りくるブサイクで、デブで、ハゲで、金もなく、童貞で・・と挙げればキリが無い情けないダメ男。誕生日についに現実の女を捨てVRギャルゲーに走るが、偶然にも手に取ったソフトは存在することすら怪しかった知る人ぞ知る都市伝説級のものだった・・。 実際に第一巻の発売が2004年で、約10年後の未来の姿として2015年を描いている今作。 現実の僕たちからしたら三年も前だがこれがなかなかにちょうどいい近未来感でたまらない。 過去に描かれた未来像って大好きなんですよね。 映画だと「バック・トゥ・ザ・フューチャー」「her 世界でひとつの彼女」だったり漫画だと「ドラえもん」や「ぼくらのよあけ」だったり身近な部分を描く近未来SFものはだいたい好き。 あの未来に追いついた、追いつきたい、みたいな。 2004年当時はVRなんて想像だにしていなかったものが描かれているし、ゲームに合わせて全身で体感せきるようなボディスーツや、それに連動した電動のTENGAのようなものも出てきてワクワクするガジェット感! 今読めば普通にあるよねって感じだけどそれでもそこを描いた漫画はまだあまりないはず。 打ち切りだったこともあるだろうけど、壮大な内容ながら全4巻にぎゅっと詰まってるし、現実と仮想現実の対比、ゲームの中に引きこもる社会問題、恋愛模様などなどいろんな側面を描いている。 最終話も読者が好きなところをくすぐってくるけど、何もない、というのが最高。 現実、何かありそうで無いのがたまらなく現実でいいのだ。
プラネット・ウィズ
アニメ版も見たくなる漫画水上悟志自身が描いた、オリジナルアニメ企画『プラネット・ウィズ』用の1000p以上に及ぶネームを連載漫画向けに描き直した水上悟志最新作。 アニメは全く見ていない上での感想です。 主人公の少年・宗矢は、街を巨大なドラゴンに襲われる夢からハッと目覚め、メイド服の女の子と先生と呼ばれる人間サイズの猫と暮らしている事故で記憶を失った普通の少年。普通か?と思いきや、謎の飛行物体とロボと超能力のバトルに巻き込まれていくことになる。 立ち上がりからワクワクさせてくれる王道感! さすがは水上悟志先生! 意味ありげな夢から始まり、記憶喪失の主人公、普通の日常を送り、さっそく訪れる非日常、世界中に出現する不気味な謎の飛行物体、立ち向かう謎の勢力、おもむろに動き始める訳知りげな同居人たち。 この時点で面白くなりそう感。 謎の飛行物体の造形がまあ不気味でこういうの大好物です。 人間の科学が無効化されるのもいいですよねー。 第1巻なのでまだまだ序盤といった感じですが意外にも展開はサクサク早く、主人公を含め登場人物たちの立ち位置が少しずつ掴めてきて戸惑いつつも受け入れていく感じいいですよね。 個人的には、転校してきたばっかりの学校でいろいろ心配してくれる委員長がオカルト研究会だったという意外性が好きでした。 意外性で言えばいろんなところにありますが、あんまり触れるのも野暮なんでしょうか。 メインのあらすじ以外のディテール部分がしっかりしているのもいいですよね、主人公がずっと肉を食べたいと言ってるのに全然食べれないとか。 この前、ぼーっとクレヨンしんちゃんの映画を流し見していたんですが、空港だったり街中だったり、背景とか車の動きとかやたらディテールがしっかりしていて、映画的、映像的魅力に溢れていて流し見してらんなくなってきちゃったんです。 ディテールの持つ力ってそこですよね。 こだわりが細部に出て作品に奥行き、説得力をもたらして目を離せなくなる。 アニメも見てみようかなー。 水上悟志先生が他の作品でもよく描かれているようなそれぞれに正義があってそれぞれの正義に従って行動しているといったような要素もあって、たとえ今後の展開で真実が分かったとて、受け入れられるのか否か、それでも自分の正義を執行するのか。 楽しみです。
アニメ版も見たくなる漫画水上悟志自身が描いた、オリジナルアニメ企画『プラネット・ウィズ』用の1000p以上に及ぶネームを連載漫画向けに描き直した水上悟志最新作。 アニメは全く見ていない上での感想です。 主人公の少年・宗矢は、街を巨大なドラゴンに襲われる夢からハッと目覚め、メイド服の女の子と先生と呼ばれる人間サイズの猫と暮らしている事故で記憶を失った普通の少年。普通か?と思いきや、謎の飛行物体とロボと超能力のバトルに巻き込まれていくことになる。 立ち上がりからワクワクさせてくれる王道感! さすがは水上悟志先生! 意味ありげな夢から始まり、記憶喪失の主人公、普通の日常を送り、さっそく訪れる非日常、世界中に出現する不気味な謎の飛行物体、立ち向かう謎の勢力、おもむろに動き始める訳知りげな同居人たち。 この時点で面白くなりそう感。 謎の飛行物体の造形がまあ不気味でこういうの大好物です。 人間の科学が無効化されるのもいいですよねー。 第1巻なのでまだまだ序盤といった感じですが意外にも展開はサクサク早く、主人公を含め登場人物たちの立ち位置が少しずつ掴めてきて戸惑いつつも受け入れていく感じいいですよね。 個人的には、転校してきたばっかりの学校でいろいろ心配してくれる委員長がオカルト研究会だったという意外性が好きでした。 意外性で言えばいろんなところにありますが、あんまり触れるのも野暮なんでしょうか。 メインのあらすじ以外のディテール部分がしっかりしているのもいいですよね、主人公がずっと肉を食べたいと言ってるのに全然食べれないとか。 この前、ぼーっとクレヨンしんちゃんの映画を流し見していたんですが、空港だったり街中だったり、背景とか車の動きとかやたらディテールがしっかりしていて、映画的、映像的魅力に溢れていて流し見してらんなくなってきちゃったんです。 ディテールの持つ力ってそこですよね。 こだわりが細部に出て作品に奥行き、説得力をもたらして目を離せなくなる。 アニメも見てみようかなー。 水上悟志先生が他の作品でもよく描かれているようなそれぞれに正義があってそれぞれの正義に従って行動しているといったような要素もあって、たとえ今後の展開で真実が分かったとて、受け入れられるのか否か、それでも自分の正義を執行するのか。 楽しみです。
血の轍
