▼第1話/ネットオークションリーダー▼第2話/魚柄仁之介▼第3話/洞窟オジさん▼第4話/沖縄カフェオーナー▼第5話/デイトレーダー▼第6話/ギャル社長▼第7話/区議会議員 ●あらすじ/漫画家として連載デビューしたものの、人件費や画材経費などで貯金残高ほとんどなし。連載が終わったらフリーターに逆戻りかも…と思い悩む吉本浩二(30歳)。そんな彼の相談を受けた、漫画原作者兼ライター兼書店員バイトの大西祥平(32歳)は、「フリーター=負け組」という考え自体が古いと反論し、「勝ち組フリーター」と呼ばれる人々のサクセスストーリーを本人から直接聞きに行こうと提案する(第1話)。●本巻の特徴/“ライターやってるフリーター”大西祥平と、“漫画描いてるフリーター”吉本浩二が、スーパーフリーターになれた夢の7人の真実に迫る! おもちゃのオークションで1000万円稼ぐフリーターや、年収3000万円のわらしべフリーター、43年間の大自然フリーターなどの人生から、フリーターでOKな理由を探れ!!
タワマン文学なるものが、まことしやかに囁かれている昨今。 つまり、人より良い暮らしを演じる(もしくは目指す)ために、色々犠牲になって自分らしさを失っている人を面白おかしく描いたものだが(たぶん)、本作はその真逆をいっている感じで、たいへん自分好みでした。 フリーターといえど高収入な方も登場しますが、いずれにせよ、自分の中の価値を犠牲にしたり、誰かと比較して優劣つけたりなんてせず、たんたんと自分の好きなことを好きなだけして、自由に生活しているさまは読んでいて、学ぶことが多かった。 「〇〇じゃなきゃダメ」 と、〇〇が世間一般の評価だったり、多くの人がその道を通るやり方だったり、いつの間にかそういうもので凝り固まっていた感覚を再認識しました。 本作に出てくる勝ち組フリーターの方のように、もう少し肩の力を抜いていいんだ、それでも生活できるんだと教えてくれます。 個人的に洞窟おじさんの話が、生い立ちが凄まじいのですが(13歳で家出し43年間も山の中で生活した人)その後のエピソード含めて好きですね。