毒親サイコホラーここに極まる押見修造の最新作。 男子中学生の主人公に対して過保護すぎる母親(美魔女)が、彼に強く関わってくる周囲の人物(いとこや同級生女子)を「私だけいればいい」とばかりに排除し、「自分だけを頼り必要とするかわいい私の息子」を病的に保とうとする。たとえ結果的にその行動が常軌を逸していても・・。 雑誌スペリオールで連載を追ってるんですが、ほぼ毎回毎話「ひぃぃぃいいっ・・!!」って言いながら読んでます。 これが、超楽しい。はー、好き。 もうほんとヤバおもろいんですが、人間による静かな恐怖の感情をこれでもかと煽ってくる迫力ある演出は押見先生、ここにきて明らかに次の次元に突き抜けてます。 ページめくるごとに不穏さが増していってゾックゾクします。 ジャンル的にはサイコホラーにでもなるんでしょうか。 いや、でもただの毒親っちゃ毒親なだけだし・・。 『血の轍』を読んだ印象だけで言うなら顔、そして影、からの顔、さらに影、極めつけの大ゴマ顔ドアップ、唇、くちびる!です。 そして読んでいるとなぜか母親の声が実際に聴こえてくるようなんです。 吐息がかかるくらい近く耳元でささやくような、呼吸音さえも聴こえるような少し低音も混じるくらいの、いいヘッドホンで映画観たときのような立体感ある声が。 なんなんでしょう、この生々しい不思議体験。 そして母親ですが、そこに居るのは母親でありながら一人の女なんですよ。 「女」をなぜか感じさせてしまうエロティシズムみたいなものがねっとり漂っているんです。 母親なのに!悔しい!! 『クレヨンしんちゃん』のみさえに母は感じてもエロさは感じたことないのに! 息子をどうしたいんだよちくしょう! まあでもよく聞きますよね、母にとって息子も一人の男だからそれを奪う何かに嫉妬してしまうみたいな話。 この話はきっとそれが振り切ってるだけなんです。 この漫画がいいのは、母親がただの化物に成り下がっていないところ。 なにか、そうしていなければ自分自身を保てないほどの何かがおそらく過去にあったんだろう、ということが随所に垣間見える悲しきモンスターなのです。 もしかしたら止めてくれる誰かを待っているかもしれませんし、それこそが救いになるのかもしれません。 まだ3巻。 今後どうなっていくのか、ひーひー言いながら生暖かい視線で見守っていきたいところです。
毒親サイコホラーここに極まる押見修造の最新作。 男子中学生の主人公に対して過保護すぎる母親(美魔女)が、彼に強く関わってくる周囲の人物(いとこや同級生女子)を「私だけいればいい」とばかりに排除し、「自分だけを頼り必要とするかわいい私の息子」を病的に保とうとする。たとえ結果的にその行動が常軌を逸していても・・。 雑誌スペリオールで連載を追ってるんですが、ほぼ毎回毎話「ひぃぃぃいいっ・・!!」って言いながら読んでます。 これが、超楽しい。はー、好き。 もうほんとヤバおもろいんですが、人間による静かな恐怖の感情をこれでもかと煽ってくる迫力ある演出は押見先生、ここにきて明らかに次の次元に突き抜けてます。 ページめくるごとに不穏さが増していってゾックゾクします。 ジャンル的にはサイコホラーにでもなるんでしょうか。 いや、でもただの毒親っちゃ毒親なだけだし・・。 『血の轍』を読んだ印象だけで言うなら顔、そして影、からの顔、さらに影、極めつけの大ゴマ顔ドアップ、唇、くちびる!です。 そして読んでいるとなぜか母親の声が実際に聴こえてくるようなんです。 吐息がかかるくらい近く耳元でささやくような、呼吸音さえも聴こえるような少し低音も混じるくらいの、いいヘッドホンで映画観たときのような立体感ある声が。 なんなんでしょう、この生々しい不思議体験。 そして母親ですが、そこに居るのは母親でありながら一人の女なんですよ。 「女」をなぜか感じさせてしまうエロティシズムみたいなものがねっとり漂っているんです。 母親なのに!悔しい!! 『クレヨンしんちゃん』のみさえに母は感じてもエロさは感じたことないのに! 息子をどうしたいんだよちくしょう! まあでもよく聞きますよね、母にとって息子も一人の男だからそれを奪う何かに嫉妬してしまうみたいな話。 この話はきっとそれが振り切ってるだけなんです。 この漫画がいいのは、母親がただの化物に成り下がっていないところ。 なにか、そうしていなければ自分自身を保てないほどの何かがおそらく過去にあったんだろう、ということが随所に垣間見える悲しきモンスターなのです。 もしかしたら止めてくれる誰かを待っているかもしれませんし、それこそが救いになるのかもしれません。 まだ3巻。 今後どうなっていくのか、ひーひー言いながら生暖かい視線で見守っていきたいところです。
神童
天才の描き方が秀逸天才を描いた漫画を語るうえで個人的には外せないのが『神童』。 子供が活躍する漫画を考える機会があって、あー、コレがあるじゃないかと思い当たった。 タイトルと表紙通りにピアノの「神童」が出てくる漫画。 一応の主人公は、音大受験を目指す冴えない音楽青年の凡夫で、彼が野球に興じるピアノの天才少女・うたに出会うところからスタートし、彼女を師と仰ぎ稽古を重ねる中でお互いに成長していく様子を描く。 全4巻で読みやすく、話も起伏に富んでいて面白い。 個人的に好きなシーンがいくつかあって、うたの天才性を示すためのシーン。 ピアノの天才、つまりは指使いが天才的であるがゆえに腰痛持ちの腰に手を当てただけでたちどころに治してしまうのだ。 また、もちろん感受性や耳も天才的であるからこそ、主人公が恋をしたときに感情を乗せて弾いた曲を聴いたうたは胸が高鳴り、その晩に初潮を迎える。 ギャグ的とさえ思えてしまうこの過剰な演出も魅力的なキャラ造形の一エピソードでしかない。 『神童』が天才を描いてくれる上で嬉しいのは、平凡な人間との比較だけではなく単体での異様なエピソードと、順調なときはとことん順調に、壁が立ちはだかる時にはとことん大きな障害となって現れることだ。 ベタだが、それがいい。それがベスト。だが、この作者の独特な空気感というものがオリジナリティを醸し出す。 それが上に書いたようなエピソードだ。 独特すぎて最高。聞いたことないもの。 さて、やがて二人の関係性は変わっていき、うたが世間に見つかり始めラストへ繋がっていく。 もっと読みたいと思える漫画って幸せだといつも思う。 腹八分目理論だ。 美味しく思えるうちに終わるのは、傑作『スラムダンク』然り。 たまに読み返したくなるのは全4巻というサイズ感もあるが、新たな発見もあるから。 次はいつ読み返そう。
天才の描き方が秀逸天才を描いた漫画を語るうえで個人的には外せないのが『神童』。 子供が活躍する漫画を考える機会があって、あー、コレがあるじゃないかと思い当たった。 タイトルと表紙通りにピアノの「神童」が出てくる漫画。 一応の主人公は、音大受験を目指す冴えない音楽青年の凡夫で、彼が野球に興じるピアノの天才少女・うたに出会うところからスタートし、彼女を師と仰ぎ稽古を重ねる中でお互いに成長していく様子を描く。 全4巻で読みやすく、話も起伏に富んでいて面白い。 個人的に好きなシーンがいくつかあって、うたの天才性を示すためのシーン。 ピアノの天才、つまりは指使いが天才的であるがゆえに腰痛持ちの腰に手を当てただけでたちどころに治してしまうのだ。 また、もちろん感受性や耳も天才的であるからこそ、主人公が恋をしたときに感情を乗せて弾いた曲を聴いたうたは胸が高鳴り、その晩に初潮を迎える。 ギャグ的とさえ思えてしまうこの過剰な演出も魅力的なキャラ造形の一エピソードでしかない。 『神童』が天才を描いてくれる上で嬉しいのは、平凡な人間との比較だけではなく単体での異様なエピソードと、順調なときはとことん順調に、壁が立ちはだかる時にはとことん大きな障害となって現れることだ。 ベタだが、それがいい。それがベスト。だが、この作者の独特な空気感というものがオリジナリティを醸し出す。 それが上に書いたようなエピソードだ。 独特すぎて最高。聞いたことないもの。 さて、やがて二人の関係性は変わっていき、うたが世間に見つかり始めラストへ繋がっていく。 もっと読みたいと思える漫画って幸せだといつも思う。 腹八分目理論だ。 美味しく思えるうちに終わるのは、傑作『スラムダンク』然り。 たまに読み返したくなるのは全4巻というサイズ感もあるが、新たな発見もあるから。 次はいつ読み返そう。
ビューティフル・エブリデイ【電子限定版】
こじれた家族の人間関係をそれぞれの視点で描く上手さ志村貴子節出てるなーという感じで好き。 女子高生の主人公のエロ漫画家の父が亡くなり、再婚した相手方には年の近い兄妹がいて、兄はセクハラ気味で接してくるし、妹はブラコンだから嫉妬してきて当たり強いし、父は幽霊になって見守っていて~、というそれぞれの人間関係がこじれた矢印になている感じ、そしてそれぞれに視点が移ってそれぞれに思うところあってみんな生きているという感じ。 好きですねー。 そもそも僕は放浪息子がめちゃくちゃ好きで感情移入以上のなにかを持って読んでいたのですが、淡々としつつ感情の機微を描いていて、デリカシーのないあいつにも自分とは人生や家族があって、みんな違うなりに人と人の間でしたたかに生きていく感じがたまらんのです。 何なんでしょう、志村貴子さんのこの達観した感じ。 他人は他人、自分は自分。 実は人って他人にそこまで興味持たないよね、といいつつ固執したり、みたいなこのバランス感覚。 何か傷つくことを言われても何も感じてませんよーみたいな顔しつつしっかりダメージあったり、その顔とか絵が単純に好きです。 外には外の顔、考えていることはまた別、みたいな、漫画らしい過剰な演出してない感じも好きですねー。 世の中、漫画みたいに感情の起伏を表に出すような人ばかりでもないし、出したところで取りあってもらえないし、構ってちゃんみたいに思われても嫌だし、そんなことごちゃごちゃ考えてしまうような人ととは仲良くなれる気がするし、志村貴子さんとの相性もいいでしょう。 でもなんでだろう、自分の中で放浪息子ほどハマれないのは。
こじれた家族の人間関係をそれぞれの視点で描く上手さ志村貴子節出てるなーという感じで好き。 女子高生の主人公のエロ漫画家の父が亡くなり、再婚した相手方には年の近い兄妹がいて、兄はセクハラ気味で接してくるし、妹はブラコンだから嫉妬してきて当たり強いし、父は幽霊になって見守っていて~、というそれぞれの人間関係がこじれた矢印になている感じ、そしてそれぞれに視点が移ってそれぞれに思うところあってみんな生きているという感じ。 好きですねー。 そもそも僕は放浪息子がめちゃくちゃ好きで感情移入以上のなにかを持って読んでいたのですが、淡々としつつ感情の機微を描いていて、デリカシーのないあいつにも自分とは人生や家族があって、みんな違うなりに人と人の間でしたたかに生きていく感じがたまらんのです。 何なんでしょう、志村貴子さんのこの達観した感じ。 他人は他人、自分は自分。 実は人って他人にそこまで興味持たないよね、といいつつ固執したり、みたいなこのバランス感覚。 何か傷つくことを言われても何も感じてませんよーみたいな顔しつつしっかりダメージあったり、その顔とか絵が単純に好きです。 外には外の顔、考えていることはまた別、みたいな、漫画らしい過剰な演出してない感じも好きですねー。 世の中、漫画みたいに感情の起伏を表に出すような人ばかりでもないし、出したところで取りあってもらえないし、構ってちゃんみたいに思われても嫌だし、そんなことごちゃごちゃ考えてしまうような人ととは仲良くなれる気がするし、志村貴子さんとの相性もいいでしょう。 でもなんでだろう、自分の中で放浪息子ほどハマれないのは。
sweet home
世の多くの男性に手痛いダメージを与えるだろう読切『あそびあい』『恋のツキ』の新田章先生の読み切り。 本当にこの作者は男性の心をエグる漫画を描くのが上手だ。 ある種のダメな男性を描くのが上手とも言えるが、世の中の男性全てに共通しそうな点でもあるのでとても他人事とは思えない。 男性からしたら一滴も思いもしなかったことが起こる。 そして思いもしなかったこと自体が罪であり、とうにターニングポイントは過ぎていたことを思い知らされるのだ。 同棲中の結婚適齢期の二人。 そんな幸せに見えた二人の生活にはひたひたと影が迫っていた。 絶対にしそうに見えなかった女性側の浮気。 それは忙しくして相手をしてやれなかった男性の責任かもしれないが、あくまで行為に移してしまったのは女性の方だ。 これに関して男性が悪いのか、女性が悪いのかという議論はここでは些末な問題だ。 この世に絶対なんて無いし、表面的には理想的にさえ見えた二人は女性の努力だけによって支えられていて男は自分の力だけで気持ちよく立っていると思い込んでいるだけのピエロだ。 相手を見ていない。 相手の本質を見ようとしない一方通行のコミュニケーションであり、理想の押し付けだ。 女性を一人の人間という個人ではなく役柄で見てしまっているよくいる男性像が浮き上がってきて、自分が根本的に何が間違っているか気づけず救いがないまぬけなまま華麗にしっぺ返しを食らうのだ。 世の男性が好むであろう愛想の良い女性の姿は、求められているから演じてはいるがそこに本当の彼女らはおらず、本心は別にありそれを見抜けない男性は滑稽であるという強いメッセージ性が込められているように思う。 それにしても釣った魚に餌をやらないタイプの男の趣味が魚釣りとは皮肉が効いてる。 素晴らしい。 たった一話の読切でハッとさせられるとはさすがの一言である。
世の多くの男性に手痛いダメージを与えるだろう読切『あそびあい』『恋のツキ』の新田章先生の読み切り。 本当にこの作者は男性の心をエグる漫画を描くのが上手だ。 ある種のダメな男性を描くのが上手とも言えるが、世の中の男性全てに共通しそうな点でもあるのでとても他人事とは思えない。 男性からしたら一滴も思いもしなかったことが起こる。 そして思いもしなかったこと自体が罪であり、とうにターニングポイントは過ぎていたことを思い知らされるのだ。 同棲中の結婚適齢期の二人。 そんな幸せに見えた二人の生活にはひたひたと影が迫っていた。 絶対にしそうに見えなかった女性側の浮気。 それは忙しくして相手をしてやれなかった男性の責任かもしれないが、あくまで行為に移してしまったのは女性の方だ。 これに関して男性が悪いのか、女性が悪いのかという議論はここでは些末な問題だ。 この世に絶対なんて無いし、表面的には理想的にさえ見えた二人は女性の努力だけによって支えられていて男は自分の力だけで気持ちよく立っていると思い込んでいるだけのピエロだ。 相手を見ていない。 相手の本質を見ようとしない一方通行のコミュニケーションであり、理想の押し付けだ。 女性を一人の人間という個人ではなく役柄で見てしまっているよくいる男性像が浮き上がってきて、自分が根本的に何が間違っているか気づけず救いがないまぬけなまま華麗にしっぺ返しを食らうのだ。 世の男性が好むであろう愛想の良い女性の姿は、求められているから演じてはいるがそこに本当の彼女らはおらず、本心は別にありそれを見抜けない男性は滑稽であるという強いメッセージ性が込められているように思う。 それにしても釣った魚に餌をやらないタイプの男の趣味が魚釣りとは皮肉が効いてる。 素晴らしい。 たった一話の読切でハッとさせられるとはさすがの一言である。
恋のツキ
いま個人的に一番面白い大人の恋愛漫画大人の女性のズルさ、だらしなさ、どうしようもなさ、そしてダダ漏れになっている女のホンネが見えまくりで、男共はザワつきっぱなしで平常じゃいられない。 頭と胸をかきむしって悶えるしかない! 31歳アラサー女子ワコ。 自分を女にしてくれて、たまらなくトキめく男子高校生イコくんに出会ってしまい、同棲してて結婚はチラつくが小さな不満が積み重なる同世代の男との間で揺れるところから話は始まる。 男女だったり立場の違いで感情移入する相手が変わって悶えちゃうのは前作『あそびあい』から変わらず。 読んでる間は女子の気持ちに寄り添って共感しまくりなのに、読み終わって一息ついて顔を上げると、うおー、ワコさんなにやってんだよー!と頭抱えることになったり・・。 最新刊の5巻を読み終わって気づいたら息止めて読んじゃってたもんで、プハーっとなっちゃうくらいにはエグくてずいぶん残酷なことになってる5巻・・。 必見です。 5巻を読んで思い出した知り合いの話があります。 とあるお店でアルバイトをしていたAちゃんがある日、休憩室で辛そうに泣いていたので飲みに誘ったBちゃん。 どうしたのか聞くと、実はAちゃんは同じバイト先のCちゃんと女の子同士で付き合っていたが振られたのだという。 その理由が、同じバイト先のCちゃんの元カレD君との間に子供ができてしまったから。 レズビアンであったAちゃんとCちゃんの間には一生作れない子供を、元カレとの浮気で出来てしまったというやるせないお話を思い出しました。 思い通りにいかないから人生は面白い、とはまさに。
いま個人的に一番面白い大人の恋愛漫画大人の女性のズルさ、だらしなさ、どうしようもなさ、そしてダダ漏れになっている女のホンネが見えまくりで、男共はザワつきっぱなしで平常じゃいられない。 頭と胸をかきむしって悶えるしかない! 31歳アラサー女子ワコ。 自分を女にしてくれて、たまらなくトキめく男子高校生イコくんに出会ってしまい、同棲してて結婚はチラつくが小さな不満が積み重なる同世代の男との間で揺れるところから話は始まる。 男女だったり立場の違いで感情移入する相手が変わって悶えちゃうのは前作『あそびあい』から変わらず。 読んでる間は女子の気持ちに寄り添って共感しまくりなのに、読み終わって一息ついて顔を上げると、うおー、ワコさんなにやってんだよー!と頭抱えることになったり・・。 最新刊の5巻を読み終わって気づいたら息止めて読んじゃってたもんで、プハーっとなっちゃうくらいにはエグくてずいぶん残酷なことになってる5巻・・。 必見です。 5巻を読んで思い出した知り合いの話があります。 とあるお店でアルバイトをしていたAちゃんがある日、休憩室で辛そうに泣いていたので飲みに誘ったBちゃん。 どうしたのか聞くと、実はAちゃんは同じバイト先のCちゃんと女の子同士で付き合っていたが振られたのだという。 その理由が、同じバイト先のCちゃんの元カレD君との間に子供ができてしまったから。 レズビアンであったAちゃんとCちゃんの間には一生作れない子供を、元カレとの浮気で出来てしまったというやるせないお話を思い出しました。 思い通りにいかないから人生は面白い、とはまさに。
映像研には手を出すな!
作者は漫画界のウォルト・ディズニーだ女子高生3人が高校入学後に出会い、自分たちが思い描く「最強の世界」をアニメーションで実現すべく映像研を作って猛進する! この漫画は、プロの仕業だな感とどこか素敵な隙のある素人感を合わせもっているのがとてもいい。 というのは、この漫画は細部まで設定が凝られてるから読み応えがあって素直に言って最高なんだけど、実は漫画単体では完成していなくて、読者がいてそれを受け止められて初めて立体的にこの世界の存在が立ち上がってくる感じを体感できる。 この漫画を読んでいると、読んでいる自分も映像研の活動に参加している気分になってくるし、その気分になれて初めて合格をいただけてるような気持ちになる。 この世界では僕たちはただの傍観者にはなれない。 どれだけ読者自身を作品に巻き込んでくれるか、という点において突き抜けているものがある。 特に、彼女らの妄想が、イメージが、恐ろしいほどスムーズにシームレスに現実を侵食してくるその快感たるや! その自由な想像力こそが彼女らの遊び場であり友達だったのだと伝わってくる。 誰だって計画段階、準備段階が一番楽しくて本番や完成品になるとあれ?こんなんだっけ?のやつは経験したことがあると思う。 それはイメージと完成品に誤差があるからだ。 作っていくうちに様々な要因で思い描いていたものからいたものから離れていってしまうことはよくある。 この映像研では、それが妄想・イメージした瞬間に即その場に疑似的に出現しイメージを全員で五感で共有できてその世界にどっぷり浸っている、もしくは少なくともそう見えるほどには深い部分で全員が共有できているのだ。 こんなに幸せなことはない。 読者はその幸せをおすそ分けされている。 嬉しいのは、その世界を強化してくれるポイントが作者のこだわりによっていくつもあることだ。 例えば吹き出し一つとっても、セリフの文字に角度、パースがついていることで空間の立体感、キャラの実在感が目に見えてくるし、そのセリフの吹き出しのレイヤー上に人物が重なってセリフを見えなくすることで実際にセリフの音を妨げている感が視覚的に分かるような演出が素晴らしい。 デジタルで描かれているいい点として奥行の演出のための背景のぼかしがあったりする。 とにかく作者はこの世界の独裁者として細部に至るまで思う存分こだわりという名の権力を振るっているので、完璧に作り上げらえた世界であるディズニーランドと根本的に変わりはないのだ。 あとはそのディズニーランドに僕たち読者が遊びに行って参加し楽しむことで初めて完成される。 客がいないディズニーランドはディズニーランドではない、ただの土地だ。 3巻を読み終わって、次はこの世界にまたいつ遊びにいこうかなという気分でワクワクしている。 十年後、二十年後にこの作者が描く漫画がどこまで進化しているのか、どこまで成熟しているのか楽しみでならない。
作者は漫画界のウォルト・ディズニーだ女子高生3人が高校入学後に出会い、自分たちが思い描く「最強の世界」をアニメーションで実現すべく映像研を作って猛進する! この漫画は、プロの仕業だな感とどこか素敵な隙のある素人感を合わせもっているのがとてもいい。 というのは、この漫画は細部まで設定が凝られてるから読み応えがあって素直に言って最高なんだけど、実は漫画単体では完成していなくて、読者がいてそれを受け止められて初めて立体的にこの世界の存在が立ち上がってくる感じを体感できる。 この漫画を読んでいると、読んでいる自分も映像研の活動に参加している気分になってくるし、その気分になれて初めて合格をいただけてるような気持ちになる。 この世界では僕たちはただの傍観者にはなれない。 どれだけ読者自身を作品に巻き込んでくれるか、という点において突き抜けているものがある。 特に、彼女らの妄想が、イメージが、恐ろしいほどスムーズにシームレスに現実を侵食してくるその快感たるや! その自由な想像力こそが彼女らの遊び場であり友達だったのだと伝わってくる。 誰だって計画段階、準備段階が一番楽しくて本番や完成品になるとあれ?こんなんだっけ?のやつは経験したことがあると思う。 それはイメージと完成品に誤差があるからだ。 作っていくうちに様々な要因で思い描いていたものからいたものから離れていってしまうことはよくある。 この映像研では、それが妄想・イメージした瞬間に即その場に疑似的に出現しイメージを全員で五感で共有できてその世界にどっぷり浸っている、もしくは少なくともそう見えるほどには深い部分で全員が共有できているのだ。 こんなに幸せなことはない。 読者はその幸せをおすそ分けされている。 嬉しいのは、その世界を強化してくれるポイントが作者のこだわりによっていくつもあることだ。 例えば吹き出し一つとっても、セリフの文字に角度、パースがついていることで空間の立体感、キャラの実在感が目に見えてくるし、そのセリフの吹き出しのレイヤー上に人物が重なってセリフを見えなくすることで実際にセリフの音を妨げている感が視覚的に分かるような演出が素晴らしい。 デジタルで描かれているいい点として奥行の演出のための背景のぼかしがあったりする。 とにかく作者はこの世界の独裁者として細部に至るまで思う存分こだわりという名の権力を振るっているので、完璧に作り上げらえた世界であるディズニーランドと根本的に変わりはないのだ。 あとはそのディズニーランドに僕たち読者が遊びに行って参加し楽しむことで初めて完成される。 客がいないディズニーランドはディズニーランドではない、ただの土地だ。 3巻を読み終わって、次はこの世界にまたいつ遊びにいこうかなという気分でワクワクしている。 十年後、二十年後にこの作者が描く漫画がどこまで進化しているのか、どこまで成熟しているのか楽しみでならない。
でぃす×こみ
結構好きだったなんちゃってBL漫画家マンガ漫画家になることが夢で少年誌に投稿し続けるが手応えなしの女子高生の主人公だが、ある日有名な新人漫画賞を取ったと連絡がきてビックリ!それもそのはず、投稿したこともない少女漫画の賞に、兄が勝手に妹である自分の名前を使用してさらに「BL」を題材にして投稿していたからだった。授賞式にも出てしまったため引くに引けず、天才の兄に支えられつ読んだことも描いたこともないBLに挑戦するのだった。 こんな漫画家マンガもアリなのね、というコメディテイストの全3巻。 あれ?あれれれ、という間に上のような状況。 展開が軽妙にコロコロと変わっていき楽しい一話目と、2話目からは四苦八苦しながらも、天才的でゆるい兄の助言を得ながら編集者にバレないように描いていく一話完結スタイルで読みやすい。 読んでいる僕自身、BLには全然詳しくなくて、さらにゆうきまさみ先生の漫画も「いつか読もうリスト」には入っているものの読んだことないというにわかだけど、このマンガのおかげでBLの読み方みたいなものが少し分かって興味を持てた。 最近話題になっているBLドラマ「おっさんずラブ」も楽しく見ることができたからBLの初心者向けの入口には良いかもしれない。 もっと読んでいたかったが作者本人がこれ以上描くのはネタギレできつい、ということで3巻でおしまいなのが悔しいというかなんというか、他はどんなバリュエーションあるの?と、もっと読んでいたかったなと思う。 一つのジャンルとしてBLは読んでいきたいと思っているけど、どこから手をつけていけばいいものか・・・。
結構好きだったなんちゃってBL漫画家マンガ漫画家になることが夢で少年誌に投稿し続けるが手応えなしの女子高生の主人公だが、ある日有名な新人漫画賞を取ったと連絡がきてビックリ!それもそのはず、投稿したこともない少女漫画の賞に、兄が勝手に妹である自分の名前を使用してさらに「BL」を題材にして投稿していたからだった。授賞式にも出てしまったため引くに引けず、天才の兄に支えられつ読んだことも描いたこともないBLに挑戦するのだった。 こんな漫画家マンガもアリなのね、というコメディテイストの全3巻。 あれ?あれれれ、という間に上のような状況。 展開が軽妙にコロコロと変わっていき楽しい一話目と、2話目からは四苦八苦しながらも、天才的でゆるい兄の助言を得ながら編集者にバレないように描いていく一話完結スタイルで読みやすい。 読んでいる僕自身、BLには全然詳しくなくて、さらにゆうきまさみ先生の漫画も「いつか読もうリスト」には入っているものの読んだことないというにわかだけど、このマンガのおかげでBLの読み方みたいなものが少し分かって興味を持てた。 最近話題になっているBLドラマ「おっさんずラブ」も楽しく見ることができたからBLの初心者向けの入口には良いかもしれない。 もっと読んでいたかったが作者本人がこれ以上描くのはネタギレできつい、ということで3巻でおしまいなのが悔しいというかなんというか、他はどんなバリュエーションあるの?と、もっと読んでいたかったなと思う。 一つのジャンルとしてBLは読んでいきたいと思っているけど、どこから手をつけていけばいいものか・・・。
東京核撃
日本国民は全員読むべき作品核爆弾が東京で炸裂したときどうなるか、どうするかという話。 ヤマザキマリ先生の新作『オリンピア・キュクロス』を読もうとグランドジャンプをぱらぱらめくっていたら目に飛び込んできた東京での核爆発のシーン。 パッと手が止まって読み始め、引き込まれるのにそう時間はかからなかった。 壮絶である。 第一話→http://grandjump.shueisha.co.jp/manga/tokyo_kakugeki.html 子どもの頃、3年ほど広島県に住んでいたことがある。 わりと大きな小学校で1学年に5クラスあり、すべてのクラスの学級文庫には「はだしのゲン」が置いてあった。 転校してすぐの頃は馴染めなかったのでずっとはだしのゲンばかり読んでいた。 特別授業というものがあって広島市、原爆、戦争の歴史など学び、課外授業で広島平和記念資料館に行ったりして原爆の現実を肌で学んだ。 もう、二度と日本で核に怯えることはないと思い、自分の中ではファンタジー化していた部分もある。 そしてすっかりその脅威を忘れて安穏と生活していた。 しかし、その恐怖が呼び覚まされることになる。 そう、北朝鮮だ。 ミサイルが日本上空を通過した。 まさかと思っていたのに。 そしてJアラートの性能を知ることになった。 この漫画は、東京・永田町に核ミサイルが落ちたことを想定し、その時どこにいて、どの時間経過でどう行動すべきかが描かれている。 これを読んだらJアラートを「どうせまた誤作動でしょ」と切り捨てることなんて出来ようがない。 誤作動だったらそれで良し、まずは自衛のため行動に移すのみと具体的な危機感を持つことができた。 グロ描写もないので読みやすい。 僕は専門家でもなんでもないのでこの漫画がどの程度のシミュレーションの上で描かれていて情報がどの程度確実なものかなんて知らないけど、危機感を持てただけでもかなりの収穫だ。 おかげで生き延びる確率が格段に上がるはず。 あとは普段から自分で調べて行った先々で軽くでいいからシミュレーションして備えることだ。 「東京核撃」が「はだしのゲン」や「サバイバル」のように傑作になり人々に目に触れる機会が増えることを祈る。 いま、北朝鮮の核ミサイルの脅威にさらされている日本国民全員が読むべき漫画かもしれない。
日本国民は全員読むべき作品核爆弾が東京で炸裂したときどうなるか、どうするかという話。 ヤマザキマリ先生の新作『オリンピア・キュクロス』を読もうとグランドジャンプをぱらぱらめくっていたら目に飛び込んできた東京での核爆発のシーン。 パッと手が止まって読み始め、引き込まれるのにそう時間はかからなかった。 壮絶である。 第一話→http://grandjump.shueisha.co.jp/manga/tokyo_kakugeki.html 子どもの頃、3年ほど広島県に住んでいたことがある。 わりと大きな小学校で1学年に5クラスあり、すべてのクラスの学級文庫には「はだしのゲン」が置いてあった。 転校してすぐの頃は馴染めなかったのでずっとはだしのゲンばかり読んでいた。 特別授業というものがあって広島市、原爆、戦争の歴史など学び、課外授業で広島平和記念資料館に行ったりして原爆の現実を肌で学んだ。 もう、二度と日本で核に怯えることはないと思い、自分の中ではファンタジー化していた部分もある。 そしてすっかりその脅威を忘れて安穏と生活していた。 しかし、その恐怖が呼び覚まされることになる。 そう、北朝鮮だ。 ミサイルが日本上空を通過した。 まさかと思っていたのに。 そしてJアラートの性能を知ることになった。 この漫画は、東京・永田町に核ミサイルが落ちたことを想定し、その時どこにいて、どの時間経過でどう行動すべきかが描かれている。 これを読んだらJアラートを「どうせまた誤作動でしょ」と切り捨てることなんて出来ようがない。 誤作動だったらそれで良し、まずは自衛のため行動に移すのみと具体的な危機感を持つことができた。 グロ描写もないので読みやすい。 僕は専門家でもなんでもないのでこの漫画がどの程度のシミュレーションの上で描かれていて情報がどの程度確実なものかなんて知らないけど、危機感を持てただけでもかなりの収穫だ。 おかげで生き延びる確率が格段に上がるはず。 あとは普段から自分で調べて行った先々で軽くでいいからシミュレーションして備えることだ。 「東京核撃」が「はだしのゲン」や「サバイバル」のように傑作になり人々に目に触れる機会が増えることを祈る。 いま、北朝鮮の核ミサイルの脅威にさらされている日本国民全員が読むべき漫画かもしれない。
マイホームヒーロー
必読のサスペンス漫画溺愛する娘の彼氏(半グレ)を殺してしまい、それを目撃した妻と家族を守るためにミステリ趣味で培った知識を総動員して隠蔽工作するが、勘がいい半グレの一人に執拗に証拠を探されて、また夫婦もスレスレで魔の手をかわしてカウンターを仕掛けるホームサスペンス。 第一話の時点から面白すぎるので、まだ読んでいない方はまずは試し読みでもいいから読んでほしい。 http://yanmaga.jp/contents/myhomehero 面白いのは、人殺しにも関わらず主人公である父にも正義があり読者は思わず応援してしまうという点だ。 もちろんごく普通のしがないサラリーマンであった彼はとんでもない罪悪感に苛まれはするが、娘の幸せのため、家族の未来のために修羅となる。 そしてそこからが鮮やかだった。 信じられない方法かつ納得のいく具体的なやり方で死体を処理し、万が一のことを考え防衛策を何重にも張り、その万が一が起きてからもひたすらに奔走し一つ一つ解決していく姿はまさにヒーローに違いない。 しかし、それは一般的ヒーロー像そのものでは決してなく、家族を守るその家族限定のヒーローでしかない。 なぜなら殺した相手にも家族はあり、自分の家族を救うために、関わった者を不幸にすることは一切厭わないからだ。 そして敵を知れば知るほど相手にも正義があることが分かってくる。 最終的にはエゴのぶつけ合いでしかないが、そこには家族愛がしっかり描かれている。 人殺しという犯罪者である父を思わず応援してしまうのはその家族を愛する姿に心打たれるからだ。 こんなに常人で情けなくてかっこいいお父さんは見たことがない。 そこに痺れる憧れる。 いいマンガの条件の一つとして敵役も魅力的に描かれる点が挙げられるが、登場する敵にも家族があり愛があり事情があり彼らなりの正義があり一家のヒーローである。 敵なのに、悪役なのに、感情移入できてしまう。 だから面白い。 間違いなく傑作の「マイホームヒーロー」。 展開的にはずっとクライマックスでずっとヒリついている。 6,7巻くらいでコンパクトに収まるのかな? 毎週読んでいると気持ちが持たないので単行本派の僕は今日発売の4巻を読んだ。 早く、早く5巻を読みたい…。
必読のサスペンス漫画溺愛する娘の彼氏(半グレ)を殺してしまい、それを目撃した妻と家族を守るためにミステリ趣味で培った知識を総動員して隠蔽工作するが、勘がいい半グレの一人に執拗に証拠を探されて、また夫婦もスレスレで魔の手をかわしてカウンターを仕掛けるホームサスペンス。 第一話の時点から面白すぎるので、まだ読んでいない方はまずは試し読みでもいいから読んでほしい。 http://yanmaga.jp/contents/myhomehero 面白いのは、人殺しにも関わらず主人公である父にも正義があり読者は思わず応援してしまうという点だ。 もちろんごく普通のしがないサラリーマンであった彼はとんでもない罪悪感に苛まれはするが、娘の幸せのため、家族の未来のために修羅となる。 そしてそこからが鮮やかだった。 信じられない方法かつ納得のいく具体的なやり方で死体を処理し、万が一のことを考え防衛策を何重にも張り、その万が一が起きてからもひたすらに奔走し一つ一つ解決していく姿はまさにヒーローに違いない。 しかし、それは一般的ヒーロー像そのものでは決してなく、家族を守るその家族限定のヒーローでしかない。 なぜなら殺した相手にも家族はあり、自分の家族を救うために、関わった者を不幸にすることは一切厭わないからだ。 そして敵を知れば知るほど相手にも正義があることが分かってくる。 最終的にはエゴのぶつけ合いでしかないが、そこには家族愛がしっかり描かれている。 人殺しという犯罪者である父を思わず応援してしまうのはその家族を愛する姿に心打たれるからだ。 こんなに常人で情けなくてかっこいいお父さんは見たことがない。 そこに痺れる憧れる。 いいマンガの条件の一つとして敵役も魅力的に描かれる点が挙げられるが、登場する敵にも家族があり愛があり事情があり彼らなりの正義があり一家のヒーローである。 敵なのに、悪役なのに、感情移入できてしまう。 だから面白い。 間違いなく傑作の「マイホームヒーロー」。 展開的にはずっとクライマックスでずっとヒリついている。 6,7巻くらいでコンパクトに収まるのかな? 毎週読んでいると気持ちが持たないので単行本派の僕は今日発売の4巻を読んだ。 早く、早く5巻を読みたい…。
彼女、お借りします
いま一番好きなラブコメAKBファンの方すいません、AKBに詳しくないのでAKB49の方が実物より面白いんじゃないかと勝手に思いながら読んでいた層なんですが、「彼女、お借りします」めちゃくちゃ好きです。 まず女の子みんな素晴らしくかわいいし、表情の変化とか躍動感とか色気とか、主人公のアホさ具合と誠実さのバランスとかいいですよね。 最近のラブコメは、主人公が猿みたいに性欲に振り回されて都合いい女性が出てくるていうのはNGな方向なのか少年マンガのラブコメではあんまり見かけなかった気がするんですが、これは主人公に性欲があって嬉しいです。 不感症なんじゃないかというくらいの鈍感さでハーレム状態作り上げてるラブコメには違和感があるんですよねやっぱり悶々としてほしい僕としては。 AKB49のときはステージに立つ者としての気構え、気持ちの熱さなどラブコメ以外の部分もベタでありつつもしっかり面白かったので楽しめましたし、なぜか勉強になるなーと思いながら読んでました。 今回も仕方ない状況に追い込まれて嘘に嘘を重ねて苦しくなっていくのも見どころで好きですし、極端にエロに走りすぎないのがいい。 そこまでたくさんラブコメ読んでるわけないじゃないですけど、いまやってるラブコメの中では一番好きです。
いま一番好きなラブコメAKBファンの方すいません、AKBに詳しくないのでAKB49の方が実物より面白いんじゃないかと勝手に思いながら読んでいた層なんですが、「彼女、お借りします」めちゃくちゃ好きです。 まず女の子みんな素晴らしくかわいいし、表情の変化とか躍動感とか色気とか、主人公のアホさ具合と誠実さのバランスとかいいですよね。 最近のラブコメは、主人公が猿みたいに性欲に振り回されて都合いい女性が出てくるていうのはNGな方向なのか少年マンガのラブコメではあんまり見かけなかった気がするんですが、これは主人公に性欲があって嬉しいです。 不感症なんじゃないかというくらいの鈍感さでハーレム状態作り上げてるラブコメには違和感があるんですよねやっぱり悶々としてほしい僕としては。 AKB49のときはステージに立つ者としての気構え、気持ちの熱さなどラブコメ以外の部分もベタでありつつもしっかり面白かったので楽しめましたし、なぜか勉強になるなーと思いながら読んでました。 今回も仕方ない状況に追い込まれて嘘に嘘を重ねて苦しくなっていくのも見どころで好きですし、極端にエロに走りすぎないのがいい。 そこまでたくさんラブコメ読んでるわけないじゃないですけど、いまやってるラブコメの中では一番好きです。
将棋指す獣
VS.アゲイン
読み始めたら予想よりワクワクしている自分がいた魚の加工販売する食品会社に勤める営業のエース挟土繋(はさどつなぐ)33歳。 10年前は会社の実業団に入りバレーボールでVリーグを目指すほど街ぐるみで盛り上がっていたが、それも過去の話、かと思っていたら後輩社員に誘われて久しぶりに再始動することになる。 サラリーマンやりながらのスポーツ漫画はほとんど読んでこなかったので新鮮で面白い。 かもめチャンスくらいかな? でも会社でやるという点で、仕事との両立がバランスよく描かれていて読み応えがある。 バレーボールを休んでいる間に営業で培った観察眼がまたバレーボールに活きてくるのも良い。 再びVリーグを目指すことになるが、そのための障壁は結構多くて、自分自身の体力だったり、チームメイトの実力、やる気、地元の後押し、もしVリーグに上がった場合の会社側の準備態勢など様々で、そこを会社員として戦う挟土が仕事とバレーの両面でいかにクリアしていくか、という読み始めたら思ったよりワクワクする展開が待っていた。 仕事は正直出来過ぎなくらいなので爽快感さえあるし、バレーボールの問題を仕事側からクリアしたときには、おー!となった。 地味ながらこれからもすごく楽しみなマンガだ。
読み始めたら予想よりワクワクしている自分がいた魚の加工販売する食品会社に勤める営業のエース挟土繋(はさどつなぐ)33歳。 10年前は会社の実業団に入りバレーボールでVリーグを目指すほど街ぐるみで盛り上がっていたが、それも過去の話、かと思っていたら後輩社員に誘われて久しぶりに再始動することになる。 サラリーマンやりながらのスポーツ漫画はほとんど読んでこなかったので新鮮で面白い。 かもめチャンスくらいかな? でも会社でやるという点で、仕事との両立がバランスよく描かれていて読み応えがある。 バレーボールを休んでいる間に営業で培った観察眼がまたバレーボールに活きてくるのも良い。 再びVリーグを目指すことになるが、そのための障壁は結構多くて、自分自身の体力だったり、チームメイトの実力、やる気、地元の後押し、もしVリーグに上がった場合の会社側の準備態勢など様々で、そこを会社員として戦う挟土が仕事とバレーの両面でいかにクリアしていくか、という読み始めたら思ったよりワクワクする展開が待っていた。 仕事は正直出来過ぎなくらいなので爽快感さえあるし、バレーボールの問題を仕事側からクリアしたときには、おー!となった。 地味ながらこれからもすごく楽しみなマンガだ。